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絵本をもって出かけよう!旅する絵本

【絵本と旅に出よう】雨が止むまでベランダでvol.10

『ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?』( 作:しもかわら ゆみ 出版社: 講談社)

雨降りだからできることを教えてくれる絵本

ぽつ、

ぽつ、ぽつ、

「あっ。」

ぽつ、ぽつ、ぽつん

「ん?」

ぽつ、ぽつ、ぽつ、ぽつ

「あー、降ってきた。」

気のせいは確信に変わり、今日も雨降り確定です。いつもの「絵本をもって旅に出よう!」と威勢のいいテーマを掲げたお出かけモードもしゅんとしてしまい、雨音を聞きながら窓の外の雨を眺めています。絵本をもって旅に出て、いつもと違う環境で絵本読んで、あれこれ感じたり考えたり、今日はさすがにできそうにありません。

 

...いや、そんなことはないのかも?雨降りならではの絵本読みもできるはず。そう、今日のお出かけはベランダです。外の空気を感じるには十分。せっかくなので、雨をしっかり楽しむ絵本を読んでみましょう。

想像してみよう!雨だったら動物たちはどんな傘をさしている?

紫陽花をのんびり優雅にお散歩するのはカタツムリ。

雨に濡れて気持ちよさそう。私たちはお出かけするときに必ず傘をさすけれど、こちらは手ぶら。雨を楽しんでます。

雨が降るとルンルンウキウキ散歩の足取りが楽しそうなカタツムリ

では、動物たちは雨の時どうするのかな?

人間のように動物たちも傘を持っていたらどんな傘を持っている?そんな楽しい空想がどんどん再現されていく絵本があります。『ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?』(講談社)。

 

登場する動物たちがさしている傘の代用品が、これまた、うんうん、なるほど~!と納得させられるものばかり。なんともキュートなその立ち姿に思わず笑みを浮かべてしまう、可愛さ満点の絵本です。描かれている動物たちがとても写実的なのも、もしかして本当なのかも?と子どもたちの想像力を後押しします。

ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?

ぽつぽつぽつ、雨がふってきました。
ちいさなねずみさんがさしたのは、かわいいきのこのかさ。
おさんぽちゅうのうさぎさんがさしたのは、だいすきなにんじんのかさ。
では、きつねさんとたぬきさん、かえるさん、くまさんは……。

「KFS絵本グランプリ」受賞者が、雨の日の動物たちのいきいきとした表情を繊細に描いた、愛らしい語りかけ絵本です。

うさぎさんはだいじょうぶかな?
にんじんを傘にしてる!!可愛い~。
タヌキさんとキツネさんは何を傘の代わりにしてるかな?あてっこするのも楽しい!

想像してみよう!雨が降った後に起こる不思議なこと

雨はいつもと違う景色を見せてくれます。

普段見ている町も、公園もなんだかいつもと違う顔。もしもずっと雨が降り続き、止んだときにいつもと違う出来事が起きて、あなたの住んでいる町がいつもと違う町になっていたら?

あなたは何を想像しますか?

雨の日の憂鬱と焦燥感をガラッと楽しい気持ちにさせてくれるのが、『あめのひ』(徳間書店)。雨の日ってつまらないなぁと思う気持ちはみんな一緒。でも、想像力一つで、雨が上がったあとの嬉しさとワクワク感は加速します!雨上がりの水たまりにうつる綺麗な空の色や、急に親しみのある表情に姿をかえる外の風景に、気持ちまで晴れやかになります。

 

雨や水滴、地面にたまった水の表現がリアルで美しく、その臨場感が雨の日をより素敵に演出してくれる絵本です。

『あめのひ』( 作・絵:サム・アッシャー 訳:吉上 恭太 出版社: 徳間書店)
やっぱり、雨ってつまらない。大人になると窓から眺める雨を悪くはないのですが...
雨がやんで外にでてみたら...?一体何が起きているの?
あめのひ

朝、目がさめると、雨がふっていた。ぼくは、外に行きたくてたまらない。だって、雨の中であそびたいんだ。でも、おじいちゃんは、雨がやむのをまとうって言う。雨、やまないかな…。もう、やんだかな…。ようやく雨がやんで、ドアをあけると…? 雨を楽しむ気持ちをていねいに描く、ファンタジックな楽しい絵本。作者は、英国で活躍する若手イラストレーター。雨の季節にぴったりです。

想像してみよう!雨降りが待ち遠しくなる大好きなお友だち

雨が嫌い!という子どもたちばかりではありませんよね?

雨が降っていても晴れの日と同じくらい雨の中で遊びを発見する子もいれば、雨の日だからこそ、想像力ふくらませて制限のある中で面白いおうち遊びを創造する子もいる。

雨って楽しい!長靴があれば雨なんてへっちゃら!

『ぼく、あめふりお』(教育画劇)という、ユニークで可愛い絵本があります。

てるてるぼうずなのに、なぜか雨がついてまわるので、みんなから「雨男」ならぬ「あめふりお」と呼ばれているてるてるぼうずのお話です。自分が行くところ行くところ雨降りになるので、おひさまにも会ったことがない「あめふりお」くん。ついにおひさま探しの旅にでますが、やっぱり雨ばかり。そこへ、落ち込んでいると、雨が大好きな人間の女の子に出会います。

 

雨が大好きな女の子は、まるでおひさまのような笑顔で「あめふりお」くんに接します。女の子から、雨の楽しみ方、雨の日のおうち遊びを教わるうちに、「あめふりお」くんは勇気が湧いてくるのです。健気さが愛しくてたまらない「あめふりお」くん。絵本を読み終わると、ついつい「あめふりお」くんが、今私の町に来ているのかな?と、雨がちょっぴり特別な日に思えてくる絵本です。

「あめふりお」くんが去った後の美しい夕空も印象的です。

『ぼく、あめふりお』(作・絵:大森 裕子 出版社: 教育画劇)
おひさまを探していますが、あめふりおくんが行くところ行くところ雨降りです。
太陽のような笑顔の女の子は、雨が大好き!
ぼく、あめふりお

てるてるぼうずなのに、ぼくのいくところはいつも雨・雨・雨。しとしと雨の日は、あなたの街に『あめふりお』がやってきているのかもしれません。雨の日がちょっと待ち遠しくなるかわいい絵本。

しばらくここにもいるのかな?あめふりおくんが。

いかがでしたか?

ベランダで、3冊の絵本と旅に出ると、いろいろな雨の世界に連れて行ってもらえました。どの絵本もなんだか雨が嬉しくなるような不思議な気持ちになりました。雨の質感や匂いを肌で感じながら、雨の絵本を読むとより一層想像力が増します。

 

雨降りの日はぜひとも「雨」を味わってください。

雨の中、その環境を思いっきり楽しんでいるカタツムリやカエルを観察するのよし、雨の絵本はたくさんありますから、絵本を読んでどっぷり「雨」ワールドにつかるもよし!

雨の楽しさ、ありがたさを知ることで、より一層、晴れの日も感謝して楽しめそうです。

富田直美(絵本ナビ編集部)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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