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みんなでつくる!森のえほんプロジェクト

【絵本プロジェクト始動&アイデア大募集!】あいはらひろゆきさん×絵本ナビ磯崎編集長 スペシャル対談で全貌公開

累計発行部数200万部を超える絵本シリーズ「くまのがっこう」(あいはら ひろゆき 作 あだちなみ 絵 ブロンズ新社)や、同シリーズの「がんばれ!ルルロロ」(KADOKAWA)でおなじみの絵本作家・あいはらひろゆきさん。そのあいはらさんとともに、この度、一般の方々と一緒に絵本をつくる「みんなでつくる!森の絵本プロジェクト」が絵本ナビでスタート!

誰でも絵本づくりに携わることができるこの参加型プロジェクトについて、絵本ナビ磯崎編集長が直撃インタビュー!オンラインでの対談が実現しました。どんな想いが込められているのか、どんなプロセスで絵本完成になるのか、など全容をご紹介してきます。

 

記事後半では、プロジェクトの根幹となるアイデア募集もさっそくスタートしますので、お見逃しなく!

\さっそく応募したい方はこちら/

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あいはらひろゆき

1961年仙台市生まれ。長女の誕生をきっかけに絵本作家としてデビュー。 代表作は「くまのがっこう」シリーズ(ブロンズ新社)、『はっはっはくしょーん』(カドカワ)など。 2020年には自らの絵本を出版する「サニーサイドブックス」を設立。白百合女子大学講師。

磯崎 園子

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。

「みんなでつくる!森のえほんプロジェクト」が誕生するまで

磯崎:絵本のアイデアを募集する「参加型の絵本づくり」という発想自体に、とても驚きました!プロジェクトを企画したきっかけは何だったんですか?

 

あいはらさん(以下敬称略)作家デビューから約20年、物語絵本を中心に描いてきましたが、世の中には、それ以外のジャンルの絵本もたくさんあります。例えば、「だるまさん」シリーズ(かがくい ひろし 作 ブロンズ新社)のように、子どもと楽しくコミュニケーションを取るための読み聞かせ絵本も世の中にはたくさんあります。これまで読み聞かせを意識した絵本を手がけてくることがなかったので、トライしてみたいな、と思ったのがきっかけです。そして、せっかく読み聞かせ絵本をつくるなら、読み手や子どものアイデアも取り入れながらつくっても面白そうだと思ったんです。

磯崎:『はっはっはくしょーん』(KADOKAWA)はその処女作ですね。制作工程の中で、全国の幼稚園・保育園の先生たちにアンケート実施して、意見を取り入れたと聞いています。

はっはっはくしょーん

いたずら好きの くしゃ虫くん
かめさんに ぶ――ん
はっ はっ はっ・・・
はくしょ――――ん!
全国の幼稚園・保育園で読み聞かせを実施しつくった絵本。「次はどうなるのかな?」と子どもたちの想像力がふくらみ、コミュニケーションがうまれます。
さあ、みんなでいっしょに はっ はっ はくしょ――――ん!

あいはら:そうですね。約30の園に絵本のゲラ(下書き)をお送りして、実際に読み聞かせをしてもらい、感想を教えてもらいました。出版前に読者の生の意見を聞けたことは新鮮でとても参考になりました。と同時に楽しいな、と感じましたね。これまで描いてきた物語絵本は、アトリエにこもって一人黙々と作品に向き合うので孤独でしたから(笑)、それとは違っていいんじゃないかと。僕自身も、読み聞かせの現場に何度も足を運ぶ中で、こういう新しい絵本づくりがあってもいいよな、という気付きを得られました。

 

磯崎:そして今回のプロジェクトにつながるのですね。

 

あいはら:『はっはっはくしょーん』は園のみなさんと一緒につくりましたが、次は、お父さんお母さんたちと一緒に絵本づくりにトライしたいと思ったのです。

アイデアに年齢も立場も関係ない。ひらめいたお子さんをほめてあげて!

磯崎:確かに絵本ナビのユーザーさんは絵本が好きで、普段から絵本との接点が多いのですが、読む立場から一転して、絵本づくりとなると、身構えてしまいそうです…。

 

あいはら:安心してください。もともと絵本は未就学児でも楽しめるものですから、今回のプロジェクトも2歳児から参加できるように企画しています。「失敗してもいいからやってみよう!」という気持ちで気軽に参加いただけると嬉しいです。

あいはら:子どもが喜ぶポイントを一番理解しているのは、絵本のプロよりも、むしろ、普段子どもと接している方や子ども自身なのかもしれません。

例えば、『ぐりとぐら』(なかがわ りえこ 作 おおむら ゆりこ 絵 福音館書店) も、元々は園の先生が子どもたちを喜ばせるためにつくったお話。「だるまさん」シリーズでおなじみのかがくいひろしさんも、特別支援学校の先生として、子どもたちのために長年絵本を手作りしていました。絵本作家ではなかった人が人気絵本の生みの親であることは珍しくありません。

 

磯崎:『はっはっはくしょーん』は、大人が読んでも、子どもが読んでも、誰が読んでも面白さが伝わるようにつくられていますよね。面白いアイデアという部分だけを抜き出してみると、もしかしたら「絵本作家か一般の方か」「大人か子どもか」というのは関係ないのかもしれませんよね。

 

あいはら:おっしゃる通りです。『はっはっはくしょーん』の「ライオンがくしゃみをしたらタテガミが吹っ飛んだ!」なんて、大人でも子どもでも誰にでも考えられます。真剣に「うーーーん」と考え込むのではなく、お風呂の時間など日常のちょっとした時間に、親子でワイワイとアイデア出しをしてみて欲しいです。

磯崎:そうやって、家庭で一緒に「面白いアイデア探し」をしようと思って生活をすると、日常が楽しくなってきそうですね。

 

あいはら:どんなにふざけたアイデアでも、否定しないで面白がって上げることで、子どもたちにも自信がついていきます。ひょっとしたら、このプロジェクトをきっかけに未来の絵本作家が生まれるかもしれない。そういう創作体験を自宅で体験してもらえればと思います。

磯崎:過去に、私自身も息子と一緒に絵本のストーリー募集の企画に参加したことがあります。完成したのはストーリーと呼ぶには程遠いものでしたし、選考には残らず、応募後そのままにしていたのですが、半年ぐらい経った時に息子が「僕のアイデアは選ばれた?」と聞いてきました。当時息子は4、5歳でしたが、自分が出したアイデアがどうなったのか、気になっていましたね。

 

あいはら:それはいい体験でしたね。自分のアイデアが評価されることで自信につながったり、逆にダメだったことで「次は頑張ろう」と思えたり。小さい頃から何かにチャレンジできるのは、とても素晴らしいことです。

 

今回の絵本は、参加いただいた方のお名前が掲載されて完成し、本屋さんに並びます。絵本づくりの経験がある人は少ないはずなので、お子さんが参加されたなら「すごいことをやったんだよ」と、ほめてあげてほしいですね。1つ成功体験があれば、他のどんなチャレンジにも前向きになれますから。

 

磯崎:母としても、子どもがつくった絵本が書店に並んでいるなんて、想像するだけでワクワクします!

あいはら:テーマは「木を植える」です。今、世界中でSDGsに向けた取り組みが広がっていますが、今回の絵本は、ただ面白いだけでなく今の時代を象徴するメッセージを持ったものにしたいです。その上で、募集するのは小さい子どもでも発想できる「不思議な実がなる木」のアイデア

例えば、ぞうさんが木を植えたら、ぞうの鼻の形をした実がなる、など、こんな木があったら面白そう!というヘンテコなアイデアを自由に考えて欲しいと思います。

 

さらには、いろんな人のアイデアで変な木がたくさん集まってできあがった森は、多様性を表現しているとも言えますね。個性豊かな木が集まって初めて面白い森になっていきます。

つくって終わりじゃない!絵本から広がる、新しい可能性

磯崎:私が普段絵本を手にする時は、絵本の内容自体はもちろん、読者がその絵本をどんな風に受け止めるだろうか、という点についても注目します。読んだ後にどんなことを感じ、どんな会話をするのか。絵本がきっかけで日常にどんな変化が生まれるのか、という「読後の変化」はとても興味深いものです。

 

あいはらさんは、今回の絵本を通じて、何か「読後の変化」が生まれることを期待されていますか? 

 

あいはら:「絵本をつくって終わり」ではなく、絵本を読み終わった時に新しい行動が生まれる。そんな次のアクションのきっかけになる絵本になるといいなと思います。

そういう想いで、この絵本の売上金の一部は音楽家・坂本龍一氏が代表を務める森林保全団体more trees(モア・トゥリーズ)さんへ寄付することにしました。可能であれば、みんなで実際に森に植林に行ったり、読み聞かせ会をしたり、リアルなイベントも開催できるといいですね。子どもたちが自然の大切さに気付き、植林活動に参加する中で、新しい仲間が見つかるかもしれませんし、その仲間たちと一緒に、また次のステップが見つかることだってあるでしょう。僕の手を離れていろいろなところで楽しい取り組みに発展していくといいなと願っています。

磯崎:今回のプロジェクトは、アイデアの応募以外にも、集まったアイデアに投票・選考したり、製本前に試し読みをして意見を出したり、いろいろな参加方法があるとのことなので、みんなの得意分野でプロジェクトに関わることができますね。

 

あいはら:はい、どんな形での参加であっても森を守る活動に変わりありません。絵本を買っていただくことも植林活動等を応援することになりますから、お子さんと一緒に、完成した絵本を楽しみながら「森に木を植えたんだよ!」と、誇りに思っていただきたいと思います。

そのためにも、まずは、皆さんからアイデアをたくさん頂かないと!つまらないアイデアなんてないので、自由な発想で応募していただきたいですね。

みんなが絵本作家で、みんなが審査員!絵本に登場する「不思議な実がなる木」のアイデアを大募集!

ある山に一本の木が植えてありました。


その木には不思議な実がなっていました。


まあるくて、いぼいぼがいっぱいついた実です。


みんなはきみわるがって近づかなかったので、木はとても寂しそうでした。

 

あるひ、ゾウさんがやってきて、不思議な木のとなりに1本の木を植えました。


ゾウさんが一生懸命水やりをして育てると、どうでしょう?


ゾウの鼻の形をした不思議な実がなったのです。


~その後、いろんな動物や生き物が木を植えると不思議なものがなる~


みんなが植えた木のおかげで山はとってもにぎやかになりました。


不思議の木はとてもうれしそうでした。


そして、ある日、不思議の木になっていた不思議な実が割れて


いぼいぼのひとつひとつから鳥や虫や…いろんなものが飛び出したのでした。

上のお話に出てくる”不思議な木”。一生懸命育てて不思議な実がなるとしたら、あなたはどんな実がなったら面白いと思いますか?

例えば…


にわとりさんが木を植えたら、卵の実がなった
シマウマさんが木を植えたら、きれいなシマシマの実がなった とか

絵:ちゅうがんじたかむ

ぽんぽんたぬきさんが木を植えたら、ふとっちょのおなかの実がなった
ゾウさんが木を植えたらゾウのお鼻みたいな実がなった とか。

 

さあ、お子さんと一緒に考えてみませんか?

 

あいはらさんと絵本ナビ、そしてみなさんで審査を進め、選ばれたアイデアは「不思議な実がなる木」として実際に絵本に登場!

自然環境や多様性について思いを巡らすきっかけにもしてみませんか? 

絵本完成までの流れ

2021年9月の一般販売化(*)まで、応募・審査・試し読みと、興味のある工程に参加ができます。

※STEP5の試し読みに参加するには、モニター&プログラムへの登録が必要です。詳細はこちら

※応募者多数の場合、全員のお名前掲載は変更になることがあります。

 

*発売日は2021年11月17日になりました(2021年9月追記)

絵を担当するのは、ちゅうがんじたかむさん。『はっはっはくしょーん』のコンビでおくります!

ちゅうがんじたかむ(株式会社ベイシカ所属)

キャラクターデザイン会社「ベイシカ」にて絵本製作やキャラクターデザイン、グッズ制作を行う。主な作品に「ぼく、パンダカーです。」(2019年4月浅草花やしき内限定発売)、「はっはっはくしょーん」シリーズ(KADOKAWA 2020年1月刊行)、『シャングリラ占星術』(あさ出版2020年9月発刊)イラスト担当などがある。ちょっと人間みたいな雰囲気のある動物や、かわいくて憂鬱そうな女の子のイラストにファン多数。

今回特別にちゅうがんじさんが描いた、森や多様性を表現したプロジェクトロゴ。実物の絵本にも登場するのでお楽しみに!

今回はまず【STEP 1 】のアイデア募集!~応募概要~

 

○○○(生き物・動物)が木を植えて

水やりをしたら、○○○の実がなった

 

を考えて、応募しよう

  • 応募方法

下記の「応募はこちら」のフォームから、アイデアと必要項目をご入力ください。
2通りのうちいずれかの方法でご応募いただけます。

 

①文字で応募…文字でアイデアを説明
 

②イラストで応募…イラストでアイデアを説明

※絵の得意不得意は問いません。描いた絵の画像を応募フォーム内からアップロードしてください。
※鉛筆やペン、クレヨンなど、使うアイテムは何でもOK

  • 参加資格

・年齢、性別不問

・プロ、アマ不問

小さいお子さんから、おじいちゃんおばあちゃんまで、どなたでも参加できます。

  • 応募締切

2021年3月31日(水)23:59まで

  • 審査の流れ

◆一次審査
あいはらひろゆきさん、絵本ナビで厳選なる審査のうえ、20案を決定いたします。

 

◆二次審査
審査と一般アンケートで4案を決定いたします。一般アンケートはどなたでも参加いただけます。

  • 審査結果

◆一次審査

2021年4月決定予定
※20案に選ばれた方へのみ、ご連絡を差し上げます。

 

◆二次審査

2021年5月決定予定

※4案に選ばれた方へのみ、ご連絡を差し上げます。

  • 賞品

◆応募者全員

お名前を絵本の見開き(予定)に全員分掲載いたします。

※応募者多数の場合、変更になることがございます。

 

◆一次審査通過者
あいはらさんサイン入り絵本をプレゼント。

 

◆二次審査通過者
絵本にアイデアを採用。

奥付(巻末)の制作クレジットにお名前を掲載いたします。

 

  • 著作権について

応募いただいた内容についての著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)に係わるすべての権利は、株式会社サニーサイド、株式会社絵本ナビに帰属するものとする。

  • 応募についてのお問い合わせ

絵本ナビ 森のえほんプロジェクト担当 contact@ehonnavi.net
※件名頭に【森のえほんプロジェクト】とご記入ください。
※お問い合わせいただきました曜日、お時間によっては、返信が遅くなる場合がございます。

  • 応募はこちら

 

下記いずれかの方法、または両方でご応募ください。

【イラストでの応募 注意事項】

・イラストを撮った画像をご用意ください。

・画像サイズは1点につき最大5MBまで、形式はjpg,pngです。

あいはらひろゆきさんからみなさんにメッセージ♪

下記いずれかの方法、または両方でご応募ください。

みなさんのアイデア、お待ちしております!

【イラストでの応募 注意事項】

・イラストを撮った画像をご用意ください。

・画像サイズは1点につき最大5MBまで、形式はjpg,pngです。

 

二次審査のアンケートへの参加募集、また審査結果などは順次絵本ナビで紹介していきます。お楽しみに!

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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