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miku22号 2010年秋号

夜空を見上げよう!レンズを使わない手作り双眼鏡の作り方

月&星にはワクワクがいっぱい! 親子の会話もはずむ!

「月がおいかけてくるよ!」「お星さまって何個あるの?」
空にはたくさんの不思議があふれています。秋はお月見の季節。
日が暮れるのも早くなるので、親子で夜空を楽しめる時間ももてそうです。
星のソムリエ、岡崎さんと北崎さんにお話を伺いました。

身近な宇宙は親子コミュニケーションに最適!

実は、宇宙の不思議を本当に理解できるのは、小学校中学年になってから。物の大きさや距離についての理解が、現実的になるのがその頃だからです。学校で理科がはじまるのは小学校3年ですし、天文的なことは小学校4年以上からがほとんどです。
  
そうは言っても、月や星は毎日みられる身近なもの。小さな頃から、親子のコミュニケーションとしてぜひ楽しみましょう。

 

秋から冬にかけては、日が暮れるのが早くなります。18時ごろ……夕飯の買い出し帰り、お散歩や保育園帰りなどに、月や一番星を見つける事から始めましょう。
  
月の模様は、〝うさぎの餅つき〞が見えますね。でも、これは大人が〝うさぎの餅つき〞だと思っているから、そのように見えるのです。他国ではカニや天女、横顔、ワニなど、さまざまな見方をされています。ですから、子どもには、最初から「あれはうさぎの餅つき」と教えるのではなく、「何がみ見える?」と子どもの発想を引き出してあげましょう。どんな言葉が返ってきても、子どもの答えは否定しないで。訂正してしまうと、自分は間違っているのかと自信をなくしてしまうこともあります。感じ方は、さまざまですから、子どものイメージはそのまま「ほんとだね!」と共感してあげましょう。このような経験ひとつひとつが、子どもの好奇心の源となります。

 

ある日、プラネタリウムで、こと座(ベガ)を「何に見える?」と聞いたら、「ケータイ!」という答えが返ってきたことがあります。ケータイなんて、親としてはがっかりするかもしれませんが、子どもは、自分の身の回りにあるものに置き換えて答えてくれたのでしょうから、ケータイはもっともです。ひしゃくを知らない子どもに、北斗七星はひしゃくと言っても、ピンとこなくて当然ですね。
  
都心では、街灯の光で星が見にくいので、パッとは星が見えません。しかし、夜空に目を慣らすようにしばらく見ていると、意外とたくさんの星が見えるものです。ビルの屋上は比較的光が少ないので、マンションの屋上などは格好の場所です。

 

目のいい子どもは、三日月を見ても「月が丸い」と言ったりもします。それは実際に、丸い輪郭がうっすら見えているのだと思います。手作り双眼鏡なども、余計な光をさえぎれるので、興味のきっかけとしておすすめです。夜寝る前に、部屋の電気を消して窓から空を眺めてみるのもいいかもしれませんね。
  
このように、ちょっとしたときに楽しめるのが天体の魅力。不思議にあふれているから、想像力もかきたてられます。「お月さまがおいかけてくるよ!」「○○ちゃんのことを見守ってくれているのね、○○ちゃんと遊びたいのかな?」とか、「どうして昼なのに月が見えるの?」「今日はお月さま、早起きしたのね」。小さな子なら、科学を解明する必要はなく、このような会話を楽しんで星や月を好きになってもらえるといいですね。
  

星のソムリエって知ってる?

おいしいワインを選んでくれるソムリエのように、星空や宇宙の楽しみ方を教えてくれる星空案内人がいるのをご存知ですか? 称して「星のソムリエ」です。資格認定講座を受講し、星空観察などの実地練習、単位認定を受けることで資格が取得できます。取得後は、科学館や学校でワークショップなどの活動をしています。東京では国立天文台のある三鷹市の「三鷹ネットワーク大学」で行っています。全国各地にあるので、お住まいの地域に星のソムリエがいないか調べてみると、星や宇宙についての楽しい会がみつけられるかもしれませんよ。

岡崎昌史さん


1947年生まれ。太陽星座は天秤座。国立大学法人電気通信大学非常勤講師、星のソムリエ。長年、新聞記者を務めながら三鷹の国立天文台の近くに住んだことがきっかけで天文に興味をもち、星のソムリエに。ソムリエとしては、「星と森と絵本の家」を中心に観覧会などで活躍中。近代天文学に関わる史跡にも造詣が深い。

北崎直子さん


星のソムリエ、国立天文台科学プロデューサー養成コースの1 期修了生。元保育士。現在は、各地の天体観測会や高校の天文部などで講師もするスーパー主婦。天文暦は30 年にもなる。「星のソムリエ活動のビジネス化」で三鷹ビジネスプランコンテストのコミュニティビジネス賞を受賞。

空を身近に楽しめる親子遊び!

一番星、み~つけた!

一番星は、季節によって変わります。この時期(2010年秋から冬にかけて)の一番星は木星。秋の初め頃の宵の口(または夜の早い時間)なら東の空に。寒くなってきたら南から西の空を探してみてください。ひときわ輝く星が見えるでしょう。

 

保育園帰りや夕方のお散歩帰り、日が暮れだしたら「一番星みつけてみよう!」と子どもに探させてあげましょう。見つけられたら、「あのお星さまはね、シマシマ模様なんだよ」と、インターネットや図鑑を使って、帰宅後に写真などを見せてあげてもいいですね。

簡単! 双眼鏡を作ってみよう!

トイレットペーパーやサランラップの芯を使って、手作り双眼鏡を作ってみよう。レンズを使わない、折り紙やシールを貼るだけの簡単な双眼鏡ですが、片眼をつぶれない小さな子どもにピッタリです。余計な光を遮断して視点を集中できるので、たったこれだけでも、星が見えやすくなるんですよ。

< 作り方 >

月夜の影踏み

都会の街灯が明るい所では難しいかも知れませんが、マンションの屋上や、電気の明かりが少ない所では、月の光で影踏みができます。

満月の夜になど、試してみましょう。月夜で難しければ、夕方の太陽の光で。太陽も星のひとつですから、長く伸びる影を、楽しんで。

星と森と絵本の家

国立天文台内にある、絵本を通じて宇宙、自然、科学への好奇心を育める三鷹市立の施設。国立天文台の「旧1号官舎」(大正4年、東京帝国大学営繕課設計)を復元したその空間には、ゆったりとした時間が流れ、世代を超えた人や自然と触れあうことができます。星(星・地球)、森(森・動植物)、ひと(人・暮らし・言葉)の分類を軸に物語や科学絵本約2000冊がわかりやすく配列されていて、自由に読むことができる(貸し出し不可)ほか、企画展やワークショップが開催されています。

東京都三鷹市大沢2-21-3
国立天文台内
TEL.0422-39-3401

 

http://www.city.mitaka.tokyo.jp/ehon/

 

取材・文/山田ジナ

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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