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miku36号 2014年春号

春から!地域デビュー!育てあい育児をはじめよう

ぽかぽか陽気に誘われて、親子で地域におでかけしませんか?支援センターや子育てひろばなど、乳幼児の親子で楽しめる場所はたくさんあります。でも私は人見知りだし…、ママ友できるかな…。
大丈夫。楽しく地域デビューするコツを独自の子育て支援活動を展開する山縣文治先生に教えていただきました。

山縣文治先生


関西大学人間健康学部人間健康学科教授。大阪市立大学教授を経て、2012 年より現職。著書に、『うちの子 よその子 みんなの子』(監修著、貝塚子育てネットワークの会編、ミネルヴァ書房)など多数。

ゆるく付き合える“顔見知り”がいれば、子育てはグンと楽になる

友だちつきあいで悩むママは少なくありません。知り合いとは付き合えるけど、知り合い以外の人と交流するのが苦手という、「狭く深い」交友関係をしているママが多いような気がします。たとえばLINEが象徴的で、仲良しグループで関係がうまくいっているときは良いけれど、一旦こじれると「弾きだされるかも」という恐怖が付きまとう、危うい状態になると言えます。

 

でも、世の中にはいろいろな人がいて、好きな人も嫌いな人もいる中で、折り合いをつけていくことが大事。子育ては、そんな大人の人間関係を作るきっかけにもなります。

 

子育ては、決して一人ではできないし、ママ一人が背負い込むことでもない。「上手に周りの人に頼る力」を身につけていきましょう。「平日の昼間に親子二人でいると煮詰まってしまう」と感じているなら、外に出てみるのもいいでしょう。

 

子育てひろばや公園に行くと、周りはすでにグループになっていて不安を感じるという声も聞きますが、「ママ友を作らなきゃ」と意気込む必要はありません。深く付き合える人に出会えればラッキーですが、そうでなくてもいいのです。その日その時、パッと会ってしゃべってスッと離れる。そんな関係もいいものです。「また会おうね」ではなく「また会ったね」くらいの距離感がちょうどいいのではないでしょうか。

 

初対面のママ同士の会話は、「今、何カ月ですか?」から始まることが多いようです。そこで、子どもが寝てくれないとか、離乳食はいつから始めようかなど、日々の悩みや相談事を話せば、「そうそう、うちも」「わかる!」と共感しあえるので、話題には困りません。


喜びもつらさも、共感してもらえるのは非常に大切なこと。話すことで楽になった、救われたと感じるママも多いのではないでしょうか。

 

パパにも、メリットはたくさんあります。住んでいる場所と子どもの年齢が近いだけで、あとは職業も年齢も趣味もバラバラ……そんないろいろな人と出会えるチャンスは、育児中ならでは。子どもを連れてぜひ出かけてみましょう。地域に信頼できる大人の男性が増えるのは、パパはもちろん、子どもにもママにも安心につながるでしょう。

他の子どもを見ることで、子どもとの関わりも変わる

わが子と二人っきりで過ごすのではなく、他の子もいる場所に出かけることで、わが子を見る目が変わります。子どもの育ちはそれぞれ違い、焦る必要はないことがわかります。月齢の高い子を見て、こんな風に成長していくのだという目安にもなります。わが子だけと思っていたことが、意外とみんな同じように悩んでいるのだとわかりホッとすることもあるでしょう。

 

他の子と関わることで、わが子との関わり方が変わることもあります。自分の子だと何かあるとすぐに怒ったり手助けしたくなりますが、よその子だと冷静に「待つ」ことができますよね。親として、耐える力を身につけられるようにもなります。

地域で、みんな一緒に“育て合う”環境づくりを

私は以前、児童養護施設の指導員をしていたこともあり、児童虐待防止の活動もしています。虐待は親子が孤立してしまうこともリスクの一つ。そこで「家に閉じ込めずに地域で子育て」をスローガンに、「みなくるハウス」という交流の場を作りました。

 

このような子育て施設だけでなく、近所の人との関わりも持てるといいですね。たとえば、自分が病気になった時、第二子の妊娠出産時などに、少しの間でも子どもを預かってくれる人が近所にいると安心です。

 

ご近所の方に子どもを見ていただいたり、少し子どもが大きくなったら、ママ同士子どもを預けあうことができれば心強いものです。

 

時には、子ども同士がけんかしたり、ケガをさせたりというトラブルもあるでしょう。

 

でもそれは親として避けられないこと。「うまくいかないから、もうこのグループと付き合うのはやめよう」ではなく、その時々で、親同士が話し合い、解決していく姿勢が大切です。

 

「今は赤ちゃんと二人で家の中にいるのが楽しい」という人は無理をしなくても大丈夫。人と出会いたい人が出会えないからつらいのであって、出かけなくてはいけないということではありません。「私がママ友を作らないと、子どもがかわいそう」と思う必要もありません。

 

小学校に入るまでには、幼稚園や保育所に行って、子どもも親も他の人との関わりが始まるでしょうし、日々の買い物などでも人と交流することができます。無理をせず、それぞれのママが心地よいと思うやり方で子育てをしていきましょう。

 

~支援をしないという支援~ “みなくるハウス”に集まるパパ・ママたち

山縣先生が古い一軒家を買い取り、地元のお母さんたちと意見を出し合って全面改修。親子が集える場“みなくるハウス”を作りました。ここでは「支援をしない支援」がテーマ。ボランティアのスタッフが随時いますが、管理業務をするだけで、プログラムなどは一切ありません。お父さんお母さんたちのグループが自主的に集まって活動をしています。
 
この日集まっていたのは、「あべの外遊びを考える会」のメンバー。皆さんとても仲良く見えますが、サークルに入ったきっかけは何だったのでしょう?
 
「私は子どもが三人いますが、一人目の時はすごく孤独で。子どもと二人で家にいるのがつらかったので近所でやっているイベントなどに参加しました。

 

なかなかなじめず、ひとりポツンとしていることもありました。いろんなイベントを次から次へとハシゴしたり……。いつの間にか自分に合う人や場所が見つかったという感じです」はじめはみんな同じ気持ちのようです。
 
また、0歳児を連れて最近参加したママは、「地域のフリーペーパーを見て来ました。勇気がいったけど、同じ子どもを持つお母さん同士なので、快く迎えてもらえてうれしかった」と言います。
 
ここでは子どもが泣いてもお互い様。「うちもそうだったよ」「大丈夫」と自然と声を掛け合っています。

親子で出かけられる地域の拠点

子育て支援センター※

 

子育てひろば※
0歳から就学前の親子の交流の場。イベントや講座、体重測定、プレイルーム開放など。子育て相談もできる

 

児童館
18歳未満が対象。専門の指導員がいる

 

保育所や幼稚園の
園庭解放など 地域の未就学児が対象、子育て相談も

 

教室(ベビーマッサージ等)
資格を取得した人などが自宅や公共施設で行う

 

地域の子育てサークル
地域のママが自主的に行っているサークル

 

NPOが主催するイベント等
親子向けや、パパ向けのものも多い

市区町村の広報誌やホームページ、地域のフリーペーパーなどで情報収集してみましょう。
※平成25年度より、子育て支援センター型と子育てひろば型は「一般型」として再編されています。

ママとも同士で、子どもを預け合うときの注意点

 

の乳幼児を預かるときは、口に入れて危険な小さいものは、手の届かないところに置くこと。

 

 

 

を預ける時は、「人見知りをする時期」だということをわかっておこう。

 

 

 

を預ける時は、「人見知りをする時期」だということをわかっておこう。

※アレルギーや子どもが嫌がること、させてほしくないことなどは事前に親同士で話し合っておきましょう。
※預けた以上は、預けた自分の責任であるという意識を持とう。少々のケガやトラブルはお互い様の気持ちを持ちましょう。

 

イラスト/サカモトアキコ 取材・文/椹寛子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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