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miku 52号 2018年夏号

夏の事故から子どもを守ろう!

楽しい夏にするために!子どもから目を離さないのが鉄則

暑い季節になると、乳幼児の事故が後を絶ちません。行楽地や帰省など、アウトドアのときに限らず、日常空間でも命に関わる事故は起こります。どうしたら事故を防ぐことができるのか、小児科医の内海裕美先生にお話を伺いました。

内海裕美先生 Hiromi Utsumi

 

吉村小児科(東京都文京区)院長。日本小児科学会認定医。医学博士。日本小児科医会子どもの心相談医。地域のお母さん対象に子育て支援セミナーを毎月1回開催、子育ての話や絵本の話をしている。


 

浴槽やビニールプールでも溺れる事故は起きている

夏場に起こる乳幼児の事故で最も多いのが、水に溺れる事故です。これは、何も海や川、プールでというわけではなく、自宅の庭に広げたビニールプールや浴室のバスタブで、親がちょっと目を離したすきに起こっています。


つかまり立ちができれば、頭が大きいので浴槽に落ちます。小さな幼児の場合、ごろりと横になると、深さ数センチ程度の水でも溺れることがあります。水遊びをする時は、子どもから目を離さないことが絶対条件です。


タオルを取りに行く、トイレに行くなど、「ちょっとだけなら」という油断が事故を招きます。一瞬でもその場を離れる場合は、子どもだけにせず、必ず一緒に連れて行きましょう。上の子どもに「ちょっと見ててね」と任せるのも絶対にいけません。万一事故があったら、上の子どもにも心の傷を負わせることになりますから、絶対にやめましょう。

車中放置の熱中症は死亡事故につながる

熱中症も注意が必要です。乳幼児は自律神経の働きが未熟で、放熱や発汗による体温調節がうまくできないため、動き回って体温が上がり、様子が急変することがあります。屋内だからと油断せず、水やお茶をこまめに飲ませたり、エアコンで部屋を快適に保つことが大切です。

 

子どもを車に放置したために起きる熱中症の死亡事故は、毎年起こっています。「エアコンをかけているから」という過信が、まさかの事故を招きます。短時間でも車を離れるなら、必ず子どもを連れて行くこと。ベビーシートに眠っていて、熱がこもることもあるため、時々ドライブ休憩を入れて子どもの様子を確認しましょう。

 

夏場のベビーカー内は、地面からの照り返しでかなりの高温になります。外出はできるだけ朝夕の涼しい時間帯にして、日中に外出しなければならない時は、日陰を歩いたり、保冷剤でシートを冷やすなど、体温が一気に上がらない工夫をしましょう。


海や川に出かける方も多いでしょう。アウトドアでは気持ちがつい緩みがちです。保護者がスマホに夢中になり、水際で遊んでいる子どもをまったく見ていないなど、一瞬の油断で取り返しのつかないことになります。


他の家族と一緒に行動する時は、大人が複数いると「誰かが見ているはず」という過信から子どもへの注意が散漫になり、事故が起こりやすくなります。自然を見くびらず、川遊びの時などはライフジャケットをつけさせ、子どもから目を離さないことは基本。アウトドアに慣れている人ほど過信しがちですから、いつも以上に気を引き締めて行動しましょう。


 

こんな様子が見られたら熱中症かも!?素早く応急処置を

汗を大量にかいている、顔が赤い、ぐったりしている、食べたものを吐く、意識が朦朧としている、反応がにぶいなど、異常な様子が見られたら熱中症が疑われます。応急処置をして意識が落ちついてくればひと安心です。反応がない時は、すぐに救急車を呼びましょう。

日陰に移動して横に寝かせ、衣服を緩めてこもった熱を逃す
 

濡らしたタオルでおでこや首、背中を冷やす

乳児用イオン水または水を少しずつ飲ませる

保冷剤で、首の後ろや脇の下、脚の付け根を冷やす

ケガや事故のない、楽しい夏をお過ごしください!

イラスト:サカモトアキコ

取材・文:中野 洋子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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