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miku 52号 2018年夏号

夏場の感染症から子どもを守る

感染症を防ぐには、日常の予防対策が大事!

子どもたちが活発にあそんだり水遊びが楽しく動きまわれる夏場にも流行のするウイルス性感染症があります。正しい情報を知って、ウイルスや細菌から、家族を守りましょう。

衛生のエキスパート村松寿代先生にお話を伺いました。

監修
村松寿代先生
Hisayo Muramatu

 

サラヤ株式会社サニテーション事業本部食品衛生サポート部食品衛生学術室室長。管理栄養士の資格も有し、スーパーや食品工場などで食品衛生や感染症予防の助言を行う。

夏の主なウィルス感染症は3つ!流行時期は7月がピークに

夏風邪と呼ばれる夏の3大感染症

子どもたちがアクティブに動き回る夏。元気にあそべるためにも、感染症から守ってあげたいですね。

 

プール熱とも呼ばれている咽頭結膜熱、ヘルパンギーナ、手足口病は、例年、夏を中心として乳幼児に大きく流行する病気です。これらの病気は一般的に夏風邪の一種とされていて、いずれもウイルスの感染が原因でおこります。特に例年手足口病の患者数が多く報告されています。家庭でできる予防を徹底して、子どもを守っていきましょう。

子どもがかかりやすい病気について知っておこう

では3大感染症について知っておきましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)

原因はアデノウイルスです。5歳以下に多くみられます。
38~39度の発熱、咽頭炎(のどの腫れ、痛み)、結膜炎(結膜充血、目やにや痛み)などの症状が、3~5日間程度続きます。特別な治療法がないので、対症療法が中心になります。

 

ヘルパンギーナ

原因は主にコクサッキーウイルスA群で、ほかにコクサッキーウイルスB群、エコーウイルスなどのエンテロウイルスなどです。


4歳以下が多く1歳代に最も多く見られます。突然の発熱(38~40度)に続き、のどが腫れ、上あごの奥に赤い水疱ができます。水疱が破れて、潰瘍になり痛みを伴うので、食事しにくくなったり機嫌が悪くなります。脱水症状を起こすこともあります。全身のだるさや頭痛なども起こります。発熱は2~4日間で程度で解熱し、やや遅れて発疹も自然に消えます。通常は対症療法で、治れば元気になります。

手足口病

原因は主にコクサッキーウイルスA群16型やエンテロウイルス71型などのエンテロウイルスです。
 
5歳以下が患者の9割程度を占め、特に3歳以下に多く見られます。主に口の粘膜、手のひら、足の裏を中心に2~3mmの水疱ができますが、通常は3~7日で消えます。ひじ、ひざ、おしりにも出現することがあります。口の中の水疱は、ヘルパンギーナより前の方に見られ、痛みを伴うこともあります。3分の1くらいの子が発熱しますが、ほとんどが38度以下です。特別な治療法がないので、対症療法が中心になります。
 

教えて! 村松先生 ウイルス対策のギモンQ&A


Q: タオルを共用するのはダメですか?

 

A: 個人用のタオルがあると安心!

手を洗って清潔なつもりでも、正しい手洗いができていないとウイルス細菌が残っています。誰かが使ったタオルを使うと、手や口にウイルスが付着して感染してしまうこともあるので、家族が感染症にかかっているときは特に、タオルの共用はやめましょう。

 

Q: 手洗いで注意すべきことは?

 

A: 利き手に、汚れが残りやすい
手洗いが不十分になりやすいのは親指全体と、指の間、手の甲など利き手は洗いにくいので、トイレの後などは特に親指の付け根部分などていねいに洗いましょう。パパママは子どもにアドバイスを。

 

予防対策

  • 手洗いとうがいをしっかり行いましょう
  • 指で目をこすったり、指をなめないように注意しましょう
  • ドアノブや手すりなど、人の手がよく触れる場所をこまめに拭きましょう
  • タオルやハンカチの共有は避けましょう

「ハンドラボ」のハンドソープとアルコール消毒剤で菌を除こう!

家族を菌の感染から守るためにも、玄関で外から持ち込んだ菌を「アルコール消毒剤」でブロックしましょう。

そのあとに、ハンドソープでしっかり手洗いすることが肝心です。親自身がお手本になるように、家族の除菌と手洗いを習慣にしましょう。
 

アルコール消毒剤の選び方

アルコール製剤が効きづらい活性が劣るとされてきたノンエンベロープウイルス※を含む、幅広いウイルス・細菌に有効な「酸性アルコール消毒剤」を選ぶと効果的です。

アルコールの有効濃度は60~80%であること。目安は、ボトルに「火気厳禁」の表示があるものです。
※「ノンエンベロープウイルス」とは、エンベロープ(脂質性の膜)のないウイルスのことです。
 

ワクチンがないので手洗いと除菌が重要

咽頭結膜熱、ヘルパンギーナ、手足口病、共に有効なワクチンはありません。感染予防には、日常の衛生管理がとても重要になってきます。ウイルスは感染者の便や水疱、のどの分泌物や、鼻水、目の分泌物などに含まれています。これらを触った手を介してウイルスが口や結膜に入ることで、感染していきます。症状が消失した後でも2週間~1カ月は便の中にウイルスが排出されています。感染しても症状が出ないこともあるので、症状がないからといって、気がつかないうちに周囲に感染を拡大させてしまう可能性があるのです。


この3大感染症(咽頭結膜熱、ヘルパンギーナ、手足口病)の原因は一種類のウイルスではないため、一度かかってもまたかかってしまうことがあります。流行しているときには、手がよく触れる所にウイルスが付いている可能性がありますから、感染予防のためにもしっかり手洗いすることが最も重要です。


子どもがかかりやすい病気ですが、大人でもかかることがあります。また、大人の手を介して子どもに感染させることもありますから、家族みんなで手洗い・除菌をすることがとても大切です。

SARAYAはさまざまな社会貢献活動を行っています。

100 万人の手洗いプロジェクト


現在、世界では1日約16,000 人 もの5 歳未満の子どもたちが命を失い、その原因の多くは予防可能な病気です。石けんを使って正しく手を洗うことで、下痢性疾患や肺炎を予防し、100 万人もの子どもたちの命が守られると言われています。サラヤは2010 年に「100 万人の手洗いプロジェクト」をスタート。対象となる衛生商品の売り上げの1% を寄付し、アフリカ・ウガンダで展開するユニセフ手洗い促進活動を支援しています。活動は、ウガンダ現地での手洗い設備の建設だけでなく、子どもたちへの教育や自主的な衛生活動の支援、母親への啓発活動、現地メディアでの手洗いキャンペーンの展開など、住民が石けんを使った正しい手洗いを知り、自ら広めていくことを目指して進められています。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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