【英語絵本】英語で野球を楽しもう!日本とアメリカの違い
比較するから面白い!2倍に野球が楽しくなる英語絵本
2017年のWBC(World Baseball Classic/ワールドベースボールクラシック)では、侍ジャパンが惜しくもロサンゼルス・ドジャースに無念の1点差負け、準決勝で力尽きましたが、決勝戦では、そのアメリカがプエルトリコを8対O という成績でおさえ、大会4度目にして悲願の初優勝となりましたね。
野球についていうと、恥ずかしながら本当に何も知らないので語ることはできないのですが、野球を知らなくても野球観戦がどれだけ楽しいものなのか、その臨場感だけは知っています!
その面白さを知っている人も知らない人もワクワクできる、その上、日本とアメリカの野球観戦を比較できる素晴らしい絵本を思い出したので、是非ご紹介したいと思います。洋書ですが、簡単な英語なので大丈夫。とても面白いです。

"TAKE ME OUT TO THE YAKYU" by AARON MESHON
野球好きな男の子が教えてくれる2つの楽しみ方
主人公は、野球が大好きな男の子。
この絵本では、主人公が体験する、アメリカと日本の野球観戦の1日を読者も一緒に疑似体験することができます。
どうやらアメリカでは、American pop pop(アメリカ人のじぃじ)が、僕をstadium(スタジアム)まで、baseball(野球)を見に連れて行ってくれるようです。そして、日本では、Japanese Ji ji (日本人のじぃじ)がdome(ドーム)まで、同じようにyakyu(野球)を見に連れて行ってくれるみたいです。

絵本では、その様子を左側の青のページにアメリカでの出来事、右側の赤のページに日本での出来事として描かれ、時間軸は同時進行で進んでいきます。
ページをめくるたびに、間違い探しのように、それぞれのじぃじや僕の服装など、なにが違うが比べながら読んでいくとより面白いかもしれません。
なにがちがう?日本とアメリカの野球観戦
違いを見ていくと驚くほどいろいろあるのですが、例えば、定番の応援グッズの種類も違うし、観客の応援のしかたも違います。
もちろん日本とアメリカでは、送球のスピードを表す単位も違うし・・・。この絵本には、シンプルだけどたくさんの発見があります。ここでは、いくつか気になった部分をちょっぴりご紹介します。
【その1】観戦中の食事やおつまみ
野球観戦でのお楽しみといえば、大人はビールでしょうか?
アメリカでは、やっぱり期待を裏切らないピーナッツやホットドック。
日本の売店にはいろいろな食べ物がありますよね。作者のアーロン・メションさんは、奥様が名古屋ご出身で日本を第2の故郷と呼ばれているので、おそらく何度も日本の野球観戦に行かれているのではないでしょうか。さぞかし、日本の売店に驚かれたに違いありませんよね。

【その2】応援のしかた
アメリカで応援する時によく使われる言葉は、"GET A HIT!"(ヒットを打て)や"GO FOR IT!"(頑張れ!よりはもっと強めなニュアンスでやっちゃえ!かっとばせーはこれに近い?)など、気持ち的にはとにかく"WIN!" "WIN!" "WIN"! 試合には絶対勝つしかない!
確かに日本では、KATTOBASE!(かっとばせー)やGANBATTE!(頑張って!)と応援することが多いかもしれません。日本人の使う「頑張って」の意味合いは、確かに "DO YOUR BEST"という響きに近いのかもしれませんね。

【その3】ラッキーセブン(7回)
9イニング制で行われる野球では、終盤に向けて一気に盛り上がる7回をラッキーセブンと読んでいます。日本のプロ野球では、7回の攻撃前にはチーム応援歌が流れ、ジェット風船を飛ばしますが、アメリカ・メジャーリーグベースボールでは、7回裏の前に"Seventh-inning stretch"と呼ばれる休憩時間があります。その時に決まって流れる曲が、この絵本のタイトルにもなっている"Take Me Out to the Ball Game"(わたしを野球に連れてって)。この歌を観客みんなで歌うのが、アメリカでは恒例の野球観戦です。敵も味方も関係なく、スタジアムにいる観客全員がリラックスしながら一緒に歌う一体感は、気持ちも解放されて本当に楽しくしびれます!

絵本では、野球場へ出かけるところから、応援グッズを購入したり、スナックや軽食を食べたり、ピッチャーやバッターが活躍するシーンはもちろんのこと、おうちに帰ってお風呂に入って寝るまで、日本版とアメリカ版の僕を追って違いを描いていきます。
その中で、子どもがお出かけすると必ず口にするフレーズ、"ARE WE THERE YET?"(まだつかないの?)や "ARE WE HOME YET?"(まだ家につかないの?)など日常で使える会話表現や単語もたくさん登場するので、リアルな英語の表現も感じることができますよ。

絵本の巻末には、野球の簡単な単語やトリビアも載っています。
英語を通じて、野球の楽しさ、文化の違いや共通点を発見してみましょう!きっと、その違いを海外の人に話したら驚くこと間違いなしです。大好きな野球から、自然に英語の世界へ足を踏み入れるのもいいアイデアかもしれません。
今年の夏は、親子でアメリカまで野球を見に行ってみよう!なんて冒険も素敵かもしれないですね!
今回ご紹介した洋書は・・・?
"TAKE ME OUT TO THE YAKYU"は、2013年にTOP100に入り、New York Timesで星4つの評価をもらっている絵本です。残念ながら、絵本ナビではお取り扱いはないのですが、見かけたら是非読んでみることをおすすめします。新しい世界が広がりますよ。
【レビュー】日本野球とメジャー
このお話は日本の野球とアメリカのメジャーリーグの観戦の仕方を右と左に分けて描いていました。うちの子は野球観戦に行ったことがないのですが、違いを見つけたり、どっちがいいかを選んだりして楽しみながら見ていました。
(イカリサンカクさん 20代・ママ 男の子5歳)
併せて読みたい
富田直美(絵本ナビ編集部)
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