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【10/22まで】絵と言葉のまじわりが物語のはじまり@太田市美術館

懐かしく、新しい絵本の世界がそこに!絵本原画からそうぞうの森へ

2017年4月に全く新しい美術館と図書館の複合施設としてグランドオープンした、太田市美術館・図書館(群馬県)を知っていますか。

8月から開催されている「絵と言葉がまじわりが物語のはじまり」は、<本と美術の展覧会>第一弾にふさわしい、様々な角度から「絵と言葉」にアプローチする刺激的な展覧会です。こちらは10月22日(日)まで開催中!少し足を延ばして、秋のお出かけにいかがですか。

 

本展覧会の趣旨とは?

みなさんは幼いころ、家庭や保育園・幼稚園などで絵本を読んでもらった記憶を持っている のではないでしょうか。

ページがめくられるたびに期待に胸がふくらみ、絵とことばがつむ ぎだす物語にわくわくする。このような体験は、未知の世界と出会い、多様な価値観に触れ る機会となったことでしょう。

 

本展は、美術館と図書館の複合施設である太田市美術館・図書館が、本と美術の多様なかか わりをテーマとして継続的に実施する<本と美術の展覧会>第一弾です。初回は、絵本・児童 書を重点的に収集している本館として、絵本原画を出発点に、絵と言葉の想像力=創造力を めぐる展覧会を実施します。 まず、展示室 1 では四点の絵本――荒井良二『えほんのこども』、絵・安西水丸、作・村上 春樹『ふわふわ』、絵・酒井駒子、作・中脇初枝『こりゃ まてまて』、ザ・キャビンカン パニー『よるです』の原画全点をその言葉とともにご紹介します。現代美術家・中島崇によ るインスタレーションのもと展示を行い、想像と創造の森へと鑑賞者をいざないます。展示 室 2 では小説家の長嶋有、福永信と太田市出身の画家・須永有とのコラボレーションを実 施。小説家と画家が、それぞれの立場から絵画と言葉にアプローチする展示を実現します。 そして 1 階と 2 階をつなぐスロープでは、画家・大小島真木が本展のための長大な壁画を制 作、来場者がその続きの物語を創造する参加型の展示も行います。 絵と言葉が、作家と画家がまじわりあうことで新しい物語が創造されていく――その豊かな 想像力のざわめきに間近にふれるまたとない機会となります。 

【みどころポイント①】想像の森...絵本原画展示

現代日本を代表する 4 名の作家(荒井良二、安西水丸+村上春樹、酒井駒子+中脇初枝、ザ・キャビンカンパニ ー)による絵本 4 冊の原画がなんと全点展示されます!この展示のコンセプトは、「想像の森」。4名の作家がそれぞれが全く異なるユニークな表現で多くの人々を魅了し続けている点と、静と動、色彩と描線、グラフィックと表現主義的な要素など4名の多様さ自体が、絵本の世界の多様さ=「森」であることを表現しています。

また、会場構成にインスタレーション作家・中島崇を 迎えることでギャラリー空間は「物語の森」に変貌!一体どんな、エキサイティングな展示になっているのでしょうか。想像するだけでワクワクしますね。

絵・文:荒井良二『えほんのこども』講談社
えほんのこども

小さな絵本たちが、世界中にお話を届けます。
大きな絵本の中から飛び出した「えほんのこども」たちが、世界中にちらばって、
小さなお話をはじめます。世界的絵本作家が描く、絵本のすばらしさを感じる絵本!

絵:安西水丸、文:村上春樹『ふわふわ』講談社
ふわふわ

心があたたかくなりしあわせになれます
かしこくて、やさしいこの猫に、身も心もゆだねてみませんか?

ぼくは世界じゅうのたいていの猫が好きだけれど、この地上に生きているあらゆる種類の猫たちのなかで、年老いたおおきな雌猫がいちばん好きだ。――ふわふわとした、みごとに美しい毛をもつ猫が教えてくれる、いのちあるものにとってひとしく大事なこととは?あなたのなつかしく温かい記憶がよみがえる。

絵:酒井駒子、文:中脇初枝『こりゃ まてまて』福音館書店
こりゃ まてまて

幼い子が散歩に出かけ、チョウやトカゲ、ハトやネコに出会います。でも「こりゃ まてまて」と追いかけると逃げられてしまいます。身近な自然との小さな出会いを描いた絵本。

絵・文:ザ・キャビンカンパニー『よるです』偕成社

【みどころポイント②】絵と言葉のであい…小説家と画家のコラボレーション

絵に触発されて生まれる言葉と、言葉に触発されて生まれる絵。長嶋有、福永信とい う2人の小説家と太田市生まれの画家・ 須永有のコラボレーション。絵と言葉がであい、その相互作用による展示になります。小説家の2人は、展覧会の構成自体にも深く関わった本展の会場限定の冊子も配布予定です。

【みどころポイント③】大小島真木《46 億年の記憶》と続きの物語

物語性の高い絵画作品を制作している画家・大小島真木が、本展のための新作壁画《46 億年 の記憶》を制作しました。14 メートルを超すスロープ壁面に、46 億年の歴史を有する地球の壮大な 生命の物語が展開します。 
また、その他、《46 億年の記憶》をもとに、展示室に散りばめられた「光」「地」 「水」「火」「太陽」などの大小島の作品世界に関係する言葉をキーワードに、来場者が 「続きの物語」を想像=創造するワークショップルームを創り上げる構成になっているのだそう!生命力と神秘に満ち溢れた迫力の壁画にドッキリ!今までに感じたことのない驚きと発見が待っています。

 

大小島真木《46億年の記憶》(部分)、2017年、約6,000mm、作家蔵

秋にピッタリの素敵な美術館で、絵の中にある物語を空間ごと感じてみませんか。

知的好奇心を満足させる冒険が待っていますよ!

展覧会情報

展覧会名:本と美術の展覧会 vol.1「絵と言葉のまじわりが物語のはじまり 絵本原画からそうぞうの森へ」

会期:平成 29 年 8 月 4 日(金)~10 月 22 日(日)(69 日間)

開催時間:午前 10 時~午後 6 時(展示室への入場は午後 5 時 30 分まで)

休館日:月曜日(ただし、9 月 18 日と 10 月 9 日は祝日のため開館し、翌日火曜日休館)

観覧料:一般 500(400)円、学生および 65 歳以上 400 円、中学生以下無料 ※( )内は 20 名以上の団体及び太田市美術館・図書館カード、「ふらっと両毛 東武フリーパス」 をお持ちの方。

身体障がい者手帳、精神障がい者保険福祉手帳、療育手帳の交付者及びその付添人 1 人は無料。

おおた家庭の日(第 1 日曜日)は中学生以下の子ども同伴の家族無料

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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