【プラチナブック選定作品】令和最初のお正月。日本の古き良き行事を絵本で感じませんか? 『「和」の行事えほん2 秋と冬の巻』
大掃除や新年を迎える準備、初もうでや年始の親戚づきあいに大忙しだった年末年始もちょっと一息。
でも、「なんで12月に大掃除をするの?」
「どうしてお正月に初詣に行くの?」
「なんでお年玉は子どもしかもらえないの?」なんて子どもに聞かれたとき、きちんと答えるのはなかなか難しいですよね。
そんな、大人でもあまり良く知らない、日本の伝統行事をかわいい動物のイラストと共に紹介している、親子で楽しむのにピッタリの作品をご紹介します。
絵本ナビ1000万人ユーザーが選んだ”とびっきり”の人気作からご紹介するのはコチラ!
意外と知らない日本の行事『「和」の行事えほん2 秋と冬の巻』の魅力をご紹介します。
絵を見るだけでも日本の伝統行事の知識が身につきます。
『「和」の行事えほん2 秋と冬の巻』は9月から2月までの日本の伝統行事を順を追って紹介してくれます。
9月はお月見や敬老の日。
10月は重陽の節句や秋祭り。
11月は七五三。
12月は年越しや冬至。
1月はお正月。
2月は節分と針供養。
知っていると思っていた行事も、細かな作法や由来など、知らない事もたくさん紹介されていて、新しい発見があります。
知らなかった行事を知ることができるのも楽しい気持ちになれます。
読み終わるころには、四季折々でいろいろな行事のある日本を今までより好きになることでしょう。
高野さん:「和の行事」を解説する絵本を作ろうと思ったきっかけは、自分のなかではハッキリしているの。
私は、幼い頃からただお絵描きが好きで、本が好きで・・・ヨーロッパ風のものへの憧れもあって、かわいいストーリー絵本を描いていましたけれど、なかなか評価されなかった。
自分のなかから本当にわき出てくるものを描いていなかったなと思うんです。
でも、40代にさしかかったとき、このままでは絵本の仕事ができなくなってしまうと思ったの。
どうしても絵本から離れたくない。どうしたらいいだろう?と考えたときに、自分のなかにあるものしか描けないんだ、じゃあ自分のなかにあるものって、なんだろう、と振り返った。
そのとき思ったんです。体験したことなら、描けるんじゃないかと。
私は大きくなったらいつか母になって、私に母がしてくれたようなこと・・・ひな祭りやお月見や・・・四季の行事のあれこれを子どもにしてあげようと思っていた。
ご縁がなくてそれができませんでしたけど、自分の子にでなくても、楽しかった行事体験を多くの子どもたちに伝える絵本なら作れるんじゃないかと思ったんです。
登場人物があちこちに出てくるので、絵本としても楽しめます。
行事を紹介する作品というと、どうしても情報ばかりが載っていると思いがちですよね。
でも、この絵本の中には4組の動物の親子が出てきます。
双子のウサギのウーちゃんとサーちゃん。
お兄ちゃんがいるくまのクンちゃん。
元気な弟のいるタヌキのタキちゃん。
キツネのツネちゃんは、この絵本からお姉ちゃんになりました。
絵本を見る子どもたちは、動物たちの様子を見て、「ウーちゃんとサーちゃん、仲良く年賀状を書いているね」「大掃除でお兄ちゃんがさぼっているなんて、うちと同じだ!」といろいろな発見をして楽しむことでしょう。
大人や海外の方へのギフトにもオススメです。
優しいタッチのイラストと、丁寧な解説で行事が載っている絵本は、子どもだけでなく大人の方も十分楽しんでいただけます。
子どものころのことを思い出して懐かしんだり、お友だち同士で盛り上がってみたり……。
絵本を子どものものとしてだけでなく、大人も楽しめる作品として手に取ってみてはいかがでしょう?
高野さん:子ども向けの本ですが、読んでくださっている方の年齢層は幅広いみたいです。
先日、認知症のお母様を介護中の方から、母がこの絵本を見て笑いました、母の笑顔を久しぶりに見ました、とお手紙をいただいて・・・ああこの本を作ってよかったと心から思いました。
60・70歳代のシニア世代の方がお孫さんへのプレゼントとして買ってくださることもあると聞きます。
それはこの本を見て「なつかしい」と感じてくださっているのかな。
時代は変わりますし、変化していくことは当然だと思いますが、『「和」の行事えほん』は昔からの伝統的な事柄を絵にしていますから。
海外の方へのギフトにも! 英語版も出版されています。
『「和」の行事えほん〔英語版〕』、待望の“秋と冬の巻”登場!日本地図や干支の図を新たに記載しており、国際理解教育に必須のシリーズです。
『「和」の行事えほん〔英語版〕』、待望の“秋と冬の巻”登場!日本地図や干支の図を新たに記載しており、国際理解教育に必須のシリーズです。
子どもは楽しい! 大人は懐かしい! 高野紀子さんの作品。
繊細なタッチで絵本を作り続けている高野紀子さん。
今回ご紹介した『「和」の行事えほん』以外にも、着物や折り紙、テーブルマナーなど、子どもに伝えていきたい。でも大人たちがちょっと忘れがちな題材を、そっと助けてくれる絵本を作られています。
カラーインクをベースに色鉛筆で塗り重ねたタッチは、ほっこりと優しく、見ているだけで癒されるので、ぜひ、他の作品も手に取ってみてください。
高野さん:私ね、自分の絵本は「道具」だと思ってるの。
おうちで会話する「道具」。季節を楽しむ「道具」。
だからどうぞ使ってください、と。
・・・これはメッセージというより私自身の「夢」なんですけど、ぼろぼろになるまで使ってほしい。
そうして使い古して、使いつくしてもらったら、最高だなって思います。
だって使い古されたぶん、そのおうちで役割を果たした、思い出のお手伝いをできたかもしれないということでしょう。
そうだったらいいなあ・・・って。
高野紀子さんの作品
お祝いの席にふさわしい着物とは?
白無垢の意味とは?
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お正月、節分、ひなまつり、ハロウィーン・・・。春夏秋冬、折って遊んで、行事に使える折り紙入門えほん。作者、高野紀子氏が、丸二年を費やしてわかりやすく描いた力作です!
プラチナブックメダルとは…?
絵本ナビに登録されている「絵本」ジャンルの作品(約2万4,000作品)のうち、
レビュー評価・レビュー数・販売実績などから算出された、TOP3%のとびきりの人気作品が「プラチナブック」です。
全国の書店店頭には、プラチナブックメダルの目印をつけて、並んでいます。
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