1歳児におすすめの室内遊び10選! 保育のねらいや雨の日に使えるアイデアを紹介
1歳児は、少しずつ歩けるようになって行動範囲が広がってくる年頃です。外遊びの機会が徐々に増えるものの、まだまだ室内で遊ぶ機会も多いでしょう。
本記事では、1歳児の室内遊びのねらいや、雨の日でも楽しめる室内遊びのアイデアを10選紹介します。
1歳児との室内遊びにマンネリを感じている方、遊びのレパートリーを増やしたいと感じている方はぜひ参考にしてください。
1歳児はどんな時期?(発育・発達の目安)
1歳児は、運動機能や言語機能の発達が著しく、自我が芽生える時期でもあります。
運動面では徐々につかまり立ちや伝い歩きができるようになり、さらに足腰が発達すると走ったり階段の昇り降りをしたりするようになります。
言語機能の面では、徐々に「ブーブー」「ママ」といった喃語を口にするようになり、1歳後半には「わんわんいた」などと2つの単語を使って簡単な言葉を話せるようになっていきます。
自我が芽生え始め、自己主張や欲求も多くなっていきますが、まだ自分の感情を上手く伝えるほどの語彙力がついていないため、泣いて癇癪を起こすなど全身で感情を表す場面も多くなるでしょう。
また、行動範囲が広がることにより好奇心もますます旺盛になります。さまざまなものに興味を示すので、一緒に考えたり教えてあげたりすることでコミュニケーションを図ることが大切です。
1歳児の室内遊びのねらい
1歳児は、発達の基盤が作られる大切な時期です。以下の項目では、1歳児の室内遊びのねらいを解説します。
手足や体の動かし方を身につける
1歳児はつかまり立ちから伝い歩き、自立歩行と著しく運動機能が発達していき、活発に動くようになります。
室内遊びでも運動やゲーム、おもちゃ遊びや歌を通して、歩く、投げる、転がるなど全身を動かす基本的な動作を積極的に行いましょう。
また手先や指先が徐々に器用になってくるので、頻繁に使う室内遊びを取り入れることで、脳の広範囲に刺激を与えて子どもの脳をより活性化してくれる効果が期待できます。
体を動かす運動の楽しさを知る
手足や体の動かし方を身につけるだけでなく、運動の楽しさを知ることも大切です。
遊びを通して体を動かす楽しさを知っていくことは、より体の発育を促す効果が期待できます。
コミュニケーション能力を養う
徐々に周囲の言葉を理解し始め、意味がある単語を発するようになるため、大人とコミュニケーションが取れるようになってきます。
室内遊びを通して大人やお友だちとの接し方を覚えていき、心の発育やコミュニケーション能力を養うことにもつながります。
1歳児向けの室内遊び・ゲーム10選
1歳児の手足や体を動かす遊び、言葉の発達を促す室内遊び・ゲームの例を10選紹介します。
かくれんぼ
本格的なかくれんぼはまだ難しいものの、大人がドアの後ろに隠れて「どーこだ?」と声をかけたり、「待て待て~」と追いかけたりと、室内でも楽しめる遊びです。
まだ言葉が話せなくても、大人が1~10まで数えるなど積極的な言葉のやりとりを意識してみてください。
うずらちゃんのかくれんぼ
うずらとひよこがかくれんぼを始めました。色と形を上手に使って、花に隠れたり、ひょうたんに隠れたり……。うずらちゃんと一緒に、楽しいかくれんぼ遊びのできる絵本です。
マネっこ遊び
コミュニケーションが密に取れるマネっこ遊びは、1歳児にぴったりの室内遊びです。
大人のマネができるようになってくる時期なので、絵本に描かれている動物を見ながら順番に鳴き声や体の動きをマネして見せる遊びや、歌と手の動きを組み合わせた「手遊び」を取り入れるのもおすすめです。
動きが比較的簡単な「パンダ、うさぎ、コアラ」や「むすんでひらいて」を大人が歌いながら体の動きを見せてあげると、興味を持ってマネをしようとする姿が見られるでしょう。
マット遊び
動きが活発になる1歳児の室内遊びには、マット遊びもおすすめです。
家庭では布団でも代用でき、広い空間に布団をいくつか用意し、その上をハイハイしたり歩いたりと好きなように体を動かします。
不安定な布団の上ではそれだけでも十分全身運動になりますが、丸めた布団でトンネルを作って中をくぐるなど月齢に応じて遊びを発展するとより楽しめます。
おもちゃ遊び
1歳児は少しずつ手先が器用になり、指先を自分の思った通りに動かせるようになってきます。また集中力もつき始めるため、室内遊びには手先や指先を使うおもちゃ遊びもおすすめです。
おすすめのおもちゃには、立体的な型はめパズルやハンマーで大工さんのようにこんこんと叩くおもちゃ、ノブがついて指先でつまみやすいパズル、紐を引っ張ってペットのようにお散歩ができるおもちゃ、自由に積んで見立て遊びにも役立つ積み木などがあります。
ボール遊び
ボール遊びは、1歳児でも室内で体を動かして楽しめる遊びのひとつです。大人がボールを床に転がし子どもに取ってきてもらうという簡単な遊びでも、コミュニケーションを通して十分楽しめます。
ほかにも、大人が足を開いて目標となるゴールを作り、子どもはゴールにめがけてボールを転がす遊びなど、さまざまな遊び方ができます。
室内遊びに使うボールは、1歳児でも握りやすい10cm程度の大きさで、スポンジ製や布製など柔らかい感触のボールを選びましょう。
折り紙
1歳児には折り紙を折って何かを作る遊びはまだ難しいものの、遊び方を工夫すると楽しく折り紙で遊ぶことができます。
たとえば、色とりどりの折り紙を広げて自由に触らせてみたり、同系色の色を集めてグループ分けにして見せたりするだけでも脳に刺激を与えてくれます。
また、折り紙を手で握って丸める、ちぎるなど自由に触らせてあげると、紙の音や感覚を楽しむことができます。
できたものに絵を描いたりシールを張ったりして、何かに見立てた遊びやごっこ遊びへと発展させるとより折り紙遊びの幅が広がりおすすめです。
入園までにあそぶ力がつく 1・2・3才のおりがみ
おりがみやお絵かきができるようになる前の子どもたちに向けて、紙を使って親子で遊ぶ方法を紹介する本。自分でおりがみをおって楽しむにはまだ早い時期だけれど、親が作ってあげながら一緒に遊べばとても楽しめるし、親子の絆を深めることもできます。このように幼稚園に入る前から「あそぶ力」をつけておくことは、脳の発達や学習する力を育てるのにとても有効です。内容としては、親が折って作った紙のカードでパズル遊び、動物の顔に目を描いたり、作品を動かしたり、飛ばしたりする遊び、お菓子や乗り物など、子どもが大好きな作品でごっこ遊びなど、遊び方をたくさん紹介しています。巻頭にはテレビなどでも活躍中の脳科学者、諏訪東京理科大学教授、篠原菊紀氏による「あそぶ力」の大切さと、育児のアドバイスページも設けます。やさしくてわかりやすい、内容ぎっしりの、おりがみスタートブックです。
ごっこ遊び
ごっこ遊びは、子どもが何かになったつもりになって、マネやふりをして遊ぶ遊び方です。
1歳児では、ごっこ遊びの前段階の「つもり遊び・見立て遊び」を楽しむ時期で、日常生活を再現する遊びを通してコミュニケーションを取ることができます。
たとえば、四角い積み木を耳に当てて電話をする様子をマネたり、お父さんが仕事に行く様子をマネたりして楽しみます。
その際は大人も電話を受けてお話をするふりや、「行ってきます」と仕事に行くふりをするなど子どもの見立て遊びに合わせた反応をしてあげると、より創造力や発想力、思考力の発達を促すきっかけとなります。
リトミック・童歌遊び
リトミックは、子どもの心身の発達を促す音楽教育として注目されている教育方法です。保育園や幼稚園で積極的に取り入れられていますが、家庭の室内遊びの中でも手軽に楽しむことができます。
リトミックは、ある決まった動きを覚えて表現するダンスやお遊戯とは異なり、「音楽を聴く・判断する・表現する」の3つの要素で成り立ちます。ピアノや音楽に合わせて自由に体を動かすことで、音楽的感性や運動能力のほかに、想像力や集中力、思考力を育みます。
1歳児のリトミックでは、音に合わせて手を叩いたり、音楽に合わせて体を揺らしたりする動きを楽しみます。手遊び歌や簡単な楽器を使って演奏をするのも良いでしょう。
童謡に登場する動物の動きをマネしたり、お花が出てくる歌では手でお花を作ったり、「どんぐりころころ」に合わせて腕をぐるぐる回して表現してみたりと、大人も馴染みのある童謡をリトミックに取り入れるのもおすすめです。
あがりめ さがりめ ―おかあさんと子どものあそびうた―
親と子の楽しいふれあいの時間を作ってくれる、手遊びの絵本。「いっぽんばし」や「げんこつやまのたぬきさん」など15曲を、やり方をわかりやすく伝える絵で紹介します。
収録曲:
あがりめ さがりめ/いっぽんばし/げんこつやまの たぬきさん/だるまさん/このこ どこのこ/ずいずい ずっころばし/あしあし あひる/ちょち ちょち あわわ/はげやま すべって/うちのうらの くろねこが/おべんとうばこ/あかちゃん あかちゃん なぜなくの/ぎっちらこ/なべなべ そこぬけ/いもむし ごろごろ
風船遊び
風船遊びは0歳児から楽しめる室内遊びで、風船自体が安価で手軽に手に入りやすいのも魅力です。
1歳児は、膨らませた複数の風船を運んでダンボールや大きい箱に入れる、という簡単な遊びでも十分楽しめます。色とりどりの風船やふわふわする不思議な感覚に夢中になることでしょう。
風船はパンパンに膨らまさずに、1歳児でも持ちやすい大きさにし、反対に誤飲の心配がないように小さすぎにも注意してください。割れてしまった風船の処理も徹底しましょう。
お絵描き
クレヨンを使ったお絵描き遊びも楽しめます。
1歳児はお絵描きと言ってもなぐり描きのようなものが多くなりますが、自分でクレヨンを動かし色が付くという感覚を体験することに意味があります。徐々に力の入れ方がわかってきたら、丸や線を描けるように誘導してあげましょう。
クレヨンは細長いものではなく、握る部分が丸い形をしていて握りやすいものを選ぶと良いです。
また誤飲の心配がないように口に入る小さいクレヨンは避け、万が一食べてしまう可能性を考え食用の素材や野菜から作られたクレヨンを選ぶのもおすすめです。
1歳児の室内遊びにおける注意点
1歳児の室内遊びにおける注意点を3つ紹介します。子どもに危険がないか注意して遊ばせるようにしましょう。
遊ぶ音や足音が近所迷惑になっていないか注意する
1歳児は自立歩行ができるようになる時期でもあり、行動範囲も広がります。マンションやアパートなど集合住宅に住んでいる場合は、子どもの歩く音や物音が騒音となっていないか注意して遊びましょう。
遊ぶ場所には予め防音マットを敷いておくと、歩く音や物を落とした時の音を吸収してくれるのでおすすめです。
子どもの手が届くところに物を置かないようにする
はさみやホチキスのような危険性の高いものだけでなく、風船やビニール袋など誤飲の可能性があるものは必ず手が届くところには置かないようにしましょう。
子どもが開けられない引き出しや蓋付きの収納にしまうなど、遊びの最中でも室内に危険なものがないか十分注意します。
目が届く範囲内で遊ばせる
普段過ごしている家の中でも、遊びの中で思いがけない危険が生まれる可能性もあります。
たとえばテーブルやソファから落下したり、ドアに手足を挟んでしまったりとさまざまです。室内だからと油断せず必ず目が届く範囲で遊ばせ、遊んでいる最中も目を離さないようにしましょう。
室内遊びを通して1歳児の成長をサポートしよう
1歳児は、運動機能や言語機能が著しく発達する大切な時期です。室内遊びでも運動や言葉の成長をより促すために、手先や全身を使った遊びを積極的に取り入れるようにしましょう。
また、行動範囲が広がることでより好奇心が旺盛になる時期でもあります。室内遊びでも安全面に注意し、子どもの持つ好奇心を刺激する遊びをどんどん取り入れてみてはいかがでしょうか。
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