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TBSテレビ「ひるおび」9/13放送に磯崎編集長が出演! 紹介された絵本は…?

ひるおびライフの特集は「絵本ナビ編集長磯崎園子さんのオススメ『大人もハマる絵本』」

2023年9月13日放送のTBSテレビ「ひるおび」磯崎編集長が出演しました。この日の「ひるおびライフ」のコーナーの特集は、「大人もハマる絵本」。スタジオのゲストの方の思い出の絵本や、絵本専門店「クレヨンハウス」さんの紹介に続いて画面に登場したのは、「絵本ナビ編集長磯崎園子さんのオススメ『大人もハマる絵本』」のタイトル! いったいどんな絵本が紹介されたのでしょう。

擬音と奇想天外な展開!インパクト抜群の絵本

一冊目に登場したのは、『おきにいりのしろいドレスをきてレストランにいきました』。そのタイトルの長さにも驚きますが、お気に入りのしろいドレスを着てオムライスを食べる、というシチュエーションに大人は早くもドキドキ。

「ががががーん」

ページをめくれば、早くもその悲劇が起こります、女の子の顔は真っ青です。ところが、この先のストーリーの説明はないのです。すべて擬音だけで進んでいくのです。その、思いもよらない展開の連続に、スタジオもザワザワしています。いったい何が起きているのでしょう?

 

(例えイライラしていたとしても)声に出して読んでいるだけで、楽しくなってくる一冊です。

おきにいりのしろいドレスをきてレストランにいきました

おきにいりのしろいドレスをきてレストランにいきました

女の子がお気に入りの白いドレスを着て、家族と一緒に向かったのは、立派なレストラン。女の子は、大好きなオムライスに大喜び。ところが最初のページをめくったとたん……。

「ががががーん」

いったい何が起きたというのでしょう!? 女の子の顔は真っ青です。それを見たママは「げげげげーん!」とさけび、ママを見たパパは「ぞぞぞぞーん!」となり、赤ちゃんにもウェイターさんにもショックがうつっていき、さらには店中のお客さんにも、そしていつのまにか町中の人たちをも巻き込んで。「ぎぎぎぎーん!」「ごごごごーん!」「しゅしゅしゅしゅーん!」の大騒ぎに!!

はじまりは、誰もが共感する出来事です。そんなことが起きたら、だれだってさけんでしまいます。けれど、この絵本が普通じゃないのは、そこからは全てが「擬音」だけでおはなしが進んでいくってこと。そのおかしな響きを聞いているうちに、いつの間にかまわりが奇想天外な展開に。こんなの、女の子だって「よろろろーん…」ってなっちゃいますよね。

童心社第10回絵本テキスト大賞受賞作から生まれたこの絵本。発想の自由さが際立つ文章に、高畠那生さんの絵が組み合わさり、さらに感覚的で豊かな世界に。声に出して読んでみれば、子どもも大人もきっと大笑いしてしまうでしょうね。

ズボラと几帳面。凹凸コンビの生活は?

続いて登場したのは、『ちらかしさんとおかたしさん』。こちらもとってもユニークなお話なのです。

ちらかしさんとおかたしさんはとても正反対の二人。そんなちらかしさんとおかたしさんは楽しく一緒に暮らしているのです。

「わたしはちらかしさん」「自分はおかたしさん」

そんな風に自分と重ね合わせながら読むのも話がはずみますよね。また、相手がおかたしさんだからこそ、ちらかしさんだからこそ、お互いが自分らしくいられるのかもしれない……そんな風に関係性を考えていくのも、奥深い味わい方になりそうですよね。

ちらかしさんとおかたしさん

ちらかしさんとおかたしさん

「ただいまー!」

家に帰ってきたのは、ちらかしさんとおかたしさん。二人は一緒に暮らしています。靴をポーンとぬいだあと、歩きながらぼうしやかばんをほうり出し、台所にかけこむちらかしさん。その後ろから全部ひろって片づけていくおかたしさん。そう、二人は正反対なのです。

好きなことにまっしぐら。出したら出しっぱなし、汚れることなんて気にしないし、ちらかっていたってへっちゃら。ちらかしさんが通れば、そこはもうみんなしっちゃかめっちゃか。

一方、おかたしさんはきれい好き。ケーキを食べる時だって、ちらかしさんが出したものを全てしまい、きちんと整頓して、ピカピカに掃除をしてからやっといただきます。

そんな二人が一緒に暮らすことなんて、可能なのでしょうか? ところが、これが実に楽しそう! お互いのことをとがめることもなく、それぞれが好きなように過ごしています。それどころか、お互いを尊敬しあっているようにも見えるのです。

たくさんの絵本を翻訳されているふしみみさをさんの文章に、絵画やデザインなど多くの分野で活躍されているポール・コックスさんの絵の組み合わせ。聞いただけでもワクワクしてくるこの絵本。ちらかしさんとおかたしさん、どちらに感情移入できるでしょう。二人のコンビを見守りながら、おおらかでのびのびした線と、考え抜かれた緻密な構成、どちらもくまなく味わってくださいね。

ミニチュアで表現。斬新な視点の写真絵本

3冊目は、ミニチュア写真家・見立て作家として大人気田中達也さんが手がける写真絵本『おすしが ふくを かいにきた』です。

その可愛らしさもさることながら、小林アナが夢中になっているのは、どのページにもワンちゃんが登場することを発見してしまったから。どうやら本編とは別に「サイドストーリー」があるのではないか、という見解です。

 

「田中達也さん、どうでしょうか?」

 

呼びかけてみると……

なんと、ご本人の登場です!! 推測の通り、サイドストーリーはしっかりと考えられていました。作者本人からの制作秘話を聞いてしまうと、ますます読んでみたくなっちゃいますよね。

おすしが ふくを かいにきた

おすしが ふくを かいにきた

おすしが買い物にやってきた。ずらりと並んだ華やかなネタ……いえ、服を見ながら迷います。

「サーモンにします?」
「おもいきって、トロにしようかな?」

続いてアイスは帽子を買いに、箱の親子はリボンの着付け、サウナにやってきたのはシュウマイ、ソーセージは車を買いにきます。いちごが自分のベッドに選んだのは……?

ミニチュア写真家・見立て作家として大人気田中達也さんが手がける写真絵本第2弾。「おすしがふくを」という言葉だけで、すでに期待に胸が膨らみます。いったいどんな「みたての世界」が繰り広げられているのでしょう。

お皿のビルにいくらのネックレス、板チョコのカウンター、美味しそうなパンの車にレタスの海、マカロンのソファーに美味しそうなベッド。使われているのは見たことのあるものばかりだけれど、登場するのは最高にワクワクする見たことのない店ばかりの仮想の街。

じっくりゆっくり繰り返し、画面の隅々まで眺めて楽しんでくださいね。買い物を済ませた彼らは、その後どんな一日を過ごすのか。次の日になったらお店にはどんな商品が並ぶのか。あるいは次に登場するとしたらどんなお店がいい? きっと、想像の世界も止まらなくなってしまうはず!

「大人も楽しめる絵本」、気になる絵本はありましたでしょうか。

楽しそうに絵本を読んでいる大人が増えれば、子どもたちもきっと絵本を好きになっていくはずですよね。スタジオでは、出演されている方々の思い出の絵本の紹介もあり、それぞれのエピソードもとても魅力的でした。ぜひ、合わせてチェックしてみてくださいね。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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