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「この本よかっ!!」九州の書店員さんが選ぶ絵本大賞、第10回に選ばれたBEST10冊は…?

「この本よかっ!!」第10回 子どもの絵本大賞in九州

皆さんは、こんな愉快なタイトルのイベントが、毎年盛り上がっているのはご存知でしたか?

 

<児童書担当者が選ぶ子どもの絵本大賞in九州「この本よかっ!!」>

 

その名の通り、九州各地域の書店の児童書担当の方が選んだ新刊絵本BEST10を発表、フェアを展開していく、という企画なのです。立ち上がりのきっかけを九州事務局の竹下心さん(紀伊国屋書店)に伺ったところ…

 

「ロングセラーだけでなく、新刊もしっかりチェックして新たなロングセラーを生み出したい。」
「メデイアによらない、現場の生きた絵本との出会いをセッティングしたい。」

 

まさに実際に売り場で売れている絵本、活気のある絵本をもっとちゃんと紹介・発信したい!そんな各書店の垣根を越えた熱意から生まれた企画なんだとか。今年はなんと10回目!「この本よかっ!!」は10周年にあたるのだそう。

 

「過去のベスト10を振り返ると今でもしっかり売り場で活躍している絵本が多いのがとても嬉しい。九州の各児童書担当さんやお客様から毎年楽しみにしているとの声を励みに、これからも素人ながら細く長く(笑)続けていきたいです。」

 

と竹下さん。そんなスタッフの愛情と熱意が垣間見られるのが毎年発行されている手描きの新聞。

選ばれた絵本の解説やコメントがびっしりと書かれています。更に今年は10周年を記念して、過去の振り返りをしている特別号も発行されています。

 

そして、もう一つの楽しみは、ポスター。毎年、様々な絵本作家さんが手掛けられた贅沢なデザインになっているんです。ちなみに第10回のポスターのイラストは真珠まりこさん。素敵です!!

 

…ということで、九州の方は、是非本屋さんに立ち寄ってみていただきたいのですが、なかなか皆さんそうもいかないですよね。

 

そこで、絵本ナビでは、九州の児童書担当者が選んだ「2016年新刊 BEST10」の内容をご紹介しちゃいます!!絵本選びの参考にしてみてください。

九州の児童書担当者が選ぶ2016年新刊絵本ベスト10は…?

第1位 『このあと どうしちゃおう』

今年も大人気!!のヨシタケシンスケさんが見事1位。

このあと どうしちゃおう

おじいちゃんを亡くしたばかりの男の子。
彼はある日、おじいちゃんの部屋で一冊のノートを見つけます。

「このあとどうしちゃおう」

そう書かれたノートには、自分が将来死んでしまったら、どうなりたいのか、どうしてほしいのかが書いてありました。

ピザ屋さんもいいな、クラゲもいいな。生まれ変わったらなりたいもの一覧。
天国ってこんなところにちがいない。テーマパークのような予想図。
こんな神様がいてくれたらいいな。いろいろな神様たち。
ナゾナゾが書いてある!?ころころ転がっちゃう!?建ててほしいお墓のデザイン。

おじいちゃんの絵と文字でいきいきと描かれる、ユーモアたっぷりな天国の姿。
それを読んで、男の子はとってもわくわくしてきました。
「ぼくも天国に行くのが楽しみになってきた!
おじいちゃんは、死ぬのが楽しみだったんだろうか?」

でも、ふと男の子は考えるのです…(続きはこちら>>>

第2位 『とんでもない』

今の自分は思うほど悪くないと思える1冊。

とんでもない

「ぼくはどこにでもいるふつうの子
ぼくにしかできないこと
ぼくにしかないすごいところ
そんなのひとつも見つからない」

鎧のような皮膚を持つサイを、「かっこいい」とうらやむ男の子。

ところがサイは、
「とんでもない!」

鎧のような皮膚には、思わぬ苦労がつきまとうようで……。
サイはぴょんぴょんとはねまわることのできるウサギこそうらやましいと言いますが、ウサギはやっぱり、
「とんでもない!」

続きはこちら>>>

http://www.ehonnavi.net/ehon/111040/%E3%81%A8%E3%82%93%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84/

第3位 『なつみはなんにでもなれる』

再び登場ヨシタケさん。よくこんなこと考えつくなあ…ついつい笑ってしまいます。

なつみはなんにでもなれる

『りんごかもしれない』『りゆうがあります』『ふまんがあります』などで人気の絵本作家ヨシタケシンスケがおくる、くりかえしが楽しいまねっこ絵本!
なつみは、「すごくいいことおもいついたよ!」と、おかあさんのところにやってきました。そして、「なんのまねをしているか、あてるゲームだよ!」と、問題をだします。なつみは、毛布にくるまったり、手をぐるぐる回したり、身近なものをからだをつかってまねしていきますが、おかあさんはなかなか当てられません。
ほのぼのとした親子のやりとりも見どころです。

http://www.ehonnavi.net/ehon/113983/%E3%81%AA%E3%81%A4%E3%81%BF%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%AB%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%AA%E3%82%8C%E3%82%8B/

4位 『ノラネコぐんだんそらをとぶ』

今回も大胆すぎる思いつきを、あっさり実現!

ノラネコぐんだんそらをとぶ

今回は飛行場にあらわれたノラネコぐんだん。かっこいいね、のりたいね、と飛行機にしのび込んでレバーをガッチャン!無事飛びたったものの、燃料が入っていなくて…!? 大人気絵本シリーズ第4弾! 

5位 『ぺんぎんたいそう』

目が離せない愛らしさ!幸せな気分になる絵本。

ぺんぎんたいそう

「ぺんぎん たいそう はじめるよ。いきをすって~、はいて~」。ペンギンのユニークで愛らしい動きは、まるで体操のよう。読みながら思わず身体が動いてしまう絵本です。

6位 『いちばん しあわせな おくりもの』

プレゼントに大人気!大切な人に贈りたくなる絵本。

いちばん しあわせな おくりもの

こりすとくまくんは大の仲良し。こりすは、くまくんにおくりもので喜ばせたいけれど、くまくんは何にもいらないといいます。その理由とは…!
デリケートに描かれた絵がとても美しい力作です。

7位 『わくせいキャベジ動物図鑑』

細部までのこだわりに、驚きの連続!!

わくせいキャベジ動物図鑑

地球から831光年はなれた銀河のかたすみにある、わくせいキャベジ。 黄緑色に輝く星には、ふしぎな生き物たちが住んでいます。 ダイコンイカ、ニンジン、トマトン、モロコシギツネ……、 惑星に住む28の野菜動物たちを、tupera tuperaさんが美しい絵で再現。 特長や生態を解説する絵本図鑑です。

アリス館ホームページにて制作動画公開中!!
http://www.alicekan.com/news/2016/11/post-75.html

8位 『おおどろぼうヌスート』

一緒に考えるのが楽しいのです!

おおどろぼうヌスート

ある日、大どろぼうのヌスートに、王さまから手紙が届きました。「なんでもぬすめるというのなら、わしのおたからをぬすんでみよ。しょうぶだ!」そこで、ヌスートが考えたこととは? 王さまと泥棒の知恵くらべ!

9位 『おたからパン』

こんな風に世の中がうまくいけばいいな、と思える絵本。

おたからパン

「おたからパン」と いう
 おいしい パンやさんが ありました。
♪そとは ぱりぱり、なかは ふわふわ。
 かめば かむほど あまくて おいしい
 おたからパン♪
 あまりの おいしさに たべた ひとが
 うたってしまうほど。
 あるひ、ひとりの おとこが
 みせの かんばんを みて いいました。
 「おたからパンだって?
 たからが たくさん ありそうだ。はいってみよう。」
 おとこは どろぼうだったのです。

10位 『天女銭湯』

どの人物をとってみても超個性的で人間くさくて素晴らしい!

天女銭湯

少女・ドッチのすむ町には、ふるーい銭湯があります。ともだちはみんな、新しいスパランドに行くけれど、ドッチは、大好きな水風呂と、あかすりのあとに買ってもらえるヤクルトをたのしみに、きょうも長寿湯にかよいます。いぬかきしたり、水泳選手の真似をしたり、水風呂で遊んでいると...「なんや、このばあちゃん どっからでてきたん!」 はごろもをなくしたという、天女があらわれた!

いかがでしたでしょうか。

見ごたえのある、よみごたえのある10冊が揃っていますよね。やはり売り場の方の意見、というのが大きいのではないでしょうか。

※こちらのページでは、フェアを展開している書店さんの様子や、過去のポスターの画像も見ることができますよ♪>>>

 

磯崎園子(絵本ナビ編集長)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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