【入園・入学 絵本】ドキドキするね、はじめてのおともだち。
幼稚園に行ったら、おともだちできるかな。保育園で、おともだちと楽しく遊べるかな。今度のクラスで新しいおともだちと出会えるかな…。
子ども達の小さな胸はいつだってドキドキ。だって「ともだちになろうよ」なんて、恥ずかしくてなかなか言えないよね。でも、きっかけはふいにやって来るのかもしれませんよ。ゆうなちゃんみたいにね…!
おともだちができる喜びを描いた絵本
ゆうなちゃんに、初めてのおともだちが出来た日!『きょう、おともだちができたの』
幼稚園に通うゆうなちゃん。
ゆうなちゃんは、恥ずかしがり屋で泣き虫でおともだちがいません。
…でも、今日。
初めてのおともだちができたのです!
「ゆうなちゃん、あそぼ」
声をかけてくれたのは、りなちゃん。
ゆうなちゃんは嬉しくて、帰り道にお母さんに、そして八百屋のおばさんにも報告します。
「あのね。きょう、おともだちが できたの」
あら、あんなに恥ずかり屋だったゆうなちゃんなのにね。
楽しい一日を過ごしたゆうなちゃん。だけどその夜、少し不安になります。
「りなちゃん、あしたもあそんでくれるかな……」
入園シーズンにぴったりな「おともだち」がテーマのこの絵本。だけど、面白いのは「はじめておともだちができた日」のことを、そしてその次の日までの女の子の心情の変化にスポットを当てて、繊細に、瑞々しく描きだしているところ。
おともだちができたことで、ちょっとだけ強くて前向きになれたゆうなちゃん。明日だって楽しみで仕方がない、はずだったのに。急に心細い気持ちが生まれてくるのも、ゆうなちゃん。どちらも、子どもらしい素直な気持ちですよね。大人は見逃してしまいがち。それを、ストーリーだけでなく、愛らしい表情や、心情を表すかのような色彩の表現で優しく伝えてくれます。
最後のりなちゃん、ゆうなちゃん渾身の変顔に吹き出しながら、毎日が一大事だった小さい子どもだった頃の心情をかすかに思い出します。子どもたちは、このシーンをどんな気持ちで眺めるのでしょうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
みんなと遊べるようになりたいな…『コッコさんのともだち』
コッコさんは保育園で一人ぼっち。なかなかみんなと遊べません。でも、一人ぼっちの子が、もう一人いましたよ。引込み思案のコッコさんが、みんなと遊べるようになるまでのお話。
ほどけていく心の動きの描写が見事!
あと数か月で入園予定の2歳の息子に読みました。
新しい友達の作り方がわからず、庭のすみっこで寂しそうにうつむいているコッコさん。
内気な性格でいつも私の後ろに隠れているうちの子になんとなく似ています。
どうしても仲間に入れずに、ハンカチで溢れる涙を拭いているコッコさんに息子を重ね合わせて、読みながら目頭が熱くなってしまいました。
似た雰囲気を持つ友達を見つけて、ニッコリほほ笑みあっている場面では思わず拍手!
子ども達は自分に合う仲間を探す能力が大人よりも優れているのかもしれませんね。
「するとだんだんうれしくなって
もっともっとうれしくなって
うんとうんとうれしくなりました」
気の合う友達を自分の力で見つけた喜びが素直に伝わってくる素敵な文にも感動します。
たくさん遊んで、ケンカもして、たくさん心が成長したコッコさんはもう一人じゃない!
来るべき息子の集団生活への不安が少し解消した気がします。
(あまぢゅんさん 30代・ママ 男の子2歳11ヶ月)
とっても楽しいおんなじ絵本
“おんなじ”というのは、ある年齢の子ども達にはとても重要なアイテムなのではないでしょうか。
“おんなじ”が繰り返されることで、子ども達は二人の親密さを感じ取ることができます。
また、今度もきっとおんなじだよ!と、先を予想することができるので、ちょっと誇らしげな気分にもなれそうです。
そして、ずっとおんなじだった二人が最後には違うものを宝物にしているところも、ちょっと予想を裏切られて楽しいですね。
(金のりんごさん 40代・ママ 女の子12歳、男の子9歳、男の子6歳)
他にもあります!はじめての「ともだち絵本」
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