林明子さんの絵本に広がる世界
子どもに読んであげたい!世代を超えて愛される林明子さんの絵本
生き生きとした絵、特に林明子さんの描く女の子の絵には、言い尽くせない魅力があります。
そして、ストーリーだけでなく、絵の細々とした部分には、日常にあふれる幸せが。大人になった私たちも子どもにもどった気持ちでで楽しめる世界観。ずっと愛される作品を数多く生み出した、林明子さんの魅力に迫ります。
小さな赤ちゃんの心も鷲掴み。魅力たっぷりの林明子さんの赤ちゃん絵本3選
まずはこちら。まだ物語を理解できない小さなか赤ちゃんも夢中になる、赤ちゃん絵本の大定番です。ご出産祝いのプレゼントや小さな赤ちゃんへの読み聞かせにもおすすめです。
この柔らかいタッチの絵と優しい言葉。赤ちゃんだけでなく、少し疲れたママパパの癒しにもなりますよね。
一歳の娘が初めて反応した絵本
1歳9ヶ月と5ヶ月の子を持つ母です。下の息子にどうしても拘束されることが多く上の娘にはついついテレビやビデオに世話してもらうことをいつも気にしながらの毎日。絵本の読み聞かせもなかなか出来ず・・・の毎日でした。そんなときに出会ったのがこの絵本。暗い夜の空。その中に浮かぶまんまるおつきさま。表紙の絵を見て、「ねんね、ねんね」と娘はゆびを差したり、ごめんごめんというフレーズをまねたりと嬉しそうに反応してくれています。おやすみまえのわずかな時間、娘と寄り添える楽しみになりました。
(いいこみんさん 30代・京都府宮津市 女1歳、男0歳)
ふれあいあそびができますよ
ぬいぐるみ達と並んでスープを「いただきまーす」とするところからとてもかわいらしい本です。赤ちゃんがぬいぐるみ達のこぼしたのをふいてあげるところで、まだそのまねっこができない子どもでも、ぬいぐるみと同じ所を「きゅっきゅっきゅっ」といいながらなでてやると大喜びです。うちの子は、「あーあ こんどは くまさんが こぼしちゃった あんよに こぼしちゃった」と読むと、期待に満ちた笑顔で片足を差し出すようになってしまいました。もちろん大きくなってくれば子どもがぬいぐるみを拭くまねをして遊べるでしょうし、まだまだ長く楽しめそうです。
(まっくろくろすけさん 30代・京都府京都市 男6歳、男4歳、女1歳)
わが子とダブる…子どもの表情、しぐさ、気持ちの変化が素晴らしい作品
林明子さんの作品と言えば、繊細なタッチで描かれた絵が、やはり大きな魅力です。
特に子どもの表情やしぐさがまるでわが子!?と思わせるほどリアリティがあって、その気持ちの変化に子どものみならずお母さんお父さんも感情移入してしまうのではないでしょうか?
とっても、とっても、とってもよかったー。
この絵本には、たくさんの素晴らしいものが、たくさん、たくさん詰まっています。ここには、とても書ききれないくらい・・。
ただのきつねのぬいぐるみであるこんが、どんな時にも忠実にあきを守ろうとする姿に胸を打たれました。
それは、きっと自分を作ってくれたおばあちゃんが、最初にあかちゃん(あき)のお守りをたのんだからでしょう。腕がほころんでも、しっぽを電車の扉に挟まれても、犬にやられてあきの言うことがよくわからなくなっても、どんな時でも自分のことより、あきが不安にならないように「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言って気丈に振舞います。
でも、あなたは、あきよりも小さなぬいぐるみなのに・・・。もう、胸がきゅんとなり、どうか助かりますようにと、祈らずにはいられなくなりました。
優しい、優しいおばあちゃんになおしてもらい、後はお風呂に・・・というところで、今まで見せたこともないほど、慌てて、お風呂を嫌がって逃げるこんが、すごくかわいくってたまりません。
登場人物の表情、質感がどれも見事で、瑞々しく、いとおしくなります。特に、私は、あきが電車の窓に、ほっぺをぺたっとくっつけて、こんが戻って来るのをじーっと待つ姿。彼女の内面の不安が見事に描かれています。
林明子さん、どうしたらこんなに優しい絵が描けるのですか。
ただ、ただ、親子で大満足です。本当に心がぽかぽか温まる素晴らしい絵本でした。
(はなしんさん 30代・千葉県市川市 女5歳、男3歳)
子どもが一緒になって体験します
知らないお子さんはいないのではないかというほどの名作です。みいちゃんと一緒に読んでいる子どもも初めての体験の中にいるのです。みいちゃんがハッとすればハッとなり、ドキドキすればドキドキし、ころんでお金を落とした時など泣きそうになります。
ストーリーだけでなく懐かしいような町の風景。細かい絵の書き込みなど何度読んでも楽しめます。パズルの様です。さりげないポスターの中にご自分を登場させている林明子さんのユーモアも楽しいです。ぜひ、じっくり見て欲しいです。
(ちゃちゃ丸子さん 30代・千葉県千葉市 男9歳、女6歳)
本当にまっすぐだった
男の子は、おばあちゃんのお家に一人で遊びに行くことになりました。おばあちゃんのお家は道をまっすぐ行けばいいんだって。男の子はまっすぐまっすぐ歩きました。田舎道をいくんだけど道はずっとまっすぐなわけありません。男の子はそれでもまっすぐまっすぐあるきました。草むらがあったり山道になったり時には牛小屋があったりしたけれど、男の子はそれでもまっすぐまっすぐ歩きました。そして、ついに着いたんです、おばあちゃんのお家に・・・。
男の子は一言「やっぱり まっすぐだった」って。小さい頃まっすぐ歩く遊びをしたような気がします。でも、必ずなにかがあって断念してました。このお話はそんな子供の頃の事を思い出させてくれる絵本でした。
(たまっこさん 30代・愛知県名古屋市 男5歳、女2歳)
ひたむきな子どもの姿が胸に迫る……筒井頼子さんと描く「きょうだいの絵本」
子どもにとって「きょうだい」の存在はとても大きなものです。
小さい妹や弟をかわいがりたい気持ちと、お母さんをとられたようでさみしい気持ちの間で揺れ動いたり…
お兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に遊びたいのにかまってくれなくて泣きたくなったり…。
そんな、「きょうだい」ならではの葛藤を筒井頼子さんとのコンビで描いた絵本もまた、林明子さんの魅力のひとつ。
ひたむきなその姿に、思わず涙してしまう人も多いのでは…?
何もいわずに駆け寄るお姉ちゃんにホロリ。
林明子さんのイラストです。
お母さんがちょっとお買い物にいっている間、寝ているはずの小さい妹(たぶん2さいくらい)のあやちゃんが起きてしまいました。
お姉ちゃんのあさえは妹の面倒をみてあげます。この時、あさえの気持ちを「ずんとせがのびて、おおきくなったようなきもちでした。」と、書かれています。私もお姉ちゃんだったので、この気持ち、なんか分かるなぁ。
ところが、妹の為に描いてあげていた電車ごっこの線路に夢中になり、目を話したすきに妹は消えていました。
あわてるあさえ。この時の走ってく姿がものすごく感じが出ています。
探しても、探してもなかなか見つからず、いつも行く公園でやっと妹を見つけます。
最後のページで、何もいわずに妹に駆け寄り、ぎゅっと、抱きしめるあさえにホロッとしました。
うちのきょうだいもこんなふうに仲良くなって欲しいなぁ。と思って図書館で借りて来たんですが、読んでも毎日喧嘩ばっかり。あーァ。
(てんぐざるさん 30代・埼玉県久喜市 8歳、3歳)
ほんとは大切なもの
私が最初に読んだのは大人になってから、たまたま行った銀行にこの本がおいてありました。いつもはケンカばかりだけど、いなくなると本当はとても大切だったと感じるもの。それは兄弟。いいお話しだなぁ。と思い、子供が生まれて買った本です。読んであげた時はあまりぴんとこなかったようだけど、その後、下の子が入院。たった一泊の入院だったけれど、点滴を打たれてないている弟をみてお姉ちゃんはなぐさめていました。その後、この本を読むとその時のことをまた思い出す様です。あさえの寂しい気持ちと妹に対する愛情に親も感動させられます。
(ちひろさん 20代・京都府京都市 女5歳、男3歳)
これも、おんなじ~!
あやこが遊んでいると、お兄ちゃんがそ-っと外へ遊びに行こうとします。あやこが気付いて「わたしも行く」とついて行きたがります。あの手、この手を使って、お兄ちゃんはあやこをおいていこうとしますが…。
我が家でも、長男と次女は7才も違いますが、同じような光景がよく見られます。(うちの場合、大抵はおいてかれて、大泣きしてますが・・・長男も横で聞いていて苦笑してました!)
いっしょに連れて行ってもらえた、あやこのまぶしい笑顔と、それを見守るお兄ちゃんの表情が、すごくリアルですごくいいです。(我が家でも、たまにあります。こういうシ-ン!)それにも増して、表紙と裏表紙の絵が好きです。
筒井・林コンビのかく、等身大の絵本の魅力には、脱帽します!
(ぼのさん 30代・新潟県中頸城郡 男9歳、女7歳、女2歳)
読み物の挿絵も素晴らしい
絵本作品が有名ですが、実は童話(読み物)の挿絵も素晴らしいのです。中でも有名なのは「魔女の宅急便」。
そう、ジブリ映画にもなったあの有名童話の原作の挿絵は、林明子さんが描いているのです。絵本から童話へのステップアップにも、絵本で親しんだ林明子さんの作品を選んでみてはいかがでしょうか?
ワクワクしました
この本は一冊でたくさんのメッセージがあったと思います。
主人公がガラスのうまを壊してしまいます。テープで修理しますが、ガラスのうまはそのまま逃げ出してしまいました。主人公は裸足のままうまを追い掛けて、不思議な冒険を体験します。
中でも私が一番子供達に感じて欲しいメッセージは、主人公がガラス山のかあさんの所で、勝手におだんごを食べてしまった為に与えられた罰をやり遂げる場面にあります。おもい水くみをするのですが、途中にいろんな誘惑があります。でも主人公は自分がやるべき事を理解し、いい事(いい人)悪い事(悪い人)を見極める目を持ち、その罰を最後までやり遂げます。
子供達にはまだ難しくてわからないと思いますが、いつか理解してくれたらいいなと思っています。
最後まで主人公の冒険はハラハラドキドキします。子供も大人も楽しめる一冊だと思います。
(まあくんとこうちゃんのママさん 30代・石川県金沢市 男6歳、男2歳)
思わず夢中になってしまう!林明子さんの絵本は他にもたくさん!
赤ちゃんも子どもも大人も、その魅力に夢中にならずにいられない林明子さんの作品たち。
ここでは紹介しきれないほど魅力的な絵本が他にも多数ありますので、絵本ナビの「ためし読み機能」も利用しながら、ぜひ自分に合う絵本を探してみてくださいね。
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |