どれから読む? ムーミンの原作・絵本のおすすめを年齢別にご紹介
フィンランドの作家トーベ・ヤンソンによって生みだされたキャラクター「ムーミン」。
日本では、たくさんのキャラクターグッズや、2019年3月にテーマパーク「ムーミンバレーパーク」がOPENするなど、本国フィンランドにも劣らない人気が続いています。
そんな、みんな大好きなムーミンですが、意外と原作を手に取ったことがない、という方も多いのでは?
ムーミンが初めて登場したのは「ムーミンシリーズ」と呼ばれる小説。さらに絵本、そして「ムーミンコミックス」他、たくさんの書籍が刊行されています。
ムーミン谷を舞台に繰り広げられる、個性的な物語の数々は、ぜひ一度は味わってもらいたい世界観。
たくさんあって、どれから読んだらいいかわからない! そんな方に、おすすめの本を年齢別にたっぷりご紹介します。
まずは、原作をしっかり読みたい方へ
中高生から大人の方が読むなら
まずおすすめしたい復刻版
まず最初に読むなら、昭和40年に日本で初めて単独の本として出版されたムーミンの復刻版がおすすめ。どこか懐かしい感じの挿絵と美しい装幀、しっかりとした函(はこ)に入ったこちらは、手に取った瞬間嬉しくなってしまいそう。ムーミンの短いお話で構成されているので、ムーミンをこれから読んでみようという方にも一番入りやすく、おすすめの1冊です。
『たのしいムーミン一家 復刻版』
漫画家羽海野チカ氏、おすすめの1冊!
「あなたに良く似た誰かが暮らしている 遠い海と森と谷のお話し」
長きにわたり、多くの国で愛され続けている、ムーミンの世界。
ムーミン童話を日本で1964年から出版し続けてきた講談社が、ムーミン出版70周年に復刻する、『たのしいムーミン一家』1965(昭和40)年版!
1965年に日本で初めて単独の本として出版されたのが、この『たのしいムーミン一家』です。
一目で世界観が分かる美しい装幀、昔ながらの函入り。
スナフキンが持っていたのは「よこぶえ」など、当時の表記も再現!
復刻版ならではのふろくとして、表紙ポストカード、かつて出版されたムーミン童話が一覧となっている「ムーミン童話日本出版50年のあゆみ」も封入。
少し小型化したので、本棚にも収まりがよくなり、ギフトにも最適です。
大切にしたい一冊
昔読んだムーミンのお話、どんなだったっけ?と思いまた読みたくなり、探していたところこちらの出版70周年の復刻版をみつけて自分用に購入しました。
文庫に比べて随分高価ですが、ハードカバーに昔ながらのケース付です。表紙の絵がとても美しく大切に本棚に置いておきたい本となりました。
内容は以前読んだ文庫本の「たのしいムーミン一家」と同じと思います。(復刻版ということなので少し違うところもあるのでしょうか?確かめていないので分かりません。)
出版されたムーミンのお話の一覧がリーフレットになっているものが入っているので他のシリーズを読みたい時の参考になります。これから子育ての合間にゆっくり読んで楽しんでいきたいです。
付録の絵ハガキは表紙がそのまま絵ハガキになっていて「たのしいムーミン一家」トーベ・ヤンソン作・絵…の文字まで入っています。
絵だけでも良かったかなぁと思いましたが、文字入りも面白いので飾ってみようと思います。
(momo*さん 30代・ママ )
講談社文庫ムーミン 新装版シリーズ(全9巻)
こちらはトーベ・ヤンソンのカラー絵をつかった、限定版スペシャルカバーでお届けする文庫シリーズ。文庫サイズで持ち歩きやすく、手軽に買える安さも魅力です。お気に入りの巻だけ揃えてみても、全巻揃えてみても♪
『講談社文庫 新装版 ムーミン谷の彗星』
私の、いちばん。待望の21世紀版、ムーミン文庫!新解説『ムーミン谷の魅力』つき。
長い尾をひいた彗星(すいせい)が地球にむかってくるというのでムーミン谷は大さわぎ。
ムーミントロールは仲よしのスニフと遠くの天文台に彗星を調べに出発し、
スナフキンや可憐なスノークのお嬢さんと友達になるが、やがて火の玉のような彗星が……。
国際アンデルセン大賞受賞作家ヤンソンの愛着深いファンタジー。
投げやりになんてならない
ムーミン谷の彗星は、シリーズで一番最初になるお話のようです。
この本で初めて、ムーミントロールはスナフキンに出会い、
スノークとスノークのお嬢さんと出会い、切手収集に夢中のヘムルと出会います。
のどかで美しいムーミン谷、スニフとムーミンの真珠集めや洞窟探しから始まりますが、彗星の出現で地球滅亡の危機が数日で訪れようとしています。
その数日間のお話ですが、一番感動するのは、やはり、落ち着いて
誰にもやさしく丁寧なムーミンママです。
こんな母親って素晴らしいって思えます。
冷静なスナフキンもすばらしい。スニフのあどけなさはかわいい。
スノークのお嬢さんのきっぱりしたところも良いです。
教訓とか、色々いっぱい詰まっていて、読み返したい一冊です。
(capellaさん 60代・じいじ・ばあば )
開園を記念して、大人気の限定スペシャルBOXセットが緊急復活です!!
ムーミン童話集限定スペシャルBOX(全9巻セット)
講談社文庫の「ムーミン童話」全9巻が、限定カバー&スペシャルBOXで登場!
スウェーデン語系フィンランド人だったトーベ・ヤンソンは、
ムーミンシリーズをスウェーデン語で執筆しています。
今回のカバーは、スウェーデン語版オリジナルカバーに使われていた、トーベ・ヤンソンのカラー絵をデザインした限定版です。
さらにBOXにも、ヤンソンのカラー絵を、ぐるっと一周贅沢に使用。
プレゼントに、コレクションに最適なBOXセット。
ムーミン童話を、美しいカラー絵とともに、お楽しみください!
「講談社文庫ムーミン 新装版」の全ラインナップはこちら(単品でもご購入いただけます)
「ムーミン童話全集」シリーズ
1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。その原典である「ムーミン童話全集」シリーズが、新版として2019年3月より順次刊行されることになりました。特に目をひくのは、フィンランドでの最新刊と共通のカバーデザインだという表紙のイラスト。どの巻も素敵で揃えたくなってしまいますね。こどもから大人も楽しめる、大注目のシリーズ、決定版です!(2019年6月現在、3巻まで刊行中です)
<改訂のポイント>
1現代的表現、言い回しに整え、読みやすく
2クリアなさし絵に全点さしかえ
3原語最終版に基づき、より細部にこだわった表現に
4フィンランド最新刊と共通のカバーデザイン
5四六判ソフトカバーでコンパクトに
『ムーミン全集 新版』現在4巻まで刊行中!(2019年8月現在)
あと4日で、地球滅亡……!? 衝突の危機がせまった彗星を調べるため、ムーミントロールはスニフと共に、天文台へ大冒険。スナフキン、スノークのおじょうさんとの出会いも!
1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。大人気のキャラクター「ムーミン」は、この全集が原典となっており、今なおその魅力は増すばかりです。
この度、今の時代により読みやすくするべく、改訂を行いました。
初めての方も、ムーミンのことなら何でもご存じの方も、楽しんでいただける[新版]として、順次刊行して参ります。
ムーミントロールたちは、ある春の日、魔物の黒いぼうしをひろいました。ぼうしによって、雲に乗ったり、家がジャングルになったり、ムーミントロールがおかしな姿になったりします。ニョロニョロたちも、大活躍します。
ムーミンパパの記した自叙伝。厳しく育てられたみなし子ホームの暗い時代を抜け出し、個性的な仲間たちとともに、船で大冒険に出ます。自由と冒険を求める、人生の賛歌。あのキャラクターたちのパパやママが登場します。
ムーミン谷が洪水に見舞われ、流れてきた家に移り住んだムーミン一家。あやしい家は、どうやら劇場というもので、ドタバタと芝居をすることになりますが…!? 一家離散の大騒動や、スナフキンとちびのミイのたのしい一幕も必見です。
小学生が読むなら
「講談社青い鳥文庫 ムーミン」シリーズ(全9巻)
小学生がムーミンのお話に初めて出会うなら、文字が大きくて、漢字にルビが振ってある青い鳥文庫版がおすすめです。こちらのシリーズで原作童話が全部読めます。
『講談社青い鳥文庫 ムーミン谷の彗星(新装版)』
2014年トーベ・ヤンソン生誕100周年
青い鳥文庫のムーミン童話が新しくなります!
長い尾を光らせた彗星が、地球にやってくるというので、ムーミン谷は大さわぎ。ムーミントロールは彗星をしらべるためスニフと天文台へ出発しますが……。
国際アンデルセン賞受賞作家トーベ・ヤンソンがおくる傑作ファンタジー。
『No.6』(YA! ENTERTAINMENT)の、あさのあつこ先生の巻末エッセイつき。
「講談社青い鳥文庫 ムーミン」の全ラインナップはこちら
初めて、ムーミンの世界と出会う子へ
5歳ぐらいから楽しめる絵本で読むなら
「ムーミンのおはなし絵本」シリーズ(現在9冊まで刊行中)
『ゆきがふるよ、ムーミントロール』
冷たい風が、ムーミン谷をふきぬけました。
ムーミントロールは、なんだかさびしくて、変な気持ちがします。
おまけに友だちのスナフキンが、「春のいちばん初めの日」に帰ってくると約束して、
旅立ってしまいました。
ムーミントロールは、悲しくなって考えました。
「ぼくがさびしいのと同じくらい、スナフキンもさびしがっているのかなあ?」
友だちを大切に思う気持ちを描いた、ムーミン谷を舞台にした物語絵本です。
北欧の秋から冬の景色
キャラクターとしてはよく知っているけれど、今までおはなしは読んだことがなかったムーミンの世界。小さい子でも楽しめるムーミンの絵本があると知って、気軽に読み始めるのチャンスと思い、子どもたちと一緒に何冊か揃えて読んでいます。
こちらの「ムーミンのおはなしえほんシリーズ」は、美しい色の挿絵と凝った装丁が魅力かなと思います。表紙は少し浮き上がった部分が、光の加減でキラキラと光ってきれいです。見返し部分もかわいいキャラクターが並んで、このままテキスタイルになりそうです。
特に、この『ゆきがふるよ、~』は、自分の北欧の秋から冬のイメージにぴったりな色使いでした。ちょっと寂しい雰囲気の景色とは対照的に、ムーミン谷に住む人たちが、キレイな色のマフラーや洋服を身に付いてるのも、おしゃれで素敵です。北欧の人たちは、こんな風に長い冬を過ごして春を待つのかな。と読みながら遠い国に思いを馳せたりしました。
(クッチーナママさん 30代・ママ 女の子8歳、女の子5歳、男の子3歳)
「ムーミンのおはなし絵本」の全ラインナップはこちら
0~3歳の子が初めてムーミンに出会うなら
てのひらサイズ
てのひらサイズの絵本が4冊セットになっていてかわいいです。
0歳の子に読みましたが、1・2歳くらいの子が一番楽しめそうかなーと思いました。
キャラクターの簡単な紹介がされた絵本たちです。
ムーミンパパで言うと、「ムーミンパパはかっこいいシルクハットをかぶっています」とかムーミンパパの好きなこととかが書かれているって感じです。
紙がボードブックになっているので幼い子にいいですね。
(みちんさんさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳)
さらに、ムーミンの世界を究めたいムーミンファンの方へ
『ムーミン谷のすべて ムーミントロールとトーベ・ヤンソン』ムーミン世界の魅力がすべてここに
誕生から70年以上経てなお、世界中の人々を魅了しているムーミン谷の物語。その世界を、英国の児童文学作家が愛情深く紹介。第一部では、物語に登場するキャラクターを脇役にいたるまで、挿絵とともに丁寧に解説。
第二部では著者トーベ・ヤンソンの生涯を、貴重な写真をまじえて追っていきます。ムーミン世界の魅力をすべてつめこんだ、ファン必携の豪華な本。
『ムーミンキャラクター図鑑』105項目ものキャラクターを紹介する「登場人物図鑑」
ムーミンの童話9冊・絵本3冊・コミックス42冊(未邦訳分を含む)など、すべてのお話から105項目(人数だと105プラスアルファ)のキャラクターを紹介する「登場人物図鑑」です。童話に限定したキャラクター紹介はこれまでもありましたが、ジャンルを横断しての編纂ものは、本書が世界初の企画です。
おなじみの名場面を引用したり、作品を横断する出来事にも注目しつつ、それぞれの人物像に迫ります。
また、「あなたのまわりのスナフキン」「スナフキンになるには?」など、実生活にそのキャラクターがいたら…という洞察もユニークです。
個性的なキャラがいっぱい
ムーミン好きの子どもと一緒に、楽しく読んでいます。
どっしりボリュームのある本ですが、ページをめくるたびに、いろいろなキャラクターが紹介されていて、おもしろいです。
おなじみのミーやスナフキンがかすんでしまうほど、個性的なキャラがいっぱいいます。解説文をじっくり読んで、漫画で笑って、名言にしみじみして、、、。
ヤンソンさんの想像力は、ほんとうにすごいなと思いました
(どくだみ茶さん 40代・ママ 女の子14歳)
『ムーミン 愛のことば』ムーミン好きの友人に贈りたい1冊
愛について、ムーミンからのすてきなことば。日々、そっとめくりたい、とっておきの絵本! バレンタインデーやホワイトデーはもちろん、ちょっとした御礼や挨拶がわりにぴったりな1冊。
『ムーミンやしきはひみつのにおい』トーベ・ヤンソンが自ら手がけた唯一の写真絵本
ある秋の夜。ムーミン屋敷にしのびこむ黒いかげ。事件のにおいをかぎつけたちびのミイとムーミントロールが、ムーミン屋敷を大探索。スクルッタおじさん、ミニ、クニット、スクルット、トフト、スナフキン、ティーティ・ウー、ミーサ、ホムサ、スノークのおじょうさん、トゥーティッキ、ママ、パパ……屋敷にいたみんなが台所に集まったとき、なにかが起こる……!
トーベ・ヤンソンが自ら手がけた数少ない絵本のひとつであり、唯一の写真絵本である作品の日本語版がついに刊行。トーベが友人であるトゥーリッキたちとともに、ムーミンら登場キャラクターの人形はもちろん、ムーミン屋敷やその家具まで手ずから3年がかりで作り上げたものを、弟であるペル・ウーロフが撮影したもの。そのムーミン屋敷のドールハウスは、フィンランド・タンペレにあるムーミン谷博物館で展示され、その精巧さに長年人気を博しています。トーベが制作した唯一の写真絵本という意味でも、彼女の生誕100年の記念イヤーである2014年を彩る一冊となるでしょう。
コミックスで楽しむムーミン
トーベ・ヤンソンが、弟ラルス・ヤンソンと描いた「ムーミン・コミックス」は、小説とはまた違う味わいが楽しめるシリーズです。
コミックスだけのゲスト・キャラクターも登場しますよ。新聞連載のマンガということもあり、ムーミン谷の面々が巻き起こす騒動は、愉快な雰囲気の中にも、風刺や皮肉が効いていて、大人がニヤリとする面白さ。哲学的なセリフにハッとさせられることも。おしゃれな装丁も魅力です。
「ムーミン・コミックス」シリーズ
秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)
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