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『100円たんけん』 岡本よしろうさんインタビューを公開しました!

コンビニでお菓子を100円分買ったことをきっかけに、お金に興味を持った「ぼく」とお母さんがはじめた「100円たんけん」。
中川ひろたかさんと岡本よしろうさんがタッグを組み出版された『100円たんけん』は、絵本ナビでもレビューコンテストを開催したこともあり、多くのファンを持つ人気作です。
今回、絵を担当した岡本よしろうさんにインタビューを行いました。
『100円たんけん』の誕生秘話から、岡本さんが絵本作家を目指したきっかけなど、たくさんお話を伺いました。

読めば普段のおこづかいの見方が変わるかも?

親子で楽しめるはじめてのお金絵本

絵本ナビユーザーの声 ご紹介

握りしめる!100円玉♪

「行ってくる!」というので、 「どこに?」と母である私。
「???…お店!」と娘。
100円たんけんを、初めて読んだ後の会話でした。
とにかく「100円を試したい」という気持ちがわいてきたんだそうです。

最近は、商店街のように個店で買い物をするとういうことが少なくなり、
かつ、買い物をするときに「お店の人とおしゃべりする」こともなくなりました。。
スーパーの人に声かけていいのか?わからないし…。。。
大阪で生まれ育った私が子どもの頃は、会話も含めて“お買い物”だったように思います。
「今日は、何がおいしい?」「これなんぼ?」「もう、ひと声!」など。
そこで、子どもの頃の私は、交渉や忖度(笑)を学んだように思います。

娘が「100円を試したい!」という言葉を使ったことにも驚きです。
ぐっと、お金を身近に感じたと同時に、いろいろな「価値」を知ってほしいなぁと思いました。
たくさんのフックが埋まっている本だと思います。
子どものこころをひっかけて、つかんで、離さない…そんなフックがたくさん。
ひとつひとつは、子どもによって違うし、読んだ時のお楽しみ♪

私たち親子は、この本の後に同じ「100円」でお友だち屋をやっているきつねさんの本を読み、新しい「100円」の価値を知ると共に、お友だちについても考えることができました…その次に読んだのは「ふたりはいつも」です。。。
(絵本すき♪さん)

社会の教科書もびっくりの一冊!

6歳の娘と読みました。

「100えんたんけん」という題名がまずとっても面白そうで、 どんなたんけんが待っているのか、とってもワクワクしていた娘。
と、ページをめくると意外や意外、 とっても社会の教科書的な絵本で、 これは期待したよりさらに面白そうだ!と思いました。
物の価値。
ものをお金で「かう」とはどういうことか。
その昔「おかね」がなかったときは、人々はどうしていたのか。
という、取引の基本がとってもわかりやすく、かつ面白く描かれていて、 これは小学校入る前の娘と読めてとっても有難い!
そして、100円だま一個 = トマト一個 = ピーマン5個 と 100円玉で帰るそれぞれのモノの量を調べるのが、「たんけん」。
ホールケーキは、20度分。
ぶたにくは、ぎゅうにくより、多い。これってどういうことかな?
すごい!
こんなに分かりやすく「もののかち」「とりひきとは」を 教えてくれる絵本は、初めて読みました!

できたら小学校に入る前に全園児さんにオススメしたい!
娘はこの絵本と出会って、
「たかい、やすいってどういうこと?」
「ものをかうって、どういうこと?」」という視点で、 お見せに並んでいるモノを見れるようになったと思います。 社会の教科書もびっくりの一冊です!
(ムスカンさん)

インタビューの一部をご紹介します。

――岡本さんと中川ひろたかさんの共著は、『ごはんのにおい』(おむすび舎)や『おうち』(金の星社)、『あみ』(アリス館)……すでに4冊にもわたりますね。その記念すべき1冊目が、『100円たんけん』ですね。

そうです。2013年に谷川俊太郎さんの詩に絵をつけせていただいた『生きる』が、月刊「たくさんのふしぎ」(福音館書店)として刊行されたのですが、それを見て、くもん出版の編集者さんが声をかけてくれたんです。
2015年に横須賀市にある「うみべのえほんやツバメ号」で絵本原画展をさせていただいたとき、会場に来てくださって「岡本さんにお願いしたい作品があるんです」と言われました。

──それが、『100円たんけん』だったのですね。

そのときはタイトルが違っていて、『100円のねうち』でした。

──文章を読んだとき、どう感じましたか?

このおはなしは、中川ひろたかさんが、子どもたちと一緒にやった「商店街で10円分で買える物を買ってこよう」というイベントが元になっているらしいのですが、最初にサラッと読んだときは、「あれ? これは面白いんだろうか……」とよく分かりませんでした。
でも、いざラフを描くぞとなったとき、改めてテキストを読み返したら、頭の中に物語の絵がわーっと湧き出てきたんです。
このときはじめて「これが文と絵が一つになって成立するプロの絵本作家の文章なのか……」とビックリしました。
その通りにラフに落とし込んで編集者さんにお見せしたら、ほぼ修正なしでOK!と。

──そういう経験はその後の中川さんとの作品でも感じたのでしょうか?

そうですね。中川さんの文章はすぐに絵が見えます。
テキストが「こういう絵を描けって言ってるよね……」という感じです。
おそらく中川さんとぼくの思考回路が似ていて、相性がとても良いのだと思います。

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絵本ナビ編集部
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