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小学生におすすめの名作

【5歳から小学1、2年生におすすめの名作】『エルマーのぼうけん』

さあ、子どもも大人も、エルマーと一緒に冒険の旅に出かけよう!

幼い子どもたちに、しっかりとした冒険物語を手渡したいと思った時に、まずおすすめしたいのが『エルマーのぼうけん』。アメリカでは1948年に、日本では1963年に刊行されて以来、幼年童話の中でも特に人気のある物語として読み継がれている、名作中の名作です。有名な作品ではありますが、名前は知っているけれど、まだ読んだことがないという方や、どのあたりが面白いのだろう? という方もいらっしゃるかもしれませんね。
さらに、1巻の『エルマーのぼうけん』は読んだことがあるけれども、続きの『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』は読んだことがないという方がいらっしゃったら、ぜひ続きの巻も読んでみませんか? 今回、この素晴らしい名作ができるだけ多くの子どもたちの元に届くよう、あらためて「エルマーのぼうけん」シリーズの魅力を紐解き、まとめてみました。
さあ、子どもも大人も、エルマーと一緒にとびきりワクワクする冒険の旅に出かけてみませんか?

初めての冒険物語との出会いに。

エルマーのぼうけん

みどころ

これは僕の父さん、エルマーが小さかった頃のある冒険のお話です。ある雨の夜、エルマーは、年取ったのらねこから、「どうぶつ島」に捕らえられているかわいそうなりゅうの話を聞きます。りゅうは、空の低いところに浮いていた雲から落っこちてきたちっちゃな子どものりゅうで、ジャングルの猛獣たちに捕まえられて、川を渡るために働かされているというのです。

エルマーは、すぐに助けに行こうと決心します。早速ねこにどうぶつ島のことや、持っていくものを教えてもらい、旅の準備に取り掛かります。エルマーがリュックサックにつめたのは、「チューインガム、ももいろのぼうつきキャンデー二ダース、わゴム一はこ、くろいゴムながぐつ、じしゃくが一つ、はブラシとチューブいりはみがき‥‥‥」などなどたくさんの道具。そして「どうぶつ島」へと繋がる「みかん島」行きの船に忍び込んだエルマーは、六日六晩たってようやく「みかん島」へ。ここで食料のみかんをリュックいっぱいに詰め込んで、夜の間に「どうぶつ島」へと渡ります。

「どうぶつ島」へ着くと、早速りゅうがつながれている川を探しに、気味の悪いジャングルの中を歩いていくエルマー。ジャングルでは、おかしな喋り方をするねずみや、うわさ好きのいのししに出くわしたり、とら、さい、ライオンなど恐ろしい猛獣たちにつぎつぎと出くわします。猛獣たちはたいていお腹をすかせていて、食べられそうになることもしばしば。さてエルマーは、どんな風に猛獣たちの危険をくぐり抜け、どうやってりゅうを助け出すのでしょうか?
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どんな子におすすめ?

5歳から、小学1、2年生の全ての子どもたちにおすすめです。内容は5才ぐらいから楽しめますが、子どもがひとりで読めるようになるのは、小学2年生ぐらいではないかと思われますので、はじめは大人が読んであげることをおすすめします。大人も読んでいるうちに、子どもたちと一緒にワクワクできますので、ぜひお家での親子での読み聞かせや、教室での読み聞かせで、楽しんでほしいお話です。

ここが面白い!

  • 「どうぶつ島」で出会う動物たちがユニーク。
    エルマーが「どうぶつ島」で出会ったのは、おかしな喋り方をする「ねずみ」や、うわさ好きの「いのしし」、泣きたいことがいっぱいの「さい」、たてがみがくしゃくしゃになって怒っている「ライオン」など、捕まったら恐ろしいけれど、どこかおかしくて笑ってしまう動物たち。エルマーと動物たちのやりとりと挿絵にユーモアがいっぱい詰まっています。
     
  • リュックサックに詰めた道具が次々に活躍する様子がみどころ。
    エルマーが、旅の準備でリュックサックに詰めたものは、「チューインガム、ももいろのぼうつきキャンデー二ダース、わゴム一はこ、くろいゴムながぐつ、じしゃくが一つ、はブラシとチューブいりはみがき、むしめがね六つ、さきのとがったよくきれるジャックナイフ一つ、くしとヘアブラシ、ちがったいろのリボン七本、『クランベリいき』とかいた大きなからのふくろ、きがえをなんまいか、それから、ふねにのっているあいだのしょくりょう」。どれもこれも、はじめはこんなものが何の役にたつのだろう? と思ってしまいそうなアイテムばかりなのですが、エルマーの知恵も合わさって、これが驚くほどぴったりはまって役に立つ様子は見事! 何回読んでもとびきり楽しい場面がいっぱいです。
     
  • 表紙を開いたところにある見開きの「みかん島とどうぶつ島のちず」が面白い!
    見開きに描かれた「みかん島とどうぶつ島のちず」には、エルマーが冒険した場所や、エルマーの足取りが細かく描かれています。地図を見ながらお話を読み進めていくと、よりエルマーと一緒に冒険しているような臨場感が味わえるでしょう。お話の途中で、また一章ごとに、ぜひ地図をじっくり眺めながら読んでみることをおすすめします。
     
  • りゅうの姿がとっても魅力的!
    りゅうってどんな姿をしているのでしょう?  『エルマーのぼうけん』に出てくるりゅうは、裏表紙にカラーで姿が載っていますが、ながいしっぽをしていて、からだにはきいろと、そらいろのしまがあり、つのと、目と、足のうらは、目のさめるような赤色、羽は金色をしているというカラフルなりゅう。まだちっちゃな子どもだそうで、可愛らしい様子を想像してしまいます。
     
  • エルマーは一体いくつ「みかん」を食べた?
    りゅうが捕まっている「どうぶつ島」へは、「みかん島」を経由して行くのですが、この「みかん島」にはたくさんみかんがあり、エルマーはリュックサックいっぱいにみかんをとって詰め込みます。その数、31個! そしてエルマーは、冒険の途中で、一度に7個、8個とたくさんのみかんを食べます。食べた後のみかんの皮が原因で、動物たちに侵入者がいるとうわさが広まったり、みかんをめぐるエピソードにも楽しさが満載です。
     
  • 最後に‥‥‥このお話から全部で3巻続くエルマーとりゅうの物語。お話が進むごとに深まっていくエルマーとりゅうの友情にもご注目を!

読者の声をご紹介します

友達のよう

6歳の誕生日にプレゼントし、夜寝る前に、1章だけ読み聞かせてあげました。そして本棚に並べ、あとは知らんぷりと決めました。
寝る前の読書が親子の習慣です。この頃息子のお気に入りはもっぱら「図鑑」の類。物語には興味を示さないかな、とも思っていたのですが、何日か後に、黙々と「エルマーのぼうけん」を読んでいる息子の姿が。
そして数日後、「おもしろかったー!」と満足しきった笑顔で読み終えていました。
「ママ、エルマーがね」
と、まるで「今日保育所で誰々くんがね」と教えてくれるのと同じような調子で、本の主人公がしたこと、言ったことを教えてくれます。今の息子にとって、自分に近く、友達のような存在に感じられたのでしょう。6歳の男の子って、自分だってすぐにもすごい冒険に出発できると信じているようなところがありますね。一度読み終えた後も、時々本棚から取りだしては、気に入ったところを読み返しているようです。
絵本から、文章が主体の本への移行期に出会う本は、子供にとって大きな意味をもつような気がします。本っておもしろい、と心から思えるような経験を積んでほしい。そんな思いにこたえてくれる、すばらしい作品です。
(ころぼっちさん 30代・ママ 男の子6歳)

冒険のお話にワクワク!

エルマーのぼうけんが、小学2年生の教科書に紹介されているのをみて、この本知ってる!と興味を持ったので、夜に1章くらいずつ読み聞かせをしました。絵本や図鑑はよく読む息子ですが、字の多い物語は、「かいけつゾロリ」のシリーズ以降あまり、読もうとしなかったので、興味を持ってほしいなと思っていました。
読み進めると、冒険のお話で、エルマーの行動にドキドキワクワクしているようで、目を輝かせて聞いていました。結局、後半は自分で読んでいました。エルマーは数々の動物たちとの接触のたびに窮地に追いやられますが、もっている道具などで上手に困難を乗り越えていきます。本当にすごい少年です。冒険ものが大好きな子にお勧めだと思います。
(お豆腐さん 30代・ママ 男の子8歳)

親子で夢中になれる物語

どうぶつ島で囚われの身となっている、かわいそうなりゅうを救うため、冒険の旅へと出かけるエルマー。
じしゃくに輪ゴムに、むしめがね。チューインガムにぼうつきキャンデー。
どうぶつ島では、リュックサックに詰め込んだこれらの道具が大活躍。
エルマーが、知恵と勇気をもって次々と危険な状況を切り抜けていく姿は、幼い子どもたちの冒険心をくすぐり、冒険の楽しさを存分に味わわせてくれます。
我が家では毎晩寝る前に2章ずつ読み聞かせていたのですが、続きが気になってついつい延長・・・なんてことも。
おかげでちょっぴり夜更かしの日が続いてしまいましたが、親子で夢中になれる物語に出逢えたことを嬉しく感じました。
シリーズ3作全てを読み終えた後は、達成感とともに言いようのない寂しさが。
改めてまた最初から読み直したり、お気に入りの章だけを読み返したりして、しばらくは冒険の余韻に浸っていた私たちです。
(まどかめさん 30代・ママ)

続きのお話も読もう!

2巻目は、『エルマーとりゅう』

「どうぶつ島」から脱出したエルマーとりゅう。家への帰り道に「カナリア島」で遭遇した冒険とは!?

エルマーとりゅう

出版社からの内容紹介

「エルマーのぼうけん」の続編。ぶじ動物島を脱出したエルマーとりゅうが、「知りたがり病」という病気をめぐって大活躍。一度読みはじめたらやめられない抜群のおもしろさです。

空を飛んで家に帰る途中、エルマーとりゅうはひどい嵐に遭い、ある島の近くに不時着しました。そこはカナリヤだけが住んでいる島で、“しりたがりびょう”にかかっているカナリヤの王様は、秘密の宝箱を掘り出してくれと、エルマーたちにたのみます。ついに宝物を見つけ、王様の病気を治したエルマーとりゅうは、ふたたび空を飛んで、エルマーの家のある“かれき町”に着くことができました。

3巻目は、『エルマーと16ぴきのりゅう』

りゅうが「そらいろこうげん」へ帰ると、家族のりゅう15ひきが人間に捕まり大変なことに! りゅうはエルマーに助けを求めます。

エルマーと16ぴきのりゅう

出版社からの内容紹介

エルマーのお話の完結編。やっと家に帰りついたりゅうを捕えようと、人間どもがやってきます! エルマーは、りゅうの家族を救おうと、りゅうの家にやってきます。心躍る結末です。

 

箱入りの3巻セットもおすすめ! 贈り物にも。

エルマーのぼうけんセット

エルマー少年とりゅうの子の冒険物語3部作。ユーモアたっぷりのお話は、読むものの心を空想の世界に羽ばたかせながら、物語のリアリティーに引き込みます。幼年童話の最高峰として読みつがれているロングセラー。

楽しいグッズもいっぱい♪

この本を書かれたのは?

作者は、ニューヨーク生まれのルース・スタイルス・ガレットさん(以下、R・S・ガネットと称する)。2018年の夏に、2度目の日本への来訪が実現した時には大きな話題となりました。R・S・ガネットさんは、このお話によってニューベリー賞(アメリカで毎年最もすぐれた児童文学作品に与えられる)を受賞しています。さし絵は、お継母さんのルース・クリスマン・ガネットさんによるもの。細かいところまで丁寧に描かれながらも、ユーモアあふれる魅力的なエルマーやりゅう、猛獣たちのさし絵が、物語を一層楽しく盛り上げてくれます。さらに英語版の文字の大きさや書体を決めたのは旦那様のピーターさんだそうで、刊行時は、家族総出でこの本を作るのに取り組まれていたそうです。

作者について、また『エルマーのぼうけん』の刊行の秘密を知りたい方におすすめの1冊!

「エルマーのぼうけん」をかいた女性 ルース・S・ガネット

出版社からの内容紹介

1945年、一人の若い女性が物語を書き始めます。それが『エルマーのぼうけん』でした。そのお話は、どうして生まれたのでしょう? 作家へのインタビューが始まります! 
 

いかがでしたか。

一度読んだら記憶の深いところに残り続ける、とびきりの冒険物語。ぜひこの面白さを親子で体験してみて下さいね。

 

秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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