絵本ナビスタイル トップ  >  絵本・本・よみきかせ   >   絵本ナビニュース2020   >   医師中村哲さんがアフガニスタンに遺した志『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』発売
絵本ナビニュース2020

医師中村哲さんがアフガニスタンに遺した志『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』発売

「一隅を照らす」医師中村哲さんがアフガニスタンに遺した志の絵本

http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=157449

アフガニスタンで2019年12月に殺害された日本人医師中村哲(なかむらてつ)さんの功績を伝えるため現地で刊行された『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』の日本語版が、12月に双葉社より発刊されました。
株式会社フェリシモは、この絵本の元となった現地で出版された絵本制作に資金提供を行いました。資金はフェリシモ「LOVE&PEACE PROJECT」の基金付き商品販売から拠出されています。

 

地球村インタビュー「中村哲医師の絵本化支援と世界平和」
(中村医師の絵本出版支援に至る経緯や想いはコチラから)>>https://feli.jp/s/pr201204/1/

カカ・ムラド~ナカムラのおじさん

2019 年12 月4日、中村哲医師は支援先のアフガニスタンで、銃で撃たれて亡くなりました。 この本は、中村さんに助けてもらったことを後世に語り継ぐために、アフガニスタンで出版された2冊の絵本、『カカ・ムラド ~ナカムラのおじさん』と『カカ・ムラドと魔法の小箱』に解説を加えてまとめたものです。
『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』は、中村さんがアフガニスタンで行ってきたこと、事実をもとに描かれた創作です。『カカ・ムラドと魔法の小箱』は、作者のイメージする中村さんが登場するファンタジーです。 診療所を建てて病気を治したり、日照りが続いて乾いてしまった土地に水をひいて緑に変えたり――。
中村哲さんの志を受け取ったアフガニスタンの人々の思い、またアフガニスタンに寄せられた日本からの思い、2つの思いがひとつの形になった1冊です。

書籍紹介

タイトル/『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』
原作/ガフワラ
訳・文章/さだまさし、他
出版社/双葉社
サイズ/A5判 縦21.5㎝、横15.4㎝ 80ページ 上製本
発行日/2020年12月
ISBN/978-4-575-31591-2
価格/¥1,500(+10% ¥1,650)

『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』出版経緯

中村哲医師はパキスタンの都市ペシャワールに赴任、医療支援を開始し、そこから徐々にアフガニスタン国内へ活動を拡げ、貧困層に多い疾患の診療を行ってきました。2000年からは干ばつが厳しくなったアフガニスタンで飲料水・灌漑用井戸事業を始め、農村復興に取り組んでこられました。中村さんの一連の行動は、現在、国連が提唱する「持続可能な開発目標 (SDGs)」に他ならず、しかも30年以上も前から世界の辺境の地で自分にできることを貫いてきたということになります 。

 

この本は、中村さんに助けてもらったことを後世に語り継ぐために、アフガニスタンで出版された2冊の絵本、『カカ・ムラド ~ナカムラのおじさん』と『カカ・ムラドと魔法の小箱』に解説を加えてまとめたものです。

『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』は、中村さんがアフガニスタンで行ってきたことをもとに描かれた創作で、『カカ・ムラドと魔法の小箱』は、作者のイメージする中村さんが登場するファンタジーです。 診療所を建てて病気を治したり、日照りが続いて乾いてしまった土地に水をひいて緑に変えたり――。中村さんの志を受け取ったアフガニスタンの人々の思い、またアフガニスタンに寄せられた日本からの思い、2つの思いがひとつの形になった1冊です。

中村哲(なかむらてつ)さんについて

1946年福岡県生まれ。医師、ペシャワール会現地代表、PMS(ピース・ジャパン・メディカル・サービス)総院長。国内の病院勤務を経て、84年パキスタン北西辺境州、現在のカイバル・パクトゥンクワ州の州都ペシャワールのミッション病院ハンセン病棟に赴任し治療を始める。そのかたわら難民キャンプでアフガン難民の一般診療に携わる。89年よりアフガニスタン国内へ活動を拡げ、山岳地帯医療過疎地でハンセン病や結核など貧困層に多い疾患の診療を開始。2000年から、干ばつが厳しくなったアフガニスタンで飲料水・灌漑用井戸事業を始め、03年から農村復興のため大がかりな水利事業に携わる。19年12月4日、アフガニスタンにて凶弾に倒れる。享年73歳。

本書収録のうち1冊はさだまさしさんの翻訳製作

日本版の絵本は、アフガニスタンで制作された2作の絵本の翻訳に解説を加え1冊にまとめたもので、本書収録のうち1作は、シンガー・ソングライターであり、小説家のさだまさしさんが翻訳制作を手掛けています。
これは 、生前直接対面することは叶わなかった中村医師の活動を尊敬しているさださんが、手紙を書くつもりで綴ったという追悼曲「ひと粒の麦~ Moment ~」をきっかけに、実現した取り組みです。

さだまさしさんコメント

地元の人々から愛されていた中村哲医師を、アフガニスタンのバシール・モハバット駐日大使は僕に「天使でした」と表現しました。
「天使のような」ではなく「天使でした」と言い切られたのです。
この一言からも中村先生の「志」と「真情」が伝わります。
先生を慕うアフガニスタンの人々の真心のこもった絵本「カカ・ムラドと魔法の小箱」の翻訳を任せていただいたことに感謝します。
この偉大な魂をずっと伝えていきたいと思います。

「LOVE AND PEACE PROJECT」について

2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件をきっかけに、「世界中のこどもたちにしあわせな未来を」というメッセージを込めて始まったプロジェクトです。Tシャツ一枚から始まった思いに共感いただいたさまざまな方々とコラボレーションしたアイテムを基金付きで販売しています。
「LOVE AND PEACE PROJECT」についてはこちら>>https://feli.jp/s/pr201204/3/

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
この記事の関連キーワード
Don`t copy text!