【日本の伝統文化】歌舞伎へのファーストタッチになるしかけ絵本が発売
歌舞伎へのファーストタッチになるしかけ絵本
歌舞伎役者・中村獅童さんが初めて手がけた絵本『中村獅童のおめんであそぼ とびだす!かぶきえほん』が発売になりました。ページを開くたびにおめんがニョキっと立ち上がる体験型のしかけ絵本は、子どもが楽しみながら歌舞伎を知るのにぴったりな1冊です。
子どもが歌舞伎に初めてふれるためのしかけ絵本
『中村獅童のおめんであそぼ とびだす! かぶきえほん』
作:中村獅童
絵:田中六大
出版社:主婦の友社
歌舞伎の人気演目「義経千本桜」のなかの、きつねの親子の愛情を描いた「四の切(しのきり)」という場面をベースにした絵本。小さな子どもでも理解しやすい「お父さんお母さんが大好き」という気持ちや、きつねが人間に化けるというファンタジーな設定になっています。
ストーリーに合わせて、登場人物がおめんとなって飛び出す立体的なつくりが特徴で、人気絵本作家の田中六大さんによる、かわいらしくてユーモラスな、きつね・おさむらいさん・おひめさま・ゆうれい・隈取をした歌舞伎役者など、ページごとにいろいろなおめんが飛び出します。
紙芝居みたいに表からも裏からも楽しめる
表面はおめんとワンフレーズ、裏面はストーリーと挿絵……というリバーシブルな仕様。おめんを顔にあてて、開いている穴からのぞけば、子どもは絵本のキャラクターに大変身できるしかけ絵本です。親子で変身ごっこをしたりと、読み聞かせの幅が広がります。
歌舞伎役者に変身できちゃう!アイマスクの工作シートつき
獅童さん自身がえがいた隈取を用いた「くまどりへんしんアイマスク」工作シートのおまけつき。
「子どもって、変身するのが好きですよね。戦隊モノのヒーローになりきったり……。歌舞伎では赤い隈取はまさに正義の味方、ヒーローなんです。隈取や歌舞伎が子どもたちにとってもっと身近なものになって、ヒーローごっこのように歌舞伎ごっこをしてもらえたらうれしいなと思って、このおまけを考えました」と獅童さん。
切り取って輪ゴムをつけて耳にかければ、 顔半分が歌舞伎役者になれるという楽しいアイマスクです。
獅童さんに聞きました! 「子どもを楽しませる読みきかせのコツは?」
「役者という仕事柄、息子に読みきかせをするときは登場人物ごとに声色を変えて全力でやるため、妻にはやりすぎだと嫌がられています(笑)。でも、読み聞かせに上手いとか、特別なコツとかってないと思うんですよね。
ボクも小さいころ、母に絵本を読んでもらっていました。読み聞かせは、絵本を通して“親子の時間”を味わうだけでいいと思うんです。それが、成長したときに子どものなかに“母のぬくもり”として残るので。ボクもそうですよ、よく『3びきのこぶた』を読んでもらいました。
このしかけ絵本で、親子のあたたかい記憶のお手伝いができたらうれしいです。」と獅童さんはおっしゃいます。
著者プロフィール
作:中村獅童
昭和47年9月14日生まれ。祖父は昭和の名女方と謳われた三世中村時蔵、父はその三男・三喜雄。叔父に映画俳優・萬屋錦之介、中村嘉葎雄。従兄は、中村歌六、中村時蔵、中村又五郎、中村錦之助。8歳で歌舞伎座にて初舞台を踏み、二代目中村獅童襲名。バーチャルシンガーの初音ミクとコラボした「超歌舞伎」で最先端技術と歌舞伎の融合を具現化、歌舞伎公演のオンライン配信など、次世代へ向けての歌舞伎文化の普及にも積極的に取り組んでいる。
絵:田中六大
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