【名作を絵本で!】星新一ショートショートえほん『サーカスの旅/薬と夢』
絵本で読む、星新一の世界
星新一さんのショートショートといえば、子どものころにハマったパパママも多いはず。
「ショートショートの神様」と呼ばれ、今なお多くのファンを持つ、SF作家の星新一さんの作品が、この度、「星新一ショートショートえほん」シリーズ(ミキハウス)として、小さい子どもたちから楽しめるようになりました!
2017年11月に発売された第1弾の中から『サーカスの旅/薬と夢』をご紹介します。
動物が好きな子におすすめ
宇宙を旅していた犬のサーカス団。
食料をもとめて降りたった星は、
「犬ばかりの星」だった。
動物の夢が見られるふしぎな薬。
ためしてみたアール氏が
よくばってしまったばっかりに……
動物が好きな人におすすめの
2つのお話をどうぞ。
『サーカスの旅/薬と夢』ってどんな絵本?
「サーカスの旅」「薬と夢」の2作品が一冊の絵本の中におさめられています。
どちらも動物がメインで登場するおはなし。星新一作品ならではの、ちょっと皮肉でニヤリとする展開が待っていますが、画家のももろさんの描く動物たちの絵が可愛らしく、絵本らしい親しみやすさのある一冊です。
それぞれ、どんなおはなしなのか少しだけご紹介!
サーカスの旅
宇宙を旅して、星から星へ犬たちの芸を見せて回る、サーカス団。途中で食料が不足して降りたった星は、犬ばかりの星でした。「わたしたちに、まかせなさい。なんとか交渉してみますから」と、サーカスの犬たちが、原住犬のところへ食料を分けてくれるよう出向くのですが…。
薬と夢
エフ博士が開発した、動物の夢を見ることができる薬。その薬を一粒飲んだアール氏は、夢の中で動物と楽しく遊びます。次の晩、もっとたくさん動物があらわれるかと、薬を3粒飲んでみたアール氏。
どんな結果が待っているのでしょうか…? クスッと笑えるおはなしです。
作家さんからのコメント
ももろさんより、コメントをいただきました!
親御さん世代が知っている星新一作品初の絵本シリーズ化です。お子さんと一緒に、この作品を読むことで、同じ作品を共有するきっかけになると思います。そうして、今まで長めの作品とかを手に取らなかったお子さんが、ちょっとでも文庫や小説に興味を持つきっかけになってくれると嬉しいです。特に『サーカスの旅/薬と夢』は、動物がたくさん出てくるので、絵本としても楽しんでいただけると思います。
『サーカスの旅/薬と夢』みんなの声 ご紹介
ちょっとシュールなところがいい!
(ムスカンさん 30代 ママ )
6歳の娘と読みました。
星新一さんのお話は初めて読みましたが、
難しすぎず、短すぎず、
二つのお話がそれぞれとってもいいウエイトで、
そしてちょっとシュールなところがとってもいい!
サーカスの旅の方は、
犬が主体で人間が動物になっているこの不思議さ。
そして夢と薬の方は、
期待して行ったことが裏目に出てしまった人のむなしさを
はたから見る面白さ。
が、よく描かれていると思います。
絵もとっても文章とマッチしていて、
元々絵本が原作だったのかな?と思わせるくらいです。
絵本はハッピーエンドで終わるお話が多いのですが、
このなんともいえない不思議な結末で終わるのが、
この二つのお話の持ち味であり、いいところだと思いました。
欲張りは損をする
(てつじんこさん 30代 ママ)
どちらのお話も、かわいい絵とともに楽しめました。
サーカスの旅のお話では、犬たちと仲良しで心も通じ合ってると思っていながらも、どこかで人間のほうが上なんだと思いあがってる人間の心理を、皮肉な感じで描いていて面白かったです。
そのとおりの夢が見れる薬のお話は、こんな薬あればいいのにと私も思ったことがあります。欲張りすぎて不本意な結果になるのは、人間誰もが経験あるかと思います。私も食べ放題に出かけて、腹八分目でおさえればいいものを、食べ過ぎて、逆に苦しくなってしまったり…
人間の痛いところをついてくる星新一さんのお話、そうなんだよね~と思い当たるふしを感じて、ちょっと反省しながらも楽しく読めていいですよね。
懐かしく手にとる大人にも、これからはじめて読む子どもたちにもオススメの、絵本で味わう星新一の名作シリーズ。
親子で一緒に楽しんでくださいね。
「星新一ショートショートえほん」シリーズ
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