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毎日学校で頑張っている子どもたちに贈りたい絵本『まよなかかいぎ』

学校でのゆうきくんを毎日見守っているのは……?

小学校に入ると、勉強や友達関係、ルール。一気に世界が広がる子どもたち。覚えることは山ほどあるし、慣れないことやできないことだっていっぱい。毎日の精一杯の中で、悔しいことがあったり落ち込んだりすることもある。学校に行きたくないと思う日だってあります。親も、頭では「だんだんできるようになればいい」と思っても、つい「何度言ったらわかるの?!」なんて、子どもができないことにやきもきしたりしちゃうことも、ありますよね。そんなとき手に取って親子で元気がもらえる絵本があります。

 

それは、よなよな開かれる、真夜中の会議のおはなし。

ゆうきくんがぐっすり眠ったころ、その会議ははじまります。子ども部屋の勉強机に置かれたランドセルがパランと開いて、中から出てきたのは、ゆうきくんがいつも一緒に学校に行っているものたち。えんぴつ、定規、クレヨン、ノートに下敷き、消しゴム、カスタネット……。

「みなさん、こんばんは。これから、まよなかかいぎを はじめます。」

いったい、この会議では何が話し合われるのでしょうか?

こんな応援団がきっと誰にもいてほしい

まよなかかいぎ

お月様だけが知っている、夜な夜な開かれる熱い会議があります。しいんと静かな真夜中、ぐっすり眠っているゆうきくんのランドセルの中から、ぞろぞろ出てきたのは学校で使う道具たち。昼間の彼を報告しあい泣いたり笑ったり。

編集者コメント
45分の授業中、ただ座っているだけでもたいへんな一年生。小学校での初めてのことだらけの毎日は、それまで培ってきた自信が薄まることも。そんな一年生のひとり、ゆうきくんのドキドキな日々は、毎日真夜中に、そっと報告されていました。それは、学校にいっしょにいっている、赤鉛筆やハンカチなど、ランドセルの中身たち! その日のゆうきくんの様子を伝えあっては泣いたり笑ったり。こんな応援団がきっと誰にもいてほしい。

輪になって並んだ文具たちは、今日のゆうきくんの様子がどうだったか、学校で自分とどう過ごしたかを、報告しあいます。

えんぴつが「わたしを きちんと もつことが できました。ですから、しっかりした じを かきました」 と報告すれば、消しゴムは、「まちがった じを かいても、いつもみたいに えんぴつで ギイギイ ぬりつぶさないで、わたしを つかって きれいに けしました」と、せのびしてうれしそう。おや、カスタネットは、はらはらとなみだをこぼしています。何かにひどく感激しているようです。それは、ゆうきくんが「したこと」ではなくて「しなかったこと」について!

それぞれがゆうきくんについて語る、熱い会議は続きます…。

文具たちは、学校でもゆうきくんとずっと一緒。毎日1番そばで頑張っているゆうきくんを見ていたんですね。

『まよなかかいぎ』ってどんな絵本?

・こんな応援団が自分にもいてくれるかも……? と、勇気がもらえる!

自分のことで大真面目に泣いたり笑ったり。いつもそばで見ていて応援してくれている味方がいる! そう想像するだけですごく心強いものです。ちょっと自信を無くしてしまっている子に、「大丈夫! 君をちゃんと見てる人(もの?)はいるよ!」と思いをこめて手渡してあげたいですね。

・身の回りのものを大切にしたくなる

やんちゃなゆうきくんの「物」の扱いは、ちょっと雑だったり、独特だったりすることも。文具たちはいつだってゆうきくんを応援しています。でもやっぱり本来の使い方をしてもらえるとうれしいんです。愛嬌たっぷり、表情豊かに描かれた文具たちの思いを聞いているうちに、自分の身の回りのものは、どんな風に感じているかな?と、読者の子どもたちも想像力が刺激されることでしょう。おはなしをきっかけに、物を大切にする心が芽生えたらいいですよね。

・成長する喜びにあふれた一冊

いきいきと描かれたゆうきくんを、子どもたちは身近に感じると思います。自分みたいと思う男子も、きっといるはず! まだまだ文具たちを心配させているゆうきくんですが、少しずつ、またできることが増えていってみんなを喜ばせるのでしょう。

うまくできないことがあったり、わかっていてもついついやっちゃうこともあったり。大人から見るとハラハラすることもあるけど、子どもたちは毎日、行ったり来たり、ちょっとずつ成長しているんですね。

『まよなかかいぎ』 みんなの声 ご紹介

絵本ナビに寄せられたレビューをご紹介します!

ゆうきくんの応援
(レイラさん 50代 ママ 兵庫県 )
真夜中、小学生のゆうきくんのランドセルから文具たちが出てきて、
昼間のゆうきくんの行動を報告しあうストーリー。
もちろん、ゆうきくんは、ぐっすり寝ているのです。
文具たちが見た、ゆうきくんの行動は、男の子のあるある!でしょうか。
注目は文具たちの視点。
褒めたり、うれし泣きしたり、嘆いたり、慰めあったり。
でも、思いは一つ、ゆうきくんの応援!
これは頼もしいです。
ゆうきくんの成長を見守る、まなざしの温かさを感じました。

家でも会議がされてそう(笑)
(きーちゃんママさん 30代 ママ )
8歳次女に読みました。

真夜中にゆうきくんのランドセルの中から、学校で使っている道具たちが出てきて、会議を始めるんです。頑張っているゆうきくんの様子を話す文房具たち。でも、悲しむ文房具たちもいて・・・。

次女に「こんなことはしてないよねー?」と言ったら、黙ったので、きっと次女もハンカチさんの悲しむことをしていそうです・・・。

この絵本を読んだら物を大切に、そしてちゃんと使うようになるかもしれないです。

ゆうきくんの成長を陰から丁寧に見守る応援団の姿に、大人もぐっときてしまいます。忙しい毎日の中でも、ちょっと深呼吸。改めて、子どもの小さな成長を思い切り褒めてあげたくなりますね。

子どもたちの成長をあたたかいまなざしで描いた絵本。ぜひ親子で読んで楽しんでみてくださいね。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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