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親の愛情表現は子どもを世界一しあわせにする!『パパと ママの たからもの』

子どもたちは、お父さんとお母さんが大好きです。好きすぎて「ねえ、パパとママは、ぼく・わたしのことが好き?」と、聞かずにはいられないぐらい! そんなとき、どんな風に答えてあげたら子どもは満足するのでしょうか。そのヒントが、『パパと ママの たからもの』に描かれています。

おとうさんぐまの愛情表現が秀逸!

パパとママのたからもの

3びきのこぐまのパパとママは、いつも「せかいでいちばんかわいい、こぐまたち」といってくれます。でもある日、こぐまたちは知りたくなりました。パパとママは、いったいだれがいちばんかわいいんだろう。みんながいちばんにはなれないもの。そこで…。

親と子、それぞれの気持ちは?

子どもも大人も、自分が大好きな人に自分も好かれているのか、気になってしまいますよね。どうしてそんな気持ちになってしまうのか、絵本を紐といてみましょう。

「ちゃんと好きって言われたい」子どもの気持ち

「せかいでいちばんかわいい、こぐまたち」というかあさんぐまの言葉で、毎日幸せな眠りについていたこぐまたち。でもある日、「どうして、せかいでいちばんかわいいってわかるの?」と、かあさんぐまにたずねます。

かあさんぐまの言葉に、こぐまたちはうっとり。すると今度は、違う疑問が浮かんできました。

こぐまたちは、自分とほかの兄弟を比べて、「パパはだれがいちばんすきなんだろう?」という疑問を持ってしまったのです。この難問に、とうさんぐまはどんな言葉をかけたのでしょうか。答えは、絵本でお楽しみください。

 

子どもが、親の愛情を確かめるような行動をとるときは、こんな不安を心に抱えているからだそうです。

 

「こんな自分でも、パパとママは好きでいてくれるのかな?」

「さっき怒られちゃったけど、もう嫌われちゃったかな?」

 

こぐまたちの気持ちは、まさに「こんな自分でも」という感じですね。これは、自分と人との区別がつくようになったという、成長のしるしでもあります。だから、もし子どもに「好き?」と聞かれたら、「どんなあなたも大好きよ!」と伝えましょう。いたずらをしても、素直じゃなくても、「あなたがあなたであること」を認めると、子どもはとっても安心するそうです。

「愛情が伝わって欲しい!」と願う親の気持ち

一方、親の立場からするとどうでしょうか。「わざわざ口に出して言わなくても、日々の生活の中で愛情は伝わっているはず」と思っている方もいることでしょう。

 

でも、日々自分のことで精一杯の子どもは、なかなか「親の気持ち」まで思いやる心の余裕がありません。小さな子だけでなく、中学生や高校生になっても同じです。だからこそ、「大好き!」と声に出して伝えることが、いちばんストレートに子どもの心に響くのです。

 

絵本ナビのレビューにも、お子さんに愛を伝えた方からたくさんの声が届いています!

小学校1年生の長男の、1番大好きな絵本です。

我が家には娘、長男、次男の3人の子どもがいます。
3人の中で、誰が一番好き?
そんな子どもならではの疑問・不安
くまさんたちと、自分たちでリンクし
そして、おとうさんぐま・おかあさんぐまからの答えが
私たちからの答えとして、リンクするようです。

この絵本を読んでからは、おやすみの時に
かける言葉がかわりました。

照れくさそうながらも、満足そうに眠りにつく我が子たちとの、大切な一冊です。

(*momo*さんのレビューより)

兄弟は、上か下か真ん中かで、親からの愛情を巡っていろいろと葛藤がありますね。親は平等に愛してるつもりなんですがうちの5歳の息子と3歳の娘の場合もそうでした。


上の子は、兄弟ができると、本当に自分は愛されてるのかと不安に思うようです。うちの息子は下ができても激しい赤ちゃん返りをすることなく今まで育ってきたけれど、だんだん生意気になってくる妹の存在に、最近はちょっぴり脅威を感じていたよう。初めてこの絵本を一緒に読んだときになんだかほっとしたような表情をみせて、「ぼく、なんだか泣けちゃうんだ」ってぽつりと言いました。きっと頑張っていたのかな
一方で妹は、いつもお兄ちゃんに負けまいと背伸びしていたみたいで、『おとこのこでもおんなのこでも関係ない』の一文に満足げでした。


パパとママは、みんなおなじに愛してるんだよ この絵本のストレートなメッセージが、兄弟間で親の愛情を確かめ合うのに必死な子供たちにダイレクトに響いたようです。どちらかが一番なんてありえないのに

(トムクロさんのレビューより

子どもの質問は、果てしない。こういえば、次はこう、それを説明すれば、次は、こう。どこまで言っても、「どうして?」「なんで?」「ほんとに?」。
でもね、そういう質問に、「んもぉ、いいでしょ!そんなこと。」なんて言わずに、答えてあげられる親はすばらしいと思う。
このくまのパパ、ママはね、そんな親なのです。
毛色や、男女、大きさに関係なく、パパ、ママは、みんながどんなに大切か、どんなにかわいいと思っているかっていうことを、ひとりひとりに言い聞かせるんですね。
子どもたちの最高に幸せな瞬間でしょうね。

(たかくんママさんのレビューより抜粋)

とうさんぐまとかあさんぐまの言葉にある、夫婦の愛情

『パパと ママの たからもの』で描かれているのは、親子の愛情だけではありません。互いに協力してこぐまを育てている、とうさんぐまとかあさんぐまの愛も描かれています。

 

「どうして、ぼくたちがせかいでいちばんかわいいって、ママにはわかるの?」と聞かれたかあさんぐまは、「それはね、パパがいったからよ」と、生まれたばかりの子ぐまたちを見て、とうさんぐまが言った言葉を、こぐまたちに伝えます。反対に、「パパはだれがいちばんすきなの?」と聞かれたとうさんぐまは、かあさんぐまの言葉を伝えます。

 

それぞれの言葉に、相手に対する深い信頼と愛情が含まれていて、こぐまじゃなくてもうっとり……。これぞ、大人の夫婦ならではの愛情表現。気になる方は、絵本を読んでみてくださいね。

 

いかがでしたか?

 

この記事を公開した1122日は、いい夫婦の日です。お子さんだけでなく、お子さんを通して夫婦の愛情を伝えるのに絶好のチャンス! ぜひ『パパと ママの たからもの』を、家族のみんなで楽しんでみてください。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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