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サンタをじょうずに卒業させてくれる、おとうさんのステキなおはなし『おとうさんのクリスマスプレゼント』

子どもへのクリスマスプレゼントを選ぶのは、とっても楽しいですよね。喜ぶ顔を想像してうれしくなったり、「将来こうなって欲しい」と願いを込めたり、「本当にこれでいいのかしら?」と悩んだりと、親には親のクリスマスがやってきます。

子どもは単純に「物」がもらえて喜ぶけれども、親として子どもに贈りたいのは、本当に「物」なんでしょうか? 『おとうさんのクリスマスプレゼント』は、物を子どもに渡すときに忘れてはならない、親として大切にしていきたい心に気づかされる絵本です。

おとうさんのクリスマスプレゼント

『ぼく』がもらった
クリスマスプレゼントは、
とてつもなくすてきなもの
だったーーー。
すべてのおとなとこどもに贈る クリスマス絵本です。

クリスマスプレゼントを通して語られる、おとうさんの成長

『おとうさんのクリスマスプレゼント』(赤ちゃんとママ社)は、クリスマスツリーを準備するおとうさんと息子の、たわいもない会話から始まります

「こどものころ、サンタさんからなにをもらったの?」と尋ねられたおとうさんは、自分がもらったプレゼントの話をします。欲しかったプレゼントがもらえなかったことや、「プレゼントがない!」とびっくりしたことまで。

 

ツリーを組み立て終わったころ、息子がこんな質問をしました。

「サンタさんはなんさいまでプレゼントをもってきてくれるの?」

おとうさんは、息子の質問に答えるように、また、自分の思い出を話してくれました。それは、「おとうさんのおとうさん」が「息子であるおとうさん」に伝えてくれた、大人の階段を1歩登るための、ステキなお話だったのです。

 

息子がおとうさんから聞いたのは、どんなお話だったのでしょう。ぜひ絵本を読んで、お楽しみください。

子どもの希望だけじゃない、親の希望も叶えるクリスマスプレゼント

おとうさんが話してくれた「欲しかったプレゼントがもらえなかったこと」は、自分が親の立場になったからこそ理解できる「親心」がこめられています。

絵本ナビには、こんな感動の声がたくさん寄せられています。

我が家の息子は具体的に何が欲しいというのがないので、毎年私が頭をひねって考えています。でもおもちゃだとすぐに使わなくなってしまうし……。

だから、この本に出てくるプレゼントの選び方は、本当にステキだなぁと思いました。

この本の主人公のお父さんも、本当は親からのプレゼントだとうすうす感じていたかもしれませんが、親は子供の為に、その時々に子供が興味のあるものや、心の奥のことを考えて、心に残るプレゼントをしています。

子供が欲しがる、流行のものも良いですが、心に残るものを選べたら……。
そう強く感じ、考えさせられるお話でした。

(hime59153さんのレビューより抜粋)

親である大人の私が読みました。
おとうさんが子どもの頃にもらったプレゼントが、どれもステキで感心してしまいました。子どもには夢を与える楽しい絵本で、昔子どもだった大人たちにはキュンとくる絵本です!!
クリスマスってプレゼントがもらえる日のような感覚になりがちですが、大人になって改めて考えると「親が夢を与えてくれた幸せな時」だったのだな~とこの絵本を読んで思いました。
(まゆみんみんさんのレビューより抜粋)

子どもの時のクリスマスのわくわくを思い出しました。

 

あれをもらってうれしかったな、サンタさんの姿を見たくて一生懸命眠気を我慢していたけれど、いつのまにか眠ってしまったなぁ等々。

それが今では毎年子どもの喜びようが、本当に素直でまっすぐで、とびはねるような感じで。その姿を見るのが楽しみで楽しみで仕方ありません。幸せいっぱいの瞬間です。
私も幸せな子だったんだな、そして今も子どもたちのおかげで幸せなママをさせてもらっているなぁとしみじみ。最後のページは思わず涙がでてしまいました。

(バーバショコラさんのレビューより抜粋)

絵本を読み終わったあとに、爽やかな満足感が満ちあふれました。大人が子どもたちの未来を信じ、大切なものを手渡す……その気概が、なにげない父と子の会話に垣間見えました。

お父さんが、両親や周りの大人たちの温かい愛情に育まれたように、この男の子も人間への信頼をきちんと心の中において、周囲の人への思いやりをもった大人へと成長していくことでしょう。

お父さんが毎年受け取ったプレゼントもステキでした。流行りのゲームの代わりにプラネタリウム投影機、犬がほしいと願ったら、飼い方の本が届いて里親のところで子犬を譲り受けるあたり、細部にまで人やものに対する作者の愛情があふれていて、こちらまで優しい気持ちになりました。

子どもたちは私たちの未来を背負います。そんな子どもたちにこのようなメッセージをクリスマスに伝えられるなんて、ほんとうに素敵です。希望の光を感じました。

(若葉みどりさんのレビューより抜粋)

サンタさんが来るのは何歳まで? 子どもの夢を壊さずじょうずにサンタを卒業させるヒントに

クリスマスは子どもたちにとって、一大イベント! でも、サンタさんが来るか来ないかは、ご家庭によってさまざまです。

 

小学校入学前は、サンタさんの格好をした大人を見るだけでも大喜び! ところが小学校中学年ぐらいになると、「サンタさんの正体」を知っている子が現れ始めます。まだサンタさんの存在を信じていた子も、お友だちの話を聞くうちに「そういえば…」と思い当たる節があることに気づき、小学校高学年になるころには、ほとんどの子が「サンタさんの正体」を知っている状態になります。

 

信じていた「夢」が壊れるのは、子どもにとってショックな体験です。我が家もそうでした。

家で「今年のサンタさんのプレゼントはなんだろうね?」なんて親子で楽しく話をした翌日、子どもが複雑な顔をして帰ってきたのです。「学校に行ってサンタの話をしたら、みんなが『まだ信じているの?』『正体は親だよ』って言われた。サンタさんは、嘘だったの」としょんぼり。こんなことなら、ちゃんと「卒業」させてあげればよかったと後悔したものです。

 

『おとうさんのクリスマスプレゼント』は、きっぱり「サンタが来るのは12歳まで」と、おとうさんが自分の人生体験を息子に話すのがポイントです。ごまかすことなく、事実をしっかりと伝えるおとうさんの頼もしさと、話を真剣に聞く息子の姿には、「男同士の世界」を感じます。

うちの子はママが大好き。まだ5歳ですから。
でもいつかは、パパの方が頼りになるって
分かるときがくるんだろうなぁ。
やっぱり男同士、ってありますよね。

この本に出てくる男の子も、パパと話をしながら
自分と子どものころのパパとを重ねているみたい。
自分だったらどう思うか、とか
ぼくもそれを見てみたいって思いながら。

パパも、自分のお父さんとパパになった自分を
重ねたりしているんだろうな。
12歳までプレゼントを届けてくれていた
サンタクロースのことも、思い出しながら。

大人に近づくと、ママの出番は減っちゃうかも
しれないけど、もう少しだけ、抱っこして
絵本読ませてね。

(あおパンダさんのレビューより抜粋)

おとうさんと息子のステキなやりとりは、サンタさんからの卒業を考えているご家庭の大きなヒントになるはずです。

 

いかがでしたか?

 

『おとうさんのクリスマスプレゼント』は、家庭内でのおとうさんの立ち位置や、子どもとの関わりかたも考えさせられます。ぜひ、おとうさんに読み聞かせをしてもらいたい1冊ですので、妻から夫へのクリスマスプレゼントにいかがでしょうか。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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