【絵本アクティビティ】1本足をどう立てる?マイツリーハウスを作ろう~『ツリーハウスがほしいなら』
幼児~小学生のプレSTEAM期にピッタリ!絵本を読んで得たアイデアを、自由に作り上げていく“絵本アクティビティ”。記念すべき第1回に用いた絵本は『ツリーハウスがほしいなら(ブロンズ新社)』です!
アクティビティの手順や、実際にやってみた園やご家庭の様子もご紹介します。
>>【事前にチェック】
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\園や家庭でも実際にやってみました!/
今回の絵本はコレ!
ツリーハウスがほしいなら、想像してみよう。どんな木がいいかな? 背が高い木? それとも枝をいっぱい広げた木? 花だんや本棚があったらすてきだね。すてきなものでいっぱいの、きみだけのツリーハウスをつくろう。
ツリーハウスから広がる、想像力の絵本。
この絵本を親子で読んでみて、お子さんなりにイメージしたツリーハウスを作ってみましょう!
例えばこんな作り方
ここでご紹介の材料や手順は、あくまでも一例です。『ツリーハウスがほしいなら』を実際に読んでみて、お子さんがひらめいたことを元に
・身の回りや、おうちにあるもの
・お子さんの年齢を考慮し、扱えるもの
をチョイスし、お子さんが作りたいと思ったものを作り上げていきましょう。
今回は滑車を作ったり、水を表現するやり方にも触れていますが、まだお子さんにとって難しいものは無理にやる必要はありません。
お子さんが表現したいものを作り、楽しんでくださいね。
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アクティビティ考案・監修・イラスト:株式会社steAm
工作表現・撮影:イラストレーター、あそび作家 浦中こういち(4歳、3歳の息子さん)
材料・作り方
・土台になる段ボール、
・はさみ
・木工用ボンド
・テープ※
・グルーガン(やけどに注意!)※
・紙
・コップ、ストロー、割りばし、空き箱、たこ糸など家の中にある素材
・公園などで拾った石や枝、どんぐり※ など。
※テープ類はその子が使いやすいものを用意してください。セロハンテープなど粘着力が弱いものを使う時は、保護者が布テープなどで補強してください。
※お子さんの年齢によってグルーガンの使用が難しい場合は、ガムテープや木工用テープ、
※拾ってきた材料は水洗いをして乾かしておきます。どんぐりなどの木の実は、一度茹でて乾燥させる・冷凍した後に使うなどすることで、虫が出てくるのを防ぎます。
①木がある場所へ素材を集めに行こう!
まずは公園や森など大きな木がある場所へでかけてみましょう。絵本の内容を思い出しながら「どんなツリーハウスがいいかな」「この木の上にあると気持ちよさそうだな」と、親子で会話しながらイメージを膨らませます。
②ツリーハウス作りに着手
集めた材料をつかって思い思いのツリーハウスを作ってみましょう。 手を動かし始めると最初のイメージと変わっていくかもしれませんが、その変化も楽しみながら作っていきます。
▼POINT1 Technology:枝を立てる
ツリーハウス=木の上のおうちですから、土台の上に木を立ててその上に家をくっつけるところからはじまります。そこで子どもたちが最初に苦労するのが「枝の立て方」。
一本足の細い木はなかなか自立しません。テープをたくさん貼って無理やり固定してもすぐ壊れてしまうことも…。
こんな時には「一本足探し」をしてみましょう。
「一本の足で立っているモノってあるかな?」「それはどうして立つことができるのかな?」を対話しながら探究します。
例えば
「郵便ポスト」だと「コンクリートで固めている」、
「電柱」だと「地面に深く埋めて支えている」、
「木」を見つけたら「根っこ」の
役割が分かります。そして見つけた方法を真似して作ってみましょう。
「一本足探し」はおうちの中でもできます。実は人間も短時間であれば一本足で立てますね。
自分が木になったつもりで、できるだけ長い時間一本足で立ってみます。時間が経つとグラグラしてきて、上げていたほうの足を床についてしまいます。その時に「どうしたら足をあげたままにできただろう?」ということを考えてみると、「どこかにつかまればいいんじゃないか」とな ります。「じゃあこの枝にもつかまる場所を作ってあげよう」と、「支えを作る」というアイデアにつなげていきます。
▼POINT2 Technology:はしごを作る
枝が立ったら上にのぼるためのはしごが欲しくなりませんか?ボンドがある場合は割りばしやアイス棒を使うと簡単です。小さいお子さんにはストロー+セロハンテープが作りやすいです。
割りばしやアイス棒をカットするときには、ハサミで軽く切り込みを入れた後、手で折ると危なくありません。最初に保護者が手本を見せると上手にできるでしょう。
その他にもベッドやハンモック、椅子にテーブル、テレビや本棚など、子どもたちの身近にあるものを細かく作りこんでいくことができます。ぜひ身近な材料を工夫して作ってみてくださいね。
▼POINT3 Technology:滑車を作る
地面からツリーハウスまで荷物を運ぶための装置は、子どもたちに人気です。木の枝に紐をひっかけるだけでも OK ですが、興味のある子はぜひ滑車を作ってみてください。
運ぶ荷物もミニチュアサイズなので、荷物の重さが軽くなることを感じるのは難しいのですが、「滑車が回る機構」を工夫しながら作ってみましょう。ボビンを利用すると簡単に工作ができますよ。
ミシンのボビンは小さいので、
▼POINT4 Art:水を表現する
ツリーハウスが完成すると、土台まわり椅子や机などさまざまなものを作り始めたがります。池や川といった「水の表現」をやってみたいと言うお子さんもるかもしれません。子どもとの工作ならば木工用ボンドやグルーガンで作れますよ。木工用ボンドの場合は硬化に1週間程度がかかりますので、グルーガンが使えるとベターです。
▼使える道具や作れる範囲にも限りがある幼児さんは…
幼児さんは、使える道具や作れる範囲にも限りがあるかもしれません。段ボールハウスを作るところから始めてみるのもいいでしょう。
③完成後はツリーハウスを覗いてみよう
完成したらぜひ小人になった気分で、ツリーハウスの下から覗いてみましょう!
さらに視点が深まるコツ&大切にしたいこと
<中島さち子さんから>
絵本は想像力をかき立ててくれるとっても素敵な世界!ただ、「絵本を読んだからSTEAMしなきゃ!」とか「STEAMはみんな絵本から…」ということはありません。
今回の場合は、逆に自然の中で遊んでいて、ちょっとした木や石や葉っぱが気になって、アリさんや犬や、あるいは自分たちのための秘密基地を作りたい…そんな気持ちからはじまって、あとから絵本にたどりつく…なんてこともあるかもしれないですね!
また、ツリーハウスも、自然の中で遊ぶのは最高ですが、家の中でも想像力を膨らませて、葉っぱや枝や段ボールや石を素材にし、自由に作ることもできます!
どんな形・素材ならば重さに耐えられるかな?この部屋を丸くしたらどうなるかな?上に登る方法はどんなことがあるかな?自分なら、どんなところがわくわくどきどきするかな?
屋根はどうしよう?誰が来るんだろう?自分がこれに入れるようになるにはどのくらい大きくすればいいのかな?
…例えばそんなこと(やあんなこと…全然違うこと!)を自分自身できっといろいろと
問いかけながらやると、どんどん自分なりの世界が生まれてくるはず。
そこには、きっと、いろーんな科学や工学や技術や数学やアートや社会が隠れています。
あまり言葉の定義ややり方にこだわりすぎず、科学的にやろうとしすぎず、大人が問いかけで誘導しようとしすぎず(こんなことに気づいてほしい、ここ探究してほしいと押しつけず)自由な発想力を生かして、できればご家族もちょっと一緒に「こども建築家」の指示を受けながら作業して、みんなで素敵なおうちを作り出してください。
まさに、楽しい遊びのような体験の中に深い学びがきっと生まれています。
あまりにも危険なことは避けつつも、ちょっとくらいならば、自分たちの目線でああでもないこうでもない、あれを使ってみたら?…と色々と試行錯誤してみるのがよいかと思います。
また、せっかくの探究旅!ともやくんのように、途中途中の旅路の様子も写真や動画で記録(ドキュメンテーション)しておくとよいですね!
また、せっかくできあがった最終作品は、光の加減なども気をつけて、バッチリ!な写真をとったり、コンセプトや動機、工夫点などを残しておくとよいかと思います。ぜひ、その際は、絵本ナビまで記録や作品写真、いろんな発見や発明を届けていただけたらとっても嬉しいです。
とにもかくにも、ぜひ、のびのび(気が向いた時にだっていいのです!)
みなさんの自由な発想のツリーハウス、
<浦中こういちさんから>
子どもたちがやりたい!
また、
◆掲載のアイデア・画像は、営利目的での無断使用はお断りいたします。使用ご希望の場合は絵本ナビまでお問い合わせください。
株式会社絵本ナビ rights@ehonnavi.net
◆実際にやってみた様子(やっているところや作品の画像、感想)を絵本ナビまでお寄せください。詳細を伺いたい場合、編集部からご連絡差し上げます。
*株式会社絵本ナビ contact@ehonnavi.net
*件名「絵本アクティビティ」やってみた
園や家庭でやってみた♪絵本アクティビティレポート
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