紙芝居が子どもの想像力・共感力を高める!? 家庭で楽しむ、紙芝居の5つの効果
子どもの「読み聞かせ」に関心が高まる中、日本の伝統文化とも言える「紙芝居」が注目されているのをご存知でしょうか。とはいえ、「実際に絵本と紙芝居はどう違うの?」「紙芝居が子どもに与える効果は?」など、ママからは気になる質問もたくさん寄せられています。
昔から幼児教育の現場では、絵本の読み聞かせと並んで紙芝居が根強い人気を保っています。紙芝居が始まると、子どもたちは目を輝かせ、その物語世界に集中。そこには映像とも絵本とも違う、子どもたちを引きつけてやまない”秘密”があるのです。そして、それは子どもの想像力や共感力、国語力などを含む「5つの力」を効果的に育みます。ここでは、紙芝居の魅力とは何か、またご家庭で楽しむ紙芝居について、絵本ナビ児童書担当・秋山朋恵に聞きました。
【目次】紙芝居が子どもの想像力・共感力を高める!? 家庭で楽しむ、紙芝居の5つの効果。
■ 子どもたちが紙芝居に魅せられる理由はなぜ?
■ 紙芝居が効果的に伸ばす子どもの5つの力とは?
■ 子どもの成長を応援する!家庭で楽しむ「ディズニーかみしばい」
■ 絵本ナビスタッフママと子どもが体験レポート
■ 【全員にプレゼント】アンケートに答えて、全員に絵本ナビクーポンをGETしよう!
子どもたちが紙芝居に魅せられる理由
2004年から絵本の読み聞かせ活動を行い、たびたび紙芝居を読んだ経験も持つ秋山は、自らの経験から「子どもは紙芝居が大好き。読むと予想以上に飛びつき、その反応に驚くほどです」と言います。かつて8年間勤務していた私立小学校の図書室にも250冊以上の紙芝居を揃えていたそうです。
「紙芝居は『絵』と『語り』で構成され、絵本と違って聞き手が『文』を見ることはほとんどありません。話を聞くというよりも、演劇を見る感覚に近い。また『演じ手』と『聞き手』が向かい合い、コミュニケーションが生まれることにも楽しさを感じる子が多いようです」(秋山)
紙芝居は子どもの5つの力を効果的に伸ばす
紙芝居は楽しいのはもちろん、子どもたちのにとって大切な力を効果的に育みます。その力とは、「聞く力」「共感力」「想像力」「国語力」「文章力」の5つの力。
まず、「聞く力」。画面を抜き、差し込むという紙芝居の動作は、ワクワクの瞬間です。
「強い集中で物語世界に入り込むので、じっくりお話を聞く姿勢が自然に身につきます。絵本にあまり興味がない、集中力が続かないという場合でも、紙芝居なら興味を持ちやすいようです」 (秋山)
「共感力」を養うにも紙芝居が役立ちます。
「絵本・紙芝居作家としてたくさんの紙芝居を残されたまついのりこさんさんも著書でおっしゃっていますが、紙芝居は
『現実の空間に、作家の世界が出ていきひろがる中で 観客が共感によって作家の世界を自分自身のものにしていく そのよろこびによって共感の感性が育まれていく』。
一方、絵本は
『本の中に読者が入っていき 自分という個の存在で作家の世界を自分自身のものにしていく そのよろこびによって個の感性が育まれていく』(『紙芝居 共感のよろこび』童心社)
そうです。
つまり紙芝居の場合は、同じ空気の中で『演じ手』と『聞き手』が物語世界を共有することで、お互いに心を動かしそこから共感力が育まれていくのです」(秋山)
そして、絵本と同じように、描かれている絵を手がかりに描かれていない部分を補う「想像力」、良質なお話を繰り返し聞くことで語彙が増える「国語力」、ストーリーや文章の組み立てなどを理解する「文章力」も同時に養われます。それも、前述した「聞く力」が高まっている上で良質な言葉のシャワーを浴びるので、絵本以上により高い効果が期待できます。
子どもを成長させる紙芝居の5つの力
- 「聞く力」集中力を養い、人の話を聞く力がのびる
- 「共感力」「演じ手」と「聞き手」が、お互いに物語世界を共有し共感力がのびる。
- 「想像力」紙芝居の1画面から絵に描かれていない部分を想像し、想像力がのびる
- 「国語力」良質なお話を繰り返し聞き、言葉のシャワーを浴び語彙力が身につく
- 「文章力」紙芝居の起承転結、お話の流れ、文章の組み立て方を理解できる
子どもの成長を応援する!家庭で楽しむ「ディズニーかみしばい」
家庭で紙芝居を楽しみたい!という方におすすめなのが、ユーキャンの「ディズニーかみしばい」です。
なんといっても、物語のラインナップが充実!誰もが知っている「白雪姫」や「シンデレラ」から、子どもたちに大人気の「ファインディング・ニモ」、そして名作「ピノキオ」「ダンボ」「ピーター・パン」「美女と野獣」など幅広い11作品のコレクションとなっています。
「命の連鎖や生きる使命などを描いた壮大な物語の『ライオンキング』、夢があって楽しい『トイ・ストーリー』、大ヒット作品『アナと雪の女王』など、優しさ、勇気、想像力を育てるお話が厳選されているので、子どもの成長に合わせて長く楽しむことができます。また、ディズニー社が絵本のために作ったクオリティーの高い美しい原画を、発色の良い厚手のアート紙に印刷しているので、洗練されたアートを見る力も養うことができます」 (秋山)
豪華な「ディズニーかみしばい」のラインナップ 11作品
1.白雪姫
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのはだあれ?」まま母の魔の手を逃れ、森をさまよう白雪姫は、7人のこびとたちの家へ。そこへおばあさんに姿を変えたまま母がやってきて、優しい白雪姫は扉をあけてしまいます。
2.ピノキオ
ゼペットじいさんの願いが叶い、人間の子どものように動けるようになったピノキオ。本物の子どもになるには、妖精に課せられた条件がありました。ところが、未熟なピノキオは、何度も失敗を繰り返してしまい…。
3.ダンボ
大きい耳をからかわれてばかりのダンボ。守ってくれたジャンボ母さんに会いたくて頑張りますが、失敗してしまいます。そんな中、友達のティモシーには名案が。「さあ、耳を翼にして飛んでごらん!」
4.シンデレラ
まま母とお姉さんたちにいじめられるシンデレラのもとに、妖精が現れます。魔法で美しいドレス姿に変身したシンデレラは、かぼちゃの馬車に乗って、いそいで舞踏会に向かいました。やがて12時の鐘が鳴り――。
5.ピーター・パン
ある夜現れたピーター・パンにいざなわれ、ウェンディたち姉弟はネバーランドで大冒険!でも、ピーター・パンと仲違いをしている間に、海賊にさらわれてしまうのです。あわや、と思ったその時――!
6.美女と野獣
行方不明になったお父さんを探しにいったベルが森の中で出会ったのは、おそろしい野獣。でも実は彼は、魔女によって姿を変えられてしまった王子だったのです。野獣は、ベルの優しさに次第に心をひらいていき――。
7.ライオン・キング
自分を守るために死んでしまった父・ムファサ王への想いを抱え、ムファサ王が治めていたプライド・ランドを離れたシンバ。苦悩しながらも、仲間に助けられ、悪者・スカーに立ち向かう、シンバの成長を描いた大作です。
8.トイ・ストーリー
「知っていますか?おもちゃたちが生きているってことを。」 アンディのお気に入りのおもちゃの座を奪われたウッディは、バズとけんかをするうちに、いつの間にみんなとはぐれてしまい――。夢いっぱいの冒険物語です!
9.ファインディング・ニモ
カクレクマノミのニモは、やんちゃな男の子。ちょっと過保護な父さんから離れた隙に、人間につかまってしまいます!父さんはニモを探す危険な旅へ。とらえられたニモは、どうなってしまうのでしょうか?!
10.アナと雪の女王
アナとエルサは仲良し姉妹。ところが、ある事故をきっかけに、エルサは部屋にとじこもるように。エルサの持つ氷の魔法の力はどんどん強くなり、おさえきれなくなって――。世界中で大ブームを巻き起こした名作です!
11.特別編 ミッキーのまほうつかいのでし
大好きなミッキーが活躍する物語を、特別編として収録しました♪魔法使いの弟子として修業をするミッキーの、夢いっぱいの短編です。
家庭でも安心して紙芝居が楽しめる!読み方のコツはCDで♪
家庭で絵本を読んだことはあっても、紙芝居は……という方がほとんどかもしれません。では紙芝居には、読むときのポイントはあるのでしょうか。
「できれば1度は下読みをすることをおすすめします。読むことに慣れていないと早口になってしまうことがあるので、ゆっくり読むように心がけると良いでしょう。『演じ手』が一方的に読むのではなく、『聞き手』の反応や理解する様子を意識して、読む速度を変えてみるなど呼吸を合わせながら読めるようになるといいですね」 (秋山)
さらにユーキャンの「ディズニーかみしばい」には、文章面に読み方のポイントが書いてあります。セリフにキャラクターの絵がついているので、読みながらでも視覚的にパッと分かりやすく、声色を変えるときに役立ちます。
全作品に読み聞かせCDがついているのも、うれしいポイント。はじめて読むときのお手本にも、もっと上手に読みたいと思った時のブラッシュアップにも参考になります。
豪華な舞台(枠)もついているので、お話のワクワク感もよりいっそうアップ。大きさも膝にのせて読むのにちょうどよく、距離感、パーソナル感がほどよいので、家庭に取り入れやすいと言えます。
紙芝居があれば、クリスマスパーティやお誕生日会で盛り上がる!
「紙芝居が家庭にあるというのは珍しいことなので、その特別感で子どもたちは喜ぶことと思います。各家庭で『紙芝居の日』や『紙芝居の時間』など、曜日や時間帯を決めて演じてみるのも良いですね」 (秋山)
さらに、お誕生日会やクリスマスパーティーなど大勢が集まる機会に読めば、子どもも大人も大盛り上がり。その場のみんなが一緒に楽しむことができるのも紙芝居ならでは。
「紙芝居は『演じ手』と『聞き手』が一緒に共感できるコミュニケーションツール。お子さんが夢中になっている様子を見るうち、親御さんもどんどん楽しくなってくると思います。友だちやおじいちゃんおばあちゃんと聞く人数を増やして一緒に楽しめば、その楽しさは2倍にも3倍にも増しますよ。お子さんが『自分で読んでみたい!』と言い出したら、ぜひ演じ手を交代してあげてください。成長に伴って兄弟姉妹でも読み合えるようになり、紙芝居の教育的効果もさらにアップすることでしょう」 (秋山)
絵本ナビスタッフママと子どもが体験!
実際に、絵本ナビスタッフ親子に「ディズニーかみしばい」を体験してもらいました!
8歳のお子さんを持つママ
姉妹も夢中!子どもとのコミュニケーションがはずむ!
絵本だと、子どもが2人以上いる場合に「そっちばっかり向くとこっちが見えない!」などのケンカになることもありました。でも、紙芝居はそれがないので何人でも楽しめるのがすごいです。美女と野獣はすでにDVDで何度か観ていた作品で、ストーリーがわかっていたにもかかわらず、最後まで集中して聞いてくれました。子どもたちの表情を見ながら、飽きて来たら声掛けができたり、少しゆっくり読んでみたりできるのが良かったのかもしれません。子どもたちはダンボを観たことがなかったのですが、今回の紙芝居がすごく楽しかったようで、「今度DVDでも見てみよう!」と話しています。紙芝居は、絵本と違って顔が正面から見れるので、お話を聞くときの子どもの真剣な表情が見えてこちらも楽しく読めました!
8歳の長女
妹に読んであげたら、絵本の時よりもちゃんと最後まで聞いてくれて、先生ごっこみたいで楽しかった。読み方(怖く言う、など)も書いてあるので、わかりやすかった。
いつもの読み聞かせとは一味違う物語体験はクリスマスギフトにもぴったり。ぜひ家族、お友だち、みなさんで味わってみてください。
秋山朋恵 絵本ナビ児童書担当
書店の本部児童書仕入れ担当を経て、私立和光小学校の図書室で8年間勤務。現在は絵本ナビ児童書担当として、ロングセラーから新刊までさまざまな切り口で児童書を紹介。子どもたちが本に苦手意識を持たずに、まず本って楽しい!と感じられるように、子どもたち目線で本を選ぶことを1番大切にしている。著書に「つぎなにをよむ?」シリーズ(全3冊)(偕成社)がある。
アンケートに答えて絵本ナビクーポンをGETしよう!
みなさんの、クリスマスプレゼント事情をぜひ教えてください。
アンケートに答えてくださったみなさん全員に、絵本ナビ50円クーポンをプレゼントします。みなさん、この機会にふるってご応募してくださいね。
プレゼント応募締切:2018年12月2日(日)23:59 まで
キャンペーンは終了しました
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