【お知らせ】イソザキ編集長「kufura」連載【絵本ナビ編集長の読み聞かせ相談】♯7 公開中!
仕事も家庭、どちらも大切にしながら忙しい毎日を送る女性のためのWebメディア「kufura(クフラ)」にて連載中の絵本ナビ編集長イソザキのコラム。 月に1テーマずつ、読み聞かせの悩みについておすすめの絵本と共に回答していきます。第7回として公開された、そのテーマは…?
我が子には、できれば毎日読み聞かせをしてあげたい。なぜなら「子どもに本が好きになってもらいたい」から。そういう目的を持って、小さい頃から熱心に絵本を読んであげているお母さま方はきっと多いでしょうね。
でも、だからこそ。「あれ? この子、本が好きじゃないのかな」そう感じてしまった時の悩みも大きくなってしまうもの。そんな時はどう対処すればいいのでしょう。無理やり読まない方がいいのでしょうか……。
6月のテーマは「「本好きではない子」にどう読み聞かせする?」です。
イソザキが選んだ絵本は…?
詳しくは、「kufura」のコラムをご覧くださいね!
【今月のおすすめ絵本】は……?
絵本をきちんと読まなくても盛り上がる…!? ヨシタケシンスケ『りゆうがあります』
「あ!また ハナ ほじってる! ダメよ!!」
……しまった。今、ぼくはハナをほじっている。
そんな瞬間、子どもならしょっちゅう体験しているはず。
当然、おかあさんにはいつも怒られる。
りゆうは、「おぎょうぎが わるいから」。
確かにその通り。
だけど、ぼくにもなにか「りゆう」がほしい。
ちゃんとしたりゆうがあれば、ハナをほじってもいいんじゃないだろうか。
そこで、ぼくがおかあさんに答えた「りゆう」とは……?
絵本『りんごかもしれない』『ぼくのニセモノをつくるには』で大きな話題を集め、今もっとも注目を集めている作家さんのひとり、ヨシタケシンスケさんの新作のテーマは「クセ」。
ハナをほじったり、ツメをかんだり、貧乏ゆすりをしたり。
人には、ついついやってしまう色んなクセがあります。
子どもがそれをやっているのを見かけたら、注意しない訳にはいきません。
だけど、この絵本では、子どもたちに「そのクセをやめなさい!」なんて言うつもりは、さらさらないようです。主人公の「ぼく」に言わせると、どの行動にもちゃんとした「りゆう」があるんだと。
ハナをほじるのは、ハナの奥にあるスイッチを押して「ウキウキビーム」を出すためだし、ツメをかむのは、大人には聞こえない音を出してゴミすてばのカラスを追い払っているから。
では「貧乏ゆすりをするのは……」「ごはんをボロボロこぼすのは・・・」「高いところを見つけると必ずのぼっちゃうのは・・・」?
「へー……そうなんだ」
思わず納得しちゃうほど、そのりゆう(いいわけ?)がとにかく面白い。奇想天外、だけど確かに「正当」。何なら、もっと他のりゆうが聞きたいくらい。
この絵本のおかあさんみたいに、クセを見つけた時には、叱る前にちょっと聞いてみようかという気にもなってくる。大人だって、自分じゃ気がつかないクセがあるしね。私もりゆうを考えなくっちゃ。
子どもたちが、この絵本を読んで笑って、それから心が少し軽くなったら嬉しいな。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
コラム内でも様々な絵本をご紹介していますので、参考にしてくださいね。
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