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絵本作家ミロコマチコ いきものたちの音がきこえる@佐野美術館

ミロコマチコ《ゾウ》2014年

話題の絵本作家ミロコマチコさんの展覧会がはじまります!

ミロコマチコさんの絵を見ると、なんだか体の奥底に眠っていた自分の「動物」が雄たけびをあげて暴れだす。心拍数が急に上がってドキドキするような感覚・・・。とても荒々しくて躍動的で、「生きている」って実感します。

 

絵本を出すたびに数々の賞を受賞し、そのはっとする色彩感覚とユニークな造形美、奏でる言葉は開いた絵本からポロンポロンとこぼれおちるような、斬新でいて不思議とあたたかみを帯びた作風に毎回驚かされてしまうミロコマチコさん。絵本界の新星として注目を集める一方、絵本以外の世界でも大活躍中の若手作家さんでもあります。今回、佐野美術館では、2017年7月8日(土)から9月3日(日)まで、展覧会「ミロコマチコ いきものたちの音がきこえる」を開催します。

ミロコマチコ《グランドガゼルもまってる》2010年

ミロコマチコさんといえば、これまでも数多くの絵本を手がけつつ、画家としても個展を開いたり、壁画や天井画など大型作品の制作、そして大胆なライブペインティングが印象的です。また、そのユニークで人をひきつけるビジュアルが注目され、2014年には、伊勢丹クリスマスキャンペーンのメインビジュアルとディスプレイを手がけたことも記憶に新しいのではないでしょうか。

 

今回の展示は、過去最大規模となる個展です。

絵本原画はもちろんのこと、大型作品を含む絵画・立体、新作約150点が展示されます。

「大地をふみならす」「そらを吹く」「ひびく夜」「芽生えのうた」「庭のこえ」の5つの章で構成される本展では、ミロコマチコさんの「今」を切り取る、ライブ感あふれる展覧会になるそうですよ。是非、夏休みに親子でミロコさんの描くダイナミックな「生きる」を見に行きませんか。

ミロコマチコ《ゴリラ》2010年

作家「ミロコマチコ」さんからのメッセージ

生き物たちは持っている。

 

天気予報なんて見なくても 明日が雨だってこと

知っている。

 

時計なんて見なくても 朝か昼か夜か知っている。

 

気配だけで敵か味方か分かる。

 

わたしみたいに服も着ないし、物も持ってない

けど、いろんな感覚を持っている。

 

サバンナの動物も、ジャングルの鳥も、

近所の野良猫も、庭の草花も。

 

そんな生き物たちを描くと、

わたしも生き物になれるのです。

ミロコマチコ
画家・絵本作家。1981年、大阪府枚方市生まれ。2003年、京都精華大学人文学部人文学科卒業。2006年、アートスクール梅田(現アートスクール大阪)絵本コース卒業。2005年より各地で個展を開催。2012年、『オオカミがとぶひ』(イースト・プレス)で絵本作家デビュー。以降、作・絵を手がけた絵本は、4作連続して主要な絵本賞を受賞している。近年はメルボルン、ヘルシンキ、イギリス等でも個展が開かれている。

 

【主な受賞歴】
『オオカミがとぶひ』(イースト・プレス、2012年)第18回日本絵本賞大賞

『てつぞうはね』(ブロンズ新社、2013年)第45回講談社出版文化賞絵本賞

『ぼくのふとんは うみでできている』(あかね書房、2013年)第63回小学館児童出版文化賞

『オレときいろ』(WAVE出版、2014年)ブラティスラヴァ世界絵本原画展2015 金のりんご賞

ミロコマチコさんの絵本

オオカミがとぶひ

きょうはかぜがつよい。びゅうびゅうびょうびょうふきぬける。
だってオオカミがかけまわっているから。とおくでカミナリがなっている。
ゴロゴロドンドンなっている。そうか、ゴリラがむねをたたいているんだ。
ダイナミックな動物の絵で話題沸騰、ミロコマチコ初の絵本が登場!

ぼくのふとんは うみでできている

うみのふとんでおよぎ、ねこのふとんをこねこね、パンのふとんはむしゃむしゃ…。夜の夢と朝の目覚めの行ったり来たりが楽しい絵本。

てつぞうはね

「情熱大陸」で大注目の絵本、いよいよ発売!

てつぞうはね、わたしのねこ
しろくて ふかふかのねこ
すわると おにぎりみたい
すっごく でっかいおにぎり

愛猫・てつぞうとの大切な日々をつづった、
ミロコマチコ、魂のこもった絵本!

オレときいろ

第63回小学館児童出版文化賞受賞!(『ぼくのふとんはうみでできている』)
第18回日本絵本大賞受賞!(『オオカミがとぶひ』)
第45回講談社出版文化賞絵本賞受賞!(『てつぞうはね』)

デビューから3作連続受賞、人気絵本作家ミロコマチコの新作絵本!
ミロコマチコが命の気配に満ちた世界を描く。

命が芽吹く季節、ある日猫は気配を感じます。
「きいろがオレにまとわりつく……」
つかまえようとしてもするりと逃げるきいろ。
やがてそれはどんどん増殖して……。

「なにもかも きいろに まみれて おどりながら 描いたよ」(ミロコマチコ)

けもののにおいがしてきたぞ

びるびるびるびる、むるむるむるむる。
ここはけものみち、だれでもとおっていいところ。
虫が這い、鳥が飛び、獣が走り、岩が転がる。

舞台は人里はなれたけもの道。

けものの匂いに誘われて迷い込むと、そこにはヘビ(のようなけもの)、イノシシ(のようなけもの)、鳥(のようなけもの)、トラ(のようなけもの)たちが…カッコの意味は、一体…?

ミロコマチコの代名詞、それが動物画です。

動物の生命力を描き続けたミロコマチコが、真正面からぶつかって作る獣をテーマにした絵本。獣の気配、獣の匂い、獣の音、獣の存在感が圧倒的な迫力で描かれています。

展覧会情報

入館料:一般・大学生1,000円 小・中・高校生500円
※8月1日(火)は入館料無料(創立者・佐野隆一翁生誕日)
※毎週土曜日は小中学生無料
※15名以上の団体は各2割引
※8月21日(月)は1割引(県民の日)
開館時間    10:00~17:00(入館の受付は16:30まで)
休 館 日    木曜日
主  催    佐野美術館、三島市、三島市教育委員会、毎日新聞社、Daiichi-TV
後  援    静岡県教育委員会
助  成    医療法人社団清風会 芹沢病院
協  賛    伊豆箱根鉄道株式会社
協  力    アルフレックスジャパン、あかね書房、イースト・プレス、岩崎書店、WAVE出版、学研プラス、ブロンズ新社
企画協力    世田谷文学館

ミロコマチコ《ご飯を待つ4匹》2016年

富田直美(絵本ナビ編集部)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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