【ランキング】今週の絵本売上ランキングBEST10は?(2021/5/17~5/23)
今、絵本ナビで話題になっている絵本は? 売れている絵本は?絵本ナビの絵本売上BEST10のランキングを見れば絵本業界の動きが見えてくる!?1週間分のランキングを毎週発表していきます。気になった作品があればのぞいてみてくださいね。
今週は、柴田ケイコさんの大ヒット作品がランクイン!
今週の絵本売上ランキングBEST10は?【22021/5/17~5/23】
こんとあき
あきの誕生をじっと座って待っているこの子は、ぬいぐるみのこん。遠く離れた「さきゅうまち」に住むおばあちゃんに頼まれて、あきのお守りにやってきたのです。
赤ちゃんのあきの可愛さに胸がドキドキするこん、あきのお守り役、遊び相手として大活躍するこん。そのうちに、あきがこんの背を追い越し、古くなったこんの腕がほころびると、おばあちゃんに直してもらおうと、こんはあきを連れ、きしゃに乗って出かけます。
健気なこんは、なかなか頼もしい存在です。でも、小さなぬいぐるみのこんとの二人旅。何事もなく到着するわけもなく…次から次へとハプニングが起き、読んでいる方はハラハラ。当たり前ですよね、子どもたちには大冒険です。はぐれてしまったり、こんのほころびがひどくなったり。二人の心情が手に取るように伝わってきます。大丈夫かな、ちゃんとおばあちゃんのところにたどり着いたのかな。
読み終わってみれば、誰もが安堵と幸せな気持ちに包まれるこの絵本。「こんとあき」の世界にすっかり引きこまれていたことに、後から気付くのです。表情がないはずのこんから沢山の感情を感じとったり、守られているだけのはずだったあきちゃんの必死で踏ん張る姿を垣間みたり。二人の前に広がる砂丘の風景も忘れられません。そして全体を通して感じるのは、二人を取り巻く家族の大きな愛情です。作者の優しい眼差しです。なんて魅力的な絵本なのでしょう。
大人になっても忘れることのない「あの頃」の気持ち。絵本を開く度に思い出させてくれる1冊でもあります。
磯崎園子(絵本ナビ編集長)
パンどろぼう
ふっくらやきたてをねらう。
いただくパンはひとつだけ。
いただくときはかんしゃをこめて。
それは、パンどろぼうの掟!
パンどろぼうは、おいしいパンを探し求める、パンそっくり?!の、おおどろぼうなのです。
ある日、パンどろぼうが見つけた、一軒のパン屋。
看板には、「世界一おいしい森のパン屋」と書いてあります。
世界一おいしいとあっては、ほうっておくことなどできないのが、パンどろぼう!
お店でパンを焼いているのは、食パンみたいな髪型の、やさしい笑顔のおじさん。
これは、いかにもおいしいパンを焼きそう!
パンどろぼう、パンにまぎれて忍び込み、めあてのパンをかすめとる!
「ああ、いとしい、いとしい、いとしのパン。つやつや、ふっくら、ほかほかパン」
盗み出したパンをだきしめ、ほおずりすらしてみせる、パンどろぼう。
期待に胸をふくらませ、おおきなお口でパクッっと一口!
果たして、パンのお味は……?
食パンのかぶりものから、正体まるわかりの鼻面と手足が生えているヴィジュアルが、なんともまぬけで愛らしいパンどろぼう。
隠れ家にはパンのテーブル、パンのティシュボックス、パン柄タオルに、謎のパン状観葉植物まで!?
そして、パンを食べるときの幸せそうな表情!
あまりにもパンを愛しすぎているパンどろぼう、どろぼうなのに、憎めません。
そんなパンどろぼうが、「世界でいちばんおいしいパン」を、どれほどたのしみにかじったことか……
「世界でいちばんおいしいパン」を食べた後の、
パンどろぼうの表情がいちばんのみどころ!
おいしいパンの絵本は数あれど、あ~んなパンがでてくるとは!
おとなも子どもも思わず吹き出す、シュールでかわいい一冊です。
堀井拓馬 (小説家)
からすのパンやさん
いずみがもりの木の上には、みんな、からすのうちがあり、
その中くらいの木に「からすのパンやさん」のお店がありました。
そして、その「からすのパンやさん」のうちに四羽のあかちゃんが生まれました。
オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃん。
お父さんとお母さんは、優しく大事に育てました。
でも、彼らのおうちはパンやさん。とにかく忙しいのです。
朝早くから起きて、パンを作り、お店の掃除をし、お客さんにパンを売り。
その合間にあかちゃん達をあやしたり、抱っこしたり。
おっぱいをあげたり、おしめをとりかえたり。
そのうちに、お店がちらかってきて、お客さんも減っていき…とうとう貧乏になってしまいました。
それでも、子どもたちは元気に育っていきます。
お店で売れなかったパンやこげたパンなどは、みんな子どもたちのおやつになります。
そのおやつパンが、まわりの子どもたちの間で評判になり、みんなが買いにくることに。
そこで、「からすのパンやさん」は一家総出で沢山のパンを作ります。
とっても素敵な、変わった形のパンばかり。
かにパン、うさぎパン、パンダパンにはじまり、バイオリンパン、テレビパン、じどうしゃパンまで、何と80種類以上!
香ばしいにおいが森いっぱいに広がり、パンやさんは…大フィーバーです!!
発売から40年以上。絵本作家かこさとしさんの代表作の一つと言えるこの絵本。
何と言っても圧巻は、見開きいっぱいに描かれたユニークなパンの数々。
子どもたちは、こうして並べたものを見るのが大好きなのです。
一つ一つを見ればどれも工夫された形になっていて、眺めていて飽きることがありません。
かこさんの絵本は、いつだって子どもたちの好奇心を刺激してくれるのです。
そして、かこさんの絵本はユニークなだけじゃありません。働く家族の姿を、ありのまま描きます。4人の子育てをしながら、自分たちのお店を切り盛りをしていくのは大変なこと。それでも一家は明るく力強く乗り切ります。読んでいるパパやママの方だって元気をもらっちゃいますよね。「からすのパンやさん」が大繁盛していく様子は、40年経った今でも決して古く感じることはありません。
さて、久々にこの絵本を開いたなら、ぜひ最後のかこさんの言葉を読んでみてくださいね。
この作品に込めた思いが述べられ、最後にこう言います。
「もう一度からすたちの表情をみて笑ってください。」
磯崎園子(絵本ナビ編集長)
4位 ぐりとぐらといっしょにおでかけ絵本セット(7冊) 50周年限定セットミニトートバッグ付き
ぐりとぐら誕生50周年を記念して作られた「ぐりとぐら」の小型絵本のセット。愉快な数えうたになっている『ぐりとぐらの1・2・3』、「あ」から「ん」までのひらがなが全部でてくる『ぐりとぐらのあいうえお』、それに"おまじない"や"しりとりうた""なぞなぞ"など、ぐりとぐらと一緒にたっぷり遊べる絵本が7冊です。
このセットには特製のトートバッグがついてきます。7冊の絵本がすっぽり入るミニサイズで、小さいお子さんが自分の手で持つのにぴったりです。小型絵本はどれもソフトカバーなので、軽くてかさばりません。ぜひ、おでかけ先でも「ぐりとぐら」の世界をお楽しみください。
5位 MOE 2021年7月号
MOE 2021年7月号
出版社: 白泉社
■ 巻頭大特集 ■
最新ロングインタビュー 絵本・童話
中川李枝子「ぐりとぐら」
■ 特別ふろく ■
「ぐりとぐら」MOEオリジナルクリアファイル
大人気絵本『ぐりとぐら』や童話『いやいやえん』『ももいろのきりん』など、
50年以上、多くの子どもを楽しませてきた童話作家、中川李枝子さん。
長年、絵本と童話を創作してきた中川さんに、『ぐりとぐら』誕生のエピソード
をはじめ、おすすめの絵本、読者へのメッセージなどを語っていただきました。
また、石井桃子さん、スタジオジブリとの交流やその中から生まれた作品も紹
介。永遠に愛される中川李枝子さんの名作絵本・童話の秘密を解き明かします。
6位 なにをたべてきたの?
7位 どんどこ ももんちゃん
8位 もこ もこもこ
9位 パンどろぼうvsにせパンどろぼう
パンどろぼう、それは世界中のおいしいパンを探しもとめる大どろぼう。
パン屋のおじさんにさとされて、りっぱなパン職人になりました。
ところが、世界一おいしい森のパン屋に、またしても事件の予感が……?
10位 もったいないばあさん
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