磯崎編集長出演! bayfm『損保ジャパン日本興亜presents Morning Cruisin’』 8/8放送で紹介された夏の絵本は…?
「今年の夏休みは、コロナの影響もあって
お家でのんびり…という方も多いですよね。
そんなときは、じっくり読書♪」
こんな素敵な声とフレーズで始まったのは、女優の田中美里さんがパーソナリティを務めるラジオ損保ジャパン日本興亜presents MORNING CRUISIN'(bayfm)。
「夏休みの宿題の定番といえば読書感想文。その課題図書の中には大人にもオススメの絵本があるとか? お話いただくのはこの方です。」
そう紹介されて登場したのは……絵本ナビ編集長の磯崎!昨年のクリスマス特集回に引き続き、なんと3回目の登場。そして田中美里さんと直接お話するのは今回が初めて。ちょっと緊張の中、番組はスタートします。
bayfm『損保ジャパン日本興亜presents Morning Cruisin’』の夏の絵本特集でイソザキ編集長が紹介したのは…?
2020年今年の課題図書から
今回のテーマはなんと「読書感想文」。今年も課題図書(「第66回青少年読書感想文コンクール」)が発表されていますよね。子どもの頃は読書感想文がちょぴり苦手だった磯崎に対して、美里さんは好きでたまらなかったのだとか…!? そんな子どもの頃のエピソードも話してくださっていますよ。
そして、課題図書の中には絵本も何冊か推薦されています。読み物に比べて読みやすく、でもテーマがそれぞれはっきりしていて大人にも興味深いものが多いのです。紹介したのは3冊、まず最初はこらの絵本!
大相撲の世界に飛び込んだ少年の成長を描く絵本『おれ、よびだしになる』
相撲が好きで、いつもテレビで相撲を見ていた少年。
彼が憧れたのは、おすもうさん……ではなくて「よびだしさん」。
扇子をサッと広げて、おすもうさんの名前をよく通る声で呼びあげる。
めちゃめちゃかっこいい。
5歳の誕生日の時、お母さんが大相撲に連れていってくれた。
本物の相撲は迫力が違う。そして、テレビでよく見るよびだしさんにも会えた!
そこで朝稽古に誘われて……。
中学を卒業してすぐに大相撲の世界に飛び込んだ少年の成長を描くこの絵本。迫力の力士たちに混ざって、繰り返し練習をし、同時にいくつもの仕事を覚えていくその様子は、ひたすらにまっすぐで清々しい。
「おれ、よびだしになる」
彼が幼い頃に決意したその気持ち。それがどれだけ強く本気のものだったのか、読み終わって伝わってくるのです。彼を応援し、しっかりとバックアップしていく周りの大人の役割も大きいはず。段々と自信に満ちていく彼の表情を眩しく見ながら、子どもたちも刺激を受けるのでしょう。
そして驚くのは、想像以上に多岐にわたる「よびだし」の仕事。見えないところでしっかりと大相撲の世界を支えているその様子を見るうちに、これはもう興味を持たずにはいられなくなってしまいますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
やっぱり面白いなって思うのは、憧れるのが「お相撲さん」ではなくて「よびだしさん」というところですよね。美里さんも興味津々です。続いて冊目は…?
同じ5分のはずなのに、なんだか違うみたい…!?『ながーい5ふん みじかい5ふん』
「5分で済むから待ってて」
大人の5分って、めちゃくちゃ長い。
5分なんて待てなーい!
「あと5分で行くよ」
たった5分? そんなの短すぎるよ!
……あれ。同じ5分なのに、なんだか長さが違うみたい。
それって本当に同じ5分?
そういえば、歯医者の待合室での5分はすぐだけど、歯を削られている5分は全然すぐじゃない。トイレを待ってる5分は耐えられないけど、遊んでいる5分はあっという間。ほかにも、ほかにも……。
“5分”って不思議。どうして、こんなにも感じ方が違うんだろう。子どもたちが身の回りのエピソードを通しながら、時間の面白さに触れることができるこの絵本。沢山のエピソードが次々に飛び出すのだけれど、一つ共通しているのは、“5分”に振り回される主人公の男の子の表情が最高に可愛いってこと。まさに一喜一憂、5分の世界は深いのです。
「ねえ、それ本当に5分でしょうね?」
この絵本を読んだ子には、上手に言わないと疑われてしまうかもしれませんよ。例えばそれが10分だとしたらね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
これには美里さんも大いに共感! なにしろ時間との勝負の中でお仕事されていますからね。思うところもたくさんあるようです。
そして、3冊目は夏休みだからこそ読んでおきたい1冊です。
家族の命が一瞬で奪われる恐ろしさと悲しみ『ヒロシマ 消えたかぞく』
原爆投下前、戦争中であっても、広島の町には笑顔にあふれた家族の日々の暮らしがありました。散髪屋さんである鈴木六郎さん一家の6人家族も、少しの不安はあったかもしれませんが、毎日笑顔で楽しくくらしていました。お父さんの鈴木六郎さんは、カメラが趣味。たくさんの家族写真を撮りためていました。
あの日。1945年8月6日。
一発の原子爆弾がヒロシマのまちに落ちました。
六郎さん一家は全滅しました。
長男の英昭くん(12歳)と長女公子ちゃん(9歳)は、通っていた小学校で被爆。英昭くんは公子ちゃんをおんぶして、治療所があった御幸橋まで逃げました。衰弱した公子ちゃんを「あとで迎えに来るからね」と治療所にあずけ、英昭くんは親戚の家へ避難しましたが、高熱を出し、数日後に亡くなります。公子ちゃんの行方はわからなくなりました。次男まもるくん(3歳)と次女昭子ちゃん(1歳)は、六郎さんの散髪屋さんの焼け跡から白骨で見つかりました。お父さんの六郎さん(43歳)は、救護所でなくなりました。救護所の名簿には「重傷後死亡」と記録されていました。家族がみんな亡くなってしまったことを知ったお母さんのフジエさん(33歳)は、井戸に身を投げて亡くなりました。
たった1発の原爆が、六郎さん一家を消し去ってしまいました。
この本を開くことで、原爆の残酷さ、戦争のむごさを、読む人の身に引き寄せて考えるきっかけとなったら、という願いを込めてつくりました。また、愛情あふれるすばらしい家族写真の数々から、幸せにくらす人間の何気ない日常こそが大事であることに気づかされます。それは、幸せな平和を作っていくのは、私たち自身であると訴えかけているようにも思えます。
家族で平和を考えるために、最適の写真絵本です。
大人の夏休み、「読書感想文」を書くのにおすすめの絵本は…?
「読んでいるうちに色々な感覚を刺激してくれたり、小さい頃の記憶を思い出させてくれる絵本っていうのはぴったりなんじゃないかな」と、磯崎が最後に紹介したのはこちらの絵本。
「さっく さっく さっく」「しゃぽん」……『すいかのプール』
「さっく さっく さっく」「しゃぽん」
今年も真夏のお日さまをしっかり浴びて、すっかり熟してます。大きなすいかがぱかっと割れたら、さあ、すいかのプールのプールびらきです!
一番乗りはおじいさん。タネをすぽっと抜いて、自分だけの小さなプール。すると子どもたちも後から後からやってきます。さっくさっく足音立てたり、飛び込んでみたり、みんなでぴちゃぴちゃすれば、すいかジュースがたまります。すいかの皮ですべり台を上手に作るのはおじいさん。すぅーっ、どぶん。
……なんて素敵、すいかのプール。
真っ赤に熟した大きなスイカを目の前にした時、水分をたっぷり含んだその表面を眺めながら、「ああ今すぐここに飛び込みたい 」。一度でも想像を膨らませてしまったことのある方へ。この絵本にはまさにそんな夢が詰まっているのです。想像通りの音をたて、想像通りの気持ちよさ。そうそう、これこれ!
子どもたちの楽しい空想の世界を、愛らしく、でもとても具体的にいきいき描くこの絵本は韓国から。すいかへの憧れは共通のようです。思いっきり遊んだ一日はあっというまに終わります。でも大丈夫。来年もまたきっと……ね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
みんなの夏を応援!絵本ナビ「夏の特集2020」
いかがでしたでしょうか?
今年は、なかなか思うように好きな夏を過ごすわけにはいかないかもしれないけれど、そういう時こそ絵本にじっくりと向き合う、味わう時間をつくるチャンスなんじゃないかなって思います。そんな皆さんの夏を応援すべく、絵本ナビでも特集ページが公開されています。
読み物はグッズもたくさんご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね!
【番組情報】
bayfm78MHz
Sompo Japan Nipponkoa presents MORNING CRUISIN'
出演者 :田中美里
8月8日(土) 09:00-10:00
※パソコンやスマートフォンから聴けるradiko(ラジコ)でも放送後1週間は聴くことができますので、是非チェックしてみてくださいね。
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