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絵本ナビニュース2023

『一本の木がありました。』ひとはみな、一本の木である。モノクロームの世界が美しい想像力を育む絵本

モノクロームの世界が美しい想像力を育む絵本

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=234322

パイ インターナショナルから、2023年7月21日(金)に書籍『一本の木がありました。』が刊行されました。

本書はていねいに紡ぎ出された一本の桜の木の一生のものがたりです。
えんぴつ一本で描かれたモノクロの世界に、限りなくシンプルな言葉で綴られています。そこに感じられる色や音やにおい、温度や空気感、 思惟や心の動き。読むひとそれぞれの感性によって、物語は大きく豊かに広がっていきます。
人生と重なる一本の木の物語が、読む人の心を静かに温めます。贈り物にもぴったりの1冊です。 

深い山あいの谷川の近くに
一本の桜の老木がありました。
やがて嵐が起こり、枝は折れ、
谷川に流されます。
一本の木は川を流れ、
大海原を漂います。
どこにいてもどのようになろうとも
確かなことは、
自身が一本の木であるということ───。 


言語:バイリンガル

一本の木がありました。

一本の木がありました。

ひとはみな、一本の木である。モノクロームの世界が美しい想像力を育む絵本

本書はていねいに紡ぎ出された一本の桜の木の一生のものがたりです。
えんぴつ一本で描かれたモノクロの世界に、限りなくシンプルな言葉で綴られています。
そこに感じられる色や音やにおい、温度や空気感、 思惟や心の動き。
読むひとそれぞれの感性によって、物語は大きく豊かに広がっていきます。
人生と重なる一本の木の物語が、読む人の心を静かに温めます。贈り物にもぴったりの1冊です。

深い山あいの谷川の近くに
一本の桜の老木がありました。
やがて嵐が起こり、枝は折れ、
谷川に流されます。
一本の木は川を流れ、
やがて大海原を漂います。
どこにいてもどのようになろうとも
確かなことは、
自身が一本の木であるということ───。

著者プロフィール

作・企画:くすのき しげのり

児童文学作家。徳島県在住。絵本『おこだでませんように』『メガネをかけたら』(小学館)『いちねんせいの1年間シリーズ』(講談社)をはじめ、教科書掲載作品『ええところ』(Gakken)『ともだちやもんな, ぼくら』(えほんの杜)等、200作品を超える著作は海外でも広く読まれている。 

 

絵・原案:ふるやま たく

画家・イラストレーター。岩手県生まれ。宮城県在住。東北学院大学史学科卒。アニメーター、広告制作会社を経て、イラストレーション、個展、講演まで幅広い分野で活動。絵を担当した書籍として『あなたの一日が世界を変える』(PHP研究所)、『13枚のピンぼけ写真』(岩波書店)等がある。

イメージ

読者からのコメント

山中にある一本の桜の大木、その行く末。墨によるモノクロームでシンプルな世界だからこそ、その色が見えてくる。落ち着いた、でも侘しい色合いの文字がしんみりと語りかけてくるのは、いつも同じフレーズ。そう、姿が変わっても、どんな境遇でも、『本質』は変わることはない。その本質がしっかりしていれば、別れや悲しみがあったとしても、いつかはそれに応じていく。だから、流されるように感じる時も、自分を信じて。きっと自分にふさわしい巡り合いがある。そんな声が、絵からフレーズから聞こえてくる気がした。力が入っていた心がほっと一息ついた気がした。(レビュアー)

 

鉛筆のタッチが素朴で温かくて力強くて、言葉がなくても伝わることがたくさんありました。倒れて朽ちていく中でも、他者と多くのかかわりを持つことのすばらしさに心が震え、1本の木の生命力のすばらしさを感じます。余分なものをたくさん身にまとってしまった人間たちには、この木の潔さはちょっとまぶしいかもしれません。(図書館関係者)

 

鉛筆描きのモノクロの世界と何度か繰り返される「一本の木がありました。」という一文だけで成り立つ絵本。読み手がそれぞれ自分だけのカラーをイメージすることに意味のある絵本だと思いました。力強くもあり、儚くもあり、希望もあり……。自然界で生きることの喜びを感じました。(図書館関係者)

 

文字がないのに状況情景が浮かび、色がついていき、なんて綺麗な絵本なんだろうと思えました。(図書館関係者)

 

一本の桜の木の一生。鉛筆で描かれたシンプルなモノクロのイラスト。この物語の醍醐味は、桜の木が倒れてから。むしろ、倒れてからの方が、思いがけないドラマがある。枝一本になっても、人を救うこともある。人間の一生も同じだなあ、と思う。役に立たない瞬間などない。気がつかず、自分の存在が誰かを笑顔にしていることもある。ちょうど落ち込むことがあったので、心に刺さり、涙が止まりませんでした。素敵な絵本。誰かへの贈り物にもしたいくらい。(レビュアー)

 

※「NetGalley」に寄せられたレビューより一部抜粋

書籍紹介

『一本の木がありました。』
仕様: A4判変型(250×221mm)/ ハードカバー /48Pages(monochrome printing)
価格:本体1,500円+税
ISBN:978-4-7562-5719-2 C8793
発売日:2023年7月21日
作・企画:くすのき しげのり

絵・原案:ふるやま たく
発行元:パイ インターナショナル

パネル展開催!

『一本の木がありました。』の世界観をより楽しめるパネル展が、絵本の発売にあわせて下記書店・ミュージアムショップにて開催されます。

ぜひ足をお運びくださいね。

カネイリミュージアムショップ6(〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町2-1せんだいメディアテーク 1F)

附家書店 松茂店(〒771-0212 徳島県板野郡松茂町中喜来前原東一番越8)

平惣 小松島店(〒773-0010 徳島県小松島市日開野町弥三次16-1)

平惣 徳島店(〒770-8052 徳島県徳島市沖ノ浜3丁目9)

※五十音順

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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