2歳児ができる室内遊びは? 発達に合わせたおすすめのアイデアや注意点を紹介
2歳児は好奇心旺盛で、外遊びで楽しく遊ぶ機会が増える頃です。しかし、雨の日や外に出られない日もあり「室内遊びをもっと充実させたい!」と感じるときもあるでしょう。
本記事では、2歳児の室内遊びのねらいとともに、おすすめの室内遊びのアイデアと注意点も紹介します。
2歳児はどんな時期?(発育・発達の目安)
2歳児は、言語能力や運動能力が飛躍的に発達する時期です。
言語能力では、「言葉の爆発期」ともいわれるほど語彙がどんどん増えていき、簡単な二語文や三語文まで話すことができるようになる子どももいます。おしゃべりが盛んになり、大人のマネをしたり簡単なごっこ遊びを楽しんだりする機会も増えていきます。
運動能力では、歩く・走る・跳ぶといったさまざまな動作が上手になり、ボールや遊具を使った遊びの幅もぐんと広がっていきます。
また自我がより強く芽生え始め、何でも自分でやりたがる反面、上手くできないと癇癪を起こす姿も見られるようになります。
お箸にチャレンジしたり、トイレトレーニングを始めたりするときは、無理せず本人のペースに合わせてあげましょう。この時期は、小さな達成感や成功体験を積んでいくことで、さまざまなことに挑戦する意欲と自信につながります。
2歳児の室内遊びのねらい
2歳児の室内遊びの主なねらいを、以下の項目で3つ解説します。
手足や体の動かし方を身につける
自分の体の基本的なコントロールが可能になり、行動範囲や自分でできることが増えていきます。
リズムや歌に合わせてリズミカルに踊り、紙をちぎる、シールを貼るなどの室内遊びからさらに細かく手足や体の動かし方が上達していきます。
体を動かす運動の楽しさを知る
運動機能が発達し自由に動き回ることができるようになり、体を動かして運動することの楽しさをより感じられるようになります。
運動能力をさらに伸ばすために、室内遊びの中にも楽しみながら体を動かす要素を積極的に取り入れましょう。
ルールのある遊びで他人との関わりに慣れる
2歳児は自我が芽生え始めると同時に、友達の存在も少しずつ意識するようになります。
徐々に簡単な遊びのルールも理解できるようになるので、室内遊びを通して友達と遊ぶ楽しさを味わったり、自分の気持ちを伝えたりしながら他人との関わりに慣れていきます。
2歳児向けの室内遊び
手足や体を動かす2歳児向けの室内遊びのアイデアを8つ紹介します。
お絵描き
これまでのなぐり描きの絵から、一本線や線の始まりと終わりがくっついた丸が描けるようになっていきます。
縦に長い丸や横に長い丸、でこぼこの丸と形はさまざまですが、紙に丸を描くことで、丸がママになったり動物になったりと想像力が膨らんでいきます。
子どもはお絵描きの中に自分の気持ちを表現する場合もあるので、何を描いたのか聞いて一緒にゆっくりとお話をしてみてください。
紙やクレヨンを用意して、子どもが自由にお絵描きできるようにしてあげましょう。
おもちゃ・ボール遊び
好奇心旺盛な2歳児は、いろいろなことに興味を持ちどんどん新しいことができるようになっていきます。
室内遊びのおもちゃは、子どもが興味のあることや発達に合わせて適切なものを選んであげましょう。
たとえば、2歳前半頃の指や手首が上手に使えるようになる時期にはパズルやシール貼り、2歳後半頃になる時期には、より指使いが細かくなるつみき遊びやハサミ切り、洗濯バサミを使った遊びなどがおすすめです。
また室内でもボール遊びで楽しむことができ、両手で持てる大きさの柔らかいボールを持ち、大人の動きをマネする遊びなどがあります。
転がしたり、追いかけたり、バウンドさせてキャッチしたりと、さまざまな動作を取り入れて遊ぶと、大人も子どもも飽きずに楽しめます。
粘土遊び
粘土遊びには、手指の発達だけでなく五感の刺激や集中力、創造力などを培う効果が期待できます。テレビを消して、集中できる環境のもとで楽しんでみてください。
1歳~2歳頃の粘土遊びは、粘土の感触を感じて興味を持つことや、手や指の力をつけることがねらいです。発想のまま自由に形が変えられることを実感させてあげましょう。
また口に入れてしまう可能性も考慮し、食物アレルギーがなければ小麦粘土を使うのがおすすめです。
折り紙
2歳児は指先が上手く使えるようになったり、色の名前を覚えてこだわりを持つようになったりする子どももいます。
指先を使ってさまざまな製作ができる折り紙遊びですが、指先の訓練だけでなく、自由に表現する楽しさや色や形を楽しむ感性を育むことができます。
大人がお手本を見せながら作品を作り、できたものをおままごとや見立て遊びに発展させるとより楽しめます。
折り紙の折り方が載っている絵本を参考にし、作りたいものを決めて折ってみるのもおすすめです。
入園までにあそぶ力がつく 1・2・3才のおりがみ
おりがみやお絵かきができるようになる前の子どもたちに向けて、紙を使って親子で遊ぶ方法を紹介する本。自分でおりがみをおって楽しむにはまだ早い時期だけれど、親が作ってあげながら一緒に遊べばとても楽しめるし、親子の絆を深めることもできます。このように幼稚園に入る前から「あそぶ力」をつけておくことは、脳の発達や学習する力を育てるのにとても有効です。内容としては、親が折って作った紙のカードでパズル遊び、動物の顔に目を描いたり、作品を動かしたり、飛ばしたりする遊び、お菓子や乗り物など、子どもが大好きな作品でごっこ遊びなど、遊び方をたくさん紹介しています。巻頭にはテレビなどでも活躍中の脳科学者、諏訪東京理科大学教授、篠原菊紀氏による「あそぶ力」の大切さと、育児のアドバイスページも設けます。やさしくてわかりやすい、内容ぎっしりの、おりがみスタートブックです。
ごっこ遊び
1歳児では「再現遊び」や「見立て遊び」だったものが、2歳児になるとさらに発展した「ごっこ遊び」を徐々に楽しむようになっていきます。2歳児が楽しめるごっこ遊びには、おままごと、お店やさんごっこ、乗り物ごっこなどがあります。
ごっこ遊びでは、人や物の立場になって考える心の発達、世界を広げる想像力、表現する力、コミュニケーション能力などさまざまな成長を促すので、子どもがやりたがる場合は積極的に取り入れてあげましょう。
遊ぶスペースや道具を準備し、大人も子どもと一緒に楽しむことが大切です。また見ていて口をはさみたくなるときがあっても、あえてそっと見守り自由な発想を引き出してあげることも大切です。
リトミック・童歌遊び
リトミックとは音楽に合わせて体を動かす教育方法で、聴力やリズム感覚といった基本的な音楽的能力や表現力を伸ばすだけでなく、教育の根本となる集中力や創造力、社会性を引き出すことに重きを置いています。
あらかじめ決められた動きを覚えて表現するダンスや遊戯とは異なり、リトミックでは音楽を聴いて反応し、自分自身で動きを判断して表現します。
2歳児は体の動かし方が器用になる時期なので、タンバリンや鈴など比較的簡単に扱える楽器を用いてリトミックを行うのも良いでしょう。動物のマネをしてみたり、童謡を聴きながら登場するもののマネをしたりして楽しむのもおすすめです。
♪だっこ だっこ ママ だっこ だっこのおにぎり してちょうだい♪ 子どもをおにぎりに見立てて、ぎゅっと抱きしめたり、こちょこちょしたり……と、親子でスキンシップしながら、楽しく遊べる歌遊び絵本です。おにぎりになりきって、ママと思いきり遊び歌を楽しむ女の子を、人気画家のつちだのぶこさんが、ユーモアたっぷりに、いきいきと描いています。
子どもの大好きなおにぎりがたくさん登場します。
長野ヒデ子さんが、ご自分のお孫さんに、この絵本を読み聞かせて、一緒に遊んだところ、終始笑っていて、とても楽しそうだったそうです。そして、その後は何度も「読んで、読んで」とおねだりをされたとか(笑)……。
つちだのぶこさんが、とっても可愛らしくてユーモアたっぷりの絵を描いてくださいました。一番悩んだのは、女の子をおにぎりにどう変身させるか、という点でしたが、完成してみれば、パーフェクトに可愛いおにぎりができあがりました♪
ぜひ、読んでみてくださいね。
ダンス
歌やリズムに合わせて全身を大きく動かすダンスは、活発な2歳児にぴったりの室内遊びです。体が温まり、室内にいながら体力づくりにも役立ちます。
子どもが好きな音楽や歌に合わせて、大人も一緒にダンスを楽しみましょう。
うさこちゃんのだんす
うさこちゃんは、せんせいにダンスをおそわりました。
ほめられてうれしくなったうさこちゃんは、みんなにダンスを見せにいきました。
フルーツバスケット
フルーツバスケットは椅子取りゲームの一種で、保育園や幼稚園の室内遊びとしても行われる定番の遊びのひとつです。
友達と一緒に楽しく遊ぶことを通して、協力し合うことや子ども同士の仲を深めることにもつながります。
簡単なルールを理解し、自分がいつどのように行動するべきかを考える必要があるため、徐々に簡単な言葉のやりとりができるようになる2歳児にぴったりの室内遊びです。
2歳児の室内遊びにおける注意点
2歳児が安全に楽しく室内遊びを行うために、必ず意識するべき注意点を3つ紹介します。
子ども同士のケンカに注意する
2歳児は少しずつ友達に興味が出てくるものの、言葉や感情のコントロールも未熟なため、おもちゃの奪い合いのようなきっかけからケンカに発展してしまうこともよくあります。
成長のためにはケンカを経験することも欠かせません。むやみに口を出さず見守る姿勢も大切です。ただし、顔や頭に手が出るような場合は、大人が仲裁に入り怪我をする前に止めるようにしましょう。
目が届く範囲内で遊ばせる
室内とはいえ、思いがけないところに事故や怪我の危険があります。走ったりジャンプができるようになったりするなど、2歳児は室内でも体を動かして活発に遊びます。
家具の角など鋭利なものが子どもの目線にないかどうかを確認し、大人の目が届く範囲で遊ばせるようにしましょう。
子どもの手が届くところに物を置かないようにする
2歳になると遊びの幅が広がり、いろいろな道具を使う機会も増えていきます。はさみやホチキスのような危険な文房具のしまい忘れにも十分注意しましょう。
また、明らかに危険が高いものでなくても、誤飲の可能性があるものはたくさんあります。子どもの手の届く範囲にはなるべく物を置かないようにしましょう。
自分でステップや踏み台を置いて物を取ろうとする可能性もあるため、ただ高いところに置くだけでなく、重い引き出しや蓋付きの収納にしまうなどの工夫も必要です。
2歳児にはルールのある集団遊びで他人と協力することを促そう
運動能力や言語能力、精神的な発達など成長が著しい2歳児は、遊びの幅もぐんと広がっていきます。同時に、言葉を理解し自分の気持ちを伝えたり、友達への興味が出てきたりと、他人を意識し始める時期でもあります。
室内遊びの中でも、簡単なルールのある遊びや他人と協力する遊びも取り入れ、他人との関わりに慣れていけるように促しましょう。
お絵かきや折り紙のような手先を使う遊びから、ダンスやフルーツバスケット、ボール遊びのような体を動かす遊びまで、2歳児が室内で楽しめる遊びは豊富にあります。注意点に気をつけながら、室内遊びのアイデアをぜひ取り入れてみてください。
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