絵本ナビスタイル トップ  >  あそび   >   幼児(3〜6歳)におすすめの室内遊び20選!遊ばせる際のポイントも紹介

幼児(3〜6歳)におすすめの室内遊び20選!遊ばせる際のポイントも紹介

幼児にとって、室内遊びは運動機能の発達や人との関わり方を学ぶのに役立つ大切なものです 。有意義な時間にするためにも、幼児期の発育への理解を深め、発達段階に合わせた遊びを取り入れましょう。

 

本記事では、3歳から6歳までを年齢別に区切り、各段階に合うおすすめの室内遊びを紹介します。

 

さまざまな種類の室内遊びを楽しみながら、お子さんの心や体の健やかな発育に役立てましょう。

幼児の発育や発達の目安

まずは、3歳から6歳までの発育や発達の仕方を確認しましょう。なお、年齢はあくまでも発達段階の目安として区分しています。

3歳児の場合

運動能力や話し言葉の基礎が育ち、食事や排泄も自立してきます。自我がはっきりし、「自分でやりたい」と自分の意志で行動するようになる時期です。

 

また、注意力や観察力が伸び、身近な大人の行動や日頃の経験を取り入れ、ごっこ遊びの中で再現します。「なぜ」「どうして」と疑問を持つことが増え、知識欲が強くなるほか、物事の結果や話の筋を予想することもできるようになってきます。

 

友達と一緒にいることを喜び、行動を観察し模倣することを楽しみます。平行遊びの段階ではありますが、社会性の発達や豊かな人間関係の構築につながる基礎を固めている時期です。 

4歳児の場合

全身のバランスをとる力が育ち、体の動きが巧みになります。自分と他者との区別がはっきりするようになり、自意識が芽生える時期です。

 

目的を立てて行動するようになり、思ったようにいかなくなることへの不安が生じ葛藤することも出てきます。大人の共感や励ましにより、身近な人の気持ちを気遣うような感受性が育ち、情緒がより豊かになります。

 

また、空想力や想像力が広がる時期です。周りのものに強い関心を抱き、探索を続け特性を知り、関わり方や遊び方を豊かに体得していきます。

 

友達といることの楽しさを感じ関係も深まる中で、競争心が起きやすくなりけんかが増える時期です。トラブルも経験しながら、少しずつ我慢や譲ることもできるようになってきます。 

5歳児の場合

基本的な生活習慣がほぼ自立し、運動機能もさらに伸び、好んで運動遊びを行うようになります。また、自分なりに考えて物事の判断ができる基礎が培われ、目的を持って行動するようにもなる時期です。人の役に立つことを喜び、任されることにも意欲的になります。

 

仲間意識もより強くなり、友達同士の関わりの中で育っていきます。友達と共通のイメージを持ちながら遊ぶようになり、ぶつかり合っても互いに思いや考えを言葉で伝え合い解決しようとします。

 

互いに相手を許したり認めたりするといった、社会生活に必要な基本的な力を身につけていく時期です。 

6歳児の場合

細かい手指の動きの発達やほかの部分との協応が進み、全身運動もよりなめらかになります。今までの経験から得た自信と、予想や見通しを立てる力が育ち、やりたいことが増え意欲が膨らむ時期です。

 

友達との集団遊びやごっこ遊びを行う中で、相手の意志を大切にしながら、さまざまな知識や経験を生かし工夫を重ね発展させます。

 

思考力や認識力も高まり、文字や自然・社会事象への興味関心も深まる時期です。時には身近な大人に甘え気持ちを休めながら、経験を通して自立心が育まれていきます。 

 

 

幼児に室内遊びをさせるねらい

幼児期の子どもは、遊びを通してさまざまな力を身につけていきます。室内で静かに取り組める遊びの中では、集中力や思考力を育てることができます。観察力や記憶力、構成力、想像力も室内遊びで育てることのできる力です。

 

体を動かす遊びを取り入れれば、運動機能の発達を促すこともできるでしょう。また、身近な大人や友達とともに主体的に取り組むことで、協力してやり遂げたり、思いやりを持って行動したりする力も育ちます。

 

お子さんが主体的に室内遊びに取り組めるよう、環境を整え共感しながら、遊びの世界を一緒に楽しむことが大切です。

3歳児におすすめの室内遊び

3歳児におすすめの室内遊びを紹介します。

お絵描き

クレヨンやカラーペンを使ったお絵描きのほか、水で溶いた絵の具をストローで吹いて膨らんだ泡を使った「バブルアート」や、紙に絵の具を塗って半分に折り畳んで転写させる「デカルコマニー」も3歳児におすすめの遊びです。

 

偶然できた模様を何かに見立てて、さらに楽しむこともできます。 

ごっこ遊び

おままごとやごっこ遊びでは、人や動物などになりきって楽しみながら、想像力や社会性を育みます。

 

お子さんがごっこ遊びの世界に入り込めるよう、大人も一緒になりきって楽しんだり、道具を用意したりするとよいでしょう。 

かるた

古くから日本に伝わるカードゲームのかるたは、言葉の意味を覚え始めた時期の幼児に最適な遊びです。

 

言葉の意味や文字を覚えることにも役立ち、お子さんの成長を感じながら家族で楽しむことができます。子どもに人気のキャラクターが描かれたかるたも多く販売されています。 

ボール遊び

室内でも、やわらかいキャンディーボールや小さめのボールを用意すれば、体を使って遊ぶことができます。

 

床にバウンドさせたり天井に向かって投げたりしてキャッチする遊びや、耐荷重を確認したうえでボールに体重をかけてバランスをとる遊びがおすすめです。 

 

ペットボトルでピンを作って並べれば、ボーリング遊びも楽しめます。

童話・絵本の読み聞かせ

童話や絵本の読み聞かせは、読み手と聞き手が絵本の世界を共有しながら、親子であたたかくふれあえる大切な時間です。

 

3歳頃は、登場人物と一体になって物語を楽しみつつ、少しずつ物語全体を客観的に見るようにもなり始めます。読み聞かせを通して心が豊かに育っていくよう、お子さんの好きな絵本を繰り返し読んであげましょう。

 

読み聞かせする絵本に迷った場合は、下記の絵本もおすすめです。

だるまちゃんとてんぐちゃん

だるまちゃんとてんぐちゃん

ながい鼻とかうちわとか、てんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがるだるまちゃんの物語を、親しみやすい絵で語ってゆく、ユーモアあふれる絵本。

さがしてみようみつけてみよう ゲーム・ブックno.1

さがしてみようみつけてみよう ゲーム・ブックno.1

しげみの中にかくれた動物たちを、ちょっとのぞいた耳やしっぽなどから、誰だかあてるゲームなど、楽しいアイデアいっぱいのゲーム絵本。

4歳児におすすめの室内遊び

4歳児向けの室内遊びを5種類紹介します。

絵本

4歳頃になると少しずつ自分で文字が読めるようにもなってきます。文字を読む練習として絵本を活用しましょう。読み聞かせから徐々に子どもが自分で絵本を読み始め、一人で絵本の世界を楽しめるようになります。

 

なお、子どもが読み聞かせをしてほしいと言ってくる場合は、引き続き読み聞かせをしてあげると親子のふれあい・スキンシップにもつながるでしょう。

 

絵の細部や物語の流れにも注目できるようになっていくため、お子さんと対話しながら読み進めていくのもおすすめです。じっくり聞き入っている時は、大人もその様子に合わせて静かに読み進めるとよいでしょう。

 

子どもが興味を持ちやすい下記のような描き込めるタイプの絵本もおすすめです。

らくがき絵本五味太郎50%

らくがき絵本五味太郎50%

「らくがきこそが絵のはじまり」と五味太郎が、らくがきワールドへと読者をいざなうかきこみ式絵本。ぬり絵、ことば遊び、めいろ、お面......。たっぷり368ページ、始めたらやめられないおもしろさ! 世界中の子どもたちが楽しんでいる、らくがき絵本の第1弾。

しりとり

さまざまな言葉を覚えて口にするようになる4歳頃からは、しりとりが少しずつできるようになります。ヒントを伝えたり一緒に考えたりしながら、簡単な言葉からつないでいきましょう。

 

なお、しりとりができるのは5歳児の約70%とされているため、 できなくても焦る必要はありません。お子さんの言葉への興味関心に合わせて取り入れていきましょう。

 

しりとりをテーマにした下記の絵本もおすすめです。

えさがしりとり

えさがしりとり

「探し絵」と「しりとり」がWで楽しめる絵本が登場!
ページいっぱいにぎっしり描かれた絵を使って、しりとりをつなげてみよう。
この本に決まった「こたえ」はないので可能性は無限大。
自分でしりとりを考えていくので、語彙の発達に合わせて何度でも繰り返し遊べます。
しりとりがまだ難しくても、緻密に描き込まれたちょっとレトロなイラストは見ているだけでも楽しい。
1つの絵から想像を膨らます発想力と、それを言葉にしてしりとりをつなぐ表現力を養える一冊。
親子で1日1ページ挑戦してみてください!
2023年9月刊

パズル

ひとりで遊びを楽しみたいお子さんには、パズルがおすすめです。パズル遊びの経験にもよりますが、4歳頃になると20~30ピースというように難易度を少しずつ上げていくとよいでしょう。

 

親子で一緒に挑戦してもよいですが、お子さんがひとりでやりたい時には、口を出さずにそっと見守ることが大切です。助けを求めてきたら一緒に考えたりヒントを伝えたりして、自分でできたと思えるようにサポートしましょう。

ダンス

4歳児は体のバランスがとれるようになり、全身の運動と並行して細かい運動もできるようになります。 さまざまな動きを自分でコントロールできるため、この時期にダンスを取り入れると伸び伸びと楽しめるでしょう。

 

動画などの動きを模倣しながら踊っても楽しいですが、お子さんの好きな曲をかけて自由な動きを楽しむのもおすすめです。

 

体を動かす楽しさを感じられる下記の絵本もおすすめです。

へんてこたいそう

へんてこたいそう

人気絵本作家 新井洋行の新作!
今話題のピクトグラムを使った新感覚絵本!

まちのマークが動き出す! へんてこたいそうやってみよう!
思わず一緒にやりたくなるたいそうばかり♪ トイレ、横断歩道……みんなが知っているマークも登場します。最後に現れたマークはまさかの……!?

日常と絵本の世界がつながり、いろんなマークの見え方が変わるかも? 日常で出会うマークにも興味がわく1冊です。

宝探しゲーム

室内のさまざまな場所に宝に見立てたおもちゃなどを隠して、探し出す遊びです。宝の大きさや隠し方を変えれば、簡単に難易度を変えられます。

 

おもちゃの代わりにお菓子を隠しても楽しめるでしょう。隠す役と探す役を親子で交代しながら、繰り返し遊べるのも魅力のひとつです。

5歳児におすすめの室内遊び

5歳児におすすめの室内遊びを紹介します。

製作遊び

身の回りのさまざまな素材を使って、自分なりのイメージや目的を持って作り上げようとする時期です。自分で考えながら指先を巧みに使い、思いのままに表現するようになるでしょう。

 

空き箱製作や折り紙、切り絵など、製作の幅も広がる時期です。雨の日には雨にちなんだ作品にしたり、季節に合わせた室内飾りを作ったりしても楽しめます。 

なぞなぞ

言葉を使ったものや知識を取り入れたものなど、なぞなぞは家族で気軽に楽しめる遊びです。問題の答えを考えることや、自分で問題を作ってみることを通して、思考力や発想力が育ちます。

 

道具不要でいつでも取り組めますが、紙やペンを用意してなぞなぞ集を手作りして楽しむのもおすすめです。 

 

なぞなぞに関連する下記の絵本もおすすめです。

なぞなぞのみせ

なぞなぞのみせ

お店をめぐってお買い物をするようになぞなぞが楽しめます。すみからすみまで、見れば見るほど楽しさいっぱいみつかります。

伝言ゲーム

保育園や幼稚園でもよく取り組まれている遊びです。人の話を注意して聞く気持ちや、正しく伝えようとする力を育てることができます。 

 

はじめのうちは簡単な短い言葉を伝えていく練習をしましょう。ルールを理解して慣れたら長めの言葉や文章を取り入れていくと面白いです。

目隠しバランスゲーム

目をつぶった状態で片足立ちをして、どれだけバランスを取り続けられるか競う遊びです。 慣れてきたら、ストップウォッチを使ってタイムを計っても楽しめるでしょう。

 

また、小さなマットの上に乗ったり、足元を紐などで囲ったりして、陣地から出たら負けとすると視覚的にもわかりやすくなります。

楽器遊び

好きな曲のメロディーやリズムに合わせて、楽器を鳴らして楽しむ遊びです。楽器に慣れていないお子さんでも、タンバリンやウッドブロック、カスタネットなどの打楽器なら、気軽に楽しむことができます。

 

自分なりにリズムをとったり、家族や友達のリズムに合わせて鳴らしたりすることに慣れたら、パートを決めるなどアレンジしても楽しいです。

6歳児におすすめの室内遊び

6歳児におすすめの室内遊びを紹介します。

人生ゲーム

ボードゲームの定番でもある人生ゲームは、生まれてから就職するまでの人生を体験して楽しめる遊びです。家族4人の場合、30分~1時間ほどかけてゆっくり楽しめます。 

 

人生ゲームでは、数の感覚や先を見通す力を伸ばし、お金の価値観を楽しく学びながら人生の視野を広げることができると考えられています。

料理・お菓子作り

手先が器用になり手順を追った操作ができるようになる6歳児にとっては、料理やお菓子作りも楽しい時間になるでしょう。

 

食への関心が高まる、好奇心を刺激する、先を見通して行動する力が身につくなど、料理を通して得られることはたくさんあります。また、自分が作ったものを食べたり家族に喜んでもらえたりするのは、子どもにとって特別な体験となり嬉しいことです。

 

普段の食事を一緒に作るというのでも十分意味があります。お菓子作りを普段しないご家庭でも、市販のキットを使えば気軽に楽しめます。

運動遊び

6歳児は全身運動が滑らかになり、動きの協応も進みます。体が大きくなるため、ダイナミックに体を動かす室内遊びではスペースの確保が必要ですが、マット運動や小さなボールを使った的当て、玉入れなどは限られたスペースでも可能です。

 

また、大人を相手にした相撲などの遊びも楽しめる年齢なので、親子一緒に体を使って遊びましょう。さまざまな動きを取り入れられるサーキット遊びもおすすめです。

数字じゃんけん

通常のじゃんけんはグーチョキパーで勝敗を決めますが、数字じゃんけんでは、出した指の本数で競います。「じゃんけん、さん!」「じゃんけん、ご!」というように声に出しながら、その数字と同じ本数の指を出すゲームです。

 

はじめのうちは、大きな数を出した方が勝ちという簡単なルールで遊びましょう。慣れてきたら、自分と相手の本数を合わせた数を先に言った方が勝ちなど、レベルを上げて楽しめます。

折り紙

手先が器用になる6歳児には、折り紙もおすすめです。目標にしている作品が完成するまで、諦めずに取り組む忍耐力や集中力を育てることができます。

 

また、自由な発想で作る場合は思考力や想像力も育ちます。大人も一緒に気軽に遊べるほか、コンパクトに収納できて片付けも簡単です。 

幼児に室内遊びをさせる際のポイント

幼児に室内遊びをさせる際に意識すべきポイントを紹介します。

年齢や成長・発達の段階に合わせた遊びをする

幼児と室内遊びを楽しむには、発達段階に合ったものを選ぶことが大切です。年齢がひとつの目安にはなりますが、実際は個人差があります。まずは好きなように遊ぶ様子を見ながら、お子さんの段階に合った遊びを考えるとよいでしょう。

 

遊びを取り入れてみてあまり興味を持てないようなら発達段階に合っていないかもしれません。遊びの難易度を下げてみて、じっくり遊べるようになってから少しずつレベルアップしていくのがおすすめです。 

友達と遊べるようにサポートする

幼児期の子どもは、成長するにつれ少しずつ友達との遊びや活動を通して一緒に過ごす楽しさを味わうようになっていきます。室内遊びでは親子での遊びが中心になりがちですが、友達と遊ぶ機会も得られるようサポートしましょう。

 

友達との関わり方に困っている場合は大人が援助や仲立ちをしながら、楽しく遊べるよう見守ることが大切です。その積み重ねで、やがて子ども同士で遊びを進めたり問題を解決したりするようになっていきます。 

道具の使い方や遊び方を伝える

楽しく遊ぶためには、遊びに使う道具の使い方や遊び方を知っている必要があります。まずは大人が使い方や遊び方を実際にやって見せながら伝える方法がおすすめです。

 

幼児は実際に目で見ることで理解するので、言葉のみの説明では不十分です。言葉で伝えたうえで実際にゆっくりとやって見せると、スムーズに実践につながります。

時間を決めて遊ばせる

室内遊びでは、遊びを区切ることが難しく、気が付いたら時間が経っていることも少なくありません。じっくり遊ぶことも大切ですが、遊びに夢中になり食事や就寝の時間がずれ込むと、生活リズムが崩れてしまいます。

 

幼児が見通しを持って行動できるようにしていきましょう。 時計が読めるようになったら、何時まで遊べるか事前に伝えておくのもおすすめです。

季節に合わせた遊び・工作をする

四季は、遊びや工作の中でも感じることができます。季節の変化を遊びや工作を通して伝えることで、幼児は自分たちの暮らしに四季があることを自然と学んでいきます。

 

季節にちなんだ歌や絵本を取り入れるのもおすすめです。

 

また室内遊びは自宅だけでなく、施設でもできる場合があります。屋内プールやスケートなど、自宅以外でも室内遊びを楽しめる場所に連れて行ってあげることも検討してみましょう。 

室内遊びを通して幼児の成長を促そう

室内遊びにはさまざまな種類があり、同じ遊びでも年齢や発達段階に合わせて内容をアレンジしながら楽しむこともできます。

 

子どもが楽しんで遊ぶためには、発達段階に合ったものを選ぶことが大切です。成長や発達段階を考慮しつつ、親子で一緒に楽しめる遊びも取り入れながら、幼児の成長を促しましょう。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
この記事の関連キーワード
Don`t copy text!