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新生児が寝ない原因は?睡眠の特徴や寝つきをよくするコツを解説

新生児とは、生後28日(生後4週間)以内の赤ちゃんのことです。赤ちゃんが生まれたばかりの家庭では、新生児が夜に寝ないことが原因で困っている方もいるのではないでしょうか。

 

新生児が寝ない原因は昼夜の区別がついていないことや、一度にたくさんのミルクや母乳を飲めないことなど、いくつかの原因があります。

 

本記事では、新生児が寝ないときに考えられる原因と、寝つきをよくするコツ、寝かしつけのストレスで親がイライラしないための対処法を解説します。新生児の寝つきでお困りの方や、赤ちゃんの育児に関する知識を深めておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

新生児の睡眠の特徴

新生児期の1日の睡眠時間は16時間以上と言われており、1日のほとんどを眠って過ごします。まだまとまった時間は眠れず3~4時間おきに起きるため、頻繁におむつ交換や授乳が必要です。

 

また、新生児は昼と夜の区別がはっきりしていないため、時間を問わず夜でも3~4時間おきに起きます。よってお世話をする大人は赤ちゃんの睡眠リズムに合わせての生活になっていきます。

新生児が寝ない原因

新生児は、まだ睡眠のリズムが定まっていないために、短い睡眠を繰り返します。このように新生児が寝ない原因としては、睡眠リズムが整っていないことも原因のひとつですが、ほかにもいくつかの原因が考えられます。

 

新生児が寝ないときのおもな原因を解説します。なお、原因がわからずに困っている場合はパートナーや親、かかりつけ医などに相談するようにしましょう。

空腹を感じている

生まれたばかりの赤ちゃんは、胃が小さく飲む力も弱いことから、一度にたくさんのミルクや母乳を飲めません。よって授乳後も短時間でお腹が減るため、目が覚めて眠れないことがあります。

 

ミルクは目安量があるものの、赤ちゃん一人ひとり飲める量は異なります。授乳後で満腹のはずなのに寝ない場合には、ミルクの量を少し多くしてみるのもよいでしょう。

 

夜中の数時間おきの授乳はお世話する大人も大変ですが、生後2~3ヵ月頃になると一度にたくさん飲めるようになり、空腹による目覚めも減っていきます。

おむつが濡れて不快感がある

おむつがうんちやおしっこで濡れている場合、赤ちゃんは不快感があるため、ぐずって眠れないことがあります。赤ちゃんが寝ない場合には、一番におむつをチェックしてみるのもよいでしょう。

 

また、おむつの汚れ以外にも、おむつの締め付け具合で不快感を感じている可能性もあります。漏れ防止のためにおむつのテープを隙間なくしっかり締めたくなりますが、お腹周りに大人の指が1本入る程度の余裕を持ってとめるようにしましょう。

新生児の睡眠環境に適していない

赤ちゃんが眠らない場合、部屋の温度や明るさ、音にも注目してみましょう。

 

赤ちゃんは体温調整機能が整っていないため、室温の調整が必要です。暖房時は20度前後、冷房時は28度前後で湿度は60%程度を目安にします。室温以外にも、衣服の枚数でも調整できます。

 

また、明るい部屋では眠りにくくなるため注意が必要です。赤ちゃんが眠る部屋ではテレビやスマートフォンの明るさに注意し、静かな環境で眠れるよう音にも配慮しましょう。

体調が悪い

授乳後にげっぷを上手く出せないときや、うんちを上手く出せずお腹が張っているような状態の場合は、眠りにくくなります。便秘や発熱の場合もあるため、授乳やおむつ交換で対応してもなかなか眠れない場合には、体調にも注目してみましょう。

 

授乳後にげっぷが出ない場合は少しの時間たて抱きする、うんちが出ていないときはお腹をマッサージするなどで普段から対処できるようにしておきましょう。

興奮している

新生児は日中に受けた刺激が強すぎた場合や、光や音、匂いのような刺激でも眠りにくくなる場合があります。

 

また、普段からテレビをつけっぱなしにしていると、テレビの光が刺激になり寝つきにくくなります。ゆったり眠れる環境を整えながらも、機嫌よく起きている場合には少し様子を見てみましょう。

新生児の寝つきをよくするコツ

新生児の睡眠は、ほとんどが浅い眠りであるため、少しの刺激で起きてしまいます。寝つきをよくするためにするべきこと、コツを紹介します。

睡眠環境を整える

赤ちゃんの寝つきをよくするコツとして、最初に睡眠環境を整えてみましょう。

 

まずは室温を適温にします。室温は季節によって適温が異なるものの、夏は28°C程度で25°C以下にならないようにし、冬は20°C前後にします。湿度は60%前後を保つと不快感が減るでしょう。

 

なお、暖房や冷房を使うときは、赤ちゃんに直接風が当たらないよう、風向きを調節してください。掛け物を赤ちゃんが蹴ってしまう場合は無理に掛けず、室温を調整して対応しましょう。そしてしっかり眠った段階で、そっと布団を掛けます。

 

また寝る前には寝室を暗くして、光による刺激を受けないようにしましょう。

スキンシップで安心させる

スキンシップとは、赤ちゃんに話しかけたり、触れ合ったりすることです。寝る前のスキンシップでは、赤ちゃんが安心感を得て、眠りやすくなります。

 

寝かしつけの際に頭をなでる、トントンする、ゆったりと話し掛けるなどしてスキンシップをとりましょう。興奮するような激しいスキンシップは眠りにくくなるため、注意してください。

 

優しいマッサージや添い寝のほか、下記のような絵本を活用したスキンシップもおすすめです。

だっこ むぎゅー

だっこ むぎゅー

ネコ、サル、ペンギン、クマ、コアラに人間。さまざまな動物の赤ちゃんが「だっこ!」とおねだり。
そんな赤ちゃんのかわいい様子に、「だっこしようね! むぎゅー とんとん」と、抱きしめます。
親子の体と心がぴったりと寄り添い、みんなが笑顔に! 親子のスキンシップで、みんなハッピー!
いりやまさとし氏の優しい動物たちの絵と、読み聞かせにもぴったりな心地よいリズムに、赤ちゃんが大喜びすること間違いなし。
出産祝いや季節のプレゼントにもぴったりのベビーブックです。

こちょこちょさん

こちょこちょさん

はたさん・おーなりさんの子育て体験から生まれたのが、「あかちゃんとのあそびえほん」シリーズです。親とあかちゃんのスキンシップの楽しさと大切さを伝えたいという願いがこめられています。
一作めの『ぶう ぶう ぶう』は擬音と息をふきかけるくりかえしのおもしろさをテーマに、二作めは、「ぎゅう」というタイトルどおり、おかあさんとの「ぎゅう」や、だいすきなぬいぐるみへの「ぎゅう」、おふとんへの「ぎゅう」などあかちゃんの身近なものとの「ぎゅう」の楽しさを描いています。待望の三作めは、おててをテーマにこちょこちょしながら、あかちゃんと遊ぶ絵本です。

絵本の読み聞かせをする

絵本の読み聞かせは親子のスキンシップにもなり、寝る前に見聞きしたことは覚えやすい効果もあります。また、優しい声で読み聞かせをすると、赤ちゃんは安心感を得られるでしょう。

 

下記のような絵本を活用して読み聞かせをしてみてはいかがでしょうか。

こーちょこちょ

こーちょこちょ

こちょこちょ大好きな くまのこちゃん。
ひよこちゃんと であって、
「ちょん ちょん ちょんの
こちょ こちょ こちょ こちょ」
すると、ぴよよ! ぴよよ! ぴーぴーぴー と、
ひよこちゃんは、大笑い!
かえる、こぶたちゃん、らいおんさんは……!?
絵本の動物をくすぐって、子どもが大笑いになる「こちょこちょ遊び」のスキンシップ絵本!

くっついた

くっついた

ページをめくると…、くっついた!そのくり返しが楽しい赤ちゃん絵本です。最後は、赤ちゃんのほっぺをはさんで、お父さんもお母さんもいっしょに、くっついた!
赤ちゃんのまわりにいる大人まで、ニッコリ笑顔になる絵本です。

音楽を流す

赤ちゃんはゆったりとした高めの音の音楽を流すと、寝つきがよくなると言われています。ゆったりとした高めの音とは、オルゴールや子守歌、クラシックなどです。音楽を流すだけではなく、子守歌を歌うのもよいでしょう。

 

音楽を聴きながら、背中を優しくトントンや、頭をなでてください。

 

最近では、赤ちゃんの寝かしつけをするための音楽CDも販売されているため、寝つきをよくする方法として音楽を取り入れたい方は、参考にしてください。音楽のようにリズムを楽しめる下記の絵本もおすすめです。

つんっ!

つんっ!

ぶかぶかあひるさん、つついてみよう! つんっ! つん!とつつくと、つついたものが、ゆれたり、たおれたり、こわれたり……。つついておこる変化が気持ちいい! 思わずさわりたくなる、つついてあそぶ絵本です。

おやすみもみもみ

おやすみもみもみ

ごろんとねころびおふとんかぶろう。おやすみもみもみはじめるよ。
どーこだどこだ、おいしいのどこだ? みいつけた! クリームパンみたいなかわいいおてて。もみもみもみもみ! ああ、おいしい。
どーこだどこだ、おいしいのどこだ? みいつけた! グミみたいなかわいいおくち。ぷるっぷる! ああ、おいしい。
<この本の楽しみかた>
「どーこだどこだ、おいしいのどこだ?」と語りかけながら、からだのあちこちにやさしくタッチ。「みいつけた!」と食べものみたいなパーツを見つけ、もみもみしたり、なでたりしてあげてください。親子だけでなく、先生と子ども、子どもどうしでも楽しめます。

夜中の授乳は暗い場所で静かにする

部屋を暗くして睡眠環境を整えるだけでなく、夜中に授乳するときもできる限り暗い環境で行いましょう。

 

夜中に部屋を明るくすると、光が赤ちゃんの刺激になり、授乳後に寝つきが悪くなる可能性があります。部屋の豆電球やナイトライトでも刺激になる赤ちゃんもいるため、手元が見えない場合は懐中電灯などで手元だけを照らすようにしましょう。

新生児の寝かしつけでイライラしないための対処法

赤ちゃんの育児はなかなか思い通りにいきません。とくに新生児期は昼夜を問わずお世話が必要になるため、お世話する大人はストレスを感じやすくなります。そのため、ストレスをためないようにすること、ストレスの解消方法を見つけておくことが大切です。

 

新生児の寝かしつけでイライラしないための対処法として、下記のような方法が挙げられます。

 

・夜間の赤ちゃんのお世話で寝不足になっている場合は、赤ちゃんの昼寝のタイミングで一緒に寝る

・周りの家族に協力を求め、夜間も休める時間を確保する

・家事は完璧にこなそうとせず適度に行い、周りの家族の協力も得る

・お世話する大人が体調不良にならないよう、栄養バランスの整った食事を摂り、できる範囲で生活リズムを整える

・短い時間でも休めるときは、しっかり休む

 

赤ちゃんは生後2~3ヶ月になると、一度に多くのミルクや母乳を飲めるようになり、まとまった時間眠れるようになります。それまでの間は思うように眠ってくれずイライラすることもありますが、周りの協力を得て乗り切りましょう。

育児についての理解を深めて新生児が寝ないときに活かそう

新生児は昼夜の区別がはっきりせず、一度にたくさんのミルクや母乳を飲めないため、3~4時間おきに起きて授乳やおむつ交換が必要です。育児をするうえで新生児の赤ちゃんがなかなか寝ずに困るときもあるでしょう。

 

しかし、生後2~3ヶ月になると、まとまった睡眠がとれるようになります。新生児の睡眠の特徴や寝つきをよくするコツ、ストレスへの対処法などの理解を深め、育児に活かしていきましょう。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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