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1歳児におすすめの学習方法は?ねらいや遊びの種類、ポイントも紹介

1歳児における学習の意味やねらいについて、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

 

人間らしい育ちの土台作りから徐々に外の世界へと意欲を持ち始める1歳児は、遊びを通して学習を深め、脳や体の発達を促していくことが大切です。 

 

本記事では、1歳児から始める学習のねらい、学習方法や遊びの種類、ポイントなどを紹介します。

1歳児から始める学習・教育のねらい

1歳児から学習・教育を始めることには、主に以下のようなねらいがあります。

脳や体の発達を促す

人間の脳は出生直後から急激に発育し、4~5歳までに成人の約80%、6歳までに約90%まで重量を増やし発達すると言われています。

 

特に乳幼児期は神経系や脳の発達が著しいため、遊びの中で学習や教育を取り入れていくと、脳や体に多くの刺激を与えられ、より発達を促すことが期待できます。 

基礎学力の向上

脳の発達が著しいこの時期は「語彙の爆発期」とも言われ、聞いた言葉をどんどん吸収していきます。 

 

さらに、聞いた言葉だけでなく自発的にどんどん遊びを広げていくことで、よりたくさんの言葉や知識を吸収するようになります。

 

1歳児からこの繰り返しを多く経験することで、生涯役立つ基礎学力の向上が期待できるでしょう。 

集中力の向上

1歳児から夢中になって遊ぶ経験を積んだり、学習・教育を行ったりすることで、集中力や記憶力の向上が期待できます。

 

集中力は小学校入学以降の社会生活において重要な能力のひとつで、学習の理解や作業効率などにも関わります。

勉強の習慣を身につける

小学校入学後に集中して授業を受けられるようになるためには、小学校が学びのスタートと考えずに、幼児期から勉強の習慣を身につけておくことが大切です。 

 

1歳児では机に向かって勉強をすることが学びではありませんが、1歳児なりの学習や教育を受けることはその後の学習意欲・学習態度の向上へつながります。 

1歳児の学習・教育方法

1歳児向けの学習や教育方法をいくつか紹介します。

絵本の読み聞かせ

1歳児にとって絵本の読み聞かせは、言葉を覚えるだけでなく想像力・表現力・創造力を育み、感性や学ぶ力の基礎を養う重要な役割を担います。

 

また、絵本の読み聞かせを通してパパやママと子どもとの触れ合いの時間を作ることは、子どもの情緒の安定や信頼関係を築くうえでも大切です。 

 

読み聞かせをする絵本に迷った方は以下もおすすめです。

 

ころりん・ぽい!

ころりん・ぽい!

わっかの形をしたボタンやトマトをコースにそってころがして、ポケットやおなべに、ぽいっと入れよう。ちゃんと入ったら絵本を逆さにしてみよう。ボタンやトマトがぽーん!と、とびだすよ。あかちゃんが喜ぶ色、くるくるまわる手触り、リズムの良いテキストで、視覚・触覚・聴覚に楽しくはたらきかける絵本です。

あかちゃんごおしゃべりえほん

あかちゃんごおしゃべりえほん

この絵本であかちゃんがしゃべりだす!
「あかちゃんが早く言えることばランキング」データトップ100でつくりました。
くりかえしの語りかけであかちゃんの発語をサポートします!

NTTコミュニケーション科学基礎研究所の「こども語」調査データより、「あかちゃんが早く言えることばランキング」トップ100(1位「(いないない)ばあ」2位「まんま」3位「わんわん」4位「ママ」5位「パパ」など)の言葉で構成。

作・絵は、あかちゃん絵本殿堂入り『しましまぐるぐる』のかしわらあきお先生です。
言葉をくりかえす読み手もわくわくするストーリー展開で、最後まで読んだら最初へ戻る、
エンドレスな絵本。赤ちゃん絵本では異例の96ページのボリュームです! モニター親子さんには「好きなところから読める! 」「お気に入りのページが、たくさんみつかりそう! 」と大人気!

語彙を広げる姉妹版ボードブック『あかちゃんごおしゃべりずかん』と2冊セットで、言葉を話しはじめる生後6ヶ月のハーフバースディや、1歳の誕生日プレゼントにぴったりな絵本です。

知育玩具

脳の発達が著しい1歳児には、手や指先を使う遊びを積極的に取り入れ、脳への刺激を十分に与えてあげることが大切です。

 

また手や指先を使うおもちゃで遊ぶことで、着替えや蓋の開け閉めなど日常生活で行う動作を習得し、身の回りのことを自分で行う力を育みます。

 

ルーピングや積み木、楽器、ハンマートイ、パズルなど、ジャンルや種類が豊富な知育玩具を取り入れると、五感の成長を促すことができます。 対象年齢や安全性などを確認して子どもに合うものを選びましょう。

 

また、質問をして子どもに指差しで答えてもらう以下の絵本もおすすめです。

あかまる どれかな?

あかまる どれかな?

「あかいろどれかな?」「おおきいのはどっち?」などの質問に答えて、「これ!」とゆびさし。ただ書いてあることを覚えるのではなく、自分で考えて答えを出すから、「できた!」よろこびもぐーんとUP! 子どもの「できた!」が増えるたび、親のよろこびもぐーんとUP! 親子で楽しく遊びながら、“地頭=自分で考える力”がぐんぐん育つ、新感覚の絵本です。★何通りにもあそべる!発達段階にあわせた質問例つき

どこかなどこかな?

どこかなどこかな?

生後9か月くらいになると、赤ちゃんは「これ!」と指さしコミュニケーションをするようになります。指さしを通じてだんだん言葉が「わかる」ようになり、1?2歳になると今度は言葉が「言える」ようになっていきます。

今作は「赤ちゃんがみるみる言葉を覚える」1歳からの指さし遊び絵本です。最初の見開きは朝ごはんの場面。「ぱん」「ぎゅうにゅう」「こっぷ」「たまご」……と赤ちゃんにも馴染みのあるものがいくつか描かれていて、「ぱん、どこかな?」と優しく問いかけます。絵さがしを楽しんでいるうちに自然と言葉が結びつく仕掛けです。
登場する「106語」の名詞はすべて子どもの発達にあわせて選びぬいたもの。「ぱん」を覚えたら「こっぷ、どこかな?」とアレンジして楽しむこともできます。

教材

1歳児から始める学習・教育として、年齢に適した教材を用いる方法もあります。

 

まだ集中して勉強に取り組むことができない1歳児向けには、遊びながら楽しく取り組める教材が多く取り揃えられています。

 

ジャンルも多岐にわたり、ひらがな表や絵合わせカード、ワーク、野菜・果物・乗り物などの絵が中心の図鑑などさまざまです。かわいらしいイラストや人気のキャラクターで描かれているものもあるため、子どもの好みや興味に合わせて選ぶのがおすすめです。 

 

教材選びに迷った方は、以下の絵本もご検討ください。

ことばのえほん1 ぴよぴよ

ことばのえほん1 ぴよぴよ

●本書について
“ぴよぴよ”はひよこの冒険物語の形式をとっていますが、擬音および擬声語、擬態語の類をまとめたわけです。日本語はこの類の言葉が豊かですから、おかあさんがこの本から刺激を受けてさらに発展させてほしいと思う。
<谷川 俊太郎>

谷川俊太郎×堀内誠一 オノマトペだけでつづる、ひよこの冒険物語。 
“しゅばしゅばしゅば”“とぷん”“きいいっ”など、
オノマトペだけでつづるひよこの冒険物語。
詩人・谷川俊太郎とデザイナー・堀内誠一が、1972年に
“幼児と言葉”の関わりを真摯にとらえて作った絵本です。
シンプルで選びぬかれた文章を、親子で声に出して読んでみてください。
いきいきとした絵とともに、イマジネーションがどんどんふくらみます。

どんな いろが すき

どんな いろが すき

大人から子どもまで幅広く知られている童謡「どんないろがすき」を絵本化。子どもたちの色への興味を高める一冊。

アプリやゲーム

アプリやゲームで行う学習は、家庭でも気軽に取り入れることができます。画面の中から流れる不思議な音楽や色、動きで聴覚や視覚が刺激され、子どもの興味や好奇心をそそります。

 

子どもにスマホやタブレットのアプリやゲームを遊ばせることには賛否両論ありますが、家庭内でルールを決めて適切な使い方を守れば、学習や教育としても大きく役に立つでしょう。

習い事

視野が広がり外部からの刺激を受けてどんどん吸収していくこの時期には、習い事を通してよい刺激を多く与えてあげるのもおすすめです。

 

英会話教室やリトミック教室、ベビースイミングなど0歳児から始められる習い事もあるので、親子で楽しく参加できる習い事を見つけてみましょう。

 

また習い事には、学習や教育要素はもちろん、家庭以外の先生や友達との関わりを持つ機会になるというメリットもあります。 

幼児教室

幼児教室は塾や習い事のイメージとは少し異なり、勉強だけでなく遊びの要素を取り入れながら表現力・聞く力・考える力などを養うことを目的としています。

 

英語や音楽、スポーツなど特定のものに特化した教室や、小学校受験対策の教室などさまざまな傾向や種類があるため、目的に応じて選びましょう。

 

幼児教室はあくまでも楽しみながら取り組むことを重視しているので、1歳児でも無理なく通うことができます。 

1歳児の学習につながるおすすめの遊び

1歳児の学習につながるおすすめの遊びをいくつか紹介します。

手遊び

手遊びとは、歌いながら手を使った動きを伴う遊びの表現活動です。

 

脳の発達やリズム感の育成、さらに言葉を覚えるきっかけにもなり、1歳児を含む乳幼児にとってさまざまな発達を助長するものと言われています。 

 

また、手遊びには「お弁当のうた」「歯磨きのうた」のように生活習慣に沿った言葉や動きを有するものも多く、適した場面で取り入れていくことで生活習慣の定着にも役立ちます。 

 

手遊びは場所を問わず道具も必要ないため、どんなときでも気軽に行えるのも魅力です。

リトミック

音楽に触れながら子どもの感性や表現力を育てる教育法「リトミック」もまた、乳幼児期におけるさまざまな発達を助長するものとして知られています。

 

決まった動きを表現するダンスやお遊戯とは異なり、「音楽を聴いて判断し表現する」といった3つの要素からなるのが特徴です。知識や技術を習得するためだけでなく、子どもが潜在的に持つ能力を育むことを重視しています。 

 

1歳児では、大人の動きを真似してみたり、リズムに合わせて体を揺らしてみたりして楽しむことができます。幼稚園や保育所などでも取り入れられることも多くありますが、家庭でも気軽に行える遊びです。 

粘土

指先を器用に使えるようになってくる頃からは、粘土を使った遊びもおすすめです。 

 

粘土の感触を楽しみながら触覚の感性を育み、潰したりつまんだりすることで手や指先の力がつきます。

 

1歳児では粘土を口に入れてしまわないように十分注意し、また爪の間に挟まってしまうことも多いので粘土遊びの後は手洗いを徹底するなどの衛生管理も大切です。 

ボール遊び

ボール遊びは、1歳児でも楽しく遊べるスポーツです。投げる・蹴る・転がす・追いかけるなどの全身運動ができ、さまざまな動きを覚えだす1歳児にもおすすめの遊びのひとつです。

 

反射神経や空間認知能力などの運動神経を鍛えるだけでなく、ボールのやりとりを通して人と関わりやコミュニケーション力も養います。

 

ボールを転がし取ってきてもらう遊びや、輪の中にボールを入れる遊び、ペットボトルを使ったボーリングのような遊びなど、さまざまな遊び方で楽しめる点も魅力です 。

お絵描き

お絵描きは指先を使って行うため、脳が刺激され知能の発達に効果が期待できると言われています。

 

次第に指に力を入れて濃く色を塗ったり、反対に軽く持って薄く色を塗ったりする力加減や、 手首をコントロールする力をつけていきます。 

 

お絵描きといっても、1歳児ではなぐり描きのようなものが多いでしょう。自分で動かすと色がつくという体験が成長につながります。 

ごっこ遊び

ごっこ遊びは、好奇心や探索行動が活発になる1歳児にとって、言語活動や人との関わり、ものへの認識などを養っていくための絶好の遊びです。

 

自分がイメージした場面を再現しながら遊ぶため、想像力や発想力を育むというねらいがあり、友達と一緒に遊ぶ場合は協調性やコミュニケーション力も養うことができます。 

 

1歳児だからとパパやママが主導するのではなく、ごっこ遊びがより楽しくなるような環境作りをしつつ、子どもを主体としてそれに答えるような心構えで接することが大切です。 

散歩

散歩は、体力の向上だけでなく、さまざまな景色に触れることで豊かな感受性を養います。 

 

1歳児の散歩では、目的地までしっかり歩ききることよりも、ウロウロしながらの探索を楽しむのが目的です。 葉っぱや小さな石ころ、花に触れながら、自分で発見する楽しさを感じさせてあげましょう。 

水遊び

1歳児にとって、水の感触や音、水がパシャパシャと周りにはねる様子はおもしろいと感じます。 手で水面を叩いてみたり、足で蹴り上げてみたりと、さまざまな遊びを見出しながら五感を刺激してあげましょう。

 

乳幼児期から遊びを通して水に触れておくことで、水に親しみを持ち水遊びを行ううえでの安全意識を養うきっかけにもなります。 

砂遊び

砂独特の感触や冷たさ、指の間をサラサラとこぼれ落ちる感覚は 、日常ではあまり感じる機会がありません。砂は気温や湿度などさまざまな要素によって感触が異なり、五感をフルに活用するため感性が磨かれるとともに脳への刺激にもなります。 

 

カップで型抜きをした砂を崩したり、バケツに砂や石ころ、どんぐりなどを混ぜたりと、1歳児なりの自由な発想で楽しみます。

遊具遊び

動きが活発になり始める1歳児には、遊具遊びも積極的に取り入れましょう。

 

運動遊びを通して基礎体力をつけることができるほか、滑り台やジャングルジムなど遊具を使った遊びではバランス感覚や柔軟性を養う効果も期待できます。

1歳児の学習・教育のポイント

1歳児の学習や教育のポイントを解説します。

子どもに遊び方を伝える

1歳児にとっては、初めて見るものや触れるものも多くあります。まずはパパやママが遊び方や遊んでいるところを見せてイメージを持たせてあげるようにしましょう。

 

なお、子どもが集中して遊びに没頭しているときは、無理に声をかけることは控える配慮も必要です。 

体を動かす遊びを取り入れる

1歳児は、ひとり歩行が確立し体を動かす遊びの幅も一気に広がる時期です。

 

この時期にさまざまな動きを身につけておくことが、自分の体をコントロールする力の基礎となります。伸びる・かがむ・跳ぶ・くぐるなど、遊びの中で全身を使ったさまざまな動きを取り入れましょう。

 

また体を思い切り動かすと、お腹がすいたり疲れてよく眠れるようになったりと、生活リズムの形成や健康にもつながります。 

主体性を尊重する

1歳児は徐々に自我が芽生え、自己主張が盛んになってくる時期です。

 

「自分でやりたい」という気持ちから、大人に手伝ってもらうことを嫌がる姿も見られますが、遊びの中でも子どもが持つ主体性を尊重し、大人はさりげなく手助けをしてあげる気持ちを持つことが大切です。 

 

また自分でする・できた経験を積み重ねていきながら、次第に身の回りのことも自分でできるようになっていきます。できた喜びを子どもと共有し、楽しさや達成感を感じさせてあげましょう。 

集団生活や友達と一緒に遊ぶ機会を作る

1歳は友達や周囲への興味や関心が徐々に高まる時期です。近くでほかの子どもが遊んでいるおもちゃに興味を示したり、行動やしぐさを真似したりする様子も見られます。

 

ときにはおもちゃの取り合いや相手を拒否する場面もありますが、この時期に集団生活や友達を一緒に遊ぶ機会を持つことで子ども同士の関わりが育まれていきます。 

 

公園や児童館などで積極的に友達とコミュニケーションを取り、家庭内でのパパやママとの関わりとは異なる外の世界での関わりも大切にしましょう。 

まとめ

1歳児を含む乳幼児から始める学習・教育には、脳や体の成長と発達だけでなく、学びの基礎となる力がより効果的に身につくことが期待できます。

 

学習や教育といっても、1歳児では机で勉強をすることではなく、絵本の読み聞かせやリトミック、水遊び、砂遊び、粘土遊びといった遊びの中での学びです。本記事で紹介した1歳児におすすめの学習・教育をぜひ参考に、積極的に取り入れてみてください。

 

また特に1歳前後の子どもの学びは、環境での出会いから、大人から、子ども同士からと多面にわたります。 ときには集団生活や友達と一緒に遊ぶ機会を作り、1歳児の育児をより豊かなものにしましょう。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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