お父さんってかっこいい? かっこわるい?「お父さん大活躍!の絵本」
お父さんってかっこいい? かっこわるい?
どっちにしたって、活躍しているお父さんはやっぱりかっこいい。
遊んでくれるお父さん。
笑わせてくれるお父さん。
仕事をしているお父さん。
絵本の中でも色んなお父さんの姿に出会えます。
日頃の感謝をこめて…親子で一緒に読んでみてね!
「パパ、お月さまとって!」 そこでパパは、ながーいながいはしごを持ってきて…
ある晩、モニカは、お月さまがとても近くに見えて、お月様と遊びたくなりました。お月さまの方へ手をいっぱいに伸ばしてみますが、お月さまには届きません。モニカは言います。「パパ、お月さまとって!」
そこでパパは、ながーいながいはしごを持ってきて、たかーいたかい山のてっぺんにはしごを立ててお月さまへとのぼっていきます。
パパはお月さまを持って帰ろうとしますが、少し大きすぎます。お月さまはだんだん小さくなるので、ちょうどよい大きさになったら持って帰ることにします。そしてお月さまはだんだん小さく、小さくなり、モニカはお月さまと遊ぶことができました。モニカと遊びながらも、お月さまはさらに小さくなって...
絵本の大きさの制限を破ったしかけ絵本です。パパがもってきたながーいながいはしごは横に4ページ分、たかーい山に登るところは縦に2ページ分、そして大きなお月さまは縦横4ページ分のジャンボサイズで登場します。このスケール感は子どもにとってもたまらないところでしょう。そしてその大きなお月さまがだんだん小さくなっていくところで月の満ち欠けを学ぶことができます。読み聞かせるときは、「ながーいながーい」「たかーいたかーい」「だんだんちいさく、ちいさく」と大きさを強調するとよいのではないでしょうか。
「はらぺこあおむし」で有名なエリック・カールのコラージュです。カールはこの絵本を娘のサースティンに描きました。表紙カバーにはサースティンのコメントが載っています。
「お父さんはいつお父さんになったの?」
がんばるおとうさんへ。
「うまれる」テーマが大好きな我が家のこどもたち。
4歳の娘と読みましたが、
9歳息子も途中からやってきて、三人で読みました。
「おとうさんがおとうさんになった日」なので、
初めて赤ちゃんが生まれる日かと思いきや、
今回生まれるのは三人目。
三人目のためにがんばるお父さん、
そしてはじめてお父さんになった日、
二回目にお父さんになった日を回想するお父さん。
そういえば我が家でも、二人目の妊娠が分かった時に、
「そうか、またお父さんになるのか。」と言っていたなぁ。
もうとっくにお父さんなのに、へんなの。と思って聞いていましたが、
新しい命を迎えるということは、
お父さんにとっても、それなりの覚悟が、いることなのですね。
これはぜひ我が家の「お父さん」にも一緒に読んでもらって、
感想を聞きたいと思った一冊でした。
(ムスカンさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子4歳)
一生懸命まじめで不器用なウルトラ・パパの子育て絵日記
ウルトラマンが生まれて30年。スーパーヒーローの活躍に胸おどらせた子どもが今お父さんになった…。ウルトラマン世代に向けて放つ、お父さん賛歌。一生懸命まじめで不器用なウルトラ・パパの子育て絵日記。
くまの親子が、まちへポップコーンを買いにいきました。
道路の横断歩道のところまでくると、信号は、赤。車がどんどんとおっていきます。
くまのとうさんは、ころあいを見はからって手にしていたステッキをふりあげ、信号をさして「えいっ。」といいます。
すると、どうでしょう! 信号が青にかわったのです。
くまの子は心のなかで感心しました。
(ふうん。うちのとうさん、すごいんだ。「えいっ。」ていえば、しんごう、かわっちゃうんだものな。)
とうさんが「えいっ。」というたびに、こんどは信号が黄色になったり、夕暮れの空に星が出たり。
とうさんの声は魔法の声。ステッキは、魔法のつえみたい……?
子どもはわくわくしてきちゃいますよね。
でもね、くまの子はだんだんわかってきたみたいですよ。
家にかえる電車のなかで、だまってなにか考えていたくまの子は、とうさんに「ぼくのいちばんすきなひとをだすよ。」と宣言します。
「えいっ。」というかけ声と同時に、くまの子がうちの玄関のベルをおすと、中から出てきたのは……?
父と子ども、ふたりでお出かけする、たのしい時間のお話。
作者、三木卓さんのみじかく詩的な文章は、ほのぼのした父子のようすや、会話のやりとりに効果抜群。
思わず頬がゆるみ、にやっとしてしまいます。
「こくご」教科書に掲載された名作が、高畠純さんの絵で描きおろしの絵本になりました。
高畠純さんのイラストレーションによって生まれた、黄色いシャツにオーバーオール、ハンチング帽をかぶったチャーミングな「とうさん」をお見逃しなく。
とうさんそっくりの仕草でポップコーンを口に放り込み、おどろきのまなざしでとうさんを見つめる、くまの子の表情にも注目ですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
一生懸命仕事しているパパの仕事が、「正義の味方のヒーロー」だとは限らない
きんにくモリモリのぼくのパパ。だけどパパがどんな仕事をしているか知らない。
そっとパパの車にのりこんで後をついていくと、大きな体育館に入っていった。
そこでぼくが見たのは、かっこいい男の人ドラゴン・ジョージとマスクをかぶったゴキブリマスクとのにらみあい。
カーン!
ゴングが鳴った!ぼくはドラゴンを応援することに決めた。だって、どう見たってゴキブリマスクは悪者だから。だけどその時・・・。
怖い姿で、ずるいことばかりをして。正義の味方にやっつけられている悪役レスラーが、まさか!?
一生懸命仕事しているパパの仕事が、「正義の味方のヒーロー」だとは限らない。
パパだって、ぼくに本当の姿を見せたくなかったのかもしれない。
色々な気持ちが一度にやってきて、混乱するぼくだけど、パパはぼくに言う。
「パパは がんばって わるいことを しているんだ。わかるか?」
小さい頃、ふとテレビで見た事のある悪役レスラー。それはただただ恐ろしくて、憎たらしくて。
大人になってから改めてプロレスを見ると、そのひたむきな悪役の姿の素顔が気になったりして。
そんな大人ごころも、まるごとひっくるめて楽しませてくれるこの絵本。かっこいいのです!!
自分の仕事に誇りを持って、息子に対して堂々としてみせるパパも。
切ない思いをしながらも、パパの仕事への誇りを受け入れる息子も。
そして、透明感のある美しい色彩で、迫力のプロレスシーンやぼくの心情を印象的に描き出している絵が、この作品を魅力ある1冊に仕上げています。
パパと息子、男同士の約束にはちょっとしびれちゃいますよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
少年がみた初めての「宇宙」。そして、パパとの時間。
ウルフ、宇宙をみにいこう。おまえもずいぶん大きくなったからね─パパにつれだされたウルフですが、宇宙ってなにかまだわかりません。2人は手をつなぎ、白い息をはきながら、秋のおわりの澄んだ空気の中を歩いていきます。夕焼け空が、少しずつ星空に変わって……。少年がみた初めての「宇宙」。そして、パパとの時間。やさしく、清々しいストーリーを、色鉛筆の繊細なタッチで描きます。
ぼくのお父さんは電車の運転士
ぼくのお父さんは電車の運転士。
小学生の男の子にしてみたらこんなかっこいい事ってない!
運転士さんと同じ時計なんて持っていたら自慢したくなっちゃいますよね。
でもぼくはお父さんと約束しているんです。
「友達に見せびらかさないこと。」
運転士だからって自慢するようなことじゃないって、お父さんは言うのです。
日曜日、ぼくはお父さんの運転する電車に乗ってみます。
お客さんの安全を第一に仕事をするその姿、僕の目から見てもやっぱりかっこいい。
お父さんは運転士以外にも、たくさんの人達が電車が安全に運行できるように働いている事を話してくれて・・・。
子ども達の目を通して、様々な仕事をするお父さんの姿を見せてくれるこのシリーズ。
憧れや珍しさだけでなく、毎日の生活の様子も含めてきちんと丁寧にその職業について描かれているのがとても好印象。
自分のお父さんと違う職業が描かれていたとしても、シリーズを通して子どもたちに読んでもらいたくなる内容です。
例え忙しくて親子で遊ぶ時間がなかなか取れなかったとしても、
こうして子どもたちはお父さんたちの仕事に対する姿勢や考え方を通して、
大切なものを学んでいってくれるはずですよね。
お母さんのお仕事も早く見てみたいな。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
合わせてこちらもおすすめ!
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |