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絵本ナビニュース2019

対話から子どもの本音が引き出せる本『答えのない道徳の問題 どう解く?』

対話から子どもの本音が引き出せる本『答えのない道徳の問題 どう解く?』(以下『どう解く?』)ご存知でしょうか。SNSでも話題になった本をご紹介します。

『答えのない道徳の問題 どう解く?』(ポプラ社刊)書影帯あり

なぜ今『どう解く?』?-2018年4月から全国の小学校で「特別の教科 道徳」がスタート

全国の小学校で2018年4月から「道徳」が「特別の教科」になりました。子どもたちの‘自ら考える力’への関心が高まるなか、『どう解く?』が家庭や学校で対話の一助となることを目指し、2018年3月ポプラ社から刊行されました。

『どう解く?』とは?-親子で読み合い、対話を通じて、子どもの本音が引き出せる本

2019年4月からは中学校でも道徳の授業が教科化されました。今回紹介するこの本は、学校の授業で使われたこともある本です。

まず、いじめ、戦争など、正解のない普遍的な問題を、簡単な絵と言葉の組み合わせで子どもたちにも分かりやすく「問いかけ」ます。いろいろな子どもや大人の意見を集めた「考えるためのヒント」と組み合わせて読むことで、子どもの本音を引き出す会話が生まれやすくなっています。巻末には書き込み式のワークシートがついていて対話の記録を残すことができます。ただ、読むだけではなく、考えさせる本になっています。

※画像は『どう解く?』問いかけページ例「らしさ、どう解く?」より

各界著名人が『どう解く?』に参加―「べんきょう、どう解く?」には羽生善治さん

「せんそう、どう解く?」にはジャーナリストの池上彰さん、「うそ、どう解く?」には詩人の谷川俊太郎さんほか各界からの著名人が、『どう解く?』を先行体験した子どもたちとともに、「考えるためのヒント」に解答例コメントを寄せています。

答えのない道徳の問題 どう解く?

答えのない道徳の問題 どう解く?

「せんそう、どう解く?」にはジャーナリストの池上彰さん、「うそ、どう解く?」には詩人の谷川俊太郎さんほか各界からの著名人が、『どう解く?』を先行体験した子どもたちとともに、「考えるためのヒント」に解答例コメントを寄せています。

【問いかけ一覧&参加著名人】※表記は掲載順

■「たべもの」について:平松 洋子さん(エッセイスト)
■「うそ」について:谷川 俊太郎さん(詩人)
■「びょうどう」について:那須 正幹さん(児童文学作家)
■「ゆめ」について:水谷 隼さん(卓球選手)
■「せいぎ」について:増田 ユリヤさん(ジャーナリスト)
■「いのち」について:板東 元さん(旭山動物園園長・獣医師)
■「かぞく」について:汐見 稔幸さん(教育学者)
■「せんそう」について:池上 彰さん(ジャーナリスト)
■「べんきょう」について:羽生 善治さん(棋士)
■「らしさ」について:ミッツ・マングローブさん(歌手・タレント)
■「いじめ」について:大野 更紗さん(作家)
■「すき」について:能町 みね子さん(エッセイスト・イラストレーター)
■「ともだち」について:尾木 直樹さん(教育評論家)

とてもとても考えさせられます

 

前半部分は様々な問いかけを端的な言葉で投げかけ、
後半部分ではいろいろな意見と共に、大人が考える問いかけへの意見が載せられています。
学校で習う道徳は、
一つ一つの内容に対して「こう指導するように」というような方向性が考えられているそうですが、
この本の場合、
いろいろな意見、大人が考える意見を読んでも、
問いかけに明確に答えが出ている訳ではなく、
考える余地をおおいに残している、
とても考えさせられる本です。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子6歳)

大人が考えている以上に、子どもは考えている

「驚くほど、子どもが本音で話してくれた」「悩ましい話題も切りだしやすかった」「うちの子がこんなに色々考えていたなんて知らなかった」・・等、対話して初めてわかる読者の声が寄せられています。この本をきっかけに、子どもがなにを考えているか分かるかもしれませんね。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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