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『おちょやん』『シャキーン!』のイラストを手掛ける、いぬんこさんの絵本

2020年11月にスタートした朝の連続テレビ小説『おちょやん』で、秦基博さんが歌う主題歌『泣き笑いのエピソード』に合わせて流れるにぎやかなタイトルバックのアニメーションのイラストを手掛けるのが、人気絵描きである犬ん子さん。

Eテレの朝のお目覚め番組「シャキーン!」のイラストも担当されていて、朝から犬ん子さんのイラストで元気をもらっている方も多いのではないでしょうか?

レトロな和テイストでどこか懐かしさを感じさせる犬ん子さんの世界観は、絵本もまたとっても素敵なのです。

犬ん子さんが、「いぬんこ」として手がけた絵本たち、その全作品を、読者レビューと共にご紹介します。

■いぬんこさん プロフィール

いぬんこ(犬ん子)

絵描き。 東大阪出身。東京在住。京都嵯峨美術短期大学卒。 浮世絵や大津絵、引札など日本の大衆絵画に影響を受けたユーモアと哀愁あふれる独自の世界が、幅広い層から支持されている。
Eテレ「シャキーン!」では、ロゴ、オープニング、エンディング、タイトル文字など手がける。 絵本に「おかめ列車」シリーズ(好学社)、『はっけよーい』(作/ケロポンズ・ポプラ社)、『雷電為右衛門 雷電の初土俵』(監修/神田伯山・作/石崎洋司・講談社) など多数。2020年11月から始まった朝の連続テレビ小説「おちょやん」のタイトルバックを、切り似顔絵師・チャンキー松本、映像作家・谷本 雅洋と共に手掛ける。

いぬんこさんの代表作!愛情たっぷりの「おかめ列車」シリーズ

いぬんこさんの代表作と言えば、まずはこちらの「おかめ列車」シリーズです。

おかめの顔をした『おかめ列車』は、表紙からインパクトばつぐん。

愛情にあふれ、原始的な衝動で突き動くおかめ列車のお話は、読んでいると心がドキドキ、そしてほっこりあたたかくなります。

子どもはもちろん、大人もハマること間違いなしの摩訶不思議な「おかめ列車ワールド」、ぜひお楽しみください。

楽しみにしていたお祭りに行けず落ち込む兄妹を励ますために、おかめ列車がゆく!

おかめ列車

シュポポポー!
そう音をたてて夜の布団の中から現れたのは
その名の通り「おかめ列車」!

「うんわーーーーーーっ!!!!」
大きなおかめ顔の列車が
お兄ちゃんとこももちゃんを
まるごとのみこみます。

「わあああああーーーーん」
「たすけてええええーっ」
一体、兄妹の身に何が起きたのか
いやいや案ずることなかれ。
二人は無事におかめ列車に乗車したのです。おかめ列車の中で身を寄せ合うふたり。車内は、おかめのお面や提灯が飾ってあったり、そこはなんだか不思議な世界。

「おかめれっしゃさーん!どこいくのー?」
「いきたがってたところだよ」

夜空高く飛び立ったおかめ列車は、ふたりが行きたがっていたお祭りに連れて行ってくれるというのです。気づくと窓の外には、にぎやかなお祭りの風景が広がります。ふたりは、みんなから「おかめのこ」と呼ばれ、列車から降りずにたこ焼きたい焼き食べ放題の特別大サービスを受けます。ところが、ふたりが思う存分にお祭りを楽しんでいるときです。突然、おかめ列車に異変が・・・。おかめ列車とちいさなふたりはこの大ピンチをどう切り抜けるのでしょうか。

表紙を見たら絶対に忘れることのできないこの「おかめ列車」。Eテレ(NHK教育テレビ)の子ども番組「シャキーン!」のイラストをはじめ雑誌、書籍、広告など多くの媒体で大活躍中のイラストレーターいぬんこさんの絵本です。はちゃめちゃだけど、愛情たっぷりぬくもりたっぷりのおかめ列車。子どものみならず、お母さんやお父さんもその摩訶不思議な魅力にどっぷりはまってしまいそうです。お祭りにきている人たち、列車内の昭和感たっぷりの愛着のある装飾品や子ども部屋の小物など細かいところもみどころも満載です。
大人も乗ってみたい!「おかめ列車」です。シュポポポーッ!

■読者の声

ぶっ飛んでて懐かしく大人にもオススメの一冊
作者はEテレの朝の番組『シャキーン!』のメインイラストレーターのいぬんこさん。
今はもう6歳になってしまう息子がまだ3歳の頃に、倒産してしまった長崎出版から発行されたものを読みました。
表紙の通り設定自体がぶっ飛んでいて、話も奇想天外な展開はなはだしいので好みは二分するところでしょうが、個人的には理屈抜きで楽しめるジェットコースターのような夢物語だと思っています。
繊細かつ力強い勢いのある生き生きとした筆跡で、浮世絵や肉筆画を思わせる極彩色の色使い、昭和世代には懐かしいアイテムやインテリアで、35歳くらいから上の世代の読み手を楽しませてくれる事を請け合います。
ある意味理屈が通っていないと嫌という人は楽しめない、逆に言えばこれぞ絵本!という奇抜な内容ですが、最後は穏やかで温かい気持ちになってしまう良い一冊です。
(雨蛙太郎さん 40代 パパ 東京都 男の子5歳)

おかめ列車、次の行き先はなんと、「お嫁」!?

おかめ列車嫁にいく

あの「おかめ列車」がやってきた!
今度はなんと花嫁姿でやってきたーー!!
古い結婚式のアルバムを見ていたこももちゃんとお兄ちゃん。

「うんわーーーーーーっ!!!!」
またもやあの「おかめ列車」にふたりはのみこまれてしまうのです。

今回のおかめ列車はちょっとちがう。
「さあ!!いきまポー!!」
「どこに?」

『嫁にいくのです』
「え!?」

顔を赤らめてそう言い放つおかめ列車にふたりはキョトン。
いったいだれと結婚するのでしょう!
ふたりは、おかめ列車に乗って、おかめ列車が「あのひと」と呼ぶ花婿さんとの待ち合わせの場所、
「であいがはま」へと連れて行かれるのですが・・・。

なんともめでたいおかめ列車の華やかな結婚式が艶やか!
式のお手伝いをするおかめ顔の巫女さん「こおかめ」たち、
めでたい仲間たちもわんさかお祝いに駆けつけて、
エキサイティングな結婚式から目が離せません。

以前出版されていた「おかめ列車」よりもさらにスィートな色調で美しくなったこの絵本。
作者のいぬんこさんの遊び心がどこもかしこもあふれています。
こんな素敵で面白そうな結婚式、絶対に呼ばれたいー!
子どもたちにワクワク、トキメキを与えてくれそうです。
おかめ列車のお相手、気になりますよね?期待を裏切りませんよ。

■読者の声

なにこれ~!!!
表紙を見た瞬間、あまりのインパクトに衝撃を受けました。昭和的な絵本なのに、なんだかとっても新しい。中身もまた、ぶっ飛んでいます。
一緒に読んだ娘たちも「なにこれ~。おもしろーい」と興奮気味。特にこももちゃんがおかめ列車の世界に引き込まれるところは、声を上げて喜んでいました。
ページ内のこわかわいいおかめ列車と、それを囲むきらびやかな雰囲気。予想できないストーリーとともに、細かな書き込みがホント楽しいです。娘たちと、表紙と裏表紙の見返し部分に書いてある、絵合わせやしりとり遊びまで、たっぷり楽しみました。
これは前作の『おかめ列車』も読まないと!早速探してみます。
(クッチーナママさん 30代 ママ 東京都 女の子8歳、女の子5歳、男の子3歳)

有名作家とコラボした、和の文化が伝わる絵本

いぬんこさんの魅力と言えば、やっぱり和の雰囲気が伝わるその世界観にあります。

そんないぬんこさんの和テイストと見事にマッチしたのが、日本の文化がテーマとなった絵本たち。

人気の有名作家さんとコラボした和の絵本で、いぬんこさんの魅力をたっぷりと味わってみてくださいね。

立川志の輔師匠の落語と絵本のコラボレーション、真打登場!

モモリン

さまざまな流派の人気落語家10人の噺を、古典新作おりまぜ1冊ずつ絵本にする企画で、落語と絵本、ふたつの文化のコラボレーションを、たっぷりと楽しんでもらえるシリーズです。とある都市の人気ゆるキャラ「モモリン」を巡り、いばりんぼうの市長さんが大失敗を…! 人情味と笑いにあふれた一作です。高座が常に満員御礼の落語家・立川志の輔師匠の噺を、イラストレーターのいぬんこさんがユーモア豊かに描き出しました。

■読者の声

かっこわるくて、かっこいい!
表紙をみたとき、個性の強いファンタジー?と思ったのですが、そうではありませんでした。
このモモリンは、架空の生きものではなく、中に人が入っているゆるユルキャラなのです。

そのゆるキャラの被りものを興味半分で被ってしまったのが市長。
そしてなんと!ファスナーがかんで、脱げなくなるのです。
市長は超多忙!どうする!?

たぶん、「必死だった…」その一言でしょうが、その姿が、あまりにもかっこわるくて、かっこいいのです!
偉い市長だからこそ、この勇気に感動しました。

土壇場こそ、その人の本質が見える。
人のこころを動かすのは、見た目とか完璧さではないのです。
こころ温まる素敵なおはなしでした。
(しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子11歳)

「チケットの取れない講談師」神田伯山さんが監修する講談絵本!

講談えほん 雷電為右衛門 雷電の初土俵

人気沸騰中、「チケットの取れない講談師」神田伯山さんを監修に迎えた「講談えほん」シリーズ、待望の第2弾! 

「講談」とは、古くからの日本の伝統芸能です。講談師が、実在の人物や史実とされている事象を、脚色を交えて聴く人を楽しませつつ、一人語りで読んでいきます。日本の歴史の物語を次世代につなぐために、とても大事で、いま注目されている芸能です。このたび、次世代に伝えたい講談のお話を、絵本にして子どもたちに残すために、「講談えほんシリーズ」をつくりました。
いま、飛ぶ鳥を落とす勢いの講談師・神田伯山氏を監修者に迎え、話題を呼ぶこと請け合いのシリーズ、待望の第2弾が3作品登場です!
『雷電為右衛門 雷電の初土俵』は、「寛政力士伝」からのエピソード。江戸相撲に、いきなり幕内から登場した雷電の、その初土俵の勝負のゆくえはいかに。その力士たちの戦いを、日本古来の大衆絵画を当代に描きつなぐ画家・いぬんこが、あざやかに描き出します。

人気講談師・神田伯山さん監修による講談社創業110周年記念企画。
講談の物語の魅力を存分に味わってください!

■読者の声

相撲好きの大人の絵本
相撲好きの大人ならば、ひょっとして名前だけは知っているかも知れない伝説の力士雷電の物語です。
講談の独特の言い回しと、ユーモラスな展開が印象に残りました。
初日から三日目までではいお時間って、やけに余韻を残してくれるじゃぁありませんか。
(ヒラP21さん 60代・その他の方 )

直木賞作家・荻原浩さんとのコラボで、愛しい座敷わらしを描く

ここにいるよざしきわらし

ひいおばあちゃんが、小さな子どもだった頃の話。昔は村の大きな家にはたいてい座敷わらしが住んでいた…。座敷わらしを知らない子どもたちの世代に向けて、「愛しの座敷わらし」の著者が書き下ろすオリジナル絵本。

■読者の声

いるよ
おばあちゃんが語るざしきわらしのお話。
こわい話ではないですよ。
最初の家族の絵と比べると、最後にひとりざしきわらしが増えているのがこどもは気に入ったようで、読むと言ってきます。「増えてるよ」と。
ざしきわらしは妖怪じゃないんだー。
(みちんさんさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子5歳、女の子1歳)

犬が江戸から金毘羅山までお参りに!?こだわりの本格歴史犬小説

こんぴら狗

病気の飼い主の治癒祈願のため、犬ムツキは江戸から讃岐の金毘羅さんまでお参りに出されることになった。波乱万丈なムツキの旅と、ムツキの旅を応援する人々の温かさを描きます。

犬が一匹で、江戸から讃岐の金毘羅さんまでお参りに!?

江戸時代、伊勢参りや金毘羅参りは庶民の憧れ。でも自分はなかなか旅には出られないから、代わりに飼っている犬にお参りに行かせる。そんな、今では信じられないユニークな風習がありました。

中でも讃岐の金毘羅まで、代理でお参りにいく犬のことを「こんぴら狗(いぬ)」といいます。本作はその「こんぴら狗」を題材に描かれました。

主人公は雑種犬のムツキ。捨てられ、弱りはてていたところを拾ってくれたのが、飼い主の弥生。でも、今度は弥生が病気でふせってしまいます。

弥生の治癒祈願のため、ムツキは「こんぴら狗」として、江戸から金毘羅参りに向かうことになります。

まずは京都まで、ムツキをかわいがってくれている瀬戸物問屋のご隠居と一緒に向かいますが…。

波乱に満ちたムツキの旅と、道中での出会いと別れ。ムツキの旅を応援し、ムツキの金毘羅参りにささやかな祈りを託す人々の温かさを描き出します。

3年にわたる取材を経て書きあげられた、こだわりの本格歴史犬小説をぜひお楽しみください。

■読者の声

知っている地名があるとなお楽しい
病気平癒祈願の道中記が犬の目線で描かれています。

私が一番共感を持って読めたのは、目の見えない子どもと母親の道中でした。

ちょうど、愛知の佐屋(愛西市)、有松(名古屋市緑区)万場(中川区)などが出てきて土地勘もあるだけに情景が目に浮かぶように臨場感を持って楽しめました。

睦月の旅を江戸時代の地図を使ってたどってみても楽しそうです。

長い距離なので、当然楽しいだけではありません。助けてくれる人、そうではない人、人々の生活の機微が伺えました。

3年をかけたという労作です。夏休みに江戸の情緒に浸ってみるのもよさそうです。
(はなびやさん 50代・ママ 男の子16歳)

「エビカニクス」のケロポンズとコラボした、繰り替えしが楽しいおすもう絵本

はっけよーい

「はっけよーい」「のこった のこった!」「えいっ!」の繰り替えしが楽しいおすもう絵本です。お子さんを膝にのせて、張り手をしたり、園やお話会でみんなでしこをふみながら、倒れる真似をしたり、さまざまな読み方で楽しめます。次はどんな対戦相手かな? とページをめくるワクワクが止まらないお話です。

■読者の声

おすもうの お相手はだれ? まいりました
きょうは みんなで おすもうだ  
はっけよーい
ねずみちゃん   のこった のこった のこった~
すごい迫力の顔です  
こてっ! まけたでちゅ~ 

にわとりくん  くまちゃん おすもうとって みんなみんな すごい迫力なのに まけたくまー

すごいはくりょくでみんなで 対戦下のですが~どっし~~~ん!

まいりました

それにしても 相撲相手は だれ? 
ちょっと 知りたいですよ!
(にぎりすしさん 60代・その他の方 )

身近な題材も、いぬんこさんが描くとこんな世界に!

おちゃわんやパン、猫など、みんなの生活にとっても身近なものなのに、いぬんこさんが描くとこんな魅力的な世界になるんです!

お子さんが喜ぶこと間違いなしの絵本たち、ぜひご覧くださいませ。

ユーモラスで温かいおちゃわんたち、思わずごはんが食べたくなる!

おちゃわんかぞく

表紙を見るだけでなんだかにんまりしてしまう、「おちゃわんかぞく」。

おちゃわん おちゃわん
おちゃわんかぞく
おちゃわんかぞくが きましたよ

ちゃぶ台の上にみんなで手をつないできましたよ。
とっても仲良し!お茶碗家族。

でーんと でっかい おとうちゃわん 
おとうちゃわんは、富士山柄
すーっと すわった おかあちゃわん 
おかあちゃわんは、梅の花
UFOがついた、ちょっと ちっちゃい おにいちゃわんと
サクランボがかわいい、いちばん ちっちゃい おちびちゃわんが続きます。

おはようさん!
朝食の時間です。
おちゃわんかぞく、おはしかぞく、おわんかぞくもそろったわん!
準備ができたら、お椀にお豆腐とわかめのお味噌汁。
お次は、待ってましたよ。おちゃわんかぞく。
おおもり、ふんわり、やまもり、ちょびっとごはんがもられていただきまーす!!

読んでいるだけでお腹がすいちゃう。
みどころは、なんと言ってもそれぞれの選んだ朝ごはんの食べ方と
美味しそうな朝ごはん。みんなの朝ごはんはどうでしょう?

最後はちゃんとみんなで仲良くお風呂にはいっちゃわんで、あらっちゃわん。
きちんとお茶碗を洗ってふいて、もとにあった場所に戻すことも教えてくれます。
家族の決まったお茶碗を並べてお手伝いするのも楽しくなりそう。
林木林さんの何度でも繰り返したくなる気持ちいい言葉のリズムにのって
いぬんこさんの描く温かいユーモラスなおちゃわんたちが
陽気に可愛らしく素敵な日本の朝ごはんを演出してくれます。
おすすめしたい朝ごはん絵本の一冊です。

■読者の声

細かいところまで楽しい
初めて読んでこどもが大笑い。何度見ても新しい発見があって、細かいところまで楽しめます!いぬんこさん の絵本ははじめてで、絵のセンスがとてもおもしろいっ。表紙からにじみでてくるおもしろそうーな雰囲気は、中を見ても期待を裏切りません!この茶碗、作ってほしいです。
(イヨイヨさん 30代 ママ 山口県 男の子4歳、女の子2歳)

「シャキーン!」の放送作家・倉本美津留さんとのコラボで、大切なことを伝えてくれる名作

ねこのたまたま

NHK Eテレの子ども番組「シャキーン!」の放送作家・倉本美津留さんと、「シャキーン!」でイラストを担当しているいぬんこさんがタッグを組んだ作品です。

あるひ、どこかから“たまたま”やってきた、青い色の子ネコ。
高い塀に囲まれた屋敷に住むおばあさんは、ネコを追い払ってしまいます。
でも、隣のおばあさんは、ネコに「たまたま」という名をつけてかわいがります。
ねこの「たまたま」はとってもふしぎなネコ。
お正月にみごとな曲芸をして、観客からお年玉をもらい、
口から飛び出した種を植えると、大きな木になり、見事な花が咲きます。
しかし、それを見ていた隣おばあさんは面白くありません。
夜中にこっそり、塀を作り直し、大きな木を自分の敷地の中に入れてしまいます。
でも、その木に虫が大量発生したものだから、おばあさんは怒りのまま、斧を手に、木とたまたまを、懲らしめようとして……。

いぬんこさんの、どこか懐かしさを感じるタッチがとても優しく、たまたまやおばあさんなど登場人物がとてもコミカルに、のびやかに描かれているのが魅力的です。
たまたまを通して、欲張りなおばあさんが気づいたことは、そのまま現代に生きる私たちにも伝わるメッセージなのかもしれません。
最後に分かる、たまたまの青い色の模様の意味にもご注目!
ページの隅々まで絵を味わえる一冊です。

■読者の声

良かったです。
いぬんこさんの絵がとっても好きで、借りてきました。9歳長女と7歳次女に読みましたが、とっても良かったです。

読んで思ったのは、ちょっとはなさかじいさんっぽいかな?名作と同じくとってもいいお話です。ねこのたまたまと名付けられた青いねこ。それが優しいおばあさんが世話するといいことばかりが。それをねたんだとなりのおばあさん。娘たちは「たまたま、死んでないよね?」ととっても心配しながら読んでいました。

大切なものは手に掴めるものだけじゃない、ということを教えてくれる絵本です。
(きーちゃんママさん 30代 ママ 石川県 女の子9歳、女の子7歳)

手品をしたら、お父さんが消えちゃった!?

とうさんの てじな

「あーちゃん!」とうさんの呼ぶ声がして、あーちゃんが行くと、とうさんは500円玉をポケットから出して、ぎゅっと握って、そしたら、とうさんが消えちゃった!

「シャキーン!」のスタッフが結集して出来上がった、昭和の雰囲気漂うパンの絵本

うれないやきそばパン

おじいさんの古い古いパンやさん。
今日売れたのは、食パン1こに、クリームパン3こ、メロンパン2こ、ジャムパン1こ、
アンパン1こ、カレーパン1こ…。やきそばパンはひとつも売れませんでした。
店構えも品揃えもどこか懐かしい、昔ながらのパンやさん。
美味しそうなんだけどな。
でも確かに隣町にある人気のパンやさんにはお洒落で華やかなパンたちが並んでいるのです。

売れ残りのパンを捨てることにうんざりしていたおじいさんは、一念発起。
偵察に出かけた後、新しく光り輝くデニッシュパン、ポールを生み出します!
ポールはあっという間に人気者。
いつもはじっこに座っていたやきそばパンのピョンタはお店を去ろうとします。
その時、ポールよりも先にピョンタに手を伸ばしたお客さんがいて…!?

売れないと諦めていたパンたちが自信を取り戻した時の顔と言ったら。
その美味しそうなこと!!今でも毎日楽しそうにお店に並んでいるみたいですよ。

ノスタルジックでどこかユーモラス、大事なことを優しく伝えてくれるストーリー。
そして、独特な色彩と愛嬌のあるキャラクターは唯一無二。
この感じ、どこかで見たことあるような…という方もいるのでは?
NHKEテレ、朝の人気番組「シャキーン!」のスタッフが結集して出来上がったのがこの絵本なのです。
ポールやピョンタの活躍を楽しみながら、変わらないことの大切さ、変わっていくことの大切さなど
色々なことを感じとってくださいね。

■読者の声

可成屋パン レトロな絵 昭和の雰囲気 繁盛して良かった!
昔は どのパンも人気があったのに・・・ 最近は パンが売れずに みせじまいするかな・・・・ パンやのおじさんが かわいそうです
それに・・・・ ゴミ箱に捨てられたパンはもっとかわいそうです
涙出そう
パン屋のおじいさん 隣町のぱんやさんへ パンの研究ですね
そして 新作の デニッシュのポールパンが 売れて 大人気に

ところで 焼きそばパンの ピョンタは?   悲しくて
この店から出て行こうとします   かわいそう!

ところが   お母さんが 焼きそばパンをパクリッと食べてくれて
その美味しそうな顔が ほんと ステキです!

可成屋ぱんがんばれ!  カナリヤパン  お爺ちゃんの笑顔にホッとしました
(にぎりすしさん 60代・その他の方 )

切り似顔絵師・チャンキー松本さんとの夫婦の共作

いぬんこさんは、夫である切り似顔絵師・チャンキー松本さんと、「青空亭」という屋号で、イベントやバンド、展覧会など、様々な活動をされています。

夫婦で刺激し合いながらつくった絵本は、いぬんこさんの魅力とチャンキーさんの魅力が掛け合わさって、突き抜けるような楽しさです。

ファンキーでダイナミックなその世界を、ぜひお楽しみください。

次の世代に伝えたい、楽しい「ちんどん屋」が絵本に!

ちんどんや ちんたろう

とざい、とーざい! ここにお披露目いたしますのは、平成天然色絵本『ちんどんや ちんたろう』でございます~。お話の舞台は下町の商店街にあるちんどんや。ここの娘、かよに憧れるしんたろうが、ひょんなことから一緒にちんどん修行にはげむ純情物語にございます~。さてさて、続きは絵本をご覧アレ~!!! チチンドンドン!

■読者の声

昭和を楽しむ
いぬんこさんの絵がどうしても気になります
大阪食い倒れたろうさん???みたいな(笑
まったく昭和なこの雰囲気!!
だいたいにして
「ちんどんや」ですよ!?
私でも、本物はみたいことないです

中表紙を開くと
ば~ん!!!!!

インパクトの強い
広角の絵が広がります

かよちゃんのジャグリングの練習風景が
とっても素敵です
かっこいいです

そして、大笑いしちゃったのが
仕事中に入っちゃいけない「やよい」さんの場面
あの世界的に有名デザイナーに似てませんか!?
おかしい!
絶対におかしい!!
そして、しんたろうくんにぴったりの衣装と芸!?

おもしろ~い!!

期待しないで(とても失礼なことですが)読んで
と~ってもおもしろかったです

銭湯もいいですよね

立版古(たてばんこ)もいいです~!!
着せ替え人形みたいで
昭和の香りがプンプン

生粋の昭和生まれの方にお薦めです
(しいら☆さん 50代・その他の方 )

ちょっとホラー?でほっこり可愛いこけし絵本!

こけしのゆめ

しけことこけみはさびれた土産屋で売れ残ったこけしの姉妹。日々退屈な姉妹の密かなたのしみは、道ゆく人々の夢をのぞき見ることだった。ある日、土産屋におじいさんの孫が現れ、孫の夢を見た姉妹は…? こけし色たっぷりのこけし絵本。

■読者の声

レトロなのにファンキー
いぬんこさんの、レトロなのにファンキーでダイナミックな絵に惹かれます。
しけこここけみのこけし姉妹は、人の夢を覗くことができます。
ちょっとホラー?な感じが続くのですが、ラストはほっこりしちゃいます。
そういえば、こけし、昔実家に何体かあったけれど、いつの間にかなくなっちゃったなぁ。
今見ると、なんか可愛い。欲しくなってきちゃいました。
(クッチーナママさん 40代 ママ 東京都 女の子14歳、女の子11歳、男の子9歳)

細かいところまでこだわって描かれています

いぬんこさんの絵本はどれも、これでもかと言うほど、細かいところまでこだわって描かれています。

ぜひ、すみずみまでたっぷりとお楽しみにください!

編集協力・執筆:洪愛舜(ほんえすん/ライター・編集者・絵本作家)

掲載されている情報は公開当時のものです。
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