あの「ドルフィン・エクスプレス」シリーズが、新装版の「三日月島のテール」シリーズとして待望の復刊です!!
偕成社から「三日月島のテール」シリーズ全5巻が刊行に!(2022年6月、7月)
偕成社から、2022年6月・7月、「三日月島のテール」シリーズ全5巻(竹下文子 作/鈴木まもる 絵)が刊行されます。偕成社の人気シリーズ「黒ねこサンゴロウ」シリーズの姉妹編。岩崎書店からの刊行を経て、偕成社で新装版に!
人気読み物シリーズ「黒ねこサンゴロウ」のサンゴロウも登場する、ファン待望のシリーズ新装版
「三日月島のテール」は、海の宅配便運送会社〈ドルフィン・エクスプレス〉で働く猫のテールの冒険を描いた物語です。
このシリーズは2002年から、岩崎書店から「ドルフィン・エクスプレス」というシリーズ名で刊行されており、1994年〜1996年刊行の「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社刊)の姉妹編として熱狂的なファンを生みました。
今回偕成社では、手に取りやすいソフトカバーとし、表紙絵や中の挿絵も一部変更・追加した形で新装版を刊行。刊行情報をSNSで発信した際は、「またあのシリーズが読める!」「待っていました!」と、多くのシリーズファンから声が寄せられました。
シリーズの内容
主人公のテールは、幼少期を施設で過ごした、身寄りのない若者猫。海の宅配便会社〈ドルフィン・エクスプレス〉で、ほうぼうの島へ荷物を運んでいます。テールは以前ヨット・レーサーとして活躍していたため、船の扱いに長けており、優秀な配達員として活躍しています。
舞台はテールが住む三日月島のほか、ヒスイ島、うみねこ島、さかずき島など、島が点々とする土地で、多様な種族の猫たちが登場します。
配達員たちが運ぶ荷物の中には、特別な事情を持ったものもあります。テールは、任される荷物をめぐって、毎巻さまざまな事件に巻き込まれることになります。
三日月島のテール(1) ドルフィン・エクスプレス
テールは三日月島にすむ、海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。スピードボートであちこちの島や湾に荷物を届けるのが仕事だ。ある日、テールは配達先のヒスイ島で、なぜか受けとりを拒否されてしまう。送り主は、かつてあこがれだった伝説のヨットレーサー、うみねこ島のフルヤ・サンゴロウだった! サンゴロウに荷物を返しにうみねこ島に向かうテール。しかしそのなぞめいた荷物を扱ううち、テールは自分のからだの中にべつの生き物がいるような奇妙な感覚をおぼえ始める。その荷物の中身とは? そして、そのなぞはとけるのだろうか?
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版。
三日月島のテール(2) 三日月ジョリー
三日月島にすむ海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員テールは、ハナおばあさんが息子に送るクッキーの集荷にアサギ岬へ行くが、とちゅうで追われていたスリの子ルキをたすけ、めんどうをみることになってしまう。ルキは行方不明のにいちゃんをさがして、サラの港にきたという。ルキが盗んださいふに入っていた奇妙なカードと古い写真をきっかけに、テールは黒丸商会をめぐる危険なトラブルにまきこまれることに……。
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版第2巻。
三日月島のテール(3) 流れ星レース
三日月島にすむテールは、海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。このところ、ライバル会社のカモメ・ネットが、強引なやりかたでドルフィンの得意先にくいこんできている。また、ベテランの同僚ゴンさんが会社をやめると聞き、ショックを受けるテール。そんななか、上司のヒナコさんに呼びだされたテールは、とんでもない相談を持ちかけられてしまう。まようテールのもとに、仲間のヨクが夜間配達で事故にあったという知らせが入る。手に汗にぎるスピード感あふれるレースの場面に引きこまれる、夏の物語。
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版第3巻。
三日月島のテール(4) 波のパラダイス
テールは、三日月にすむ海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。アケビ島で、調香師のカザミ・リンさんから受けとった荷物のトラブルがもとで、テールはだいじな船に傷をつけてしまう。配達からはずされ、落ちこむテールにわりあてられたのは、訓練用の0号船。社長の命令で、”社会勉強”にきた少年ミナミのあいてをするはめになったテールは、やがてミナミとともに思いがけない事件にまきこまれていく。一方、リンさんに言われた「あなたは、わすれているみたい。なにかとってもだいじなことを。」という言葉と、謎のキーワード「アコーディオン」がテールの心につきまとい……。
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版第4巻。
三日月島のテール(5) 光のカケラ
三日月島にすむテールは、海の宅配便<ドルフィン・エクスプレス>の配達員。ジュエルの祭が近づく冬の三日月島では、贈り物の配達で、ドルフィンのいそがしさもはんぱじゃない。この時期テールは、子どものころを過ごしたノアの「ルチア園」をときどき思いだす。その日、最後の荷物を届けにいったアーケードで、テールは見知らぬ連中にいきなりおそわれるが、そこにあらわれた一そうの帆船。運命か偶然か、思わぬ人に助けられることになったテールは、ノアの町で幼なじみのジョナと再会するが、またもや思いがけない展開が待ちうけるのだった。
人気ロングセラー<黒ねこサンゴロウ>シリーズからつづく海の冒険物語。
岩崎書店版<ドルフィン・エクスプレス>シリーズ(2002~2007年)の新装改訂版第5巻。
作者は竹下文子さん。多くの作品でタッグを組む鈴木まもるさんが、新たなカットも追加!
作者の竹下文子さんは、多数の作品を手がけてきた児童文学作家。本シリーズでもタッグを組んだ鈴木まもるさんとの作品には、『ピン・ポン・バス』などののりもの絵本シリーズ、『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』『トリケラトプスのなんでもないいちにち』の恐竜絵本などがあります。
竹下文子さんと鈴木まもるさんの作品
また、竹下さんご自身のブログは、新作のこと、日々の生活のことなどが綴られ、愛読者の方々にひろく読まれています。
閑猫堂
https://blog.goo.ne.jp/chevette
このブログでも触れられていますが、新装版刊行にあたっては、鈴木まもるさんが新たなカットも描かれています。ファンにはたまらない、嬉しい仕掛けです。
多くの復刊希望の声もあり、ファンから熱狂的に歓迎されている今回の新装版。ぐいぐいと物語の世界に引き込まれていく、疾走感あふれるファンタジーです。このシリーズの長いファンの方も、まだ読んだことのないという大人の方も、そして今の子どもたちも、ぜひ手にとって楽しんでみてくださいね。
著者プロフィール
作:竹下文子
1957年、福岡県に生まれる。東京学芸大学卒業。1995年に「黒ねこサンゴロウ」シリーズで、路傍の石幼少年文学賞を受賞。主な作品に『ピン・ポン・バス』『みんなで!いえをたてる』など多数。翻訳の作品に、『クリスマスのかね』など。静岡県在住。
絵:鈴木まもる
1952年、東京都に生まれる。東京藝術大学中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズで赤い鳥さしえ賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。おもな絵本作品に『みんなで!いえをたてる』『ピン・ポン・バス』『ざっくん!ショベルカー』『ねこのおすしやさん』『せんろはつづく』『どうぶつのあかちゃんうまれた』『だんろのまえで』などがある。また鳥の巣研究家として『鳥の巣研究ノート』『鳥の巣みつけた』『鳥の巣の本』『世界の鳥の巣の本』『鳥の巣いろいろ』『ふしぎな鳥の巣』『鳥の巣ものがたり』『ツバメのたび』『ぼくの鳥の巣探検』『世界の鳥の巣をもとめて』などの著書があり、全国で鳥の巣展覧会を開催している。
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