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『クマのプーさん』95周年記念に制作された公式前日譚の日本語訳が遂に発売!

『クマのプーさん』95周年記念本がついに日本語訳で登場!

「クマの …… 」と言えば「プーさん!」とだれもが答える有名な物語『 Winnie-the-Pooh 』が生まれたのは、今から96年前の1926年のこと。作者のA・A・ミルンが、息子が持っているぬいぐるみたちが活躍する物語として誕生させました。

 

『クマのプーさん』の最初の物語は、樹の上にある蜜蜂の巣からハチミツを食べるために、プーが風船を体にくくりつけて飛ぶおはなし。2番目が、プーが友だちのウサギの家でごちそうを食べ過ぎて、膨れたお腹が穴につっかえてしまうという有名なもの。プーの無邪気な愛らしさと、ちょっぴりおばかさんなところがよく表れたエピソードに、「わあ、私もこんなお友だちがいたらいいのに!」とクリストファー・ロビンがうらやましくなったものです。

 

ところでプーは、クリストファー・ロビンと出会う前は、どこにいたのか知っていますか?

 

知っている方はかなりのプーさん好き! でも知らなくてもだいじょうぶ。だってこの『クマのプーさんのむかしむかし すべてがはじまるまえのお話』を読めば、ちゃんとわかるんですから!

クマのプーさんのむかしむかし すべてがはじまるまえのお話

クリストファー・ロビンとプーの、新たな世界へようこそ!

クマのプーさんのむかしむかし すべてがはじまるまえのお話

1926年に出版した『クマのプーさん』よりも前にあったことを描いた10の物語で、公式の過去編「プリクエル(前日譚)」です。クリストファー・ロビンとプーの、新たな世界へようこそ!

表紙をめくると、あの有名デパートのショーウインドウが!

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本を開いてまず目に飛び込んでくるのは、イギリスの有名なデパート「ハロッズ」のショーウインドウです。よく見ると、たくさんのおもちゃに混じって、クマのぬいぐるみが何体かいますね。「どれがプーさんかな?」と思いながらページをめくると……。

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(まえがき)の後に目次が出てきます。楽しそうなトラのトラーに、ロバのイーヨー、カンガルーの親子カンガとルーの姿もありますね。

 

「トラーって、ティガーのこと?」と気づいた人はご明察! 
実はこの本では、石井桃子さんの翻訳で出版されている『クマのプーさん』(岩波書店)と同じ名称を使っているのです。
翻訳を手掛けた尾﨑愛子さんは、大好きな本にうもれて育ったそうで、『クマのプーさん』や『プー横町にたった家』を繰り返し読んでいたそうです。そんな尾﨑さんと同じように、「ちょっぴり懐かしい!」と思う方もいるかもしれません。

 

「だって、はじまるまえのお話だからね」という、プーの声が聞こえてきそうなこだわりに、ページをめくる手が止まらなくなっちゃいます。

原作に着想を得て、新しく創作された物語

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『クマのプーさんのむかしむかし すべてがはじまるまえのお話』は、作家のジェーン・リオーダンがミルンの作風で文を書き、画家のマーク・バージェスがE・H・シェパードの作風で絵を描いた、新作! しかもちゃんと「公式」に認められている「前日譚」なのです。

 

物語は、ふたりが森で“なんにもしない”をしているところから始まります。
本のなかには、ぐんにゃりしたロバのイーヨーの登場や、ちっちゃいコブタとの友情のはじまり、また、みんなで博物館に行ったり、かくれ家をつくったり、海賊ごっこでほんもののたからものを見つけたりなど、バラエティに富んだ10のエピソードが収められています。

 

物語にはなんと、じっさいに昔ロンドン動物園にいたクマも登場します。

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ミルンが「クマのプーさん」を書いた当時、ロンドン動物園には、カナダからやってきた「ウィニー」というクマがいて、人気を集めていたそうです。このクマが、『クマのプーさんのむかしむかし』のなかに登場し、クリストファー・ロビンとプーたちと素敵な出会いを果たします。

 

いったいプーは、ウィニーと会ったらどう思うのでしょうか? ぜひ本を読んで確かめてみてください。

小学校低学年からのひとりよみにぴったり

この本の文章に使われている漢字には、すべてよみがながふられています。ほとんどのページにカラーの挿絵が入っていて、絵を眺めながら楽しく読むことができるので、小学校低学年からのひとりよみにぴったり!

 

またこの挿絵が、最初に『クマのプーさん』の挿絵を手掛けたシェパードのテイストにそっくり! ずんぐりむっくりでいかにもぬいぐるみらしいフォルムがかわいい、プーの新しいイラストがたっぷりと楽しめます。

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おしまいの章で、クリストファー・ロビンとプーたちは昔話から戻って来ます。
そして最後に言うのです。

 

「ねえ、次はハチが出てくるお話がききたいな」

 

知らなくってもだいじょうぶ。それは『クマのプーさん』を読めばわかりますから!

 

長い間世界中で愛されてきたプーの、原点にして新しい物語『クマのプーさんのむかしむかし すべてがはじまるまえのお話』。大人が読めば深い考察や発見が、子どもが読めば新鮮な出会いがある1冊になっていますので、ぜひこの夏、プーと一緒に自由で楽しい想像の世界を楽しんでみてください。

東京・立川PLAY! MUSEUMで企画展示「クマのプーさん」展が開催

E.H.シェパードの貴重な原画100点とA.A.ミルンの文章で、『クマのプーさん』の物語世界をじっくりと辿る企画展示が、東京・立川PLAY! MUSEUMで開催されます。
展覧会は、シェパードが出版社の E.P. Dutton(ダットン社)のために、1950~60 年代に描いた貴重な原画約100点とミルンのことばとで、クマのプーさんの物語世界をじっくりとたどってゆきます。
 まるで物語の世界に迷い込んだかのような体験が味わえる本展、この機会にぜひ訪れてみてください。
※事前予約が必要です。※詳しい内容は公式HPをご覧ください。

企画展示「クマのプーさん」展
期間:2022年7月16日(土)から10月2日(日)
 場所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟2F
公式HP: https://play2020.jp/article/pooh/  

 

 *本展は 2022 年 10 月 8 日(土)から11 月 27 日(日)の日程で、名古屋市美術館へ巡回予定です。

https://play2020.jp/article/pooh/?dm=1&utm_source=navi&utm_medium=mailmag&utm_campaign=220625-675

E. H. シェパード『絵本 クマのプーさん』原画 1965 年 E. H. Shepard, Illustration for The Pooh Story Book by A. A. Milne. Courtesy of Penguin Young Readers Group, a division of Penguin Random House, LLC. © 1965 E. P. Dutton & Co., Inc. 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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