【今週の今日の一冊】夏の味覚でパワーチャージ! 暑い夏におすすめの食べ物絵本大集合♪
今週は、夏の味覚にちなんだ記念日がいっぱい! これを食べると夏が来たと実感する食べ物や、元気が出るものってありますよね。今週は暑い夏に食べたくなる、色の濃い野菜や冷たい甘味や体に効く酸味…など夏の味覚が登場する絵本を、記念日と合わせてご紹介します。
2022年7月25日から7月31日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
7月25日 口の中であっという間に溶けてしまうひとくち
※7月25日は「かき氷の日」
日本かき氷協会が制定。
七(な)2(ツー)五(ご)でかき氷のかつての名前「なつごおり」(夏氷)の語呂合せと、この日に日本の最高気温が記録されたことから。
月曜日は『ちしきのぽけっと(20)かき氷 天然氷をつくる』
みどころ
暑くなると恋しくなる、キーンと冷たい夏の甘味、かき氷!
中でも「天然氷のかき氷」というと、特別な響きがしますね。
天然氷がどのように作られているのか、皆さんはご存知ですか?
「天然氷は、自然の冬の寒さを助けに、ほとんどが人の手間でつくられるのだ。」
この絵本は、1995年~2015年の間埼玉県長瀞の阿左美冷蔵を取材し、その内容をもとに作られたフォトドキュメント絵本。
長瀞では、明治時代から氷池を使って天然氷が作られてきました。
今では天然氷を作る氷屋さんは全国で数件、埼玉県では阿左美冷蔵だけだそうです。
代々工夫されてきた道具や、のこぎりで切った氷の荒々しく美しい断面など、興味深い写真がたくさん紹介されています。
また、落ち葉を取り除く毎日の丁寧な作業や、天気のタイミングをみた氷の切り出し作業など、良い氷を作るためのたくさんの手間をかけた作業の様子がわかります。
そして絵本で紹介される天然氷で作ったかき氷の写真の美味しそうなこと!(表紙の写真も最高ですね。)
中のページで紹介される、色とりどりの蜜がかかったかき氷。焙じ茶、きな粉、みかん、落花生ミルク、さくら、などなど、どんな味なのか食べてみたい!
眺めるだけでも涼しくなる幸せな写真を、ぜひ手に取って見てみてくださいね。
代々受け継がれる製氷業の仕事を知ると、この天然の「冬の味」を夏に口にすることが、なんて贅沢なことなんだろうと感じます。
口の中であっという間に溶けてしまうひとくち。今まで以上に味わって食べたくなりますね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
7月26日 居場所を探して旅する枝豆兄弟の運命やいかに!?
読者の声より
枝豆はそのままに育つと大豆になるのですが、やっぱり夏は枝豆の季節ですね。
自分の居場所を探して旅するえだまめきょうだいと、いろんな食べ物や道具たちとの出会いが楽しいです。
枝豆もいろんな料理に使えそうなのに、どこでも冷たくされるのは残念でした。
塩ゆでの枝豆はおいしいですが、それだけというのもさびしいかも知れません。
(ヒラP21さん 60代・パパ )
7月27日 大きさ、重さ、色、味など丸ごとすいかを楽しもう!
※7月27日は「スイカの日」
スイカは夏の果物を代表する「横綱」であり、スイカの縞模様を綱に見立て、七(な)2(ツー)七(な)で「夏の綱」とよむ語呂合せから。
7月28日 葉物野菜を食べて夏バテを防ごう!
※7月28日は「菜っ葉の日」
日付は「な(7)っ(2)ぱ(8)」(菜っ葉)と読む語呂合わせから。
葉物の野菜を食べて夏バテを防ごうという日。
木曜日は『菜っぱの絵本』
出版社からの内容紹介
地域の漬けもの野菜として発達した「菜っぱ」。東京の地場野菜コマツナ、新しい中国野菜チンゲンサイ、日本固有のミズナに挑戦!
7月29日 今日はカレーの付け合わせ、福神漬の日!
※7月29日は「福神漬の日」
漬け物メーカーの新進が制定。
福神漬の名前の由来である七福神から、七(しち)二(ふ)九(く)で「しちふく」の語呂合せ。
7月30日 あかいかおしてしわよって くちにいれたらすっぱくて
※7月30日は「梅干の日」
和歌山県みなべ町の東農園が制定。
「梅干しを食べると難が去る」と昔から言われてきたことから「なん(7)がさ(3)る(0)」の語呂合せ。
土曜日は『紙芝居 うめぼしさん』
出版社からの内容紹介
うめぼしさん。赤い顔して、しわよって、口にいれたら、すっぱくて…。
美しくリズミカルなことばが印象的な詩による紙芝居です。
読者の声より
うめぼしができるまでの過程のお話です。
梅の木から梅の実ができて、その梅がどうやって、赤くてすっぱいうめぼしになるか、歌のように、リズミカルに進みます。
お茶漬けやおにぎりなどに梅干しを入れる家庭は特にオススメ。
うちも梅干しを改めて食べさせたくなりました。
(ジョージ大好きさん 30代・ママ 男の子4歳)
7月31日 べりべりっと脱ぐと、黄色く輝くつやつやの粒が…
日曜日は『とうもろこしぬぐぞう』
みどころ
その手足は健康的に日焼けをし、青々とした身体にふさふさのひげ。あぐらをかいて、まっすぐにこちらを見る彼の名前は「とうもろこしぬぐぞう」。なんて堂々した名前なのでしょう。今から彼がすることといえば、もちろん。
「いくぞ!」
さあ、はじまりました。ばりばり、べりべり、ぺりぺりときて、べろーん。それは見事なぬぎっぷり。黄色に輝くつやつやの粒も見えてきましたよ。ついでにふわふわのひげも……。
そうなのです。この絵本は、とうもろこしが自ら、ただひたすらにその葉っぱをぬいでいくお話。どうでしょう、この気持ちよさ。ぬぐぞうさんにつられて、みんなが嬉しくなってしまいます。力強い墨の線と、愛嬌のある表情。そして、どこか懐かしい雰囲気を漂わせながら、きっと彼は、あっという間に子どもたちの人気者になってしまうのでしょうね。
ああ、とうもろこしにかぶりつきたくなってきましたよ。作者はらしままみさんの絵本デビュー作です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
※各記念日説明の出典
「今日は何の日~毎日が記念日~」
https://www.nnh.to/
いかがでしたか。
毎日美味しいものをたっぷり食べて、暑い夏を乗り切っていきましょう~!
選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |