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絵本ナビニュース2023

『ことばの不自由な人をよく知る本』「ことば」を伝えるって、「ことばの不自由さ」ってなんだろう?

ことばを話す、聞く、読む、書く、ことばで考える、コミュニケーションすることがむずかしい人と、ともに生きるためのビジュアル教材

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=185168

合同出版株式会社から、2023年1月19日に『ことばの不自由な人をよく知る本(ビジュアルブック∞障害のある人とともに生きる3)』が刊行されました。共生社会の一員として、偏見や間違った思い込みを取りのぞき、関心を持ち、正しく理解するための、新しい子ども向け障害学習図鑑シリーズの第3弾です。

本書を監修したのは、子どものことばの育ち、ことばの発達を最前線で支援する言語聴覚士・中川信子先生と、学校現場で子どもたちへのサポートを精力的におこなう阿部厚仁先生。
ことばの不自由さ/障害とはなにか、どうすれば不自由や障害を乗り越えられるのか、当事者のくらしのようす、日常を支えるグッズやサービス、リハビリテーションの様子、当事者からのメッセージなど、ことばにかかわる障害や諸問題について多元的な情報を凝縮しました。
「交流及び共同学習」の事前/事後学習に必須の1冊です!

 

 *交流及び共同学習:障害のある子どもと障害のない子ども、あるいは地域の障害のある人とがふれあい、ともに活動することとして学習指導要領に定められている。

ことばの不自由な人をよく知る本

ことばの不自由な人をよく知る本

ことばを話す、聞く、読む、書く、
ことばで考える、コミュニケーションすることが
むずかしい人と、ともに生きるためのビジュアル教材

◎ことばが不自由ってどういうこと?
◎ことばの不自由な人のくらしのくふう
◎ことばの不自由な人とともに生きるための社会のくふう
◎ことばの不自由な人がのぞむこと
◎ことばの不自由な人をサポートする方法

●交流及び共同学習*の事前/事後学習に最適!

共生社会の一員として、偏見や間違った思い込みを取りのぞき、
関心を持ち、正しく理解するための新しい障害学習図鑑。

*交流及び共同学習:障害のある子どもと障害のない子ども、あるいは地域の障害のある人とがふれあい、共に活動することとして、 学習指導要領に定められている。

第1章 ことばってなんだろう?

そもそも「ことば」とは?ことばの発達とは?ことばが不自由とはどういうことかを知り、考えます。

第2章 ことばの不自由な人のくらしのくふう

「ことばの不自由な人」も多種多様。どんな状態なのか、どんなことを不自由と感じているのか、よりよくくらすために、どんなくふうや考え方をしているでしょう。

第3章 ことばの不自由な人とのコミュニケーション

気持ちや情報を伝え合うためには、さまざまな方法やツールがあります。社会の側、あるいは学校でできることがたくさんあります。

第4章 ことばの不自由な人を支援する学校・施設

言語聴覚士のいる発達支援施設、学校の「きこえとことばの教室」、ことばのリハビリテーションをおこなう病院、民間でことばをサポートする人を取材しました。

第5章 ことばの不自由な人をサポートする仕事

言語聴覚士、学校の先生、小児科医、児童精神科医、そして医療チームとして、ことばの不自由な子どもにかかわる作業療法士や理学療法士を取材しました。

第6章 ともに生きていくために バリアフリーな社会って?

ことばの不自由な人たちのさまざまな活動や、ことばの不自由な人たちののぞむことを紹介。共生社会に向けて、読者とともに、自分にできることを考えます。

コラム

ことばの検査や支援、読み書きが苦手な落語家の柳家花緑さんのエピソードなどのコラムや、権利や制度、さらに学びを深めるための情報をまとめた巻末資料も充実!

もくじ

この本を読むみなさまへ
この本の使い方

 プロローグ
1 ことばにつっかえるまいさんの世界(吃音)
2 学校で話せないありささんの世界(場面かんもく)
3 ことばが消えてしまったゆたかさんの世界(失語症)

第1章 ことばってなんだろう
1 ことばは道具―成り立ち・使い方・使われ方
2 ことばのしくみと脳・体
3 ことばの育ちと「不自由さ」
コラム◎子どものことばの検査と支援(療育)の方法

第2章 ことばの不自由な人のくらしのくふう
1 発音がうまくできなかった構音障害のあやのさん
2 ことばにつっかえる吃音のゆういちさん
3 ことばのやりとりを練習する発達障害のたかしくん
4 読み書きが苦手なあかりさん
5 話せない場面かんもくのえつこさん
6 脳性まひでことばの発声がむずかしいみさとさん
7 ことばが出てこない、聞いてもわからない失語症のひろしさん
8 いろいろなことばの障害(言語発達遅滞、聴覚障害、発声発語障害・音声障害、聴覚言語処理障害(APD)、口唇・口蓋裂)
コラム◎苦手だった文字と親しむことで救われた 落語家 柳家花緑さん

第3章 ことばの不自由な人とのコミュニケーション
1 気持ちや情報を伝え合ういろいろな方法
2 ことばを伝え合うための便利なツール
3 家・社会でできるコミュニケーションの配りょやくふう
4 学校でできるコミュニケーションの配りょとくふう
コラム◎ことばの世界を切りひらいていくコーダの子どもたち
 
第4章 ことばの不自由な人を支援する学校・施設
1 言語聴覚士のいる発達支援施設
2 学校の中にある「きこえとことばの教室」
3 病院でのことばのリハビリテーション
4 町の「ことばの相談室」
コラム◎特別支援学校の専門職は、先生の強い味方!

第5章 ことばの不自由な人をサポートする仕事
1 ことばやコミュニケーションの専門家 言語聴覚士
2 子どものことばの発達をサポートする学校の先生
3 医療の現場でことばの障害をサポートする仕事
4 チームでことばやコミュニケーションをサポートする
コラム◎専門職だけでなく、かかわるすべての人がサポーターに

第6章 ともに生きていくために バリアフリーな社会って?
1 共生社会にむけた当事者たちのとりくみ
2 これからの共生社会を作るみなさんへ
3 「だれもがともに生きる社会」(共生社会)を作る
コラム◎店員さんはみんな吃音! 「注文に時間がかかるカフェ」

巻末資料
◉ことばの不自由な人の権利・制度
◉もっと知りたい時は
さくいん
協力者一覧

書籍紹介

『ことばの不自由な人をよく知る本 (ビジュアルブック∞障害のある人とともに生きる 3』
監:中川信子
監:阿部厚仁
編著:障害のある人とともに生きる本編集委員会
定価:本体3,800+税
A4変形上製/96ページ
ISBNコード:978-4-7726-1518-1

著者プロフィール

監修:中川信子 
言語聴覚士、子どもの発達支援を考えるSTの会代表
東京大学教育学部教育心理学科卒業。国立聴力言語障害センター附属聴能言語専門職員養成所卒業。旭出学園教育研究所、神奈川県総合リハビリテーションセンター、調布市総合福祉センターなどを経て、現在は東京都狛江市特別支援巡回専門家チームスーパーバイザー。子どものことばの育ちの支援と保護者支援にとりくんできた。
ホームページ:中川信子 そらとも広場 http://www.soratomo.jp/
おもな著書に、『Q&Aで考える保護者支援』(学苑社、2018年)、『発達障害の子を育てる親の気持ちと向き合う(ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ)』(編著、金子書房、2017年)、『発達障害とことばの相談(小学館101新書)』(小学館、2009年)、『ことばの遅れのすべてがわかる本(健康ライブラリーイラスト版)』(監修、講談社、2006年)、『ことばをはぐくむ』(ぶどう社、1986年)など多数。

監修:阿部厚仁 
東京都世田谷区立烏山北小学校きこえとことばの教室教諭
児童に合わせた自作教材を多数開発、保護者や子どもたちからの信頼が厚く、PTAや学校からの講演依頼で、夏休みには全国規模で走り回っている。全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会元事務局長。
著書に「ことばの先生のことばあそび絵本シリーズ」『あいうえおばけ』『ようい どん』『シロクマのラジオたいそう』(著、少年写真新聞社、2005、2006、2011年)、『発達障害の子を育てる親の気持ちと向き合う(ハンディシリーズ発達障害支援・特別支援教育ナビ)』(共著、金子書房、2017年)、『ふしぎだね!? 言語障害のおともだち(発達と障害を考える本)』(編者、ミネルヴァ書房、2007年)、『子どもが変わる ハッピー・コ
ミュニケーション―家庭内編』『クラスが変わる ハッピー・コミュニケーション―学校生活編』(いずれも小学館、2007年)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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