黒柳徹子さんの小学校時代の戦争体験が絵本に『トットちゃんの 15つぶの だいず』平和を願う絵本
“トットちゃん”のもう一つのお話が絵本になりました
講談社から2023年7⽉24⽇(月)に、『トットちゃんの 15つぶの だいず』が発売されました。黒柳徹子さんの小学校時代の戦争体験が絵本になっています。令和の子どもたちに贈る、平和を願う絵本です。
トットちゃんの 15つぶの だいず
<とうとう、トットちゃんの一日の食べものは、だいずが15つぶだけになってしまいました。>
『窓ぎわのトットちゃん』では描かれなかった、トットちゃんのもうひとつのお話を絵本にしました。
女優の黒柳徹子さんが自分自身の小学生時代をえがいた『窓ぎわのトットちゃん』。世界で2500万部以上のベストセラーとなり、「トットちゃん」と「トモエ学園」は世界中の人から愛されています。
トットちゃんの小学校時代は、日本が戦争をはじめた時代でもありました。
だいすきなパパ。トモエ学園の楽しいお弁当の時間。あまい、あまいキャラメル。<家族そろって、安心で、うれしかった毎日>から、いろいろなものがなくなっていきます。
そして、ある日、とうとう一日の食べものが、炒った大豆15つぶだけになってしまいました。トットちゃんは、15つぶをいつ食べるか、悩みに悩んで……。
長年ユニセフ親善大使として活動されている黒柳徹子さんの原点ともなる、トットちゃんの等身大の戦争体験です。
語りかけるような文章を書いてくれたのは、数々の賞に輝く児童文学作家の柏葉幸子さん。ジブリの「千と千尋の神隠し」に大きな影響をあたえた作品『霧のむこうのふしぎな町』など、魅力的なファンタジーを次々に生み出しています。
絵を手がけたのは、やさしい画風が人気の絵本作家・松本春野さん。「トットちゃん」といえば、いわさきちひろの絵を思い出しますが、松本さんは、いわさきちひろのお孫さんにあたります。大のちひろファンでもある黒柳徹子さんが、「かわいい!」と喜んでくれた令和のトットちゃんになりました。
戦争を描いてはいますが、小さいお子さんにも安心して読んであげられるように配慮してあります。いつも前向きで一生懸命なトットちゃんとはじめて出会うのにもぴったりな1冊です。
*読んであげるなら5歳くらいから
*ひとりで読むなら小学校低学年から
*すべての漢字にふりがなつき
内容紹介
“戦争ほどおそろしいものはありません。平和でなくてはだめなんです。”______黒柳徹子
ユニセフ親善大使として、平和の大切さを訴え続けている黒柳徹子さん。戦争を忘れないようにと、毎年終戦記念日である8月15日に東京フィルハーモニー交響楽団と音楽と語りの催し、ハートフルコンサートをひらいています。昨年の第31回コンサートでは、『窓ぎわのトットちゃん』をメイン・プログラムとして開催、そこで語られたお話が話題になりました。それは、「戦争の最後のほうでは、1日の食べものが大豆15つぶだけだった」という衝撃的な内容でした。あの元気なトットちゃんが、一日をたった15つぶの大豆で過ごしていたなんて......。
戦争の大変さを今の子どもたちにもわかりやすく、また、そんな時代が二度とこないようにという平和への願いを込めて、このお話を絵本『トットちゃんの 15つぶの だいず』として出版されました。
『窓ぎわのトットちゃん』は、黒柳さんの小学校時代を描いた自伝で、世界中で読まれており、いまや21言語で2500万部を超える大ベストセラーです。画家・いわさきちひろさんが描いた表紙の女の子の絵は、だれもが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。いわさきさんの絵の大ファンであり、ちひろ美術館の理事もつとめる黒柳さんが自ら装画として使用させていただくよう依頼し、実現したものです。
大ベストセラーであるトットちゃんの新しいお話を書いてくださったのは、数々の児童文学賞に輝く柏葉幸子さん。ジブリの映画「千と千尋の神隠し」に多大な影響を与えた『霧のむこうのふしぎな町』の作者です。『窓ぎわのトットちゃん』に出てくる「海のもの山のもの」や「キャラメル」の楽しいエピソードを取り入れ、読み聞かせでもわかりやすい、素晴らしい作品になりました。冒頭の1行にうなる人も多いはず!
絵を手がけたのは、『バスが来ましたよ』などでやさしい絵が人気の絵本作家、松本春野さん。いわさきちひろさんの孫である松本さんは、ちひろ美術館が遊び場であり、幼少のころより、いわさきさんの絵を「かわいい!」と絶賛する黒柳さんの姿を見てきました。だれよりも、「トットちゃんはちひろの絵」と思ってきた松本さんが全力で取り組み、黒柳さんが「かわいい!」と太鼓判をおしてくれた令和のトットちゃんをぜひ見てください。
『トットちゃんの 15つぶの だいず』は、戦争の時代を描いてはいますが、トットちゃんらしい、ひたむきで、あたたかい世界が展開します。今年の終戦の日8月15日には、トットちゃんと一緒に、平和の大切さをあらためて考えてみませんか?
ただいま絵本ナビでは、松本春野さんのインタビューを公開中です!
書籍紹介
『トットちゃんの 15つぶの だいず』
定価:1760円(税込)
サイズ:天地257mm×左右210mm
ページ:32ページ
7⽉24⽇(月)発売予定
講談社刊
著者プロフィール
原案:黒柳徹子
女優・ユニセフ親善大使。東京都生まれ。自伝的著書『窓ぎわのトットちゃん』でも描かれたトモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として、現在にいたるまで大活躍している。『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)は、800万部というベストセラーの日本記録を達成し、全世界で2500万部を売り上げている。アジア初のユニセフ(国連児童基金)親善大使として、長年にわたりアフリカ、アジアなど各国を訪問、めぐまれない子どもたちのことを知ってもらうための活動に力を入れている。
文:柏葉幸子
児童文学作家。岩手県生まれ。東北薬科大学卒業。大学在学中に講談社児童文学新人賞を受賞し、『霧のむこうのふしぎな町』でデビュー。ファンタジー作品を多く書き続けている。『牡丹さんの不思議な毎日』で産経児童出版文化賞大賞、『つづきの図書館』で小学館児童出版文化賞、『岬のマヨイガ』で野間児童文芸賞、『帰命寺横丁の夏』英語版でバチェルダー賞受賞など受賞歴多数。
絵:松本春野
絵本作家・イラストレーター。東京都生まれ。多摩美術大学油画科卒業。絵を手がけた絵本『おばあさんのしんぶん』(原作/岩國哲人)でけんぶち絵本の里大賞アルパカ賞、『バスが来ましたよ』(文/由美村嬉々)で親子で読んでほしい絵本大賞2位受賞など受賞歴多数。祖母は、『窓ぎわのトットちゃん』の装画・挿絵のいわさきちひろさん。
『窓ぎわのトットちゃん』がアニメ映画になります!
【2023年12月8日(金)ロードショー】
窓ぎわのトットちゃん
「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ!」。小林宗作先生は、トットちゃんを見かけると、いつもそういった。「そうです。私は、いい子です!」 そのたびにトットちゃんは、ニッコリして、とびはねながら答えた。――トモエ学園のユニークな教育とそこに学ぶ子供たちをいきいきと描いた感動の名作。
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