【news】絵本で読む東京大空襲、子どもたちに伝えたい戦争の真実
伝えたい戦争の「もうひとつの真実」 『もしも魔法が使えたら~戦争孤児11人の記憶~』発売
83歳の主婦の方が、自らと10人の戦争孤児の体験を絵と文章にして子どもたちに語る活動をしています。 悲惨な記憶が永遠に過去のものであり続けるために―
戦争孤児は12万3000人。
この絵本は、戦争の「もうひとつの真実」を自らと10人の戦争孤児の体験をまとめたものです。彼らがそうやって生き延びたか、東京で、山形で、神戸で、空襲により孤児となった少年少女の姿を自ら体験者が描いて綴った絵本です。真実だからこそ、その目にその記憶に焼き付いた情景が静かに描かれています。
核家族化が進む中、おじいちゃんやおばあちゃんから戦争の体験談を聞く機会も減っているのが現状です。このような形で貴重な記録が残っていくことがなによりも未来の子どもたちに伝えることができる、一つの方法なのだと思います。
8月は、平和について親子で考えるきっかけがたくさんあります。
是非、少し時間をとって今できること、子どもに伝えていきたいですね。
もしも魔法が使えたら お母さん、 あなたに会いたい!
戦争孤児12万3500人、 彼らがどう生きたか、 知っていますか?
東京で、山形で、神戸で、空襲により孤児となった11人の少年少女たちの「
仕方なく、 妹ひとりを母の郷里、 山形行きの列車に乗せました。
「きっと、 迎えに行くからね…」
金子トミ(15歳)
水をかけられたあと、逃げないようにハダカのまま「鉄格子」
の檻の中にいれられました。 わたしたち浮浪児は野良犬から、今度はゴミになってしまったのです。
山田清一郎(10歳)
9歳で孤児になったわたし待ち受けていた生活は、 想像を絶するものでした。
山本麗子(9歳)
このままこの家にいたら、今よりも、 もっともっと苦しみが襲ってくるに違いない。「そうだ、 この家から逃げるしかない!」
星野光世(11歳)
苦しみに耐える子どもの顔は、あまりにも優しい。 この絵本の魅力は、残酷な現実にもかかわらず 生き抜く子どもたちの美しい表情との対立にある。
(解説より)
野田正彰(ノンフィクション作家・精神科医)
星野光世(ほしの・みつよ)83歳
1933年10月、 東京・本所区(現・墨田区)生まれ。 1945年3月10日の東京大空襲で両親と兄妹の4人を失う。 残された妹弟と親戚を転々として育った過去と、 ほかの戦争孤児の体験を、 4年間かけて絵と文章にまとめた。
伝えたい、戦争の「もうひとつの真実」を
83歳の主婦が、自らと10人の戦争孤児の体験を
絵と文章にして、子どもたちに語る活動をしています。
悲惨な記憶が、永遠に過去のものであり続けるために――。
もしも魔法が使えたら
お母さん、あなたに会いたい!
戦争孤児12万3000人、彼らがどう生きたか、知っていますか?
東京で、山形で、神戸で、空襲により孤児となった11人の少年少女たちの「生きるための戦い」。
【解説より】
苦しみに耐える子どもの顔は、あまりにも優しい。この絵本の魅力は、残酷な現実にもかかわらず、生き抜く子どもたちの美しい表情との対立にある。
野田正彰(ノンフィクション作家・精神科医)
「疎開したおわん」 星野光世
「ほたるの池」 永田郁子
「見えない母に支えられて」 山田清一郎
「プールで九死に一生を得る」 高橋喜美子
「なーんだ、おまえなんか」 柳田守男
「セーター30円で買ってやるよ」 米川 琴
「雪の夜に冷たい水をかけられて」 吉田由美子
「孤児の運命」 村田温子
「馬小屋で寝る弟」 児島 武
「1本のサツマイモを分け、命をつなぐ」 金子トミ
「トラックで棄てられた、わたし」 山本麗子
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