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月別児童書ランキングBEST10

【ランキング】2020年5月の児童書売上ランキングBEST10は?


今、絵本ナビで売れている児童書は? 話題になっているのはどんな本? なかなか見えづらい児童書の売れ傾向ですが、少しでも児童書の旬をお伝えできるよう、1ケ月分のランキングを発表していきます。
さて、2020年5月も4月に続いて、小学生向けの読み物の需要が大きく伸びた傾向がありました。特に人気があったのは、昔から読み継がれているロングセラー作品や名作でしたが、新学期に読みたい本や、新刊の中からの人気作品もありましたので合わせてご紹介します。他、記事の最後に5月のおすすめ新刊情報もありますので、何を読もうか迷った時の参考にしてみて下さいね。

2020年5月の児童書売上ランキングBEST10【2020/5/1~5/31】

笑えて元気が出る! 親世代から読み継がれる懐かしいこの作品が第1位に!

はれときどきぶた

みどころ

とにかく面白く、笑えるお話です。自分の日記をお母さんに読まれていることを知り、「あしたの日記」としてウソの日記を書きはじめた主人公の則安。けれども日記に書いたウソが本当に起こりはじめたから、さあ大変! 本が苦手な子でも無理なく読め、笑える1冊でありながらも、大人になってからも楽しいエピソードが心に残り続ける名作です。

心が和む、40年以上読み継がれる幼年童話の傑作

ふたりはともだち

みどころ

仲良しのかえる、がまくんとかえるくん。ふたりの間で繰り広げられるのは、濃くて、可笑しくて、ちょっぴり切ない……様々な愛すべきエピソード。アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」シリーズは幼年童話の傑作として、子どもから大人まで、たくさんの人たちに40年以上も愛され続けています。

そのシリーズ第1作目が『ふたりはともだち』、5つのお話が収録されています。

春が来たからと大急ぎでがまくんの家に走っていき、「おきなよ!」と大きな声で呼びたてるかえるくん。お日さまがきらきらして、雪も溶け、新しい一年がはじまったかと思うと、いてもたってもいられないのです。ところが、がまくんは布団の中。もう少し寝ていたいのです。11月から眠っているがまくんは「5月半ば頃にまた起こしてくれたまえよ。」なんて言うのです。そこで、かえるくんは……?

がまくんを外に連れ出して遊ぶためなら頭の回転だって早くなるかえるくんと、カレンダーに合わせて簡単に5月だと思い込んでしまうがまくん。最初のお話「はるがきた」で、幼さと可笑しさがたっぷり詰まったふたりのキャラクターを存分に味わうことができます。

続く「おはなし」と「なくしたボタン」では、それぞれのやり方でお互いを思いやっている様子(大いに巻き込みながらね)を、「すいえい」ではちょっぴりブラックな面をのぞかせつつ、思いっきり笑えるエピソードを披露してくれます。

すっかりふたりの世界観に夢中になった頃、登場するのが最後の「おてがみ」です。
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誕生日に起こるすてきな冒険!

たんたのたんけん

八月二十九日はたんのたんたの誕生日です。と、どこからかふしぎな地図がまいこみました。矢印や△じるしの書いてある、たんけん地図のようです。さっそく、たんたはたんけんに出発です。すると、どこからか、へんなひょうの子があらわれて……。

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第4位 エルマーのぼうけん

5、6、7歳の子に読んで聞かせてあげたい、幼年童話の最高峰!

エルマーのぼうけん

出版社からの内容紹介

動物島に捕えられているりゅうの子を助けるため、エルマーは冒険の旅にでかけます……。広がる空想、ユーモア、リアリティー。幼年童話の最高峰の一つとして読みつがれています。

9歳の男の子エルマーは、親しくなった野良ネコから、“どうぶつ島”で野蛮な動物たちのとりこになっている、かわいそうなりゅうの子どもの話を聞いて、助けにいくことにしました。家を抜け出して船に忍び込み、“どうぶつ島”についたエルマーは、トラやサイやライオンなど獰猛な動物たちにつかまりそうになりますが、そのたびに機転を利かせて危機を切り抜け、ついにりゅうの子を助け出しました。

第5位 『大どろぼうホッツェンプロッツ』

大どろぼうホッツェンプロッツ

盗まれたコーヒーひきを取り戻すため、大どろぼうホッツェンプロッツに、少年カスパールとゼッペルがあれこれ作戦をたて挑みます。さらに悪い魔法使いも登場し、どちらが勝つのか最後までハラハラドキドキ、一気に引き込まれます。本当に面白いと思える本との出会いのために、ぜひ小学生のうちに出会わせたい傑作です。

第6位 『なぞなぞのすきな女の子』

なぞなぞのすきな女の子

みどころ

なぞなぞ遊びは好きですか? 答えるのも楽しいけれど、なぞなぞを出すのも楽しいですよね。特に答えられないような、なぞなぞが出せたら!
この本は、そんな、なぞなぞが大好きな女の子が主人公のお話です。女の子は、一緒に遊べるお友達を探しに森に出かけ、はらぺこオオカミと出会います。お母さんとなぞなぞ遊びをいつもしている女の子は、オオカミにぴったりの、何やら長いなぞなぞを出しました。オオカミは一生懸命考えるのですが、長いなぞなぞに、答えがいっぱい出て来てしまい…あらら? なぞなぞの答えは一つ、ですよね。さあ、オオカミは答えられるでしょうか? 
いい考えを出すには、手を頭にあてて目をつぶって考えるといいのよと、アドバイスする女の子。オオカミが目をつぶって考えているうちに、逃げてきてしまうなんて、何て頭がいいんでしょう! 間が抜けたオオカミとおりこうな女の子の楽しいお話が2話入っています。オオカミの表情がユーモラスで、くすくす笑ってしまいそうですね。(そうそう、女の子のお母さんのなぞなぞの出し方もとてもすてきなので、こちらにも注目下さいね。)
本の見返しにも、楽しいなぞなぞがたくさんのっているので、ぜひお子さんと挑戦してみてくださいね。このお話はもともと、作者の松岡享子さんが、人形劇のために作ったそうですよ。手袋や布でオオカミ、女の子、うさぎなどを作って演じてみても、楽しそうですね。

第7位は同数で2タイトルがランクインしました。

第7位 ぼくはめいたんてい(1) きえた犬のえ(新装版)

みどころ

9歳のネートは探偵です。
今日もネートの元に1本の電話が入りました。
仲良しの女の子アニーから、なくなった絵を探してほしいとの依頼です。

すぐにアニーのところへ駆けつけるネート。
まず、アニーの話をじっくり聞き、部屋の中をくまなく調べます。
次に、その絵を見た他の人たちー仲良しのロザモンド、弟のハリー、犬のファングについて丁寧に調査していきます。
はたしてネートは、アニーのなくなった絵を発見することができたのでしょうか。

一見、すぐに解けそうと思わせておきながら、意外になかなか解けないナゾの面白さと、ネートのツボを押さえた探偵ぶりに子どもも(大人も!)たちまち心を掴まれてしまいます。
また9歳という年齢でありながら、どんなナゾが来ても常に落ち着き、周りから頼りにされているネート。子どもたちは、自分と同じぐらいの年齢の子の活躍とカッコよさにたちまち憧れてしまうのではないでしょうか。一方でパンケーキが大好物で、気が付けばいつもパンケーキを食べているところには親しみを感じてしまいますね。
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第7位 ムーミン童話集限定スペシャルBOX(全9巻セット)

ムーミン童話集限定スペシャルBOX(全9巻セット)

出版社からの内容紹介

講談社文庫の「ムーミン童話」全9巻が、限定カバー&スペシャルBOXで登場!
スウェーデン語系フィンランド人だったトーベ・ヤンソンは、
ムーミンシリーズをスウェーデン語で執筆しています。
今回のカバーは、スウェーデン語版オリジナルカバーに使われていた、トーベ・ヤンソンのカラー絵をデザインした限定版です。
さらにBOXにも、ヤンソンのカラー絵を、ぐるっと一周贅沢に使用。
プレゼントに、コレクションに最適なBOXセット。
ムーミン童話を、美しいカラー絵とともに、お楽しみください!

ヤンソンのカラー絵を、ぐるっと一周贅沢に使用した豪華なBOX入り

第9位 『ネコのタクシー』

ネコのタクシー

出版社からの内容紹介

飼い猫になったトムは、ご主人へのお礼にタクシーを始めます。ケーキを運び、救急車になり、泥棒を追いかけ……。小さな町のネコのタクシーは大忙し。愉快な楽しい幼年童話。

第10位 『新・名作の愛蔵版 チョコレート戦争』

新・名作の愛蔵版 チョコレート戦争

みどころ

すずらん通りにある町いちばんの洋菓子屋さん、金泉堂。
特に、ショートケーキ、シュー・ア・ラ・クレーム、エクレールなどは舌もとろけそうなうまさで、金泉堂の洋菓子をいくつたべたかが、子どもたちのじまんの種にもなっているという憧れのお店です。その金泉堂と子どもたちの間で何やらトラブルが?!

それは、光一と明が学校の帰り道に金泉堂に立ち寄った時のこと。2人がショーウインドーに飾ってあるチョコレートのお城をのぞいていると、いきなり目の前のガラスが割れて、出てきたお店の人に犯人扱いされてしまうのです。

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こちらも売れてます!新学期におすすめの本

ベスト10入りした作品以外で、5月に人気のあった新学期におすすめの作品をご紹介します。

話題の新刊。こちらも5月に人気がありました!

子どもから大人まで。今こそ読みたい、手塚治虫からのメッセージ。

手塚治虫からの伝言シリーズ 全10巻セット

<セット内容>
「手塚治虫からの伝言」(ISBN9784494045822)
「手塚治虫からの伝言 未来に向かって」(ISBN9784494046157)

<特典>
マスキングテープ×1個、A5判クリアファイル×1枚、クリアしおり4種×各1枚

「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズでおなじみの廣嶋玲子さんによる魔法がいっぱいのお話

おっちょこ魔女先生 保健室は魔法がいっぱい!

みどころ

「猫舌」「閑古鳥」「一匹狼」‥‥‥。こんな言葉を耳にしたことはありますか? 熱いものを食べるのが苦手だったり、お客さんが入らずお店が流行っていなかったり。そんな日常の困ったことが、全部魔物のせいだとしたら!?

その日常にひそむ魔物を探しに挑むのは、小学五年生の女の子いさなです。なぜそんなことになったかって!? それは、花丸小学校に新しくやってきた、保健室の「乙千代子(おつちよこ)先生」、通称おっちょこ先生のピンチを救う役目を任されてしまったからなんです。

ある日、いさなが給食で舌を火傷して保健室へ向かうと、先生の姿が見当たりません。代わりにそこにいたのは慌てている小さな金茶色のハムスター。いさなは、ハムスターのつぶやきから、おっちょこ先生が実は魔女で、変身魔法に失敗してハムスターになってしまったことを知ります。先生を元の姿に戻すには、魔物を捕まえて魔気を集め、いさなが魔法を解ける力を持たなければならないとのこと。半ば強引におっちょこ先生にお願いをされて、魔物が見える「魔法メガネ」と、「魔物辞典」を片手に魔物探しに繰り出しますが、メガネは1日1時間しか使えないし、「魔物辞典」は量が多すぎて読む気がしないし、なかなかうまくいきません。

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それでは最後に2020年5月に刊行された新刊の中から、おすすめの作品をご紹介します。

秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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