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『どっとこどうぶつえん』の中村至男さん、第20回亀倉雄策賞受賞記念「中村至男展2018」

ユーモアが絶妙なバランスで混在する表現が評価!受賞作品の個展は4月6日(金)から5月16日(水)まで

年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、最も優れた作品とその制作者に対して贈られる亀倉雄策賞。第20回は、グラフィックデザイナーの中村至男さんの、個展の告知・出品ポスター「中村至男展」に決定しました。その受賞を記念してこのたび、個展を4月6日(金)から5月16日(水)までクリエイションギャラリー G8(東京・銀座)で開催しています。

中村至男さんはどんな人?

中村至男さんは、CBS・ソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)を経て、1997年に独立されました。その作品は、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」のメインビジュアルや、銀座メゾンエルメスのウインドウディスプレイ、アートユニット「明和電機」の一連のグラフィックデザインや、雑誌『広告批評』のエディトリアルデザイン(1999年)、佐藤雅彦氏とのプロジェクト PlayStation「I.Q」など、ユニークな世界観でグラフィックデザイナーとして活動をしてきた方です。作品はみなさんも目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

近年では、初めての絵本『どっとこどうぶつえん』がイタリアのボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞を受賞、「松山市立子規記念博物館」のポスターで東京ADC賞を受賞するなど話題を集めています。

中村至男
Norio Nakamura


アートディレクター/グラフィックデザイナー。
川崎市生まれ。日本大学藝術学部卒業、同年CBS・ソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)入社。1997年よりフリーランス。主な仕事に、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」、銀座メゾンエルメスのウインドウディスプレイ、松山市立子規記念博物館、日本科学未来館、『広告批評』(1999年)、アートユニット「明和電機」のグラフィックデザイン、佐藤雅彦氏とのプロジェクトとして、PlayStation「I.Q」やNHKみんなのうた「テトペッテンソン」など。著書に、絵本『どっとこどうぶつえん』(福音館書店)、『勝手に広告』(佐藤雅彦と共著・マガジンハウス)、『明和電機の広告デザイン』(土佐信道と共著・NTT出版)、『7:14』など。『どっとこどうぶつえん』で、ボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞。

イタリアのボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞の初めての絵本『どっとこどうぶつえん』

どっとこどうぶつえん

これはすごい!
4歳の娘が図書館から借りてきました。

四角を並べただけで動物の姿ができるとは!
とってもシンプルなのに、
なぜかどの動物か分かる!

すごいーい!
これは大人の私がびっくりでした。
こんな表現もあるのねー
まさに現代アート!

娘と二人、あてっこで楽しめたと同時に
大いに感動した一冊でした。
(ムスカンさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子4歳)

受賞作品のご紹介

今回の受賞作品は、昨年2017年1月、クリエイションギャラリーG8で開催した初個展「中村至男展」の、告知および展示のための新作ポスターです。

中村さんのミニマルな線やフラットな色面構成により、生命を独自の切り口で表現した、ユーモアが絶妙なバランスで混在するその作品は、

 

「テクノロジー寄りのものではなく、非常に人間的な、ナイーブさを持つ“新しさ”がある」

「グラフィックの新しい鉱脈を探り当てた」

 

と高く評価されました。

この受賞を記念した個展が、4月6日(金)から5月16日(水)まで開催中です。中村さんの作品を通して、刺激的なデザインに触れてみるのはいかがでしょうか。

受賞作:個展の告知・出品ポスター「中村至男展」
受賞作:個展の告知・出品ポスター「中村至男展」
受賞作:個展の告知・出品ポスター「中村至男展」
受賞作:個展の告知・出品ポスター「中村至男展」
受賞作:個展の告知・出品ポスター「中村至男展」

受賞のことば

まだ駆け出しの23歳の時、毎日広告デザイン賞の端にひっかかり、帝国ホテルの授賞式で亀倉雄策さんをお見かけした。不躾に、はしゃいで求めた握手にも関わらず、亀倉さんはニコニコ気さくに応じてくださった。温かく柔らかな手。中身のない若者が何を話せるわけでもなかったが、光栄なファーストコンタクトに、この世界に一歩踏み入れた気がして浮かれた。けれど、まばゆい式典で、たくさんの受賞作や制作者たちを見ているうちに、舞い上がった気持ちはみるみるしぼみ、自分はまだ何も始まっていないことに気づかされた。まず会社に戻って仕事からがんばらねば と、トボトボ銀座から帰ったことをよく覚えている。デザインの大河に、ほんの少し手をさしただけの、最初で最後のコンタクト。それは受け入れてくれるようにも、優しく跳ね返してくれるようにも思えた。うすっぺらな若者の冷たい手を亀倉さんはどう感じたろう。
あれから幾年も経ち、このたびの受賞を、身にあまる光栄に感じています。 と、同時になぜか、あの帰り道に、途方に暮れながら、未来を想った気持ちと同じものが湧き上がっています。つねに新しく、デザインで世界と通じることを求めた亀倉雄策さん。あの時感じた体温はまだこの手に残っています。よりいっそういいものが作れるようにがんばります。

最後に、受賞作となった展覧会に関わってくださった方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

中村至男

亀倉雄策賞受賞とは?

1997年に急逝したグラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザイン界の発展に寄与することを目的として、1999年、亀倉雄策賞が設立されました。この賞の運営と選考は公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が行い、毎年、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、最も優れた作品とその制作者に対して贈られます。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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