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「MOOMIN! ムーミン STORY」開催中!|松屋銀座8階イベントスクエア

「ムーミンマグ」デザイナー トーベ・スロッテさんトークショーが開催されました!

現在開催中の展覧会「MOOMIN! ムーミン STORY」(松屋銀座)に合わせて初来日されたトーベ・スロッテさんのトークショー&サイン会が行われました!

 

1990年から現在まで、アラビアのムーミン関連商品をデザイナーとして手がけられてきたトーベ・スロッテさん。ゲストに森下圭子さん(翻訳家)、横川浩子さん(編集者)を迎え、マグカップデザインのエピソードを本邦初公開の資料と写真を交えながらご本人から直接お話を聞くことができる貴重なトークショーとなりました。

 

「MOOMIN! ムーミン STORY」展覧会の様子はこちらの記事をご覧ください>>>

会場には「ムーミンマグ」のファンの方がたくさん集まり、真剣にお話に聞き入っていました

「ムーミンはわたしの日常の一部」 トーベ・スロッテさんトークショー

●トーベ・スロッテさんご紹介 

1990年にアラビアから発売されたマグ、チルドレンセットに始まり、イッタラのグラス、ハックマンのカトラリー、フィスカルスのハサミ、ピッチャーやジャーなどのムーミン商品のほとんどのデザインを手がけているのが、陶芸家でデザイナーのトーベ・スロッテさんです。

ヘルシンキに育ち、自身もムーミン絵本の愛読者だった彼女は「ふだんの暮らしのなかで、ムーミンの哲学を少しでも感じとってもらえたら」という気持ちを込めて仕事に取り組んできました。

ムーミンの小説、絵本、コミックスを知り尽くしたスロッテさんは、個々のアイテムに最適な元絵を選んで組み合わせ、手描きで丁寧にトレースして、商品のフォルムにぴったりとおさまるようアレンジを施していきます。ムーミンの世界観を大切にしたデザインワークは世界中のムーミンファンから高い評価を受け、愛され続けています。

 

●ゲストのご紹介

森下 圭子(もりしたけいこ)さん 

日本大学藝術学部卒業。94年に渡フィン。現在は現地コーディネーター、翻訳、通訳の他に執筆などでも活躍。映画『かもめ食堂』のアソシエート・プロデューサー。最新刊は『フィンランドのおじさんになる方法』(KADOKAWA)。

 

横川 浩子(よこかわひろこ)さん

講談社のムーミン担当編集者。生前のトーベ・ヤンソンとも親交があり、『ムーミン谷への旅』『ムーミンマグ物語』など日本オリジナル企画の立案編集や、評伝『トーベ・ヤンソン』の翻訳出版などに携わる。

スロッテさんととても親交の深い森下さんが通訳を、そして生前のトーベ・ヤンソンさんとも親交のあった横川さんが司会進行となり、とてもあたたかい雰囲気でトークショーはスタートしました。

2014年にフィンランドのフィスカル社にあるデザインミュージアムのアラビアギャラリーで開催された『ムーミンマグ』の展覧会が、今回は日本へ! 1990年から今までに制作された『ムーミンマグ』73点に加え、フィンランドでは公開されなかったヴィンテージの絵皿やフィギュア等も加えた特別展示はもちろん日本初公開となりました。

 

「展示をご覧になっていかがでしょうか?」との問いに、「とても素晴らしいこと」だと答えるスロッテさん。26年前にこの「ムーミンマグ」制作のお話をもらった時には、日本でこんな展覧会が開催できるなんて思わなかったし、まさかこんなに長く手がけることになるなんて予想もしていなかったそうです。

この展示では、マグカップ一つ一つにドーム型のガラスがかぶせてあります。

「一つのマグで一つの世界を味わってほしいと思ったの。色々な方向からじっくり見てもらえたら嬉しい」

 

スロッテさんとムーミンとの出会いは、少女時代にお母様に読んでもらった絵本『それからどうなるの?』。トーベ・ヤンソンの絵に夢中になったスロッテさんは、学校で、家の中で、ムーミンの絵をたくさん描いていたのだそう。それ以来「わたしの日常にはいつもムーミンがいた」とおっしゃっていました。「だから、好きなキャラクターは誰?と聞かれると、小さい頃はミィが好きでしたし、ティーンになってからはスナフキン、ママになってからはムーミンママに憧れましたし、状況によってどんどん変わるので答えるのはとても難しいの」

 

やがてデザイナー、陶芸家として働き始めるようになり、1980年代の終わり頃、アラビアがムーミンのチルドレンセットとマグを発売することになったとき、デザインを担当しないかとスロッテさんに声がかかったのです。

『ムーミンマグ物語』(講談社)にもインタビューが掲載されていますが、「ムーミンが大好きでしたから、デザインを担当することに決まったときはワクワクすると同時に緊張もしました」と語るスロッテさん。最初はトーベ・ヤンソンさんご本人が確認やチェックをなさったそう!

 

「ヤンソンさん(当時76歳)は小さくて細くて、とっても思いやりがあって優しくて。フレンドリーでとても個性的な家に住んでいて。」

その時に約束したのは、原作の中から絵を選ぶこと。だからスロッテさんは、いつも数ある物語の中からマグカップのデザインとなる場面を選ぶところから始まります。そして、必ず手書きでデザイン画を描きます。

展覧会では、こんな貴重なマグカップ原画の一部を見ることもできますよ!

制作の中で一番楽しいのは「色をつける」作業だそう。なぜならムーミンの原画には殆ど色がないので、そこに色を付けたり、背景の色を考えたりするのがとてもワクワクする、とスロッテさん。2010年、出版65周年記念として制作された「ナイトセーリング」の空の色へのこだわりについても話してくださいました。

 

「このマグカップを制作する時は、それまでと全くちがうことをやろうとしてたの。コミックス『ムーミンパパの灯台守』や『たのしいムーミン一家』からとった絵にアレンジを加え、背景の空にも色をつけようと考えた時、原書にはもちろん色はないのだけれど、言葉でこの夕方のある時間の色が書いてあるんです。その色をどうしても再現したいと思って。ここはかなりこだわりました」とスロッテさん。

童話の文章に書かれた色を再現しようと、参考にしたのがこの写真の空の色!

他にも制作に関するエピソードをたくさん話してくださいましたが、スロッテさんのプライベートな写真もほんの少し見せてくださいましたよ!

素敵なテーブルセッティング!ご自宅にはリンゴの木。愛用している日本の画材「コピック」。浅草観光で嬉しそうなスロッテさんと森下さん!

実はスロッテさん、日本の陶器や伝統に昔からとても憧れがあったそうで、今回の来日中食事に行くたびに撮影に夢中になっているのだそう。浅草ではおみくじの入れ物をマラカスの様に振っていたという森下さんからの報告もあり(笑)、とってもチャーミングな一面を見せてくれました。

日本滞在の際に、いつも「コーヒー」を探しているというスロッテさん。フィンランド人にとって、コーヒーはとっても大事で欠かせないのだそう。そういえば、ムーミンママも重要なシーンになるといつもコーヒーが登場していたような…。他にもたくさんのエピソードがあって、とても紹介しきれないのが残念なのですが、最後に質問。

 

「仕事が終わった後の一杯に使いたいマグは?」

 

「ニョロニョロ」。ニョロニョロは童話の中では感情を持たない生き物だけど、マグにいるニョロニョロは、なんだか表情があるような気がして好きなのだそう。確かに誰かが「ニョロニョロ」のマグカップでコーヒーを飲んでいる姿を見ているだけでも、なんだかクスって微笑ましくなってしまいそうですね。

 

「今日の様に、雨の日に使いたいマグは?」

 

「ドラゴンフライ、かな」。こちらは2005年の数量限定のマグカップだったそうで、残念ながらもう手に入らないそうですが、好きな方はぜひ探してみてくださいね!

ずらりとムーミンマグカップが並んだこの画像は、『ムーミンマグ物語』(講談社)の中で見ることができます。ムーミンマグの歴史から制作エピソードまで、この一冊あればすっかり「ムーミンマグ」博士になれちゃいます。

トークショーの終わりには、スロッテさん、森下さんのサイン会も行われました!とても気さくにお話してくれるスロッテさん。ファンの方にとってはたまらない時間となったでしょうね。

 

お話に登場したマグカップを全て見ることのできる「MOOMIN! ムーミン STORY」展は、開催期間がとても短くなっています。この機会をぜひお見のがしなく!

マグカップから広がるムーミンの世界「ムーミンマグ物語」

ムーミンマグ物語

トーベ・ヤンソンの「ムーミン」と、カイ・フランクの「ティーマ」。どちらも人々の暮らしに深くかかわり、フィンランドを代表する作品として愛されてきました。シンプルなティーマのマグに描かれたムーミンの絵を原作から読み解くことで、原作の面白さや奥深さを知り、マグを使うことがもっと楽しくなります。
マグを手に取り、ぐるりとまわして眺めると広がるムーミンの世界は、片手で持ったときとはまた違う様子を見せてくれるはず。正面向きと後ろ向きのキャラクターたちや、一枚絵の風景など、そこには絵巻物のような世界が広がっています。さあ、あなたのお気に入りのマグを見つけてください!
1990年に発表された初代から、2014年春に発売の最新作まで、もう手に入りにくい貴重なものも含め、65個のムーミンマグを全点ご紹介します。

好評開催中!「MOOMIN! ムーミン STORY」

「MOOMIN! ムーミン STORY」

 

【会期】 2015年9月17日(木)~23日(水・祝)

【入場料】 入場無料

【お問合せ先】 松屋銀座 電話 03-3567-1211(大代表)

 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部

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