【news】絵本“アイスクリームが溶けてしまう前に” 小沢健二と伊勢丹の期間限定ショップ
こんなホンモノのハロウィーンの絵本を待っていた!!『アイスクリームが溶けてしまう前に』
今年9月に全く新しい、本当のアメリカのハロウィーンをわかりやすく紹介してくれた1冊の絵本が登場しました!これを読むと、また一味ちがった本場のハロウィーンが楽しめそうです!!ハロウィーンとは、アイデアと工夫が問われる、愛情たっぷりの家族の一大イベントだったのですね。
そして、もう一つこの絵本の特徴といえば、作者がミュージシャンの小沢健二さんであること!
一体、どんな絵本なのでしょうか。
「Trick or treat!(トリック・オア・トリート!)」
「お菓子をくれないと、いたずらするぞ!」
日本でも、あちこちで仮装イベントが行われたり、通りを仮装で歩く子どもたちを見かけたり、年々賑やかになるハロウィーンの行事。本書は、ハロウィーンと家族がテーマの絵童話でありながら、日本が輸入したハロウィーン文化の本場、アメリカでのハロウィーンの楽しまれ方が描かれ、ハロウィーンの由来やきまりごと、衣装の作り方まで、ハロウィーンという行事について深く知ることができます。
どうしてハロウィーンでは、子どもたちが「お菓子をくれないといたずらするぞ!」と言ってお菓子をもらうことになったのか。
ハロウィーンの日、仮装を当てるのはあいさつのようなもので、当てるのが礼儀ということ。仮装の衣装は、家にある材料で作る手作りの衣装が一番おすすめだということ。衣装の材料の中でも、最高に便利なのは針金ハンガー!……等々。
さらに、ハロウィーンが家族にとっていかに大事なイベントであるかが語られていきます。
「衣装ができたら、お菓子もらいに出かける前に、写真をカシャリ。毎年、写真がたまっていく。毎年、写真を見ながら、みんなで笑う。あの時はおかしかったね。朝起きて台所に行ったら、コーヒーで眠れなくなったパパが、ロボットのカッコして、ガタガタ引き出し直してたよね」とか。「ハロウィーンって、そういうお祭りだ。」
「お菓子をもらえるのは、子どもの時だけ。子どもたちは中学生ぐらいになると、もうすぐお菓子もらいが終わりになってしまうことに、気がつきはじめる。当たり前と思っていたお菓子もらいがなくなってしまう。アイスクリームが、溶けてしまうように。」
「お菓子をもらっていた頃の仮装の写真は、みんなの宝物。大人になった子どもたちは、考える。針金ハンガーをママやパパと曲げながら作っていたのは、なんだったのだろう?思い出とか、愛という気持ち。一緒にいる時間。一緒に歩く時間。それとも?」
〝アイスクリーム″というのは、たぶん、いつか終わってしまうからこそかけがえのない、甘くて楽しい子ども時代の宝物のような時間(思い出?)のことなのでしょう。
本書を書いたのは、小沢健二さんと日米恐怖学会(この恐怖学会には奥さまで写真家のエリザベス・コールさんも属しているようです)。小沢健二さんといえば、1990年代に爆発的な人気を博し、通称オザケンと呼ばれているアーティスト。読む前は、なぜオザケンが童話を!?と不思議に思ったのですが、読み終えて深く納得しました。人生のきらきらした宝物のような瞬間を切り取る楽曲が魅力のオザケンらしいメッセージがぎゅーっと詰まっているからです。
まだ幼い子どもを抱えた育児真っ只中の方も、ちょうどハロウィーンを楽しむ年齢の子と過ごしている方も、もう子どもが大きくなってしまった方も、あるいは自分自身の子ども時代に思いを馳せて……誰もが、読み終えたら、アイスクリームのような時間の貴重さと、家族の大切な時間に笑って涙する、温かな童話です。ハロウィーンを迎える前の準備として、家族でゆっくり読んでみませんか?この本を読んだら、ハロウィーンという行事が一層豊かなものに感じられるようになるに違いありません。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
絵本の発売を記念して10月18日から伊勢丹新宿店本館2階でイベント開催
年々にぎわいを見せるハロウィーンは、もはや日本でも定番のシーズンイベントとなっています。もちろん本場アメリカでは、毎年手作りの衣装を着て、家族で過ごす恒例のイベント。
そんなハロウィーンの過ごし方を描いた、小沢健二さんと「日本恐怖学会」作の絵本、学芸員 ダイスケ・ホンゴリアン描きおろしの絵の数々の『アイスクリームが溶けてしまう前に』。この絵本をもとに、ハロウィーンをもっと身近に、もっと愉快に楽しんでもらうためのスペシャルなコラボレーション空間が実現しました。絵本の中にも登場する手作りの衣装を展示するほか、イベント限定アイテムを多数販売しています。是非、みなさんも遊びにいってみては??
「アイスクリームが溶けてしまう前に ~小沢健二と日本恐怖学会のTOKYO解放区~」
10月18日(水)~10月31日(火) 伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区
小沢健二
ミュージシャン、作文家。音楽作品『ラブリー』『ぼくらが旅に出る理由』『今夜はブギーバック』『強い気持ち・強い愛』『さよならなんて云えないよ』『流動体について』など。
作文作品『ドゥワッチャライク』『うさぎ! 』『赤い山から銀貨が出てくる』など。米国と日本に在住。
1968年生。
日米恐怖学会
ハイ・スタンダードを始めPizza of Deathレコードの装幀で知られるイラストレーター・ダイスケ・ホンゴリアンとミュージシャン・小沢健二、写真家・エリザベス・コール、ファッションディレクター・白山春久という4人の人間、そして不明数の怪物たちで構成される団体。楽しい恐怖、心踊る恐怖を提唱し、嫌になっちゃうような恐怖、お先真っ暗な恐怖に対抗する。『アイスクリームが溶けてしまう前に』では、気鋭の恐怖写真家・守本勝英の協力を得た。
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