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絵本ナビニュース2023

『ピンクマ ピンクになったシロクマのはなし』柏原佳世子さんが最期にどうしても伝えたかったこと

どうして? シロクマがピンクになっちゃった!4歳からの読み聞かせ、低学年の夏休みの読書感想文などにおすすめ!

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=211968

KADOKAWAから、2023年7月11日(火)に『ピンクマ ピンクになったシロクマのはなし』(作・柏原佳世子)が発売されました。

本作は、『おうさまがかえってくる100びょうまえ!』の発売後に急逝された柏原佳世子さんによる遺作。生前の柏原さんの強い願いを受け出版された、環境問題がテーマの絵本です。
だんだん世の中が暑くなることで、それに耐えられなくなってきたシロクマたちが主人公。
エアコンや車など、便利な道具で生活が快適になるのと引き換えに、美しい世界があっという間に失われます。
けれども元の世界に戻すには大変な時間がかかる。さて、どうしたらいいの……?

 

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ピンクマ ピンクになったシロクマのはなし

ピンクマ ピンクになったシロクマのはなし

『おうさまがかえってくる100びょうまえ!』、『おうさまのまえでみぎむけーみぎ!』の柏原佳世子氏による絵本です。

だんだん世の中が暑くなることで、それに耐えられなくなってきたシロクマたち。シロクマたちが「どんなねがいもかなえてくれるどうぶつ」に助けを求めてやってくると、いろいろ便利な道具をおすすめされる。しかし道具にたよりすぎたことで、世界は冬になっても暑く、シロクマたちの体は工場の煙と日焼けでピンクになっていく……。

わがままだけどにくめないユーモラスなシロクマと、クラシカルで美しい作画は、小学校低学年から大人まで楽しめます。
読書感想文にもぴったり。「環境問題」を考える第一歩としておすすめの絵本です。
 

けむりによって、気付けば「ピンク」になっていたシロクマたち

柏原佳世子さんの“らしさ”あふれる可愛らしくもユーモラスなキャラクターたちのやり取りが、「便利な道具に頼りすぎない」「エネルギーを使いすぎない」というメッセージを投げかけます。
幼い二人の子どもに見送られ急逝された柏原佳世子さんが出版を切望し、絵本を通して伝えたかったこと。
SDGsの取り組みが活発化する今、子どものために美しい世界を残したい大人たちと、未来を生きる子どもの心にひびいてほしい物語です。

巻末には、この本の監修者である環境問題の第一人者、江守正多先生(東京大学/国立家環境研究所)の解説『“ピンクのけむり”が意味するもの』が収録されています。
ぜひ親子でSDGsについて考えてみませんか。

内容紹介

さむいさむい こおりのうえにすんでいた シロクマたち。
どんなねがいもかなえてくれえるというどうぶつがいると聞きつけ、お願いをしに行きます。

「ぼくたち あついなつが とても とても にがてで、

なつでも ふゆのように さむくできないですか?」
そのどうぶつは、シロクマたちに「べんりなどうぐ」をわたしました。

シロクマたちは べんりなどうぐを たいへん 気に入ります。

ほかのねがいごともどんどん思いつくシロクマたち。
「ながいみちを あるくのも めんどうなんです」
「だいすきなアイス。ずーっと とけないように できないですか?」

ねがいごとが どんどんかないます。
シロクマたちの生活はすっかり変わり、べんりに なりました。

ねがいごとが、かなった はずですが…。

なんだか へんなのです。

「そらは こんな いろだった?」
「そういえば…、ぼくたちの からだ… こんな いろ だった??」

「おそらも うみも、ぼくたちの からだも、もとに もどしてー!」

どうしよう…。どうしたら、いいんだろう??

SDGsの取り組みが活発化する今、子どもの心にひびいて欲しい物語です。

書籍紹介

『ピンクマ ピンクになったシロクマのはなし』
作:柏原佳世子
仕様:A4判変形/上製/32ページ(タテ)
定価:1,650円(本体1,500円+税)
ISBN:978-4-04-113802-1
対象:4歳から
発売日:2023年7月11日(火)
発行:株式会社KADOKAWA

著者プロフィール

作:柏原佳世子(かしわばら かよこ)
岐阜県出身。愛知県立芸術大学卒業。製品デザイナーとしてメーカー勤務後、三重県四日市にある「メリーゴーランド絵本塾」の塾生として絵本の創作を学ぶ。2020年病没。著作に『おうさまがかえってくる100びょうまえ!』(えほんの杜)、『おうさまのまえでみぎむけーみぎ!』(KADOKAWA)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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