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小学生の読書感想文におすすめの本

【絵本クラブの名作からおすすめ】まだ間に合う! すぐ読める! 読書感想文におすすめの本

8月も半ばを過ぎると、いよいよ夏休みも終盤ですね。夏休みの宿題は進んでいますか? 

今回は、まだ読書感想文の本が決まっていない、夏の読書の宿題が進んでいない、という人のために、読みやすくて、さらに感想文が書きやすい内容の本を、ご紹介します。

学年別におすすめの名作が揃っている絵本クラブのコース作品の中からご紹介しますので、読みやすいながらも心に深く残る作品ばかりです。

 

宿題のラストスパートに向けて、がんばって下さいね。

読みやすく、感想がどんどん湧いてくる! 【学年別】読書感想文におすすめの本

※学年別で紹介してはおりますが、前後の学年の作品で読んだり書いたりしていただいても全く問題ありませんので、自分の学年でピンとくるものがなかった場合には、前後の学年の作品も参考にしてみてくださいね。

小学1年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【絵本】『としょかんライオン』

図書館にライオンがいたらいいなあ、と思わず憧れてしまう一冊。きまりについて考えるきっかけにも

としょかんライオン

いつも静かな図書館にライオンが現れ、みんな大あわて。でもお行儀のいいライオンは、すぐにみんなと仲良しに。ところがある日…。深い感動を呼び世界中で話題の絵本。

【読み物】『オタマジャクシのうんどうかい』

読む子によっていろいろな考えが出てくるかも? 親子で感想を交流してみるのもおすすめ

オタマジャクシのうんどうかい

子どもにも大人にも、大切な問いかけを与えてくれる1冊です。運動会のかけっこで、しっぽが短いタマを助けてあげようとするみんな。けれどもタマの気持ちは?「たいせつなのは、あいての気もちになって、かんがえることだぞ。」というカエル先生のことばを実行することはどれほど難しいことなのでしょう。短いお話ながらも心に残るものがあります。

こちらで紹介した本は、ご家庭やオフィスに毎月お届けする定期購読サービス「絵本クラブ」のコース作品の一部になります。

 

※今回ご紹介した『としょかんライオン』は、絵本クラブ小学1年生コース9月の配本、『オタマジャクシのうんどうかい』は4月の配本です。

小学2年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【絵本】『ともだちやもんな、ぼくら』

仲良しの友だちがカミナリじいさんにつかまってしまった! 自分だったらどうする?

なつやすみのラジオ体操の帰り道、
ヒデトシ、マナブ、ぼくの三人はカブトムシをみつけます。
喜び勇んで木に登ってカブトムシを捕まえる三人。
ところが、よりによってその木は、近所でも厳しくて有名なカミナリじいさんの家の木だったのです。
カミナリ声にびっくりしたヒデトシは先に逃げだしたものの、転んでしまいカミナリじいさんにつかまってしまいます。
なんとか逃げだしたマナブとぼく。
いくらまってもヒデトシはやって来なくて・・・。

カブトムシを夢中で捕っていたら、カミナリじいさんに見つかってしまって・・・

【読み物】『はれときどきぶた』

笑えるお話の中に考えさせられる内容が。本の苦手な子にもおすすめ!

とにかく面白く、笑えるお話です。自分の日記をお母さんに読まれていることを知り、「あしたの日記」としてウソの日記を書きはじめた主人公の則安。けれども日記に書いたウソが本当に起こりはじめたから、さあ大変! 本が苦手な子でも無理なく読め、笑える1冊でありながらも、大人になってからも楽しいエピソードが心に残り続ける名作です。

※今回ご紹介した『ともだちやもんな、ぼくら』は、絵本クラブ小学2年生コース8月の配本、『はれときどきぶた』は3月の配本です。

小学3年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【絵本】『宮沢賢治の絵本 注文の多い料理店』

ページを開くとあっという間に奇妙な世界へ

2人の紳士が山の中でたどり着いたのは一軒の西洋料理店、「山猫軒」。 お腹をすかせていた男たちはどんな料理が出てくるのか楽しみにしながら、扉に書かれた注文を受けていくのです。一体、扉の向こうには何があるのか!?ページをめくる度に現れる注文の数々に 興味をひかれずにはいられません!おなじみのこの名作にスズキコージによる不思議な雰囲気の絵が新しい風を吹き込みます。改めて読み返してみると、驚くほどえほんの中へ引き込まれていきます。 

【読み物】『先生、しゅくだいわすれました』

ウソにも想像力が必要!?上手にウソをつくってなかなか難しい……

子どもたちが毎日やらなければならない「しゅくだい」。でも「しゅくだい」を忘れても、その理由を上手にウソで話せたら怒られない…!?そんな子どもたちの願いが叶ってしまうユニークなお話。けれどもウソの理由を考えるのもなかなか大変!想像力を働かせてウソ(物語)をつむぐ楽しさと難しさに気づくことのできるお話です。

※今回ご紹介した『宮沢賢治の絵本 注文の多い料理店』は、絵本クラブ小学3年生コース2月の配本、『先生、しゅくだいわすれました』は5月の配本です。

小学4年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【読み物】『口で歩く』

口で歩くとはいったいどういうことなのでしょう? 障がいをもった方の気持ちが自分のことのように感じられる1冊

口で歩く

「だれひとりとして意味のない人は、いない」「ひとりひとりが なにかの役割をになって人のささえあう輪の中に生きているのです」冒頭に書かれた作者のことばがお話と共に心に残ります。障がいを持った人への理解を深めたり、気持ちを想像するのに、まず手に取ってほしい作品です。障がいがテーマではありますが、主人公のタチバナさんが明るいので初めから終わりまで楽しく読めます。

【読み物】『きまぐれロボット』

短編だから読みやすい! 気に入った短編をいくつか選んで感想文を書くのでも!

お金持ちのエヌ氏が買ったロボットは、人間と同じようによく仕事をしてくれるが、
時々動かなくなる…。SF短編31話をおさめる。
 

※お父さんお母さんの世代から読み継がれている星新一さんの作品の面白さにぜひ小学生のうちに出会ってほしいと思います。この本によって、はじめて短編集やSFというジャンルの面白さを知る子も多いでしょう。お話は全部で31話。それぞれ6ページほどの短いお話ながらもあっと驚く結末が待っていて、どんどん読める一冊です。

※今回ご紹介した『口で歩く』は9月の配本、『きまぐれロボット』は10月の配本です。

小学5年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【読み物】二分間の冒険

あなたが思う「いちばんたしかなもの」とは何ですか?

二分間の冒険

(この世でいちばんたしかなもの・ダレカ)を探すことになった悟は、思いがけず竜退治の冒険に出ることになった。

 

読み始めたらたちまちお話に惹きこまれ、つづきが気になって一気に読めてしまう迫力満点の冒険物語です。作者の岡田淳さんの作品の面白さは、子どもたちの最も身近な日常である学校という場所からあっという間に非現実(ファンタジー)の世界に繋がるところにあります。ファンタジーがちょっと苦手という子でも面白く読める1冊です。

【読み物】『ピトゥスの動物園』

可愛い挿絵で読みやすい、ワクワクしながら優しい気持ちになれる物語

病気のピトゥスを救うため、5人の仲間たちが考えたのは、1日だけの動物園!

登場人物や話の筋が分かりやすく、すっと本の世界に入り込める読みやすい作品です。スペインでは子どもたちに最も支持された作品に選ばれたこともある有名なお話だそう。病気になった友達の治療費のために自分たちで動物園を作ろうと奮闘する仲間たち。みんなで協力して何かを実現する喜びと人々の温かさに満ちた優しい物語です。

【読み物】『貸出禁止の本をすくえ!』

もし大好きな本が図書室から貸出禁止になってしまったらどうする?

貸出禁止の本をすくえ!

ある日、わたしの大好きな本が図書室から消えたのが、このお話のはじまりだった――小学4年生のエイミー・アン・オリンジャーは、放課後に図書室でゆっくり本を読んですごすのが唯一の楽しみ。でもある日、お気に入りの本、『クローディアの秘密』が、図書室の棚から消えていた。この本が、「子どもにふさわしくない本」として、貸出禁止になったのだ。でも、ある本が子どもに「ふさわしい」「ふさわしくない」って、どういうこと? いったい誰が、どうやって決めるの?
――内気で、いつでもいいたいことをいえずにいたエイミー・アンだったが、貸出禁止騒動をきっかけに、友だちの助けを借りながら行動をおこしはじめる。やがて、その行動が大きな問題となってしまい……。

※今回ご紹介した『二分間の冒険』は、絵本クラブ小学5年生コース7月の配本、『ピトゥスの動物園』は11月の配本、『貸出禁止の本をすくえ!』は2月の配本です。

小学6年生の読書感想文におすすめの読みやすい名作

【絵本】『ヤクーバとライオン(1)勇気』

本当の勇気について、平和について強く問いかけてきます

「戦わない」という、勇気。
アフリカの少年ヤクーバは、一人前の戦士としての勇気を示すため、ライオンを倒しに出かける。しかしそこで出会ったのは、瀕死のライオンだった・・・。

「殺された側は報復のために相手を殺す。終わりのない報復の殺し合いが続いていく。その悪循環を断ち切るにはどうすればよいのか。日本の社会に目を向けると、いじめられた子が復讐の事件を起こす。虐待された子がやがて虐待する側にまわる。これも同じ悪循環だ。もうひとつの道――『殺さないことだ』という、ライオンの問いかけは重い。」――柳田邦男

【絵本】『ルリユールおじさん』

将来の仕事について考えはじめた子どもたちへ

壊れてしまった大事な図鑑を修復し、さらに特別な1冊へと蘇らせてくれたルリユールおじさん。おじさんの丁寧な作業と仕事への誇り、本への愛情は、小さなソフィーに目には見えない豊かなものを引き継いだようです。淡々とした語り口と美しい絵が語りかけてくるものは深く、将来の仕事について考えはじめる年齢の子どもたちにそっと手渡したい作品です。

【読み物】『ポプラポケット文庫 君たちはどう生きるか』

小学生の共感できそうな悩みがいっぱい。コペル君と叔父さんのやりとりにどんなことを感じる?

ポプラポケット文庫 君たちはどう生きるか

1937年の出版以来、多くの人に読み継がれてきた吉野源三郎さんの名作です。数年前には漫画版の発売で大きな話題となりましたが、小学生に手渡すなら、手軽に読めるこちらの児童文庫版がおすすめ。これから出会う人生のさまざまな困難や悩みに対してどう向き合えば良いのか。コペル君と叔父さんの言葉が、きっと心強いお守りになるはずです。

※今回ご紹介した『ヤクーバとライオン(1)勇気』は、絵本クラブ小学6年生コース9月の配本、『ルリユールおじさん』は11月の配本、『ポプラポケット文庫 君たちはどう生きるか』は6月の配本です。

https://club.ehonnavi.net/

読みやすいけれど、心にしっかりと残っていく、絵本クラブ選定の名作。

感想文の作品選びに困ったら、参考にしてみてくださいね。

秋山朋恵(あきやま ともえ) 

絵本ナビ 副編集長・児童書主担当

書店の児童書仕入れ担当、小学校の図書室司書(8年)を経て、2013年より絵本情報サイト「絵本ナビ」に勤務。子どもたちが本に苦手意識を持たずに、本って楽しい!と感じられるように、子どもたち目線で本を選び、さまざまな切り口で紹介している。

編著書に「つぎ、なにをよむ?」シリーズ(全3冊)(偕成社)がある。

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絵本ナビ編集部
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