【今週の今日の1冊】読書週間に、本と出会う喜びと、一緒に読み合う楽しさが詰まった絵本を!
11月4日~11月10日までの絵本「今日の1冊」をご紹介
10月27日から11月9日までの2週間は「読書週間」です。気候的にも過ごしやすい今の季節は、夜の時間も静かに長く感じられて、ゆっくり読書するのにぴったりですよね。図書館や本屋さんなどでも「読書」にまつわるさまざまなイベントが行われていることでしょう。私がよく利用している図書館では、「本の福袋」が出ていて、毎回新しい本との出会いが得られる楽しい機会となっています。
今週は、本や読書にまつわる絵本をご紹介していきます。
絵本の中にも、自分だけの本と出会ったときの嬉しさや物語を楽しんでいる登場人物の気持ちが伝わってくる本がたくさんあります。図書館や本屋さんなど本と出会う素敵な場所が描かれた絵本も。さらに、自分で読むだけでなく、誰かに読んであげたり、お話を伝えたりする喜びなど、さまざまな読書の楽しみ方が伝わってきます。
11月4日 物語を読む楽しさと共有する喜びを
月曜日は『あいぼうはどこへ?』
みどころ
立派なたてがみをもった2頭のライオン、フォーティテュードとペイシェンス。彼らは、ただのライオンではありません。世界でもっとも有名な、美しい図書館のひとつと言われるニューヨーク公共図書館を守る役目があるのです。毎日訪れる人を入口で迎えるのです。
ところが、ある朝。
しっかりもののフォーティテュードが目を覚ますと、横にいるはずのペイシェンスがいません。なんてこと! 日がのぼるまでに「もちば」に戻っていないと大変なことになります。
フォーティテュードは考えます。好奇心旺盛なペイシェンスは、時々こっそりと図書館に入っていくことがある、今日もきっと……。フォーティテュードは扉をおして図書館の中へ入っていきます。彼は図書館の中に入るのははじめて。あまりの広さにとまどいながらも、隅々まで探していきますが……。
夜明け前のニューヨークの街に2頭のライオンを従えてそびえ立つ図書館、なんて素敵なのでしょう。馴染みのない日本の子どもたちだって、一目見ればきっと憧れてしまうはず。ペイシェンスは夜な夜なそこで一体何をしているのでしょう。フォーティテュードと一緒にドキドキしながらページをめくっていけば、その結末にきっと心が温かくなって幸せな気持ちになるに違いありません。
「本を読む楽しみを。誰かと物語を共有する喜びを。」
共通する思いを胸に、初の翻訳を手掛けたのは絵本ナビCEO金柿秀幸。
どうか、たくさんの子どもたちに伝わりますように。
11月5日 気に入ったら何回だって読みたい!
火曜日は『もっかい!』
みどころ
こういう遊び心が満載の絵本、大好き!
表紙のドラゴンの子が得意気に見せてくれているのは、多分、彼が今すっごくお気に入りの絵本。そして、恐らく今
一日のうちで一番張り切っているのが「おやすみの時間」。寝る前に、ママにお気に入りの絵本を読んでもらうからです。なんてかわいいぼうやなんでしょう。
・・・いやいや、このやんちゃぼうず、なかなか一筋縄ではいかないようです。
読み終わった途端に「もっかい?」
お話をちょっと変えて読んであげると・・・またまた「もっかい!」
だんだんママの顔が眠そうになってきてるぞ、お話の内容もなんだか・・・「もっかい!もっかい!」
これは容赦ない。あれ、この感じ、なんか覚えがある?
我が家でも、何回も繰り返し読まされているうちに、お話グダグダ、目がとろーん。すると、息子に目を無理矢理手で開けられて「寝ちゃダメ!」と怒られたっけ。絵本が好きなのはとっても喜ばしいことなんですけどねぇ。
とはいえ、これが他人のうちだと、最高に笑えて、最高に可愛いやりとり(笑)。更にドラゴンの親子ときてるから、とんでもない展開になっていきます。その面白さは実際に読んでみてくださいね。
それにしてもこの絵本の終わり方といったら・・・最高に洒落ています!
11月6日 お話を読んであげるのは嬉しい♪
11月7日 本と一緒なら楽しい時間が過ごせるよ
木曜日は『だいすきなほんくん』
出版社からの内容紹介
ぼくのもらったプレゼント。なかみは、ほんくん! ページをひらいて、ページをとじて、それから…。いっぱい、いっぱい、たのしいじかんがすごせるよ! はじめて本とであったよろこびを、シンプルな文とカラフルなイラストでつたえます。
11月8日 はなしのつづきが、しりたい
金曜日は『このほん よんでくれ!』
出版社からの内容紹介
人間の親子が読んでいる絵本に夢中になるオオカミ。
ぐうぜん、その本を拾いますが、じつは字が読めなくて……。
「はなしのつづきが よみたい、しりたい!だれか よんでくれー!」
オオカミの願いを叶えてくれたのは、一匹のうさぎ。
けれどもオオカミとウサギは食べる・食べられる関係……。
さあ、ふたりはいったいどうなるのでしょう?
穂村弘さんの言葉選びのセンスが光る絵本で、読み聞かせにも最適です!
ぜひ、子どもたちと一緒におたのしみください。
11月9日 40作をこえる児童文学が絵の中に!
土曜日は『本の子』
出版社からの内容紹介
すべて新訳、柴田元幸訳し下ろし! あの名作が海に、この名作が山に。文章で描かれた世界を、旅しよう。言葉の海を、紙の帆を立てたいかだで旅してきた女の子。彼女は「本の子」と名乗り、少年を物語の世界への旅に誘います。くねくね道に険しい山、洞窟に宇宙――「本の子」と少年が旅する全てのページの絵の中には、40もの名作文学が隠されています。波打つ海には『ドリトル先生航海記』、くねくね道には『ふしぎの国のアリス』などなど。本好きならすみずみまで目が離せなくなる、美しく楽しい絵本です。
11月10日 本が詰まった建物は、不思議と出会える場所
日曜日は『図書館のふしぎな時間』
出版社からの内容紹介
おかあさんと上野の国際子ども図書館へやってきたゆりかのまえに、イギリスの古い本のなかにすんでいるという妖精が現れて……。妖精の案内で、ふしぎな図書館めぐりがはじまります。100年まえのたてものを利用した図書館には、むかしから親しまれてきた物語の登場人物たちがいきづく。「未来への記憶」シリーズ第3弾。
いかがでしたか。
おそらく、この記事を読んで下さっている方は、すでに本がお好きな方が多いかと思いますので……、今週ご紹介した絵本を楽しんでいただきつつも、ぜひまた「読書週間」を機に、本の楽しさを子どもたちはじめ周りの方に伝えていって下さいね。
絵本ナビでも、さまざまな切り口やテーマでたくさんの絵本や読み物との出会いが作れるよう、今後も尽力していきたいと思います。
(秋山朋恵 絵本ナビ)
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